城郭模型製作工房 -15ページ目

城郭模型製作工房

城郭模型作家・島 充のブログです。日本の城郭および古建築の模型やジオラマの製作過程を公開しています。

今日の熊本日日新聞の記事に熊本城模型が取り上げられました。
Yahooのヘッドラインにも流れてきていたので、ご覧になられた方もおられるかと思います。


気づけば拙著の発売から今日でちょうど1ヶ月。
まだ1ヶ月なのですね。ずっと向き合ってきたのでかなり前に刊行した気がしていました。

今まで熊本城についていろいろご存知の方も、熊本城の実像をアップデートしていただけると思います。

  意表を突く天守の入口
  異形の櫓群
  二様の石垣や壁の色の謎
  建築の立体交差
  懸造りの階段建物
  宇土櫓に匹敵する高さの櫓門…

『熊本城超絶再現記』を引き続きよろしくお願いいたします。



こちらのブログでは熊本城模型のこぼれ話を少しずつ書いていく予定です。


アーマーモデリング の連載、今回は名古屋城です。
もうご覧いただけたでしょうか?

ついにフジミのブロンズシリーズを模型誌に載せることができた…と密かに喜んでいます。

錆がテーマなので石垣を自作してジオラマ要素完全排除。
天守本体はシルエット調整で最上階を2ミリ高くしただけで、ストレート組みです。

ブロンズシリーズの、本物の緑青の色合いに取り憑かれてしまったのですが、これまで、なかなか思いどおりに錆が出てくれないことで四苦八苦してきました。

名古屋城も今回が二度目で、1回目は失敗してお蔵入りになっています。


腐食法に何通りかあるのですが、基本は塩酸系洗剤と塩水です。
この濃度調整で風合いが変わることに気づき、さらに今回は一旦出た緑青を落として腐食を繰り返すなど工夫しています。

誌面には写っていませんが、銅板を使った飾り台、こちらは醤油と炭酸水での腐食です。

塗装ではない本物の緑青の色合いと風合いは、ドアップ写真掲載の誌面にて!
アーマーモデリング 、最近、入手困難になる傾向がありますのでお早めに!




昨日は3時間だけ東京。水面下ではいろいろ進んでおります。


熊本城模型を急遽、飾り付けています。

今日は石垣まで。

取材が入ることになり、慌てて設置していますが大きいので大変…。
 
模型は撮影後、全て仕舞い込んでいました。
11分割された地面は、専用の木箱に収納できるようにしています。
 
ひとつひとつが大きいため、3人がかりでないと倉庫に入れられません。
積み重ねると天井まで…

今日も手伝ってくれる方をお願いしました。
 
模型の設置はまず、台をつくります。
コンテナを並べて、ベニヤを置き、台とします。
 
まあ、今日慌てて買ってきたのですが…。
コンテナ16個です。
 
これに黒布をかけて台の完成。

次に4分割の木枠を設置。

ネジでしっかり留めます。

この上に石垣を並べていきます。
 
石垣を並べ終わったら、枠を取り付けて四方からネジで締め上げます。
 
これで石垣の設置が完了です!

明日は建物を設置していきます。
 
 
そして…
 
久しぶりに動画をつくりました。
熊本城模型の白模型の動画です。
彩色前に一瞬だけ現れる世界。もう見ることはできません。
 
気づけばチャンネル登録1000人目前…
ありがとうございます。

これから動画も作っていければと思いますがなかなか余裕が。
私も働き方改革を…(笑)


 
この期間にもいくつか完成させています。

連載用の名古屋城。
フジミのブロンズシリーズです。
ついにこのキットを模型誌に載せる日が来る…

本物の錆で表現した名古屋城。
次号のアーマーモデリングをお楽しみに。

そしてこれ。磬架(ケイカ)です。

昨年末につくった護摩壇模型の付属品で、ずっとずっとお待ちいただいていました。

これにやっとのせてもらうことができます。
このようなものは専門外なので、もう2度とつくることは無いと思います。レア作品です。

この他にも作品づくりを進めていますが、工程を公開することがなかなか難しくなってきました。
工程がコンテンツになってくると、自由に出せなくなってくるのです。

とはいえ、合間をかい潜って小出しにしていきますので引き続きよろしくお願いします。


おかげさまで『熊本城超絶再現記』もジュンク堂・丸善のランキングでは建築カテゴリ10位以内を維持しています。


売れればもちろん続編がありますので、いい本だと思って下さった方は、お城好きのご友人にぜひぜひおすすめいただけると嬉しいです。


著者は本を出した後が忙しくなると聞いていましたが確かに…
方々へ献本を発送したり
なんだかバタバタとしております。

そんな合間を縫って2時間だけ姫路城へ。



次回は何をお見せしようかしら…


渋谷の大盛堂書店さんでのトークイベント、無事に終わりました!

光栄なことに映画史・時代劇研究家の春日太一さんがお相手下さりました。

春日さんは大の熊本、熊本城好きで、普段から思いの大きさはツイッターなどを通して存じ上げていましたが、熊本城への溢れる愛情に話は盛り上がり、2時間があっという間でした。

まだ話し足りなかったような余韻を残しながら、次の機会があることを願っています。

天守と西竹丸五階櫓を持って行きました。
全体のほんの一部ですが実際に見てもらうことができて嬉しかったです。

平日にも関わらずお集まり下さり、ほんとうにありがとうございました!