アイフルホームの発明した坪単価と工務店の浮き沈み | オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 │ おーがにっくな家ブログ

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「オーガニックスタジオ新潟」社長のブログ。かっこいいエコハウスを提供するために日夜奮闘中。役立つ「家づくりの知識」は、オーガニックスタジオ新潟のHPにて更新。このブログでは個人的な関心ごとと「工務店経営」についてがテーマ

私は大学卒業後はドイツで
2年間生活をしていました。
ドイツから帰ってきて、
最初の就職先がアイフルホームテクノロジー。

 



少し前のことですが、
当時のM常務と30年ぶりにお会いして
一緒に遅くまで飲んでおりました。

現在、日本の住宅は
めちゃめちゃローコスト住宅ばかりですが、
アイフルホームというのは、
日本のローコストの元祖であって、
住宅のフランチャイズの元祖でもあります。

当時のトステムのベンチャープロジェクト。
住宅においても、セブンイレブンのように
フランチャイズできるのではないか?

トステム社員の複数が手を挙げて
作った会社なんです。

アイフルホームでは、当時、
様々な事柄が発明されました。

例えば坪単価、標準仕様で坪いくら。
見積の根拠となる方程式を開発した。
標準仕様からそぐわないところを
プラスマイナスで追加変更工事を加えて、

営業マンが30分で見積もりを
出せるシステムを開発した。
これが画期的で、住宅営業のスピードを
飛躍的に高めました。

アイフルホームのアイフルとは、
よく見えるという意味です。
すなわち価格明快路線。
これがバカ受けして、ピーク時には年間8000棟まで
売れに売れた。

今まで数社の、ボランタリーチェーンみたいな
組織があったんですが、
標準仕様と見積の根拠はなかったという。

現代のローコスト住宅の値決めの、
基本的な仕組みを発明したのが
アイフルホームが初めてなんです。

当時の我々が創り上げた
「坪いくら」という価値体系。

まさか、30年後の自分で、
このバケモノと闘う羽目になるとは、
人生というのは分からないものです。

ある意味で地域の工務店の近代化を、
強烈に推し進めていきました。

テレビCMも流していて、
当時は、住友林業よりも知名度が高かった。
イケイケの状態でしたね。

その時の常務をされていたM氏は、
住宅産業の近代史の生き証人です。
だから、星の数もの工務店を
見ていた方でしょう。

住宅FCの世界から離れ、
自分でも15年程度
2018年まで工務店を経営されていた。
現在は70歳。元同僚の会社の
顧問的なポジションで今も現役です。

大きな組織の中での、出世や生存競争や、
地域の工務店の浮き沈みを見てきた。
自分も 社会の変化に翻弄され、
苦労も味わってきた。

M元常務と話を聞いていると、
走馬灯のように、住宅の近代史が
目に浮かんでくるようだ。

そのM常務と話をしていて、
没落してた工務店は、
いくかのパターンがあることが分かってくる。

2000年代は、自然素材住宅ブーム。
2010年代は、デザイナーズ住宅ブーム。
ブームが広がると、それが当たり前化し、
デフォルトになる。

当時のままで進歩しないと没落する。
2015年にはゼロエネルギー住宅がブームとなり、
2020年代は、さらに深く、
脱炭素社会にどう向き合うかが、
最大のテーマになっている。

20年前の成功体験から脱却できない。
今、かつての自然系に依存してきた工務店は
大苦戦している。

そして、土地分譲に手を出すところは一番やばい。

工務店は建設業。
分譲や建売は不動産業。
経営のポイントも、資金の感覚も全く異なるからです。

①時代のテーマに寄り添う
②不動産にのめりこまない。

この2つは、工務店の持続性の
黄金法則でしょう。

 

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携帯会社のメルアドだとはじかれる人も多いようで

Gメールなどがいいようです。