オーガニックスタジオ新潟社長の奮闘記 「自然素材の家」│ おーがにっくな家ブログ

快適空間を追求する「オーガニックスタジオ新潟」という小さな工務店を経営する社長のブログ。高性能・エコハウスを当り前にするために日夜奮闘中。住宅はもちろん、ド!ローカルな新潟情報、建築、子育て、アート、暮らしの知恵などごった煮でお送りします。

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新潟で自然素材の家をつくる社長の 新潟で一番おもしろい建築ブログ


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エゴな環境建築

 

「環境建築」

最新の新建築の住宅特集でそういうのがあるのを知った。 

 

もるくす社の佐藤さんの自邸も出ていたし、(日本エコハウス大賞)

みかん組の竹内さんの設計した住宅が載っていた。 

 

エコとはエコロジー。 本来は生態学という意味だが、自然環境の保全という意味でも使われている。 だから1次エネルギーを使わない建築や、

製造時・廃棄時に環境負荷が低いものが、エコな環境建築だと思う。

 

一方で、環境負荷とは関係ない趣旨のものも存在する。

「環境とどう建築を結びつけるか」 という 

トンチ比べのようなものも、環境建築だという。

 

代表格は「ラジエーターハウス」。

水が表面に流れるラジエーターを特製し、庭のパネル壁として設置する。

表面からの水の気化熱で周辺気温が低下するという触れ込みである。

狙い通りに効果はあるかは大いに怪しいが、 観念での高度な遊びで、

見てくれとコンセプトも新しい。

現代アートだと思えば、そういうのも許されるのだな。と思った。

 

ここまでは前ふりです。

 

神戸住宅博で、ある建築家が設計した物件とんでもなかった。

名を聞いたことが無かったが、今を時めく建築家だという。

どこかの大学で環境デザイン学科の教授もされているという。

「環境デザイン学科」てのは、「環境建築」という建築のカテゴリーらしい。 

 

この建物の壁断面は、内外モイス。 室内はさらに内装用モイスという3層にモイスを張っている。モイスは構造用合板より高いので、耐震を高めようというより

コスパ度外視で 何かしらのポリシーでそうしたのだと思われるが、理解不能。

 

それはさておき、断熱材の施工状況がまずは雑である。

詳細は 樹々匠建設の大木さんのブログへ

 

さらに この建物は驚くことに防湿フィルムをしないという。

 

「湿気を止めない家」が環境建築らしい。

「結露判定すると 冬も夏も一時的に結露するが、

透湿ができているので乾くので問題ない。」と言う。

 

それ狙うならば、断熱材を 吸放湿性のある セロロースファイバーやウールなどであれば納得する。 湿気っぽくなるが、長時間水として存在しないことを、非定常判定で、確かめて

 防湿層を省くことができる。

 

しかし、乾きにくいHGWでは大いに問題だ。

兵庫とはいい、山間部で冷え込むだろう。

冬季に結露し、保温性が低下し、春先からカビの発生が生じるだろう。

壁の中に濡れたスポンジが入っているのを想像してほしい。

 

挙句に 垂木室内現しで、桁も室内現し、垂木間の面戸もすべて気密断熱がされていない。

気密測定してもスカスカで、測定不能なのは確実だ。

「環境建築」した気になっていても、暖房すれば家を暖めず、地球を暖めているということになる。

さらに調湿した気になっていても、暖房すれば水蒸気はリークし、

室内は過乾燥になり、躯体内は結露という、乾燥と多湿の同居する建物になる。

 

温熱環境として、とんでもない家であるのに、

冷暖房は、今はやりの「床下AC冷暖房」っぽいシステムである。

ダダ漏れ住宅が、これで快適空間になるかどうかが大いにもあやしい。

 

環境建築の教授が、温熱物理を自分勝手な解釈で理解し、

大学でも教鞭をとっているということに驚愕した。

 

この建売を買ったお客が被害者で、建てた工務店は加害者にされる。

(この指摘に関しては、関西の我々の仲間は再度となく施工工務店経由で、教授に申し入れしているが、頑として自説を曲げようとしない。 )

 

大学の教え子も 社会で通用しない知識を植え付けられ被害者である。

この教授は 自分のエゴで家をつくるエゴハウス建築家で、

周りは被害者だらけだ。

 

住宅博で 氏は講演を行った。

何をしゃべるかと思いきや、ライトやカーンのような有名建築家の言葉の引用に終始し、自分の言葉に何も光るものが無かった。聞いていて具合が悪くなって中座したくなった。

 

住宅博は1泊2日で、夜は合宿のような状況で、

清水さんや大木さん大塚さんらとカラオケに行った。

ルームでは、例の建物のとんでもなさに、一同ショックであったようで、

歌よりも 建築談義で熱く熱く、盛り上がった。

零細工務店の店主の方が、温度湿度・耐久性への配慮については、

エゴ教授より はるかにまっとうな知識を有し、実践をしている。

 

後日、西方氏が、住宅博に行った旨をSNSでアップしていた。

ご覧になりましたか?と尋ねたら、

「そんな気がして、中を見るまでないなと思い 見ていない。」という。

さすがエコハウスの神は、外で とんでも建築をかぎ分ける。

 

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堀部安嗣氏の理想とする建築  利他と普遍

 

堀部氏の建築に感じられる静謐さは、窓まわりのディテールに秘められている。

ご招待建築家に与えられた特権。北側の絶景を生かした純粋な開口部に、関係者は皆が絶賛していた。

その他、土間の処理・外壁の処理など、創意工夫を読み取ることができた。

 

 

 

住宅博のトリで堀部さんは講演をおこなった。

 

「近ごろの金持ちの家は、エゴむき出しで見ていて具合が悪くなる。

住宅は少なからず、公のもので、作られることで地域や環境の良くなるよう、

利他でなくてはならない。」

 

 

「バイオリンの形が作られて400年は経るが、その形は普遍である。

例えば、真っ白い、四角い箱ですごくいい音色の楽器が作られたとしても、

それはバイオリンではない。

日本における住宅も同様で、時代に消費されない普遍的な形があると考え追及している。」

 

「伊勢神宮は1000年もの時を経ても、これ以上いじる必要が無いほど完成されている。

疲れた時には、つい足を運んでしまう。20回は訪れた。」

 

堀部さんの建築哲学を端的に表すキーワードは、

「利他の建築  普遍の建築」 ということだ。

 

私らのデザインの師匠、天野一博さんと驚くほどの共通があることに驚く。

堀部氏の心のオアシスが神宮である一方で、

天野氏の場合は、それが桂離宮であり、毎年のように足を運び、

離宮の写真集が座右の書の時があった。 

 

伝統建築のエッセンスを読み取り、抽象的に現代流に表現することに夢中な時代があった。

例えば、ニューズラインの社屋における外部柱の連続と、浮遊感は離宮に起因するものだ。

20年ほど前の設計だが、まったく古びれていない。

流行に左右されないデザインにより、精神的耐久性が極めて高い。

 

建物が生き残ることがエコだ。 

愛されない建物は物理的耐久性が尽きる前に、

デザイン的な劣化で嫌気がされて、壊されてしまう。

 

また、緑を植えることで、勝手に緑は熟成していく。

そして、周辺環境に対して貢献していく、「利他の建築」となる。

 

さらに思うのは、A・レーモンドの功績も重なるものがある。

普遍性、自然さ、素直さなどは、日本の木造建築の備えていた素養であり、

抽出して建築表現をしている。

 

我々のやりたいことも そういう建築だ。

すでに抱いていたこと。 堀部さんにじかに対面できたことで、

私はもちろん、設計スタッフも再確認できた・・・はず。

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堀部安嗣×ダイシンビルドの 素敵なマリアージュ

 

オガスタ設計部にとって、堀部安嗣氏さんはスーパースターである。

吉村順三から綿々と続く、芸大系の正統的な建築家の系譜において、現役バリバリ。

静謐で凛としたたたずまいに、美の本質を感じる。

1つのスタイルでゴールとみなさず、常に進化しようという姿勢を持っている。

文章も詩的であるし、 自ら竣工写真を撮るのだが、それも空気感が出ていて極上だ。

 

もちろん 超人気の建築家で、設計の依頼があっても、まずは断る。

それでも来る人の依頼を受けて、いつプランができるか知れず、熟成させる。

1年が過ぎ 忘れたころに「できましたよ」と、「鶴の恩返し」のように提示する。

そんな堀部伝説は有名だ。

 

かの森山高至さんも 堀部安嗣さんについて絶賛している記事を書いていて、

どこがすごいかは、その記事を読んでもらうとより理解できます。

 

建築知識ビルダーズで、堀部氏と伊礼氏の対談が載っていた。

両者は工務店界での2大スター建築家である。

伊礼さんを徹底的にパクった、TTP工務店は、I WORKS というFCを通じて何社かあるが、堀部さんをTTPした工務店はあまり聞いたことが無い。

その独自な詩的な感覚は真似したくてもできないからなのか?

 

堀部氏は温熱には大した関心なく、我がケンチク道を突き進んでいたわけだが、

断熱の義務化により、2020年以降、これじゃまずいぞということになった。

堀部氏、「Q値で窮地に追い込まれる」 

住宅博in KOBEで堀部さんは講演を行ったが、鉄板の自虐ネタを披露された。

 

 

 

 

プロデューサーの小池氏が、目玉の建築家として堀部氏を招へいしたわけだが、

だったら、ダイシンビルドの清水さんと組んだらいいとセッティングしたという。

氏は1967年生まれで私と同じ年の生まれ。

住宅博の夜の懇親会であいさつしたら、ビルダーズの木藤編集長から話を聞いてくれていたようで、知っていてくれたのはうれしかった。

 

堀部事務所は7人の所帯でそれなりの規模だ。若い女子の所員も多いようだが当然みんな優秀で、清水さんが温熱のレクチャーを行った際に、吞み込みがめちゃくちゃ早かったという。

今回の作品は、初めての気密住宅であるが、C値は0.5であったという。

窓も新住協ではおなじみのアルス木製サッシで高性能。Q値は1.7。

ダイシンビルド流、床下エアコン暖房搭載である。

日射取得もしっかりして土間で蓄熱もあるから、このエリアで申し分はないだろう。

 

今まで全く温熱に興味のなかった堀部氏と、関西の高断熱の顔役である清水さん。

その素敵な結婚(マリアージュ)でつくられた、記念すべき小さな家。

「美しさと、温熱スペックがきちんと兼ね備えた家」である。

 

住宅設計は 時代要請から分岐点に到達していることがよくわかる。

建築家と工務店のコラボの事例として歴史的な作品だと思う。

 

 

 

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ハウジングこまちの表紙を飾る!

 

 

6月25日発売のハウジングこまちは、新潟県最大の発行部数の住宅雑誌です。

Hコマチは編集長が変わりまして、誌面作りのテイストもかなり変化を感じます。

写真の余白を設け、紙をコート紙からマット紙へと変更されています。

 

毎度、取材先の住宅を、クラフト模型でつくって表紙にするのが定番になっています。

今回は「柳沢の山荘」が取材を受けて、そのクラフト模型が表紙を飾りました。

 

 

 

 

泣く子も黙る、あのアウトドア用品の開発者の家だと、誌面を読むと分かります。

アウトドア感あふれる暮らしが、商品開発に生かされています。

「職住近接」で人間らしい暮らし。

都会暮らしでは不可能な  緑に囲まれた豊かな暮らし。

 

 

いままで こうした雑誌「住む」に出てきそうな、

スローライフ的な暮らしは、作家さんや若い農家さんなどの暮らしが中心でした。

冬寒い家を「薪ストーブで自然な暖かさを楽しむ」という感じでした。

 

しかし、「柳沢の山荘」は、樹脂サッシ、特注引き込み戸で実は高断熱。

床下エアコンというところがみそ。

 

快適で便利な生活は、普段の暮らしのベースを豊かにし、

四季を感じ、自然を感じるのは庭でできてしまう。 

そのパラダイムが決定的にあたらしく、ぜいたくだと思います。

 

 

「お宅拝見」のページでは、船底天井のリビング「中曽根の家B」が掲載されています。

「柳沢の山荘」と同様、設計者の阿部君は誌面ジャックしています。

 

 

企業紹介ページは、エコハウス受賞物件が登場。

会社の新しいキャッチフレーズを持ってきました。

 

「限りなく快適を追求し 住まい人の喜びを創造する」

 

まさにそのまんまの私たちの家づくり。

 

どこまで行ったら満足するのか? ユーザーベネフィット優先で

 

「満足度逆算の家づくり」でいきますよ!

 

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日経ホーム&ビルダー 掲載!

 

日経新聞グループの手掛ける 日経H&Bは、私らも愛読する雑誌です。

西方設計×オガスタの「信濃町の家」が、前回の日経アーキとのダブル取材でしたので、

こちらでも掲載。 「かっこいい低炭素住宅」の事例紹介です。

 

工務店業界の3大誌、すべて同時期掲載という快挙達成。

 

評価されることは、信用を積み重ねること。

ありがたいことです。

 

 

さてさて、今回の特集は、

先の熊本大震災の取材を通じて浮かび上がってきた住宅の耐震性についてです。

 

今まで大きな地震があるたびに、2x4や鉄骨プレハブ住宅は、被害が無かったとPRし、

「木造住宅は地震に弱い」というネガティブキャンペーンで、シェア拡大へ結びつけようとしてきました。

 

確かに耐震性配慮の乏しい、木造が多かったし、

古い耐震性の木造住宅も圧倒的に多かったのは事実でしょう。

 

今回の地震で業界を震撼させたのが、2x4 鉄骨プレハブともに全壊した物件が出たということです。 さらには新耐震性基準にのっとった築浅物件も倒壊した。

 

その要因と見えてきた課題を 特集で解説しています。

 

 

その一方で、普段からお付き合いのある、小山代表率いるエコワークスの事例が紹介されております。激震地区での家屋被害が皆無であったのです。

 

エコワークスは自然系住宅で、兄弟は別の住宅会社をそれぞれ経営している。

全体で「新産グループ」となり、製材業もこなす巨大グループです。

 

FB内の小山さんの投稿を転載しておきます。

「新耐震基準の施行のあと独自の社内ルールで耐力壁と柱の直下率をコントロールしてきたことが、今回の益城町界隈のOBお客様約100物件の倒壊ゼロという結果につながったと考えております。」

 

デザイン優先にしないで、まじめに慎重に耐震配慮の設計を続けていくことがいかに大事なことか訴えています。 こうした実績は、「地震から人命と財産を守れる」という評判につながることでしょう。

 

今回の地震において、新潟市の構造設計事務所、M’S構造設計の佐藤様が、何度も現地に足を運び、調査を行い情報発信をしております。 マンションの杭偽装問題から、わかりやすい解説で注目された氏は、耐震構造の分野でも注目を集めております。

 

 

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