建築エコノミスト 森山のブログ

マンガ建築考の森山高至が「たてものと生活と社会と文化」を考えています。
twitter始めました。https://twitter.com/mori_arch_econo
連絡先は moriarchecono@gmail.com


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JIFIC(漁港漁場漁村技術研究所)略して漁村総研が
石巻市場が目指したHACCP(ハサップ)システム。
Hazard Analysis and Critical Control Pointの略ですが。
そのためにやらなきゃいけないことは
「トラック車両と荷さばき作業と衛生管理を両立させた平面計画」
だということでした。

具体的には簡単っていえば簡単
要は、「大きくいったん閉め切ろうぜ、」ということでした。

施工した鹿島建設もその辺を明記しています。
http://www.kajima.co.jp/tech/c_great_east_japan_earthquake/deconstruction/deconstruction06/

水産庁も積極的に推し進めています。
http://www.jfa.maff.go.jp/j/gyoko_gyozyo/g_thema/sub38.html

それはなぜか?というと水産庁の資料では次のように書かれています。


漁村総研や鹿島が記述している内容と基本的に同じです。
つまり、消費者向けの対策なのです。
同時に、消費者ニーズに対応することで生産者にメリットがあるように。
作る人、売る人、買う人、皆がうまくいくように
むかしの近江商人のように三方よしの仕組みづくりです。

そのときの施設の衛生管理レベルも呈示されています。



この表でもあるように、レベル2をまずはクリアしましょうよ、というのが趣旨です。

では、レベル3はどういう施設なのか、といいますと、、、、



築地の現状施設ではレベル2に届いていない状態なんです。

「屋根がない」、「鳥獣の進入を防げていない」

築地は都会のど真ん中にありますから、地方の漁港のように大量のカモメや昆虫がやってくるということはありませんが、、やはりその辺はツーツーです。

また、築地にも屋根はもちろんありますが、どんどん増えていく搬入トラックがすべて屋根の下に入れていない。雨が降ればぬれてしまう状態です。

しかし、
逆に言えば、これだけ。

まずは、荷下ろし場への大きな屋根と動物の侵入(ネズミとか雀、カラスですかね)防止。
大きなガレージみたいなもの?

レベル3に挑むといっても、
閉鎖施設と温度管理?土足の車が入らないように?
建物として普通でしょ?そんなの。

家やビルで考えれば、土足禁止にしてクーラーかければいいだけじゃん、と簡単簡単、なことのように思えますよね。

それがそうでもないんです。

築地の現状を勉強してきたみんなならすぐに分かりますよね。
開けっ放しの冷蔵庫問題です。

なんとか、この冷蔵庫問題を克服するか、もしくは全面冷蔵庫化は否定するか、

私は、一部冷蔵庫化、「ゾーンクーリング」でいいと思っています。

衛生管理の「ゾーンディフェンス」と一部空調化の「ゾーンクーリング」で、HACCPではない、築地独自の規格を作り出せばいいと思っています。

なぜなら、唯一無二の築地は世界のTSUKIJIなのだから、日本から築地から運用と管理の新しい規格を生み出して、むしろ諸外国を従わせればいい、と考えています!


これまでの議論を通じて、築地で起きているイベントの面白さや世界中の人々が喜び、食の専門家が驚嘆する魚食と仲卸文化の伝統は皆さんよくわかってきたと思うんです。

しかし、施設改修について、これまであまりにも議論がオープンになってこなかった。

アスベストがあるんでしょう?どこに?
第5福竜丸のマグロが埋まっているんでしょう?どこに?
築地の土地も汚染されている?

といった根も葉もあるんだかないんだか分からない噂だけ。

築80年の建物状況の検討のためにも、現在の築地の建物の良さはないのか?ということについて、実は日本の人より海外の築地ファンの方がよく知っている。

素晴らしい映画が控えています。
「築地ワンダーランド」
10月から全国ロードショー



世界が注目する日本の食文化の集積地


日本が誇る「世界一の魚市場」


あなたはまだ「本当の築地」を知らない


TSUKIJI WONDERLAND


建築は世界的にも一流だ


建築は世界的にも一流だ


これほど長い歴史と豊かな伝統を誇る場所はない テオドル・ベスター


といったことをおっしゃっていますね、皆さん。

またケンブリッジ大学の建築学科のアリス・コルバード、アレキサンダー・マクレーンにより築地の建築研究論文も発表されています。


http://archleague.org/2014/02/tokyos-pantry-tsukiji-and-the-commodification-of-market-culture/


彼女達は築地の建築について、研究しその空間の特徴と、そこで育まれてきた、伝統と文化に言及し、豊洲の建築状況を鑑みると、移転するとこのスペクタクルは失われてしまうだろうと言っています。

築地の詳細な実測もおこなっていますね。

築地市場の構造断面図や、仲卸店舗の調査スケッチもあります。彼女たちの方が、豊洲のクレイジーさをよく分かっているでしょうね。

1コマ、2コマ店舗の内部空間も調べています。



店舗の断面図もありますね。

彼女たちも論文の中でい言っていますが、築地におけるスペクタクルは制御された混沌と多様性、そして空間の開放性と公平性だと。

その築地の魅力と伝統を残しながら、不具合を修正し衛生基準を確立する、新しい築地スタイルを目指さねばならないのです。

つづく



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