専従日誌

専従日誌

徳島県農協労連専従のブログ 農業再建、農協革新の取り組みや活動紹介など

2月11日、「日の丸・君が代・天皇制」を考える徳島集会が徳島県教育会館で開催された。講演では、「改めて問う「象徴天皇制」の意味と現在~「紀元節」にあたり天皇制と部落問題の歴史的・社会的関係を考える~というテーマで、元部落解放同盟中央本部書記次長の谷元昭信さんより講演を受けた。

講演の冒頭では、世界の政治状況、とりわけ戦争や排外主義、差別の拡大といった動向が強まる中で、改めて1948年採択の世界人権宣言の意義を捉え直す必要性が強調された。戦争は最大の人権侵害であり、平和の実現は人権の確立なしにはあり得ない。その人権確立の前提は差別の撤廃であるとの視点が提示された。差別を温存したまま平和は築けないという問題提起である。

続いて、日本における天皇制の歴史的形成過程が検証された。天皇の権威や「万世一系」「男子系男子継承」といった観念は、古来不変の伝統ではなく、明治期の近代国家形成の中で制度化・強化された側面が大きいことが指摘された。とりわけ明治憲法と皇室典範によって、天皇の地位や継承原則が法的に固定化されたこと、そしてそれが現在の皇位継承論議にも影響していることが説明された。

また、象徴天皇制は「国民統合の象徴」とされながらも、その存在は政治的に利用されてきた歴史があること、藤原摂関家や将軍家などが天皇の権威を利用して実権を握るという構造が繰り返されてきたことが紹介された。天皇が責任主体として批判されにくい構造が、日本政治の「無責任体制」を支えてきたのではないかという問題提起もなされた。

さらに、日本社会の差別構造との関係が掘り下げられた。律令国家の成立過程で身分秩序が制度化され、農民を基準とする定住・服従の枠から外れる人々が「賤民」とされるなど、差別の歴史が国家形成と不可分であったことが示された。河原者や被差別民、女性などが「穢れ」の思想のもとで排除されてきたこと、相撲の女人禁制など現代にも残る慣習が歴史的差別観念とつながっていることが具体例として挙げられた。

日本は単一民族国家ではなく、古代から多様なルートで人々が移動・混淆してきた多民族社会であることも強調された。渡来人の存在や考古学的成果を踏まえれば、「万世一系」や純粋な民族観は歴史的事実とは整合しないとの指摘である。歴史の神話化が天皇制の正統性を支える装置として機能してきた側面にも言及があった。

戦後については、ポツダム宣言受諾後の民主化改革の中で天皇制が存続した経緯や、昭和天皇のいわゆる「人間宣言」の実態にも触れられた。人間宣言は必ずしも「神性の全面否定」を明確に述べたものではなく、戦後体制の中で象徴天皇制が再編されたことが説明された。

現在、世論の多数が象徴天皇制を容認し、主要政党も存続を前提としている状況にある。その中で、単純な賛否ではなく、その歴史的背景や社会的機能を冷静に見つめ直す必要があると結論づけられた。皇位継承問題や皇室典範改正論議、天皇の「元首化」を含む憲法改正論などの動向にも注意を払いながら、民主主義と人権の立場から天皇制をどう考えるのかが問われている。

講演全体を通じて、象徴天皇制の問題は単なる制度論ではなく、日本社会における差別、国家観、民主主義のあり方と深く結びついていることが明らかにされた。


「紀元節」とは
2月11日が「紀元節」といわれる理由は、『日本書紀』に基づく神武天皇即位の日を日本の紀元(建国の始まり)とした明治政府の制定に由来するためである。
『日本書紀』によれば、神武天皇は辛酉年正月朔日(旧暦1月1日)に即位したと記されている。明治政府はこれを日本の「建国の日」と位置づけ、1873年(明治6年)に太陽暦へ改暦した際、この旧暦の日付を新暦に換算し、2月11日を「紀元節」と定めた。1873年から国家の祝日として制定され、戦前は天皇中心の国家観を象徴する重要な祝日とされた。
しかし、戦後の1948年に「紀元節」は廃止された。その後、1966年に名称を「建国記念の日」と改め、1967年から再び国民の祝日として施行された。ただし、現在の「建国記念の日」は「建国をしのび、国を愛する心を養う日」と法律上規定されており、戦前の国家神道的な意味合いとは異なる位置づけとなっている。

2月10日、2026春闘徳島県共闘会議主催の「2026春季生活闘争開始宣言2.10徳島集会」が徳島市のふれあい健康館で開催された。


主催者あいさつ、2026春季生活闘争方針提起、各部会決意表明、2026春季生活闘争開始宣言のあと、「連合白書」学習会が行われ、連合総合政策推進局労働条件・中小地域対策局の羽野晃正部長より「2026連合白書」の内容について説明を受けた。

学習会では、2026年春季生活闘争に向けた連合の基本的な視点と考え方、そして日本経済と労働を取り巻く現状認識が示された。中心となるスローガンは「こだわろう暮らしの向上、広げよう仲間との輪」であり、実質賃金を持続的に引き上げ、働くことを軸とした安心社会を実現することが強調された。

まず、日本経済は長期のデフレ的状況から転換局面にあるものの、物価上昇に賃金が追いつかず、実質賃金は依然として低迷していることが指摘された。2024年、2025年と2年連続で5%を超える賃上げが実現したが、多くの労働者が生活向上を実感できておらず、個人消費も回復していない現状が共有された。背景には、将来賃金が上がるという見通しを多くの人が持てていないことがあるとされた。

世代間や企業規模間、組合の有無による賃上げ格差も重要な課題として示された。初任給は大きく引き上げられている一方で、中高年層では賃上げが物価上昇に追いついていないという認識が強いこと、中小企業や労働組合のない職場では賃上げ率が低い傾向にあることが説明された。労働組合の存在は、賃金だけでなく、有給休暇の取得や職場の納得感向上にも効果があることが、連合の生活アンケート結果から紹介された。

また、日本では経済成長の成果が労働者の賃金に十分に分配されてこなかったことが大きな問題とされた。1990年代後半以降、企業は利益確保を優先し、人件費抑制を続けてきた結果、実質GDPと実質賃金の乖離が拡大していると指摘された。今後は、人への投資と未来への投資を重視し、生産性向上に見合った賃金改善を実現する必要があるとされた。

2026年春闘の意義として、第一に実質賃金1%上昇を伴う賃上げノルムの確立が掲げられた。賃金も物価も上がらないという従来のノルムを転換し、5%以上の賃上げを継続することで、将来の賃金上昇への信頼を社会全体に広げることが重要とされた。第二に、株主重視や内部留保偏重から、労働者への公正な分配へと分配構造を転換し、格差是正を進める必要性が強調された。第三に、仲間づくりと組織拡大を通じて、集団的労使関係を社会に広げることが重要であるとされた。

具体的な取り組みとしては、月例賃金の引き上げを重視し、底上げと格差是正を一体で進めること、有期・短時間・派遣等で働く人の処遇改善、法定最低賃金のさらなる引き上げ、適正な価格転嫁と公正取引の推進が示された。また、賃上げだけでなく、長時間労働是正やジェンダー平等の推進など、働き方の改善と政策制度の実現も春闘の重要な柱であるとされた。

2026年春闘は、日本経済を実質成長と賃金上昇の好循環軌道に乗せる正念場であり、連合と労働組合が先頭に立って社会のステージ転換を牽引していく必要性が強く示された学習会であった。

徳島県農協労連は10月11日、徳島駅前で「2025世界食料デー行動」に取り組んだ。行動には、農協労連定期大会の参加者と共催団体「食とみどり、水を守る徳島県民会議」の構成組織のメンバーら、あわせて約30人が参加。街頭宣伝にあわせ、「10月16日は世界食料デーです」と書かれたチラシやポケットティッシュを、駅前を行き交う人々に配布した。

 

街頭宣伝では、農協労連の佐藤宏樹中央執行委員長がマイクを握り、令和のコメ騒動や地域農業の衰退、日本の食料自給率の低さなど、日本農業が抱える深刻な課題について訴えた。

 

続いて、食とみどり、水を守る徳島県民会議の庄野昌彦議長、春田洋徳島県議会議員、I(アイ)女性会議徳島県本部の高開千代子事務局長らが発言。農政のあり方を批判するとともに、国産農畜産物の消費拡大や地産地消の推進を呼びかけた。