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専従日誌

徳島県農協労連専従のブログ 農業再建、農協革新の取り組みや活動紹介など

 

JAL闘争を支援する徳島の会は6月3日、徳島市の自治労プラザで第12回総会を開催した。総会では、JAL被解雇者労働組合(JHU)の斎藤晃副委員長と組合員の大池ひとみさんが講演し、解雇撤回闘争の現状や安全運航を守る取り組みについて報告した。

 

斎藤副委員長は、自身の航空自衛隊時代からJAL入社、そして2010年12月31日の整理解雇に至る経過を紹介した。2010年のJAL経営破綻について、「原因は経営陣による過大投資や経営判断の誤りであり、現場で安全運航を担ってきた労働者には責任がなかった」と指摘。そのうえで、希望退職によって人員削減目標は達成されていたにもかかわらず、パイロット81人、客室乗務員84人の計165人が整理解雇された経過を説明した。

 

また、最高裁で敗訴した後も運動を継続し、2021年にはJHUを結成。東京都労働委員会への救済申立てを通じて、当時の人員削減目標を上回る人員が確保されていた事実が明らかになったことを報告した。さらに、「解雇の必要性がなかったことを示す新たな事実が次々と明らかになっている。最後まであきらめず闘い続ける」と決意を語った。

 

続いて発言した大池さんは、1985年の日航123便墜落事故の経験を振り返りながら、「安全は経営者だけで守れるものではない。現場で働く労働者が自由に意見を言い合い、おかしいことをおかしいと言える職場環境があってこそ守られる」と強調した。

 

また、利益や効率を優先する経営のもとで労働組合の弱体化が進められてきたことに危機感を示し、「安全より利益を優先する風潮が強まれば、再び大きな事故につながりかねない」と警鐘を鳴らした。

 

さらに、解雇者165人のうち既に5人が亡くなっていることに触れ、「仲間たちの思いを背負いながら、命ある限り解雇撤回を求めて闘い続ける。再び空を飛ぶことを決してあきらめない」と力強く訴えた。

 

参加者は両氏の報告に熱心に耳を傾け、JAL解雇撤回闘争が労働者の権利だけでなく、安全な航空運航と民主的な職場を守る取り組みであることを改めて共有した。総会では、今後も解雇撤回と職場復帰の実現に向け、支援の輪を広げていくことを確認した。

 

 

えん罪をなくすために

2026年5月16日(土)午後2時より、徳島市のふれあい健康館ホールにおいて、部落解放徳島地方共闘会議主催の「再審法改正学習会」が開催された。会場には、えん罪被害の救済と再審法改正の必要性に関心を寄せる市民や労働組合関係者らが参加した。

 

 

 

「疑わしきは被告人の利益に」――刑事裁判の原則とは

学習会では、「再審法改正の必要性~えん罪救済と公正な裁判の実現のために~」をテーマに、徳島弁護士会再審法改正プロジェクトチーム座長の瀧誠司弁護士が講演を行った。

講演ではまず、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の大原則が確認された。しかし現実には、警察・検察が国家権力として膨大な証拠を収集する一方、被疑者や弁護側は圧倒的に不利な立場に置かれていることが指摘された。

密室の取り調べと“自白偏重”

瀧弁護士は、日本の刑事司法における「自白偏重」の問題についても詳しく説明した。

逮捕・勾留された被疑者は、長時間にわたる取り調べを受け、「認めれば早く終わる」と心理的に追い込まれるケースが少なくないという。録音・録画の可視化も一部に限られ、密室での取り調べが依然として続いている実態が語られた。

袴田事件、狭山事件……再審事件が示す現実

講演では、袴田事件や湖東事件、狭山事件など、数多くの再審事件についても紹介された。

特に袴田事件では、2024年9月に再審無罪判決が確定したものの、無罪確定までに長い年月が費やされた。再審請求から決定まで何十年もかかる現状は、えん罪被害者にとって極めて深刻な人権侵害であることが強調された。

なぜ再審はこんなに時間がかかるのか

現在の再審制度は、刑事訴訟法のわずか19条しか規定がなく、手続きルールが極めて不十分だという。

講演では、

・証拠開示のルールが曖昧
・検察側が有利な証拠だけを出すことが可能
・再審開始決定に対して検察官が抗告できる
・証拠保管の明確な規定がない

など、多くの問題点が挙げられた。

「証拠が出てこないために、えん罪を立証できない」という矛盾した現実が、再審を長期化させているのである。

 

 

法務省案では不十分――求められる抜本改正

現在、国会や法制審議会で再審法改正の議論が進められているが、講演では法務省案についても厳しい批判があった。

法務省案は、

・証拠開示を限定的にする
・検察官抗告を維持する

など、えん罪救済の観点から見れば不十分な内容だと指摘された。

瀧弁護士は、「本当に必要なのは、えん罪被害者を迅速に救済できる制度改革だ」と訴えた。

“えん罪を生まない社会”へ

講演の最後には、「本来、刑事再審が必要になるようなえん罪そのものを生み出さない刑事司法改革が必要だ」と強調された。

また、市民一人ひとりが警察・検察・裁判所を“絶対視”するのではなく、常に検証し監視する視点を持つことの重要性も訴えられた。

えん罪は、決して他人事ではない。

再審法改正をめぐる運動は、「誰もが安心して生きられる社会」をつくるための取り組みでもあると感じさせられる学習会となった。

2026年5月15日、全国農業団体職員労働組合連絡協議会(全国農団労)主催の「ジェンダー平等に関するセミナー」が、名古屋市のAP名古屋において開催された。加盟組織より労組役員ら74人が参加し、女性活躍推進や職場環境改善、労働組合活動におけるジェンダー平等の課題について学習と交流を深めた。 



 

セミナーでは、JA常陸常務理事の小林美雪氏【写真】が「女性も活躍するJA」をテーマに基調講演を行った。講演では、JA常陸における女性管理職登用の取り組みや、女性職員が働きやすい組織づくり、育児休業制度の活用、職場風土改革などについて報告された。資料では、女性管理職比率の向上や、女性職員が能力を発揮できる環境整備の重要性が示され、「女性だけでなく男性も活躍できる組織づくり」が強調された。 



 

講演後のグループワークでは、各単組・各農協の実情や課題について活発な意見交換が行われた。 女性管理職のロールモデル不足や、組合会議が平日夜開催となることで女性が参加しづらい問題も共有された。これに対し、「ウェブ会議の活用」「家庭からのオンライン参加」「意見提出方式の導入」など、参加しやすい環境づくりの工夫も紹介された。 

また、「女性だけがトイレ掃除やお茶出しを担う慣行」「男性のみが早朝業務や重量物運搬を担当する固定化」など、職場に残る性別役割分担についても議論が交わされた。福島からは、女性職員がフォークリフト運転や休日当番に参加することで業務負担の平準化が進んでいる事例も紹介され、「できることを区別するのではなく、誰でも担えるようにする視点が必要」との意見が出された。 

各グループの発表では、「女性管理職や女性労組役員は増えてきているが、依然として少数であり、意見反映が十分ではない」「家事・育児負担が女性に偏り、仕事や組合活動への参加を難しくしている」といった共通課題が報告された。さらに、「男性の育休取得促進」「オフサイトミーティングの活用」「若手職員への支援体制強化」「職場風土改革」など、今後の具体的な取り組み方向も提起された。 

一方で、女性が管理職やLA(ライフアドバイザー)業務を担う際の負担感や、慢性的な人員不足による長時間労働、育休取得時の代替要員確保の難しさなど、構造的課題も浮き彫りとなった。発表では、「ジェンダー平等は単なる女性活躍ではなく、人員体制や労働条件改善とも一体で進める必要がある」との認識が共有された。 

今回のセミナーでは、全国各地の経験交流を通じて、ジェンダー平等を「女性だけの課題」ではなく、誰もが働き続けられる職場づくりの問題として捉える重要性が確認された。全国農団労は今後も、労働組合活動を通じて、誰もが安心して働ける職場環境の実現に向けた取り組みを強化していくとしている。