全仏オープン2回戦で、錦織はフランスのツォンガにセットカウント3-1で勝ち、3回戦進出を決めました。

 

ツォンガは昨年の左膝故障の影響でランキングを落としてノーシードとはいえ、元ランキング5位の実力者で、序盤の大きな山となると見られていました。

 

錦織は試合を通してサーブが安定し、強打したストロークのミスが少なかったことが、試合に勝てた要因だと思います。


 

 

1セットは、第7ゲームで錦織が先にブレークしますが、直後にツォンガがブレークし、第10ゲームでも錦織のサービスゲームをブレークしてツォンガが先取します。

 

錦織はツォンガの強力なフォアハンドストロークを封じようとして、バック側にボールを集めます。錦織がツォンガのサービスゲームをブレークした第7ゲームまでは、どちらかというと錦織のペースで試合が進んでいました。しかし、その後になると、錦織がバック側にボールを集めすぎる傾向があり、ツォンガにそれを読まれて反撃されることが多くなっていきます。そして、最後はツォンガに強烈なフォアハンドストロークを打たれ、錦織がポイントを失うことが多くなり、第1セットを取られました。

 

2セット第1ゲームのツォンガのサービスゲームでは、第1セット終盤の勢いのままツォンガが30-0とリードします。しかし、ダブルフォルトとミスで30-30となり、そこから錦織が連続でウィナーを決めてブレークします。このブレークで再び錦織のペースになりましたので、非常に大きなサービスブレークでした。

 

錦織は第1セットよりもツォンガのフォアハンド側にもボールを打って、コースを散らすようになります。もちろん、フォアハンド側に少しでも甘いショットを打てば、ツォンガが強烈なフォアハンドを打ってきますので、そうならないように深く強めのボールを注意深く打つようにしていました。

 

結局、最初のブレークの後は両者ともにサービスゲームをキープして、第2セットは6-4で錦織が取ってセットカウント1-1のタイにします。

 

4セットに入ると、第2ゲームでツォンガ錦織のサービスゲームをブレークして2-0とリードします。しかし、直後のツォンガのサービスゲームを錦織がブレークし、続く第4ゲームでは4度のブレークポイントを凌ぎ、ゲームカウント2-2とします。

 

そして、このセットはお互いの調子が上がってきて、激しいストロークの打ち合いが多くなります。お互い攻めこめるボールが来たら躊躇なく強いボールを打って攻撃するようになります。また、1ポイントの中でも、優位な状態が両者の間を行ったり来たりして、非常にレベルの高いストロークの打ち合いが増えてきました。

 

一進一退の状態が続き、どちらが第3セットを取ってもおかしくない状況でしたが、ゲームカウント4-4でのツォンガのサービスゲームをデュースの末にブレークします。次の第10ゲームは、錦織がラブゲームでサービスゲームをキープして、第3セットを取りました。

 

9ゲームでは、ツォンガのファーストサーブがあまり入らなかったこととストロークにミスが何本かあったことが、錦織がブレークできた要因となりました。

 

4セットに入ると、ツォンガが強引に攻撃を仕掛けて、最初の3ゲームを連取します。第4ゲーム以降もツォンガはリスクの高い攻撃をしますが、3ゲーム目までとは逆にミスが増えてきて、錦織が5ゲームを連取します。ツォンガがゲームカウント3-0となった後に、リスクの高い攻めを止めて落ち着いてプレーされたら結果は分からなかった可能性があります。もしかしたら、ツォンガは普通のプレーをしていても錦織に勝てないと感じて、あのような攻撃的なプレーを続けたのかもしれません。

 

10ゲームの錦織のサービスゲームでは、錦織が難なくキープして、セットカウント3-1で錦織が勝利を収めました。

 

3セットの途中までは、どちらが勝ってもおかしくない試合内容でしたが、大事なゲームで犯したツォンガのミスを見逃さなかったこと、逆に大事なゲームで錦織がミスをあまりしなかったことが、最終的に勝敗を分けることになりました。怪我からの復帰後にツォンガがこの試合のような高いレベルのゲームをあまり経験していなかったことが、錦織にとって良い作用をもたらしたような気がします。

 

 

錦織の3回戦の相手は、セルビアのラスロ・ジェレです。クレーコートを得意とし、2月の大会ではランキング4位のドミニク・ティエムにも勝っていて、決して侮れない相手です。今大会、ジェレは第31シードで、12回戦はともにストレートで勝って、グランドスラム大会で初の3回戦進出した勢いに乗った選手です。ジェレの勢いを削ぐためにも、体力の消耗を考えても、先行して試合を長引かせないことが重要だと思います。

 

 

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