ハウス食品といえば、日本でも有数の食品メーカーです。ハウス食品と聞いて思い起こすのは、なんといってもカレールーだと思います。

 

スーパーのカレールーの陳列棚に行くと、各社様々な商品を出していて色んな種類の商品が売られています。その中で、ハウス食品はカレー商品市場の過半数のシェアを獲得しています。しかも、あれだけたくさんの種類があるのですが、ハウスのバーモントカレーはカレールー全体の約3割という圧倒的なシェアを誇っています。

 

バーモントカレーという名前は、アメリカのバーモント州に伝わるリンゴと蜂蜜による健康法を応用したカレーということから付けられました。

 

そんなハウス食品ですが、豆腐も製造していることを知っているでしょうか。私が知ったのは、実は昨日です。

 

いつも読んでいるアメリカ在住の日本人女性のアメブロで、パッケージにドラえもんが描かれている豆腐を買ったという記事をみたら、そこにHouse Foodsとい文字を発見しました。

 

こちらのサイトです(ドラえもんのパッケージの豆腐も見ることができます)。

やんみさんのブログ

 

そこで、ハウス食品が豆腐を製造していることを知り、ハウス食品の豆腐製品について色々と調べてみました。

 

ハウス食品は、1981年にカレー事業を展開するためアメリカのロサンゼルスに営業所を設立しました。その2年後にはカレーを提供するレストランを始め、現在でもCurry Houseという店名で日本式カレーを中心とした店舗を複数展開しています。

 

カレーレストランを出店した年には、豆腐事業も始めていました。その後に豆腐事業は成長していき、アメリカ西海岸で圧倒的なシェアを獲得しました。

 

2006年には東海岸のニュージャージーに工場を設立し、アメリカ全土への展開が可能になり、売上を更に伸ばしています。現在では、ハウス食品はアメリカにおける豆腐シェアはナンバーワンになっています。

 

アメリカでは、しらたき、お揚げ、こんにゃくなども製造販売しています。しらたきはダイエット食品として注目されており、しらたきに豆腐を混ぜた「豆腐しらたき」を販売したらヒット商品となったようです。

 

 

ハウス食品は、日本でも豆腐を販売しています。1972年に粉状になった大豆とにがりをセットにした「ほんとうふ」という商品を発売しています。水の量を変えることで好みの固さに調節できる手作りタイプの豆腐の素で、現在でもハウス食品のオンラインショップで買うことができます。

 

アメリカで豆腐を製造販売しているのであれば、日本でも豆腐事業をもっと展開すればいいのではと思いましたが、ハウス食品はそれをすることができません。

 

分野調整法という法律によって、ハウス食品は豆腐事業を大々的に展開することを制限されています。この法律は、中小企業が行っている事業に大企業が参入することに歯止めをかけて、中小企業を保護することを目的としています。

 

以前、森永乳業が防腐剤を使用せずに常温で1年近く保つ完全滅菌真空パックの豆腐を開発して販売しましたが、分野調整法が適用されて販売中止になりました。分野調整法では、豆腐の他にもラムネや焼酎割用飲料などが適用対象となっています。


最近では、アメリカの豆腐消費量が増えているので、日本企業で最大の豆腐メーカーはハウス食品かもしれないですね。



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