よく日本の家は狭く「うさぎ小屋」と言われるのを聞いたことがあるのではないでしょうか。テレビなどで見ると、広い庭があって大きなアメリカのいえが出てきますよね。また、日本に来た外国人も、「日本の家は狭い」と言うのを耳にしたこともあると思います。では、実際に世界各国と比べて、どのくらい狭いのか調べてみました。

 

住宅の平均床面積

住宅の平均床面積 上位10カ国
資料出所:世界の統計2006(注)日本のデータは総務省平成15年住宅・土地統計調査)

 


1位はダントツでアメリカです。そして、なんと日本は世界で5です。フランス、ドイツ、イギリスよりも日本の家の方が広いようです。これらの国の家は「うさぎ小屋」より小さいということになってしまいますね。ヨーロッパでは、日本人が思っているよりも家は広くないどころか、実は日本より狭い国がほとんどということですね。 

 

 

では、何故「うさぎ小屋」と呼ばれるようになったのでしょうか。ECで日本についての報告書がフランス語で作られ、そこで日本人は“cago a lapins”に住んでいると書かれていました。直訳すると「うさぎ小屋」となりますが、フランスでは「都市型の集合住宅」という意味があるようです。高度経済成長期に作られた、巨大な団地のことを指していたことが考えられます。

 

また、外国から来た人の多くは、東京や大阪など大都市に住んでいます。そのような大都市には、ワンルームマンションなど、一人暮らし用の狭い住宅が多くあります。また、地価が高いため戸建の家や集合住宅は大きくないのが普通です。そのような住宅に住んだり見たりすることによって、日本の家は小さいと感じる外国人は多いのではないでしょうか。

 

実際に、大都市と地方では家の大きさは結構違います。そこで、都道府県別の住宅の平均床面積をみると、全国平均は94.1㎡(先ほどの日本のデータは平成15年調査で、こちらは平成20年調査のデータ)です。1位の富山県は最下位の東京の約2.4で、持ち家比率も全国1位です。151.4㎡はアメリカの家の広さに迫る勢いです。その他の上位も全て日本海側の県になっています。下位は、大都市圏にあるところが占めている中、沖縄が下から3番目というのは意外でした。

 

都道府県別住宅の平均床面積
都道府県別住宅の平均床面積
資料出所:総務省平成20年住宅・土地統計調査

 

 

この住宅の平均床面積は、持ち家と賃貸を合わせた平均ですので、東京など大都市で一人暮らし用の住宅が多いと、それだけ狭くなってしまいます。また、核家族でなく3世代以上が同居している世帯だと家族の人数が多くなるので、それだけ家の平均床面積も大きくなることが考えられます。それにしても、同じ日本でこんなに差があるとは予想していませんでした。東京に住んでいると、日本の家は狭いと感じてしまうのは仕方ないかもしれませんね。
 

(関連の記事)
○日本は小さい国なのか?
○日本は大国?


こちらをクリックしてください!