ひづめ日記

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競走馬が好きなので、そのことをつらつら書きます。

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さて、しばらく間が空いてしまいまいたが、

ヴィクトリアマイルGⅠの感想を書いて行きたいと思います。

 

実は、先月4月30日(日)の第167回天皇賞・春GⅠ以来、ちょっと塞ぐ部分が多かった(疾病が結果的に4頭も出たため)のですが、このヴィクトリアマイルGⅠなどで、レースはやはり奥が深いと思いました。

 

改めまして…

 

 

2023年5月14日(日) 東京11Rで行われた

第18回ヴィクトリアマイルGⅠ 1600m 芝・左

(天候:小雨 芝:良)(16頭立て)

 

1着ソングライン    戸崎圭太騎手

2着ソダシ       ダミアン・レーン騎手

3着スターズオンアース クリストフ・ルメール騎手

4着ディヴィーナ    ミルコ・デムーロ騎手

5着サウンドビバーチェ 松山弘平騎手

 

 

 

という結果でした。毎度ながら上位5着までの結果を書いておきます。

 

 

さて、純白のソダシの粘りが、も~~~の凄かったです。

ソダシの長所は、その可憐な白毛(しろげ)とは対照的に、ある意味、泥臭いほどの粘り強さですよね!

しかも、この良さは最初の頃から一貫していると思います。

立派な敢闘だったのですが、それでも、そこに抜き出たのがソングラインという結末でした。

 

この日の馬場の様子は、本番直前に結構な降雨がありました。

そのため、状態こそ「良」でしたが、恐らく、表面が濡れて滑るような馬場になったと思われます。

 

そんな中でしたが、パワーのあるソダシは、割と平気な感じでした。

 

このブログを読んでくださっている皆様は、私が”白毛のソダシとドゥラメンテ産駒スターズオンアースサウンドビバーチェを応援していた”という事は、お見通しでしょうね、きっと(笑)

 

実際その通りで、特にこの3人(3頭)を注目しておりました。

たまに横目で、アンドヴァラナウト(グルヴェイグの娘・ドゥラメンテと同じグルーヴ一族)を気に掛けつつ…。

 

ただ、アンドヴァラナウトは、この雨と馬体重の減り(-8kg)もあってか、ついて行けなかったみたい…結果11着。

 

レース全体は1枠1番ロータスランド(結果6着)が最初から引っ張る形に。

私はちょっと意外だったのです。

しかし、今振り返ってみれば”逃げ・先行型”が流行りになっている雰囲気のこの頃、最内枠の馬が逃げに立つのは、道筋と言えば道筋だったかもしれません。

ロータスの鞍上は、思い切った手を打つ横山典弘騎手でしたし。

最後の場面まで残っての6着なので、良い競馬をしていたと思います。

 

 

ソダシはいつものスタイルを貫いたものの、ロータスランドの外側を回りながらの2番手道中でした。大外8枠16番が割を食ってしまった感じでした…。

 

スターズオンアースは、心配されていた序盤(スタート含む)の課題もキッチリで、絶好の出だしができたのではないでしょうか。

私的には、課題を克服できたことが嬉しい点でした!

ただ、何となくですが雨の降る馬場は、そんなに得意ではなさそうですね。

父馬ドゥラメンテから継いだ”理不尽なまでの末脚”こそが最大の持ち味なのに、それを活かせず、馬場の表面が滑ってしまったのでは…と思うのです。

それに、ルメール騎手もレース後に言っていましたが、2000m以上が得意距離なのでしょう。

 

 

ディヴィーナは、このヴィクトリアマイルGⅠを連覇(2013年の第8回・2014年の第9回)したヴィルシーナの娘なのですが、ここでデムーロ騎手との相性の好さが良い走りに繋がった気がします。

さり気なく、メンバーで一番速い末脚33秒1を叩き出していました。

 

 

サウンドビバーチェも、全体的に安定していましたし。

レース後の松山騎手曰く、渋った馬場が走りにくかったみたいです。

 

レース終盤は、2番手からの流れで、そのままロータスランドをかわして先頭に立ち、得意の粘り込みに持ち込んだソダシ

心なしか鞍上のレーン騎手も、後ろからのスターズオンアースの末脚を警戒していたように思われました。ただし、意識し過ぎたような気も…。

 

いつの間にかスルスルと、その内側から伸びて来たのがソングラインだったのです!

 

このレースでは、戸崎騎手と共に、中団のインコース(とは言っても内側に一頭分ぐらいの余裕を持ったインコース)で道中を進み、最後はソダシの内側から伸びて来るという手を打ってきたわけで!!

 

 

ソングラインは、昨年の同レースでは、ソダシの5着に敗れたものの、そこから2022年の安田記念GⅠを制しました。

今年2月にはサウジアラビアの1351ターフスプリント(GⅢ)に出て、10着ではあったものの遠征を果たしたりと、結構多彩な場面を踏んでいるのです。

 

キズナの娘であり、漆黒の帝王シンボリクリスエスの孫でもあり、どちらかといえばシブいタイプという印象。そして、今回のレースもシブかったです。

 

しかも、この日は馬体が引き締まった感じで、正直、誰よりも仕上がっている印象でした。

実際、33秒2の素晴らしい末脚を発揮してのゴールだったのです。

こういう、雨で滑りやすい馬場も、対応できる面もあったのかな?

 

いずれにしても、本当に「いつの間にか、ソダシの粘りをサーッと凌いだ」という様にしか説明ができません。

ソダシの連覇を願っていた側としては悔しかったのですが、「この走りをされては仕方がないな」と、実は割と納得だったのです。

 

こういう形のシブい勝ち方もあるわけで、競馬(レース)は奥が深い…。

 

ソダシも、その最後の最後まで緩まず粘りましたし、ヴィクトリアマイル連覇こそ成りませんでしたが、やはり「強い」と思わせる充分な2着でした。

 

年下のスターズオンアースには追い抜かせませんでしたし、この強さは、これからもますます輝くだろうと確信しています。

 

そして、「皆無事に完走で良かった…」と、改めて思うのです。

 

第18回ヴィクトリアマイルGⅠの感想でした。

 

さてさて、そうこうしている内に早いもので、

明日2023年5月21日(日)は、第84回オークスGⅠですね。

 

特別に、事前に書いてしまいますが、リバティアイランドが2冠達成でしょうか。

現段階で断然の1番人気、私自身楽しみな気持ちで、テレビの前で待ちたいと思います。

 

 

 

桜花賞GⅠの感想遅くなりました。ですが…

とにかく、

リバティアイランドが強かった!

それしか書きようがありません。

 

 

改めまして…

 

2023年4月9日(日)阪神競馬場11Rで行われた

第83回桜花賞GⅠ (1600m・芝・右)(芝:良)

18頭立て

 

1着リバティアイランド 川田将雅騎手

2着コナコースト    鮫島克駿騎手

3着ペリファーニア   横山武史騎手

4着ハーパー      クリストフ・ルメール騎手

5着ドゥアイズ     吉田隼人騎手

 

 

と、上記の結果でしたね。毎度のように上位5着までの結果を書いておきます。

 

 

先ず、この勝負で一番安定したレースをしたのは、

2着コナコーストと3着ペリファーニアだったと思います。

 

さりげなく、道中2番手を守った堅実なコナコーストと、道中4番手だったペリファーニア

 

 

特に、コナコーストの場合は本当に手堅い形に持って行けましたし、単純にリバティアイランドの末脚にのみ屈した感じ…。

きっと

コナコースト「もうっ!何なのよ!!」

って感じかな…。

ペリファーニア(←このブログでもよく登場したエフフォーリアの妹です)も、上質な走りをしていました。

 

 

しかし…しかしながら、直線に入った直後は15~16番手で、最後方から数えるぐらいの位置だったリバティアイランドが、大外から誰もかれもをごぼう抜きして1着だった…というお話だったのです。

 

 

いえ、身も蓋も無いような言い方になりますが、

「最後の直線のみで、一体何が起こったの!?」という、表現しきれない末脚を繰り出したのがリバティアイランドだった!

「強かった、強かった…!!」という、当たり前の感想しか出てこなかった…。

そういう説明しかしようがありません…。

 

 

ちょうど、この1週間前の大阪杯GⅠにて、同じドゥラメンテ産駒スターズオンアースが、末脚にモノを言わせ、勝ち馬ジャックドールに対し、ハナ差2着までに詰めた時のようでもあり。

 

ドゥラメンテ譲り”理不尽なまでの末脚”が発動したのです。

 

この瞬発力がドゥラメンテの血の特徴でもあり、どこまでも”末脚の切れ味がバツグン”なのですね。

その脚、子供たちに確実に遺伝している…。

直線での速さを極める展開では、一線を画すものがありますね。

 

 

実は、2022年の桜の女王スターズオンアースでもあり、今年はリバティアイランドが桜の女王に輝いたため、

『ドゥラメンテ産駒、桜花賞連覇』となりました。おめでとうございます!

 

そうそう、更に遡れば、祖母アドマイヤグルーヴドゥラメンテの母)が、かつて2004年エリザベス女王杯GⅠの時に、ゴールに突き進むのみだったオースミハルカ(2着)を、ザックリとかわしてエリザベス女王杯連覇達成した時の風景にも重なりました。

 

…話がそれました。さて、本番の話に戻しますが。

 

 

リバティアイランドは、パドックからどうにも、大人し過ぎた印象でした(各方面でも言われていたかなと思われますが、私もつくづくそう思った)。

何かこう、張りのある声というか、自己主張のようなものが聴こえてこなくて(訳の解らない説明ですみません。)…。

 

しかし、レース最後の直線においては、急にハッと目が覚めたのか、それまでと別の馬のようになり、ゴールが近くなればなるほど瞬発力を増して行きました(←これって、今までに観てきた末脚に秀でた名馬の条件の一つだったりします。例えばディアドラとか、無敗の3冠牝馬デアリングタクトとか)。

 

うーん、性分的に、直線でよーいドンになった時に最強モードというか、前を行く子たちを追い抜こうとするタイプなのかしら??ならば、理想の差し・追い込み型かもしれません。

この桜花賞GⅠでの最後の3ハロン(600m)は32秒9でした。

ワオ!!

 

 

改めてどう見直しても、この日の展開は、先行の位置を取れた馬たちの方が有利に思えましたが、そんなもん関係無しで、ごぼう抜き…。

どうやら、レース後のインタビューを聞く限り、鞍上の川田将雅騎手も、理解した上でそうしていた様子でしたね。

彼女自身の思い通りにやらせるとして、今のうち(ある意味、幼いうちに)に様々なレース経験を積ませている。

恐らくですが、若い馬の吸収力を川田騎手はよく知っているのでしょう。

また、彼女への期待の大きさもうかがえます。

 

 

これら積み重ねはきっと、次(この5月21日)のオークスGⅠ(東京競馬場・芝・2400m)で活かされるに違いないと考えています。

距離延長(1600m→2400m)でも、きっと大丈夫。むしろ東京の直線は、末脚が活きます。

…と思っていたら、どうも、日本ダービーGⅠ(5月28日・東京競馬場・芝・2400m)の方へのプランも出ているらしく…!

驚いたけれど、嬉しい驚きというか、能力・資格共に十分な気がしています!!

どちらになるのかは、まだ解らないみたいですが、どちらにせよ、基本的に東京には適性があるだろうと思っています。

 

 

 

2歳女王(2022年阪神ジュベナイルフィリーズGⅠ勝利)に輝いた頃から、リバティアイランドは性格的に”多くを語らず、黙々と走る職人気質(父馬にそっくり)”という印象でしたが、これは超大物の風格ですね。

とにかく、大事に進んでほしいです。

 

さて、このレースで感心したのは、才能の塊リバティアイランドのみではありません。

 

コナコーストが堅実な競馬をしたという事と、(パドックなどでは)細過ぎる馬体に観えたのに、いざとなると精神力が強かったです。こういう心の強いタイプは、これからも思わぬ場面で強さを発揮する可能性があります。

 

ペリファーニアも、走っている姿が、特にガッシリして観え、後々の成長力がありそうです。

 

ハーパードゥアイズも最後伸びて来ていました。

 

 

3歳同世代の乙女たちの伸びしろや勝負は、これからである事は間違いありませんね。

 

私もだんだん、この世代の娘たちの個性や特徴が、何となく掴めてきた感じがします。

お行儀の良い、大人しい感じの娘が多いため、性格も少しずつ理解していきたいです。

 

第83回桜花賞GⅠでした。

 

明日4月16日(日)は、第83回皐月賞GⅠですね。

次は3歳の若武者たち…ふむ…。

 

 

 

さて今日は、見事に第67回大阪杯GⅠを制したジャックドールと、それに食い下がったスターズオンアースを中心に書いていきたいと思います。

 

改めまして…

 

2023年4月2日(日)阪神競馬場11Rで行われた

第67回大阪杯GⅠ(2000m・芝・右)

16頭立て

 

1着ジャックドール   武豊騎手

2着スターズオンアース クリストフ・ルメール騎手

3着ダノンザキッド   横山和生騎手

4着マテンロウレオ   横山典弘騎手

5着マリアエレーナ   浜中俊騎手

 

と、上記の結果でしたね。上位5着までの結果を書いておきます。

 

先ず、このレースで思い返す事は、ジャックドールのスタートが決まって、得意の逃げに立てた事と、武豊騎手のテンポの良いレース運びでした。

 

レース後、コチラの記事(←netkeiba.comへ)などで解りましたが、改めて超一流のジョッキーの体内時計は、とんでもないです。

 

寸分の狂いもありませんね…。

武さんの場合、逃げに秀でた名馬(ネットの話やニュースなどでは、特にサイレンススズカの名前が挙がっていた感じ)などの背中を知っており、その分、神経の隅々にまで‟効率の良い逃げのテンポ”が沁み渡っているのかもしれません。

無駄をそぎ落とし、淡々と…。

 

ただ観ていただけの私でさえも、本当に自然だと感じました。

 

おめでとうございます!

 

そして、そのジャックドール&武豊騎手をハナ差まで追い込んだのがスターズオンアース&ルメール騎手だったのですが…。

 

スターズオンアースは、ドゥラメンテの娘(つまり私の最愛のアドマイヤグルーヴの孫)ですので、心配して観ておりました。

2022年秋華賞GⅠから、この大阪杯GⅠに。

同じ舞台、阪神・芝2000mなので、涙をのんだ分、リベンジも入っていました。

 

そして最後の直線では「ワッ!!」と言えるほどの、素晴らしい末脚を発揮した彼女でしたが、スタートで立ち遅れた事が最後まで尾を引いてしまいましたね。

出遅れたとも言えますが、そこまで酷くもなく…。ただ、スタート直後、一瞬ワタワタしていました。

この娘は、どこまでも序盤の立ち上がりが課題なのだと思う…。

 

結局、差すにしても、かなりの馬群の中から抜け出す羽目に。

 

幸い馬群はうまく抜け出せたものの(ここは、前が開くまで一瞬待ったルメール騎手さすがでした。我慢強い!そして、すかさず空いた場所へ)、それでも難しい位置になっている事は変わりない…。

 

仕掛けて、どんどんライバルを追い抜くけれど、ジャックドールが先頭で、その少し遅れてダノンザキッドがすでにゴールに飛び込もうとしている。

 

ダノンザキッドといえば、2022年マイルチャンピオンシップGⅠ(阪神・芝1600m)2着の強者で、その時、白毛のソダシ(3着)と肉弾戦を繰り広げた事が記憶に深い。

 

何気に2022年香港カップGⅠ(香港・シャティン・芝2000m)でも2着に健闘しており、2000mへも適性あり。

 

この大阪杯GⅠは2000m戦ではありますが、毎度、マイル戦のような雰囲気もあるのです(以前も、このブログで言ったかな??)。

要は「最後に粘り込んだ人(馬)の勝ち」みたいな…。

 

なので、スターズオンアースの位置からでは、1600m&2000mのGⅠで2着経験のあるダノンザキッドをかわせるのだろうか…と一瞬思いかけました。

 

しかし、そんなものは余計でした。

 

ザックリと鋭くも、どこか優美にダノンザキッドをかわしたんですよね~~!

これはスターズオンアースの末脚が、月並みな表現になりますが“バツグン”だったという事!!

ある意味、純然たる“速さ”ですね。

 

そして更にジャックドール&武豊騎手にも迫りましたが、残念ながらハナ差のところがゴールでした。

 

ある意味“解りやすい決着”でもありました。

 

ジャックドールの背中にいたのが武豊騎手でした」というのが、この時のスターズオンアース&ルメール騎手には苦しかったですね。

 

今回、フラットに考えれば、“騎手の味と力”がとことん出たレースだったと振り返ります。

ただの力ではない、“その騎手だけが出せる味と力”

そんなものを教えられた気がしました。

 

ジャックドールはパドックからずっとご機嫌で、満足そうでした。

馬体の仕上がりは最高でしたが、彼の場合、外へ外へと明るい気持ちを表現している時の方がレースで結果を出しますね。

これでGⅠ初制覇です。

 

武豊騎手は、最年長54歳19日のGⅠ勝利という大記録を達成!

 

 

惜敗のスターズオンアースも、その末脚の切れ味はますます冴えて、力の証明をしたと思います。今回は残念ではありましたが、次に向けて切り替えてほしいものです。

5月のヴィクトリアマイルGⅠ(東京・芝1600m)が次の予定みたいです。

ただ、1600m戦になりますが、彼女の瞬発力がより活きやすくなる東京は、向いていると思います。

 

ダノンザキッド「さすがに白毛のソダシと戦った地力がある」と、改めて見直しました。

 

マテンロウレオ(&横山典弘騎手)も、ジャックドールの真後ろ(全体で3番手)で、立ち回りが良かったと思いました。

基本、堅実で、4歳馬なので、これからどこかで大きな活躍をする可能性も、十分あると思います。

 

マリアエレーナは、小柄な馬体でとても頑張っていました。普通ならばズルズル後退してもおかしくない所で、懸命に踏ん張っていたと思います。

 

それぞれの馬の特徴がハッキリしていたレースだったと思います。

そして、最後まで言いますが”騎手の味と力”のレース。

 

第67回大阪杯GⅠでした。

 

明日4月9日(日)は、第83回桜花賞GⅠ楽しみですね!!