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2018-07-12 20:54:56

参議院選挙制度改革:遺憾ながら国民不在の法案が採択されてしまいました

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 参議院選挙制度改革に関する法案が審議されていましたが、昨11日、参議院本会議で自民党案が可決されて衆議院に送られました。私自身の手で起案させていただき、法案の筆頭提案者となった国民民主党案はどの党の提案よりも優れていたと多くの方からご評価をいただきましたが、問題のある自民党案のみが採決されたのはきわめて残念です。

 選挙制度は「民主主義の土俵」とされており、国民の皆様が直接意見を表明する上での制度を保証すると共に影響力の平等をはかる重要なものです。しかしながら、この制度改革を巡っては多くの問題がありました。

 

1.制度改革の経緯
 司法の指摘を受け、10増10減の公選法改正が行われたのは2015年のことでした。その際、当時の民主党は公明党と共に抜本改革案を提示しましたが否決され、自民党の中途半端な案が法案として通りました。この自民党案は抜本的な見直しでないため、附則には平成31年参院選に向けて「選挙制度の抜本的見直しについて引き続き検討し、必ず結論を得る」という文言がありました。
 これを受けて参議院は第三者に託すのではなく自らが抜本的な見直しを行うとして、参議院改革協議会を、その下に選挙制度専門委員会を立ち上げ、後者では17回の協議が行われて報告書も出されました。最高裁が3.08倍は合憲との結論を出してはいましたが、この委員会では、それでよしとするのではなく、抜本的な見直しを行うための広範な議論がなされました。
 選挙制度は国民の皆様に等しく与えられた民主主義の権利を行使していただくための制度であり、可能な限り広範な合意が望ましいはずです。しかしながら、突如として自民党は、選挙制度専門委員会の議論を踏まえない選挙制度に関する法案を提示し、調整を行うはずの議長は、その責任を投げ出して、各党にそれぞれの法案を提出するよう促したのです。
 選挙制度の抜本的な見直しのためには、長年問われてきた参議院の在り方、ひいては二院制の在り方についての議論が不可欠で、それは国の在り方の根本を問う問題です。参議院自身が抜本的な見直しを行うとしたにもかかわらず、議長が責任を放棄し、第一党たる自民党がこれまでの議論を一切無視する手法はあまりに無責任で、国民から、それならば第三者に委ねればよかったと言われて参議院に対する信頼を失墜しかねません。

 

2.自民党案と法案審議の問題
 自民党案は定員を6増するものです。そのうち2議席は一票の格差縮小のために埼玉選挙区の定員を増やすことに用い、残りの4議席は、合区は間違いであったとして非拘束式比例選挙区(政党が順位を付さない方式)に拘束式(政党が非拘束式選挙名簿に優先する順位を付した特例枠を作る方式)枠を追加することに用います。この方式は大きな問題をはらんでいます。
 第一に、そもそも衆参の比例区の選挙制度が異なるため、国民にわかりにくいと指摘されてきましたが、更に選挙の在り方をわかりにくくしてしまいます。
 第二に、2012年の党首討論で消費税を上げる代わりに国会議員の数を減らすことが安倍自民党総裁と野田総理との間で合意されたことを条件に解散がなされ、政権交代が行われたのに、合理的理由すら示さずに消費税増税を控えて議員数を増加させることなどあり得ません。
 第三に、自民党の法案提出者が認めたように、合区で立候補できない候補者に対する配慮として特例的な拘束式が導入されたことで、これはご都合主義で国民不在の悪法です。そもそも、選挙区間の一票の格差をこのような形で迂回することは、司法の立法に対する信頼を失墜させかねません。
 第四に、比例区間での一票の格差という新たな問題を提起します。非拘束式比例選挙区で氏名を書いて得票した数が10万票でも落選する候補者が出る可能性がある一方、拘束式特例枠に記された候補者は個人名の得票数が100票でも当選する可能性が高くなります。国民の意思や投票に対する影響力の平等はどこかに吹き飛んでしまいます。
 そもそも合区案を通したのは自民党です。また抜本的な見直しを含めた法案を強引に通したのも自民党です。これらをないがしろにして、更に悪い方向に向けることは許容できるはずもありません。
 また、昨日の委員会では自民党案、日本維新の改案、希望の党案及び我々国民民主党案が出されて審議されていましたが、突如として自民党議員が動議を提出し、自民党案のみを採決しました。また、野党は退出していないのに、法案に対する討論という正当な権利が委員長により「省略」されるという過去に例のない運営で本会議に上程されました。あり得ません。

 

3.国民民主党の立場
 国民民主党は、22日の国会閉会後の期間を利用しても抜本改革を継続すべしとの立場ですが、自民党が今国会の期間内法案採決の構えを見せたために、自らの立場を明確にするためにも法案を提出しました。その際、小生に法案の起案と原口本部長が統べる政治改革・行政改革本部での審議が命じられ、小生も同本部の事務局長として働かせていただきました。
 この結果、法案を提出するのであれば抜本改革は困難なので、今後の方向性を示し、必ず抜本的な見直しを行うとの文言を法文中に入れた上で、司法が求める選挙区の一票の格差是正を優先するが、それは次の参議院選挙のみに適用されるべきであるために、最低限のものとするとの考え方がまとまりました。それ故国民民主党案は、選挙区2増比例区2減という定員増を伴わない部分と、今後の抜本的見直しの在り方に、①二院制の在り方を踏まえた参議院の在り方、②比例区と選挙区の関係、③各都道府県からの議員選出、という選挙制度専門委員会の太宗の議論を方向性として示した抜本的見直しを義務づける部分の二つで合成される案を示しました。
 この法案は、第一に、2015年の法案審議の際に立法者の意思として示された抜本改革とは参議院の在り方についての議論という点を踏まえ、そこに広範な合意がない以上、数合わせの議論や参議院の在り方を踏まえない法案を抜本的な見直しとすることは詭弁であり、残念ながら抜本的見直しに至らなかったと言うことを認めるべきだという考えに立っています。
 第二に、抜本的見直しがなされない以上、ブロック制等の参議院の在り方に言及しない法案は退けています。
 第三に、合区を増やす等の数合わせで一票の格差を提示した案もありますが、それを抜本的な見直しと主張しているがために、この数合わせが定着すれば、将来に亘り格差が拡大する可能性があると考え、この手法も退けています。
 我々の案は、この意味で、抜本的見直しから逃げることなく、民主主義の土俵を確保するための案となりましたが、数の政治の前に採決すらされなかったのはきわめて残念でした。

2018-06-13 20:55:51

エキナカ商業施設の問題を委員会で取り上げました

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5月17日の参議院経済産業委員会で、駅ナカ商業施設の問題について取り上げましたのでご報告です。

 

 最近、駅ナカ商業施設が大きく便利になりました。駅をご利用になる方々にはとても良いのかもしれません。しかし、駅前のシャッター街化を推し進め、高齢化が進む中で駅を利用されない高齢者の方々の利便性を犠牲にしてはいないでしょうか。駅前商店街との関係が良好に推移している場所は決して多くはないようです。

 駅ナカ商業施設は、駅前商店街や大規模商業施設と比較しても優遇されているようで、大規模商業施設が課されている義務を免れています。その一方で利用客の利便性を考えれば、駅ナカ商業施設と駅前商店街が平等に扱われ、さらには共存共栄を図れるようにしていくことが理想です。そんな駅ナカ商業施設について、国会で初めてこの問題を正面から取り上げました。

 

条件の違いを経産大臣に指摘

 質問時間が限られているのですべての問題を取り上げることはできませんでしたが、以下のような問題があると政府に質問しました。

〇 政府は、駅ナカ商業施設には大規模小売店舗立地法が適用されるとしている。しかし実際には、コンコースが公道扱いとなり、一つの駅の中の商業施設が一体として捉えられず、結果として大規模小売店立地法が適用されない。つまり、それぞれのブロックごとの小さな商業施設と判断される。その結果、ほとんどの駅ナカ商業施設は立地法が定める、駐車場などの整備や荷捌き場の設置、運搬処理の配慮などがなされず、地元商店街に対する情報提供も行われていない。

〇 駅のコンコースは通路ということで、スプリンクラーの設置などの消防法の適用外である。しかし駅のコンコースには「移動式仮設店舗」が置かれており、一年中、同じ場所に店舗が置かれている駅が大半である。大規模商業施設内には、買い物客以外が数多く通行する場所があるが、そこにはスプリンクラーの設置が義務付けられている。

〇 駅前一等地の倍以上の坪効率を有する駅ナカ商業施設であるにもかかわらず、固定資産税課税基準が不当に安価になっていないか。

〇 そもそも、駅ナカ商業施設と駅前の大規模商業施設はイコール・フッティングにはないのではないか。

※イコール・フッティングとは、対等の立場で競争が行えるよう基盤・条件を同一に揃えること

 

経産大臣が条件不平等の指摘を認める 

 これに対する政府の答弁の概要は以下のようなものでした。

(経産大臣)率直に言って、駅ナカ商業施設がイコール・フッティングにあるとは考えていない。

(消防庁)駅構内の移動式仮設店舗については、避難経路の確保等も含めて指導していきたい。

(経産省)大規模小売店舗立地法の駅ナカ商業施設に対する適用については、コンコースで区切られているという措置になっている。

(総務省)駅施設については、運航の用に供する部分とそれ以外を分けて税区分している。

 

 これらの答弁は全く納得できるものではなく、既存の措置を肯定するものにすぎず、駅ナカ商業施設と駅前商店街の共存共栄につながるものではありません。しかし、質問時間が限られている中でも、経産大臣による、イコール・フッティングではないとの答弁は、一歩前進でした。不公平を払しょくし、すべての方々に納得いただけるよう、これまで政治が光を当ててこなかったこの問題については引き続き取り上げていきたいと思います。

 

 

※委員会質疑録の全文リンクはこちら

(http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/196/0063/main.html)

2018-05-30 22:15:56

経済産業委員会「生産性向上特別措置法案」等に関する質疑(2回目)のご報告

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前回に続き、5月10日(木)参議院の経済産業委員会において、2回目となる「生産性向上特別措置法案」などに関する質疑を行いました。

今回は主に、諸外国に比べ遅れている「データの利活用」について、我が国企業でも促進していくにあたり、データのセキュリティ面強化の重要性を指摘する一方、諸外国と同じレベルまで統計データのオープン化の範囲を広げるべきと訴えました。

 

※委員会質疑録の全文リンクはこちら

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/196/0063/main.html

 

※「生産性向上特別措置法案」「産業競争力強化法等改正案」の概要

http://www.meti.go.jp/press/2017/02/20180209001/20180209001.html

 

 

【国会質疑の要約】

1.日米の経済関係について

(大野)日米経済対話に加え、貿易協定についても新たな枠組みが立ち上げられたが、これは日米FTA締結に向けての協議に入ることにつながらないと断言できるか。

(大臣)日米FTAの予備協議の枠組みではない。

(大野)だとすると、なぜ新しい日米協議の枠組みが必要となったのか。すでに日米経済対話において高いレベルや事務レベルでも枠組みはあるではないか。

(大臣)日米経済対話は幅広く経済全体に関わるテーマであるが、今回の新しい枠組みは貿易と投資に焦点を当て、経済発展を実現するための協議。

(大野)二国間FTAよりもTPPの方が、日本の利益を確保できるはずだ。この枠組みが日米FTA協議につながらないことを明言してほしい。

(大臣)TPPが最善という立場で交渉していく。

 

2.規制のサンドボックスについて

(大野)前回質問したモニター制度について、どう対応していくのか、改めて整理して提示願いたいか。

(大臣)法案成立の後、省令において定期的にモニタリングをすることを担保していきたい。省令で定め、他省庁にも情報を共有していく。

 

3.事業者におけるデータの安全管理について

(大野)事業者に政府の情報を提供する以上、これら事業者にも政府と同じレベルのセキュリティを求めるべきではないのか。

(大臣)事業者の事業計画認定の際に、IPAがセキュリティ確認を行ったうえで、仮に情報漏洩などが発生した場合にはIPAなどを通じて原因究明の調査を実施する。

(大野)セキュリティについての知見や調査権限を有するNISCや警察と協力をできる余地を残すべきではないのか。

(大臣)IPAはNISCや警察とも連携しており、何か事態が起こった時や事前に情報がIPAに入った場合にも、円滑に連携できる体制にしなければならない。

(大野)事態が既に起こった場合、何が起こっているか事業者が分からないケースでは被害が深刻化することがある。事業者の能力にかかわらず情報管理を行える制度が必要。

(大臣)NISCが得た情報はIPAにも共有され、データ共有事業者に対しても情報提供される。だた、民間事業者に全てを報告させる義務を持たせることについては少し検討しなければならない。

(大野)NISCとIPAでは提供される情報レベルが違うので、イコールではない。

(大臣)安全保障の分野ではあるかもしれないが、法律上の違いがあるわけではない。

(大野)深刻な事態があったときには、例えば事業の停止や関連システムの停止について、協力を求められるような立て付けにするべきではないか。

(大臣)データ共有事業者というのはある意味中小企業、ものづくりの人たちも含めて考えているので、どういった対応ができるのかを検討していきたい。

 

4.データ活用の促進について

(大野)我が国企業によるデータ活用は他国に比較しても遅れている。今後の経済活性化のために、統計法上の個別データの制約を変更し、他国の制約レベルに合わせるべきではないか。

(大臣)行政データのオープン化の範囲を広げていくことは重要。主管の総務省と連携して検討していきたい。

(総務省)現在国会に提出している統計法改正案を念頭に、利用者の範囲について学術研究を目的とした者等以外へも拡大することを検討している。

2018-05-24 10:45:51

経済産業委員会での「生産性向上特別措置法案」等に関する質疑のご報告

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久しぶりの投稿となりました。新党立ち上げのバタバタの中に身を置き、サボっていて申し訳ありません。

 

通常国会も後半に入りましたが、大野もとひろは民進党時代に引き続き、経済産業委員会、拉致問題特別委員会および情報監視審査会の3つの委員会で筆頭理事を務めさせていただいています。また党内では、財務委員長に留任した他、副幹事長、エネルギー調査会長、安全保障調査会長代行および参議院幹事長代行、そして埼玉県連代表となりました。

 

平成30年4月19日には参議院経済産業委員会において、「生産性向上特別措置法案」などについて質問に立ちましたので、ご報告です。

今回は、政府が推し進める規制緩和の危険性やその対処法、中小企業の生産性向上の実効性等について指摘しました。

特に、諸外国では同様のケースで実施されているにもかかわらず、政府として規制緩和後の状況をモニタリング(監視)する措置が法案に書かれていないことを指摘したところ、政府は、適当な答弁を繰り返して逃げ回ったあげく、突っ込まれてつじつまが合わなくなり、結果として立法者の意志として今後の対応を明確にせざるを得なくなるというやり取りもありました。

 

※委員会質疑録の全文リンクはこちら

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/196/0063/19604190063004a.html

 

【「生産性向上特別措置法案」の概要】

http://www.meti.go.jp/press/2017/02/20180209001/20180209001.html

IoT、ビッグデータ、AI等の新たな情報技術が世界的に普及している。日本の生産性向上のためには、新たな情報技術を活用したビジネスを実施するための規制面での対応、企業間のデータの共有・連携のための環境整備、中小企業の設備投資の後押しが必要。支援内容のポイントは以下の通り。

①    「規制のサンドボックス」制度の創設

参加者や期間を限定すること等により、既存の規制にとらわれることなく、新しい制度の社会実証が行える環境を整備

②    データの共有・連携のためのIoT投資の減税など

IoT設備投資を行った場合の減税措置やデータ共有事業者は国等に対しデータ提供を要請できる

③    中小企業の生産性向上のための設備投資促進

市町村の認定を受けた設備投資を行う中小企業に対し、固定資産税ゼロ等の減免措置

 

【国会質疑で指摘した問題点】

1.日米首脳会談について

(大野)米国に対し、TPPへの参加を求め、二国間FTAの協議には乗らないということでよいか。

(大臣)その通り。

(大野)我が国の鉄鋼、アルミ輸出への米国の関税引き上げ措置適用は不適切であり、WTOとの関係を含めた対応を検討している、と米国側に明確に伝えたということか。

(大臣)適用除外されるべきと伝えており、WTOのルールに則った対応も考えている。

 

2.「規制のサンドボックス」について

(1)運用する政府への信頼について

(大野)新しい分野においてその規制が追いつかないような中では、規制のサンドボックス制度は必要だと考える。しかし、政府の信頼を失わせる疑惑の渦中の人物である柳瀬審議官や藤原審議官が幹部を務める経産省が新たな規制措置を講じ、公正に制度が運用されると国民に信じてもらえるか。

(大臣)実証計画の認定や、認定に関わる評価委員会での議事録を公開するなどの仕組みを通じて公平性や透明性を確保したい。

(大野)政府に権力濫用の疑いをもたれないために、公文書管理の現制度以上の対策が必要。評価委員会の議事録や、主務大臣の意見聴取の様子や事業者との関わりのメモ等全て保管し、検証可能にすべき。

(大臣)公文書管理に関する法律に基づき保存し、開示請求があれば公開しなければならない。

 

(2)安全や労働に関する除外について

(大野)規制のサンドボックスについては、シェアリングエコノミーの分野についても想定されているとの話があった。人の命に関わるような規制緩和は無責任であり、安全や労働に関する規制については原則除外すべき。

(大臣)事業分野を限定しているわけではないので、安全や労働に関する分野の実証でも、申請は可能。安全や労働に関する規制を所管する主務大臣が、実証計画を判断する上で、安全や身体上の問題は最優先の判断基準となると思う。

(大野)比較的立場の弱い人の場合、実証計画の当事者として合意せざるを得ない状況も出てくる。また安全の場合、合意した本人も命まで失うとは本来思わない。

(大臣)計画の認定にあたって規制法令に違反するものではないことを確認することに尽きる。

(大野)ライドシェアの場合、通常タクシーに課されている規制の安全に関わる部分については緩和されないということでよいか。

(大臣)計画の認定の課程で、労働とか安全に関する規制と適合しているかチェックが行われると思う。

 

(3)制度適用の事業者の定期報告やモニタリングの法制化について

(大野)諸外国の制度を見ると、モニタリングあるいは定期的な報告が義務づけられている。他方、サンドボックス制度を適用される我が国の事業者の定期報告やモニタリングが法制化されていないのはなぜか。

(政府参考人)事業者に対して新技術等実証の実施状況について報告を求める規定を盛り込んでいる。

(大野)最終の報告についてはではなく、継続的なモニタリングや定期的な報告のことを言っている。

(大臣)今回の制度は分野も限定してないため、内容も様々である。各内容に従って適切に報告を受けられるように、包括的に報告を求める規定を設けている。

(大野)リスクも広がるので、モニタリングを法定すべきではないか。

(政府参考人)具体的に規定をしてしまうとそれぞれの計画、実証に適合した報告徴収ができなくなる。

(大野)適用の範囲を広げれば、財産だけではなくて、命まで失われる可能性がある。

(政府参考人)報告の規定を置いているので、この規定に基づいてモニターもでき、モニターしたうえで報告を求めることになると考えている。

(大野)報告を求めるためにはある程度我々が見ていて、何がおかしいから報告しなさいとやらなければいけない。モニターと報告を混在しているのではないか。過去の政府答弁においてモニターと報告が同じである前例があるならば提示してほしい。

(大臣)計画のなかに、モニターできる枠組みも運用上いれていくことは検討したい。

(政府参考人)あらかじめ計画を認定する段階で、このようなタイミングで報告をしなさいとの条件をつけることも考えられるので、実施の計画において明確にしたい。

 

3.中小企業の生産性向上について

(大野)安倍政権の新しい経済政策パッケージが出されたが、2020年までに設備投資額を16年比10%増加させると言っている。今回の法律が施行されるとどの程度設備投資音増加に貢献するのか。

(大臣)IoT投資の減税措置や中小企業の固定資産ゼロなどで、生産性向上のための設備投資を促す施策などを通じて、目標の達成に貢献していきたい。

(大野)中小企業のうち赤字企業であっても設備投資を促進させるような融資が行われなければならない。これらに対する金融支援のスキームや支援の措置があるか。

(大臣)市町村から計画の認定を受けた中小企業については、通常とは別枠で、信用保証付き融資を受けられるよう支援措置を講じている。また、日本政策金融公庫においても、認定を受けた場合、設備投資に対する低利融資を実施している。

(大野)労働生産性に関する大企業と中小企業との格差が拡大している理由は何か。

(政府参考人)大企業に比べて、中小企業の従業員一人あたりの機会設備など資本ストックが低い。このため、IT投資を含む設備投資の後押しが重要。

(大野)支援の前に、原因を把握する必要がある。少子高齢化や人手不足の問題が大きいのではないか。生産性の高い設備でこの問題は解消するか。

(政府参考人)設備投資による生産性向上を通じ、同じ人数でこれまで以上の成果を上げることが可能になる。高齢化や人手不足の課題に対しても一定の効果があるのではないか。

(大野)経産省が考える問題意識自体が、高齢化、人手不足、働き方改革への対応だとすれば、必ずしも問題への解答にはならず、別の施策が必要ではないかと思う。

政府の新しい経済パッケージでは3%の賃上げを言っているが、この賃上げが行われれば、今回の中小企業の設備導入計画の要件である計算式を全企業が満たすのではないか。

(政府参考人)年平均3%以上の労働生産性向上が要件だが、要件の計算式上、賃上げ企業も対象になる。

(大野)小規模企業の場合、労働の投入時間や人件費等は、ある程度操作できてしまうのではないか。自治体がどのような形で、小規模企業の労働生産性を真に向上させるような計画を担保する指導をするのか。

(政府参考人)税理士等の士業あるいは金融機関を含む認定経営革新等支援機関に第三者の立場で確認してもらう運用にしようと考えている。

(大野)運用するのは地方自治体なので、ルールの基準は明確にした方がよい。

2017-07-03 19:03:06

日・イスラエル投資協定国会質疑のご報告

テーマ:政治

平成29年6月8日、参議院外交防衛委員会においてイスラエルとの投資協定について質問に立ちました。

 

この協定は、主権及び管轄権の及ぶ範囲と定義、さらには人権をめぐり投資した企業や投資家が被りかねないリスク等、数々の問題がある協定でした。問題があるにもかかわらず、政府は個々の問題についてイスラエル側に確認すらしていないことも明らかになりました。
しかし、民進党としては「過去の投資協定にはすべて賛成してきた」という不思議な理由で賛成を事前に決めていたこともあり、余りに問題が多いにもかかわらず、ちゃぶ台返しを行うこともできない中でのもどかしい審議となりました。
技術的な部分も多いのですが、投資企業や投資家の将来におけるリスクにも関わりますので、技術的な事項も含め、ご報告させていただきます。

1.人権決議とイスラエル企業による違法な占領地ビジネス
(大野)我が国が賛成票を投じた第25回の国連人権委員会決議がエンドースしたビジネスと人権に関する指導原則では、ビジネスを行う当事者に対しては紛争に起因する人権侵害に加担しないことを求める一方、国に対しては、紛争の影響下にある地域におけるリスクを特定し、評価するための適切な支援と広報を求めている。外務省は、本協定審議入り直前に、ホームページのイスラエル関連データを改定し、リスクが生じる可能性を指摘しているものの、現在のリスクを特定していない。イスラエルが国際法違反の入植活動をおこなう占領地のリスクを特定しない理由は何か。
(上村参考人)本協定の、あるいはこのビジネスと人権に関する指導原則に関わるようなリスクについてはないと判断した。
(大野)入植地以外について輸出等は行われない、イスラエルの企業は関わらないということか。
(上村参考人)今回の投資協定の領域の範囲については、イスラエルの主権を領土内、大陸棚、経済的排他水域に限っている。
(大野)イスラエルにある企業は、入植地において若しくは入植地以外の占領地においてもビジネスを行っており、リスクはあると思うがイスラエル企業は占領地ビジネスに関わらないということか。
(上村参考人)協定の適用については個別に判断をしたい。人権的なものに配慮するような箇所を幾つもちりばめてあり、イスラエルの企業が国際法に反するものについては、必ずしも例えば衡平な待遇を与える必要はないというような条項も入れてあり、具体的な状況に基づいてこれから判断をしたい。
(大野)念頭に置くだけではなく、特定し広報することが求められているのである。

2.国際法と国内法に従った主権の行使について
(大野) イスラエルとの間で過去に締結した租税条約と本投資協定における領域及び主権等の及ぶ範囲の書きぶりが異なっている。国内法並びに国際法に従い主権を行使できる地域が、イスラエルの領域であるだけではなく、投資協定で、領土それから大陸棚、そしてEEZについての主権的権利と管轄権が書かれているのはなぜか。
(岸田外相)投資協定と租税条約、いずれにおいても、イスラエルが国際法及び国内法令に従って主権を行使する範囲に限定することになっており、この両者の間において具体的な違いはない。
(大野)具体的な違いがないのなら、なぜ書きぶりを変えたのか。具体的に確認したいが、イスラエル政府による占領地での土地や家屋の収用、破壊、強制移住及び天然資源の利用、あるいは入植地の許可発行はイスラエルによる主権の行使か、イスラエルによる主権的権利の行使か。
(岸田外相)イスラエルが占領地において領域主権に基づく国家管轄権を行使することが認められないというのが我が国の立場。主権的権利及び管轄権というのは、排他的経済水域あるいは大陸棚という物理的に限定された範囲について国連海洋法条約が定める特定の目的又は対象事項に関連して国内法令の制定、適用、執行する権利をこの内容とするものである。
(大野)議論が粗い。さすが安倍政権。日・イスラエルの租税条約では、領土、領域とそこを分けて、こっちは主権でこっちは管轄権というふうに分けている。投資協定では全部一緒に書いた上で、そこに「主権、主権的権利又は管轄権」と一緒に入れ込んでしまっている。そもそも国連海洋法条約で定めている管轄権とは書いていないではないか。普通に読んだら、大臣の発言のようには読めない。どういった権利の行使かについて答えていないので、答弁いただきたい。
(上村参考人) 占領地においてイスラエルが実際上行っていることは、特に占領地行政と言ってよいかと思う。領域主権に基づく国家管轄を行使しているということは決して認められないことだ。
(大野)それは、国際法違反あるいは国連でも非難をされていることか、確認したい。
(岸田外相)その通り。
(大野)そうだとすると、イスラエルが国際法に従っていない部分があるということになる。しかし、「国際法及びイスラエル国の法令に従って」と両方重なる部分に投資協定は適用される。租税条約のときのようにきちんと分けてはいない書きぶりの中で、果たしてイスラエルと我が方の国際法に対する認識は同じか。ヨルダン川西岸の占領地域における占領地行政の行為は、ジュネーブ第四条約違反であるという認識を我が国も共有をするか。
(岸田外相)第三次中東戦争の全占領地についてジュネーブ第四条約が適用され、入植活動同条約に違反するという立場である。
(大野)そのとおり。しかし、2012年のイスラエル政府のレヴィ報告書では、西岸地域にはジュネーブ第四条約は適用されない、国連総会が批判しようがICJが何言おうが、自分たちの解釈は違うと言っている。イスラエルと国際法の立場は、明らかに西岸に関する限り異なっている。そうだとすれば、本投資協定の適用に際して、西岸を明示した上でこの地域は適用外と確認したか。
(岸田外相)第三次中東戦争の全占領地は含まれないとする我が国の立場はイスラエルも十分承知をしている。この条約の交渉において我が国は我が国の立場をしっかり説明をし、そしてイスラエル側はその立場をしっかり理解する、こうした確認を行ったということだ。
(大野)西岸を明示して確認したか。
(上村参考人)日本政府の基本的な立場については繰り返し説明をしている。そういう意味で、西岸も含めて説明をしたということだ。
(大野)西岸を明示してはおらず、全体について説明だけしたと言うことか。我が国の立場は理解されていると言っているが、政府間の協定ではあるものの、不利益を受けるのは企業である。日本の投資家や企業がイスラエル企業に投資を行い、当該イスラエル国の企業がジュネーブ第四条約の違反を行う場合、人権侵害に伴うリスクを負うのは企業である。もう一度聞くが、西岸についてジュネーブ条約第四協定が適用されるということを明示して確認したか。
(上村参考人)全体として日本の立場を説明したという中で、第四条約について特に議論した、そういうセッションを設けたということはない。

3.差別禁止法の取扱
(大野)本年2月1日の協定締結直後の21日、イスラエルは、国内の企業が占領地に対して物品やサービスなどを提供するとき、それを治安や信条上の理由で拒否する場合にはその旨を掲示することを義務付け、それをしない場合には罰金を課す差別禁止法を制定した。日本の企業や個人が投資をしたイスラエル企業が占領地に対して物品やサービスを提供するときに、占領地を明示せずに行う場合には、日本企業は人権上の風評被害等のリスクを負う可能性が当然あり、占領地ビジネスに加担したと言われる。逆に、明示する場合には罰金を払うこととなり、期待される投資の効果が得られない可能性がある。ならば、本投資協定が国際法に基づくとすれば、我が国の企業や個人は本協定に基づく限りこの差別禁止法の適用は受けないことを確認したか。
(岸田外相)この法に係る具体的な施行の態様については今現在もイスラエルにおいて検討中であるので、それについて直接申し上げるのは控えたい。経済や金融あるいは法的なリスクがあるということを、面会の機会あるいはホームページ等を通じて、しっかりと企業に説明したい。
(大野)さすが責任感の強い大臣だ。相手国に対して個別のケースについて確認もしないのに、どうやって説明するのか。この法律の話はすでに衆議院で取り上げられており、リスクがあることを承知したならば、見守ってなどいないでイスラエル側に個別に聞けばよかったではないか。
(大野)定義を変えるだけでもいい、2月21日の法律について確認するだけでもいい、それだけのことなのに何でできないのか。余りにも不誠実だ。
(岸田外相)この法律については、引き続き注視するし、法律の実態について確認の努力は続けるべきであると思う。

4.ゴラン高原に対する管轄権
(大野)時間がないので、次に進みたい。1981年12月に制定されたイスラエルの法律は、ゴラン高原に対してイスラエルの管轄権(ジュリスディクション)が及ぶとしている。このジュリスディクションがゴラン高原に及ぶとすれば、それは国際法違反である。ところが本協定では、ジュリスディクションを認めている。ゴラン高原に対するジュリスディクションはこの協定に基づく限りにおいては及ばない、我が国の投資家や企業について及ばないということを確認したか。
(岸田外相)国際法に反するということはそもそもあり得ない。占領地にこの協定が適用されないということも、これは国際法の関係において当然のことであるというのが大前提である。
(大野)イスラエル国内法が規定していて、しかも国連総会が求めてもイスラエルは拒否して、ICJが言っても拒否している。そんな状況だからこそ、リスクを負うかもしれない企業に対してどういう責任を政府は負うんだという話をしているのだ。ならば、提案するが、イスラエル租税条約と同じ文言に戻してから提出してほしい。
(岸田外相)条文自体、先ほど申し上げたように、領域と排他的経済水域と大陸棚、さらには主権と主権的権利及び管轄権、こういったものについては先ほど申し上げたような整理を行い、そしてそれについて交渉の中でしっかり確認をした。日本の立場についてしっかり説明を行い、イスラエル側もそれを理解した、それを確認した。この条文を租税条約に合わせたらどうかということについては、そのような確認を行っているので、書換えを行うことは必要ないというのが政府の立場だ。

5.政府による紛争解決支援
(大野)ならば政府は、今私が申し上げた三つの事項について仮に不利益なことがあった場合には、間に入ってその企業とイスラエル政府の間をとりなすのか。
(上村参考人)この協定の中には、例えば合同委員会というメカニズムもあり、問題が起こったときに両国政府がこの協定の義務に基づいて話合いをする機会もある。イスラエルがいかに何と言おうとも国際法では認められていないこと、この協定で守られるべき権利ではないということは明白だ。しかし、仮に万々一不利益を被るというようなことがあれば、必ずこの合同委員会、あるいは経済合同委員会といった機会を活用して、そのような不利益が起こらないように万全の努力を行いたい。
(大野)民間企業が不利益を被る場合には政府が間に入って不利益がないようにとりなすか。
(岸田外相)協定が締結された後、日本とイスラエルの間で協議すべき事案が発生したならば、合同委員会等を通じて日本政府としてイスラエルとしっかり協議を行いたい。
(大野)不利益を被るのは企業である。企業が一々イスラエル政府に対して確認し、イスラエル政府と議論するのか。リスクを放置したままで、理解されたと言っても、これでは企業は動けない。

6.3つの問題の確認
(大野)ゴラン高原にジュリスディクションが及ぶかどうか、そして差別禁止法がこの協定に従う限り適用されないかどうか、西岸についてジュネーブ第四条約を適用されないとしたイスラエルの従来の立場はこの協定によってひっくり返されたと確認したか。それぞれ確認したのか。
(岸田外相)我が国の立場をしっかり確認し、国際法に従うと協定の中にしっかり明記されている。
(大野)国際法上の立場を共有していない国だから問題なんだ。国連総会決議に反してもかまわない、そういう国だからこそ聞いている。
(岸田外相)御指摘の点も含めて日本の立場についてはしっかり説明をし、イスラエルはそれを理解をし、それについて確認を行った。
(大野)確認していないじゃないか。
(岸田外相)国際法に従って行うと明記している。しっかりと日本の立場については説明し、そしてイスラエルも理解をし、確認をして、そして協定ができ上がった。
(大野)余りにもおかしい。ジュリスディクションについてはここに書いてあるとおり曖昧だ。これは国際法に従うかどうか確認をすべきである。国連の場等で拒否している第四条約については。この協定だけは違うということを確認したのか、改めて聞きたい。
(岸田外相)イスラエルが国際社会において独自の主張をしているという御指摘は承知しているが、イスラエルも理解をしたからこそ国際法に従ってやるんだという条文ができ上がっている。

(大野)時間がないのでこれで質問を終わるが、不誠実だ。きちんと確認をした上で国会に対して了承を求めるべきである。イスラエルとの二国間の投資協定は是非やるべきだが、幾つもの問題があって、リスクを個人の企業や投資家が取らなければいけない余地が残されているとすれば、そこは明確にしなきゃいけない。普通じゃない国際法の解釈をしている国と協定を結んだということを指摘したい。かりに行政裁判を起こされたら、あなたたち負けますよ。そこはしっかりと認識した上で、この協定について早急に取り組むことをお願いしたい。
 

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