オールウェイズ・朝日町の夕日 -48ページ目

大口の熱血ラグビー馬鹿物語 Part2

彼が始めた少年ラグビーが気になる事数ヶ月がたった。

地元には法事や特別な用事が無ければ帰らない。

初めて見学した日から数ヵ月後の事。


久しぶりに見学しようと、仕事も早めに切り上げ、少年ラガーマンにドリンクとパンの差し入れをしようと思い立った。

量販店に立ち寄り、スポーツドリンクとパンを購入。

練習場に到着すると、変わりなくボールを追いかける少年達と友人が居た。

前回の見学からしたら若干人数も増えている。

嬉しかった。


時期的に年始を過ぎた頃で、寒いし既に日没寸前の状態で練習に励んでる。

良く見ると、全員練習義が統一してるし、スパイクも全員が履いてる。

段々とチームらしくなってきた。

やがて薄暗くなってきた時の事・・・。

駐車場に2台の車が入ってきた。

練習してる芝の上を左右からヘッドライトで照らし始めた。

保護者の好意で自主的に行ってるとの事だった。

やがて練習が終わり、差し入れの品を渡して彼の自宅にお邪魔した。


「わざわざ差し入れ有難うなぁ~。みんなお腹を空かせて帰って行くから喜んでた」


と、聞き嬉しかった。

久しぶりに焼酎を飲みながら、これまでの近況を聞き入る。

彼の口からはラグビーの事以外出てこないのも正直なところ・・・


私が、


「前回までは、練習着もバラバラで、スパイクすら履いてない奴も居たけど皆揃ったんじゃない?」


と始まる。


「うん・・。保護者の中には理解してくれて無い方も居るし、買って貰う様に強制も出来なかった・・・」


と聞いた。



大口市の老舗のスポーツ店が春と秋も年2回大売出しをやっている。

事前の広告をチェックし、夫婦で開店前から並びゲットしたらしい。

それを年末まで取って置き、クリスマス会で全員にプレゼントしたと聞いた。

それを身に付け練習に励んでる姿を今日見た!

決して高給取りじゃなく、夫婦共稼ぎで、家計を切り詰めた熱意に感動した。

遅いようだが、彼のラグビーに対する気持ちがわかってきた。


私ばかりでは無い。

今日の練習終了間近の保護者の好意によるライトの点灯の事もそうだ。

保護者のも伝わってきた形だと感じた。


予算も無く、公営のグランドを借りる余裕など無い。

当然冬場もナイター設備での練習も出来るわけでは無い。

しかし、必死にボールを追いかける少年ラガーマン達に不満の声は無い。


失礼な言い方だが、貧乏チームと監督が今後、県内でも名の知れた指導者とチームに生まれ変わる事は現時点で誰も想像がつかなかった。


大口の名物監督の異名とレベルの高いチームになるまで・・・


                                       続く・・・

町の懐かしの店 グルメ編 Part2

小学1年の頃の事。

土曜日正午学校より帰宅するなり、母が


「駅近くにたこ焼き屋がオープンしたからお昼ご飯がてら買っておいで」


と、千円札を渡された。

妹とチャリンコに乗って向かう。

店の前には多くの大人や子供、学生で賑わう。


店先のメニュー表を見ると、たこ焼き、お好み焼き、焼きそばは何処にでもある。

しかし、食べた事の無い名前がいくつかある。


            フレンチポテト、アメリカンドッグ、シェイク


なんだ!何なんだ!

慌しい中店員には聞ける余裕は無かった。

取り合えず、頼まれたたこ焼きとお好み焼きを注文し、食べた事の無い未知の物を注文する事に決めた!

私は、シェイク、妹はアメリカンドッグ。

二人とも名前で選んだ。

空腹でたまらない私たちは、急いで帰った。

袋から取り出すと母が、


「あんたの食べ物はね?」


「ちゃんと買ったよ!」


アイスクリームしか残ってないとの事。

そう、シェイクとはアイスだと言う事を知らなかったのだ。

やせ我慢し、


「大丈夫、美味いよ!何なら一口飲んでみる?」


と、物々交換の申し出をする情け無い自分がいた。


この日オープンした「メルヘン」はオープン当初、たこ焼き、ポテトが100円でお好み焼きや焼きそばが200円とリーズナブルだった。

場所的に駅に近かったので夕方は学生で繁盛してた。

後に私が高校生になった頃色んなエピソードが生まれた。

その話は次回このブログに書きます。


この「メルヘン」は徐々に色んなメニューが増えてきた。

駅前には満席で入れない学生がテイクアウトでソフトクリームやシェイク片手に歩いてる姿を良く目にした。

区画整理等の影響かは定かでは無いが、いつの間にか姿を消した。

又、思い出の空間が消えていった・・・。


時代の流れか、自身が年取ったのか・・・

大口の熱血ラグビー馬鹿物語 Part1

旧大口市(現 伊佐市)に自他共に認める熱血なラグビー馬鹿が存在する。

小学生時代からの友人でもある。

彼とは2ヶ月にいっぺん位の感覚で互いの安否や情報交換をしてた。

ある日、久しぶりに電話をしてみた。

彼の口から、


「最近、毎日夕方近くの子供達を集めてラグビーを教えてる。人数が増えたらタグラグビーの試合に出れるんだけどな~」


「マジ?何時から何処でやってるの? ちゅうか、お前が何でラグビー?」


「高校ではラグビーをしてたの知らん?」


初耳だった。

近所の子供を集めてのラグビーチームをつくった事より彼がラグビーをしていた事が意外な事。

私の記憶では、小学生の頃から中学生までは同じ学校に通い、真面目に剣道に取り組んでいたイメージしかない・・・。

学生服と胴衣のイメージしか浮かばないのも事実。


「何でお前がラグビーを?」


と聞き返した。

彼は別な高校へ進学しそこでラグビーと出会ったらしく、たった3年間でラグビーの魅力を熟知したと言う。


「暇を見つけて練習でも見学に行かしてもらうよ!」


と、社交辞令的な言葉を伝え電話を切った。


それから数ヶ月後、用事で地元に帰った時彼に電話をしてみた。

この時は既にラグビーの話など忘れてた。


「今、大口だけど、お前何処?」


「来てんの?今、ラグビーの練習で轟公園に居るけど見に来ない?」


早速向かった。

到着すると短パンにTシャツ姿の少年達がボールを追いかけてる風景を目にした!

サイドから大きな怒鳴り声響く。彼の声だった。

しばらく黙って見守る事にした。

やがて日没前を向かえ、キャプテンらしき少年が、


「集合!」


と、叫び、彼の元に整列する。


「気を付け!礼!」     「ありがとう御座いました!」


と、5~6人の少年達は頭を下げる。

ゆっくり彼の元に近寄ると、私の姿を見た少年達は、


「こんにちは!」


と、全員で挨拶してくれた。


本格的にやってるんだな~


と、感心した。

彼が、


「いつ来てた?ゆっくり時間はあるの?うちに寄って行けば良い」


の言葉に甘え、お邪魔することにした。


彼の自宅は朝日町商店街の裏面に建つ公営団地。

久しぶりにお邪魔した。


「しばらく見てどう?うちのチーム。みんな頑張ってるやろ?」


「全員で挨拶された時は感動したよ~。本当に始めてたんだ~」


と、会話を交わした。

色んな話の中に、ラグビー人口はかなり低いから小学生からラグビーに興味を持たすことが難しいらしい。

私の認識の中のラグビーのイメージと世のイメージはほとんど同じなのである。


                    痛い、キツイ、汚い


保護者はそれに加え、怪我の心配が大である。

仮に子供が勢いでラグビーに興味を持っても、心配から先ずは別なスポーツを勧めるに違いない。

私も同意権・・・・


彼は、ラグビーのイベントや試合等、積極的に見学に連れて行き、素晴らしさを伝える事に奔走した経緯を語ってくれた。

県外でのイベントも自家用車に乗れるだけ乗せ、奥さん手作りの弁当と人数分準備し、至る場所に出向いた。

決して彼の家庭が経済的潤ってたわけでも無い。

苦しい経済状況は知っていた。

家計を切り詰めてまでもラグビーに没頭するその魅力は彼にしかわからない。

仕事もラグビーの練習時間に融通がきくものを選ぶ。

他人からすれば理解不能な事ばかりだが、彼の始めた少年ラグビーを見守っていくに連れ、


                 ラグビーの神様


の、存在を知る事になる。