大鐘 稔彦のブログ
淡路島の診療所からお送りいたします。
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2018-08-09 11:55:16

その520

テーマ:診療所便り

☆日本ボクシング連盟の不祥事が世間をにぎわしている。自分にゆかりの奈良県の選手が出た場合、判定なら奈良の選手を勝ちとするよう審判に指示を出していたという。

 プロのボクシング界でも、タイトル戦でフルに戦った選手にはその健闘をたたえて引き分けにしてほしいくらいだが、ドローになることはまずなくて、いずれかに勝ちが告げられる。

 中にはどう見ても理不尽な判定がある。挑戦者がアウエーの場合にありがちだ。レフリーは選手の出身国の人間は原則として外されるが、裏取引でチャンピオン側に有利な判定をするよう言い含められていることもなくはない。

☆つい最近の世界バンタム級王座決定戦も判定に持ち込まれた。

 空位となったチャンピオンの席を求めて、ランキング一位と二位の選手が拳を交えた。一位はメキシコのディアスで、これまで一度も負けていない。二位は日本期待の伊藤雅雪で、20戦戦い二敗を喫している。伊藤は異色のボクサーで、早くから海外に出て腕を磨いた。大概のボクサーはプロになる前アマチュアの経験があるが、、伊藤は皆無である。ディアスはアマチュアで100戦以上の試合をこなしている。その経歴からいっても断然ディアス有利との下馬評だったが、伊藤は、試合前の会見でも、今度の試合は楽しみで仕方がない、勝つ自信がありますと、終始しにこにこして話していた。其の実伊藤は、自信をつける前は試合が怖いと言って泣いていた気弱なボクサーだったという。 

☆残念ながらこの試合は日本のテレビでは放映されなかった。海外で注目されたものの、日本人にはなじみのない選手だったからか?

わたしは予告のあった数か月前からカレンダーにこの日をマークしておいた。この試合に限らず、世界タイトル戦は毎週月曜日午後9時から、WOWWOW のエキサイトマッチという番組で見ている。WOWWOWを知ったのは、テニスのグランドスラムの一つアメリカ大会で錦織圭が決勝戦に進み、てっきりNHK で放映されると思いきや、番組表をいくら探しても見当たらず、さてはNHK に問い合わせたところ、その予定はないとの返答に愕然、どこかで見れないかと思っていたら、WOWWOWの新聞広告でこの決勝戦を放映すると知って、とるものもとりあえず契約の申し込みをしたのである。

 錦織は残念ながら敗れたが、間一髪、その試合は堪能できた。

WOWWOWは、年間4試合あるグランドスラムをすべて、ほとんど全試合放映することも知り、爾来、欠かさず見ている。

 さて伊藤だが、下馬評を覆し、4ラウンドでダウンを奪う好調な滑り出しを見せた。ディアスも盛り返したが、ダメージの大きさは明らかにディアスの方だった。解説の元世界チャンピオン二人の採点では、5,6ポイント伊藤が勝っていたが、判定ですからね、それにアウエーだからサプライズがあるかもしれませんと慎重な意見、しかし、レフリー三者とも伊藤が7、8ポイント差で勝ちと判定、新チャンピオンに輝いた。アメリカはフェアーな国と信じていますと言っていた伊藤の言葉に、改めて首肯した。

 試合終了のゴングが鳴った時、二人は駆け寄って抱き合い、互いの健闘をたたえ合った。感動的な美しいシーであった。

 

2018-07-22 17:39:46

その519☆4代テニス大会のひとつウインブルルドンのグランドスラムが終わった。手首の故障から復活

テーマ:診療所便り

☆4代テニス大会のひとつウインブルルドンのグランドスラムが終わった。手首の故障から復活した錦織がベスト8まで進んだが、同じく故障で欠場や負傷が重なって好成績を残せず、錦織と同じくトップ10から後退していたジョコビッチにベスト4を阻まれた。

 テニスは高速サーブを武器にするいわゆるビッグサーバーが断然有利だ。コートの如何にも左右される。滑って弾まない、おまけに時折イレギュラーするグラス「芝生」コートではなおさらで、そのメリットを生かしたのが、準決勝で対戦した南アフリカのアンダーソンとアメリカのイズナーであった。何と両者はサービスエースの奪い合いでフルセットにもつれ込んだが、ウインブルドンでは7ポイント先取した者が勝利を収めるというタイブレーク制を取らず、2ゲームを先にとった者が勝ちとしていたから、お互いにサービスエースの決め合いで決着がつかず、延々6時間余に及んだ末、ようやく26ゲーム対24ゲームでアレクサンダーが決勝にコマを進めた。

☆決勝はナダルを破ったジョコビッチとアレクサンダーの戦いになったが、それまでの試合に要した時間の長さから言って、明らかにアレクサンダーは不利で、はたせるかなジョコビッチのストレート勝ちとなったが、アンダーソンも3セット目はタイブレークに持ち込み意地を見せた。

 錦織の快挙は松岡修造以来と騒がれたが、実はさかのぼること80年前、グランドスラムで何度もベスト4にまで勝ち進んだ日本人プレーヤーがいた。佐藤次郎。早稲田の学生であった1931年に全仏でベスト4になっている。翌年には全豪でもベスト4に入った。

 佐藤は私が生まれる前の人で、私が生まれた1943年にはもはやこの世の人ではなくなっていたから知らないが、父がよくこの人のことを聞かせてくれた。4度目のデビスカップ戦に出るためイギリスに向かったものの、帰途、なんと彼は乗船した船がマラッカ海峡に差し掛かった時、海に身を投じて自殺してしまった、と。出発前から体調の不備を覚えていたらしいが、婚約者岡田早苗との関係に悩んでいたとも噂された由。ちなみに彼女は「テニスファン」という雑誌の記者で、取材を通じて佐藤と知り合ったらしい。佐藤のことは「栄光なき天才たち」(集英社第17巻)に書かれているらしい。読んでみたいと思っている。

☆ウインブルドンが終わって、本格的な夏が来た。例年通り、夕刻黄昏時に近くの浜に出てひと泳ぎしているが、水は意外と冷たく、生ぬるくて心地よいと感じたのは一度限りだ。たまに釣り人がいるが、泳いでいる者は皆無、相変わらず≪誰もいない海≫だ。

 帰ってから庭に水をやる。トマトとキュウリ、茄子が成っている。それらにかける水を追って、ジェニファーが走り回る。ジェニファーも水浸しにしてやる。暑くて散歩に連れ出せない代わりだ。あとはタオルでごしごし拭いてやる。ささやかな夏の楽しみだ。卓球はさすがにここ暫くさぼりがちである。皆勤を続けている人には頭が下がるが、熱中症にはくれぐれも気を付けてほしい。幸い私が責を担う診療所で熱中症の患者さんは皆無だが・・・・。ご自愛ください。

 

2018-07-10 13:51:35

その518

テーマ:診療所便り

☆タフな2週間が過ぎた。講演の資料つくりから始まって、5日間で終えてくださいという原稿の校正に追われる日々であった。

 6月30日の講演会場は、道後温泉に近い≪姫ぎんホール≫。名前からして愛媛銀行が建てたものだろう。地元のタクシー会社のドライバーが行ってくれた。中岡さんという70歳の人だ。こんな長距離を頼まれたことがありますかと尋ねると、九州まで行ったことがありますよと返ってきて一安心。寡黙な方で助かった。

 高速はスムースに流れたが、松山市内に入ってから渋滞、緊張のせいもあろう、尿意切迫状態となって、慌てた。危うく爆発しそうになった寸前、あ、コンビニがありますからつけます、と中岡さんが言ってくれた。間一髪間に合った。会場まで5分というところまで迫っていたが、その5分は到底もちこたえられそうになかった。

 道後温泉に近く、土曜日ということも相まっての渋滞だろう。定刻の5時10分前に何とかついたが、関係者はやきもきしたようだ。

☆姫ぎんホールは思いに勝って立派な建物だった。天井が高く、広広とした空間。近代建築の装いだ。

 「プライマリ研究会」 と銘打ったこの集会は愛媛大学が毎年一度開催際しているもので、主に若い、将来は地域医療に専念したいと思っている医者を対象にしたものらしい。もう一人の演者は徳島大学の谷教授で、NHK の「ドクターG 」でおなじみになった「総合診療医」を育てることに情熱を傾けている方らしい。熱っぽく語られたが、前座を務めた私の講演には気分を害されたかもしれない。何せ私は、若い経験不足な医者が田舎に来ても役立たない、自治医大は地方の医者不足を解消しようとして建てられたが、あれは失敗であった、などとしゃべったからだ。隣り合わせた谷先生は講演後私にささやかれた。司会の川本先生は自治医大出身ですよ、と。(舌禍だったか!)

 懇親の席で私は川本さんにわびたが、彼はできた人で笑って不問に付してくれた。高校の先輩ということで私を招聘してくれた熊木君は彼の下の准教授、「サインをお願いします」と、拙著「医者のマナー」を差し出されたのには驚いた。私が淡路島へ来る前の年に上梓なった本だ。40代半ばだという熊木君は医者になりたての頃だろう。

☆一夜明けて月も改まった7月1日は、午後からの講演で伊弉諾神宮で有名な一宮での講演だった。以前にも2度ばかり来たことがある。「ふるさと塾」と称するこの講演会を仕切っているのは山口さんという方だが、もう80歳を過ぎておられる。さすがにしんどくなりました、塾生に応募してくれる人もうんと少なくなって10人ほどなので、今年でもうやめます、ということだった。口コミで知って当日来てくれる人を当てにしてます、何とか40人くらいは来てくれるといいんですが、先月の講演会は30名でした、と聞いていたから、正直言って、あまり気乗りがしなかった。前日の講演は一時間だったが、こちらは1時間半の予定だ。とても立って話すのは耐えられそうにないから座らせてもらうことで了承を得ていたが、60人は入る会場に聴衆が半分ではいかにもしゃべり甲斐がないと思われたから、私も人集めに奔走した。私の後で大歳久美子さんが琴の演奏をしてくださるから、そちらを楽しみに来てくださる方もいるだろう、何とか40人くらいは来てほしいですね、と山口さんと話し合っていたが、当日は、思いに勝って70名もの人が来てくれた。卓球や短歌仲間10人ほども駆け付けてくれた。車いすで参会してくれた人もいた。感謝に絶えない。

 ゲラ校正にも弾みが付き、約束通り5日間で終えた。 

 

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