前々回は「垂子」、前回は「垂質」というヌーソロジーで言う意識空間について、下のような図を用いて私なりに説明しました。
垂子にしても垂質にしても、内部空間と外部空間に分かれていて、私たちの意識は外部空間に出てはじめて、内部空間に閉じ込められた意識を解放することができるという話でもありました。
そして、内部に閉じ込められた意識状態を「中和」、外部に出て内部と外部の差異が明確になった意識状態を「等化」と表現できるかと思いますが、また別の角度から見ると、ここでいう内部空間を「人間の内面」、外部空間を「人間の外面」とヌーソロジーでは言います。
人間の内面とは、目に見える3次元空間(物質空間)のことでもあり、もう少し正確に言うと、私たち人間の五官(目・耳・鼻・舌・皮膚)および意識を通じて知覚できる世界のことを言います。
目で見る世界、耳で聞く世界、鼻で嗅ぐ世界、舌で味わう世界、皮膚で感じる世界、および意識で知覚できる、即ち思考や感情の世界が人間の内面になります。
唯識の言葉を借りると、眼識、耳識、鼻識、舌識、身識、意識の6種、即ち「六識」を通じて認識できる世界が人間の内面です。
ところで、意識で認識できる思考や感情が人間の内面というのは理解しやすいかも知れませんが、五官を通じて認識できる世界は、普通に考えれば人間の外面のような気もします。
しかし、五官で認識できる世界、即ち3次元空間も人間の内面になります。
例えば、夜寝る前にベッドに横になり、目をつぶって外の音に意識を向けるようにします。時計の音でも良いですね。
すると、その音は貴方の外側で鳴っているのでしょうか?それとも内側でしょうか?
勿論、肉体を基準に考えれば外側で鳴っているのでしょうが、意識を基準に考えれば、認識できている以上それは内側で鳴っていると感じられるかと思います。
もし別のことを考えて、あるいは途中で眠りに落ちて音が聞こえなくなったら、その時は意識の外側に追いやられるのでしょうが、意識をその音に向けている限り、それは貴方の内側で鳴っていると言えますね。
そしてこれは、耳だけでなく五官全てに当てはまるわけです。
人間の内面とはこのように、人間の五官および意識を通じて認識できる世界のことで、この世界には明確な境界線があります。
そして下図の通り、この境界線の外側に人間の外面は存在するので、先ずはいかに私たちの意識が人間の内面に陥っているのか自覚し、そこから飛び出す勇気が必要になってきますね。
なお、人間の外面を認識できるのも私たちの意識と言えますが、人間の内面との違いを挙げるとすれば、それは人間の内面が認識される側だとすれば、人間の外面は認識する側になります。
あるいは思考が人間の内面に励起する存在だとすれば、その思考が励起する以前の世界が人間の外面と言えますね。
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