肉食が地球を滅ぼす 中村三郎さんの本を読みました。
肉食をすることで、地球環境を悪化させていることが書かれてあります。その中に学校給食についても書かれてあったので、抜き出してみました。
肉食生活の普及は、日本人の体位を向上させたのは間違いありません。
そのこと自体は喜ぶべきでしょうが、その一方で由々しき問題が持ち上がっているのです。
それは、最近子供たちの間にも、生活習慣病が急速に増えていることです。
子供の生活習慣病の増加には、学校給食が大いに関係している。
学校給食は、アメリカが敗戦国日本に小麦を売りつけるための食糧戦略が出発点でしたが、あれから長い時間が経ち、状況がずいぶんと変わっているのに、実情はよろしくないです。
戦後初めて、学校給食が実施されたのは、昭和46年12月。これば、GHQ支援のもとで、導入されたもの。54年に「学校給食法」が公布され、パン+脱脂粉乳が中心で、97年に文部省の通達で、週2回の米飯給食が導入されるが、「パン+副食+ミルク」が基本メニューとして今日に至っている。
現在の学校給食には、大きく言って二つの問題があります。
・肉や卵、乳製品を重視した献立であること
・動物性食品偏重の栄養知識を植え付けてしまうこと の二点です。
【肉や卵、乳製品を重視した献立であること】
子供の発育には動物性タンパク質の摂取が不可欠であるという栄養観に立っているので、どうしても献立の食材は動物性食品に偏ってしまいます。
これは、文科省が決めた「所要栄養量の基準」が関係しています。
文科省では、学校給食に必要な平均栄養量を算出して、その栄養量を満たすための食材の購入費も決めています。
だから、栄養量と購入費用を両立させるため、安価でかつ栄養量を満たすことのできる動物性食品を多く食材に取り入れることになってしまいます。極論すれば、栄養量さえ満たしておけば、食材に多少問題があっても止むを得ないという考え方なのです。
コストをできるだけ下げるために、石油タンパクから作った人造肉や、老いて用済みとなった乳牛や種豚などの、食用に適さない質の悪い肉が給食用に回されていることは、最早、業界の常識となっています。
農薬や抗生物質などによる食肉汚染の害が一般にも広く知られるようになり、多少値段が高くても、安全な食品を求める消費者が増えている時世です。
子供たちの健康を本当に考えるのなら、まず、給食の質の向上に努めるべきだと考えます。
ところが、質を全く考えず、栄養量を満たすことにこだわって、悪影響の多い動物性食品を多用する献立を、学校給食は子供に押し付けているのです。
こういうことが、この本の中には載っていました。道を車で走っていて、時々見る牛舎小屋。物悲しくなります。