アルツハイマー型認知症の

おばあちゃんは、


もともと

とっても働き者。




朝起きてから

夜寝るまで、


ずっと何かしら

している人でした。




家事はもちろん、

家業の手伝いも

しに行ってたし、



私がまだ幼い頃、

母親がいなかった私の

遊び相手をしてくれました。




それは、

アルツハイマー型認知症に

なってからも

ずっと抜けません。



毎日キッチンに立ちます。



でも、

いろんなことが

危ないので、


もう料理なんて

しなくていいと

何度も言いました。



でも無理です。


絶対します。



料理しないでと

言われても、


そんな話

20秒後には

忘れています。



料理をするためには、

食材を買ってこなきゃ

いけません。


でも、

買い物に行っても

何を買ったらいいのか

わかりません。



もちろん

紙にメモしたり

することもあります。


でもそれを

持って行くのを

忘れたり、


持って行っても

見るのを忘れたり、


見ても

何を書いてあるか

理解できなかったり、


理解できても

なんでこんなものを

買わなきゃいけないのか

不思議に思ったり、、、



そんな感じなので、

結局は

なんとなくで

買ってくるのと

あまり変わりません。



なんとなくで

買ってくると、


家に帰ってきてから

何を作ればいいのか

わかりません。



最悪の場合、

もう1回

買い物に行きます。



もちろんその頃には、


さっき一度

買い物に行ったことを

覚えていないので、


ああもうこんな時間だ

とか言いながら

急いで買い物に

行くのですが、


さっき買ったことを

忘れているので、


また同じものを

買ってきたりもします。



帰ってきて、

冷蔵庫を開けて、


何であるんだろう?

と不思議そうな顔をします。



ひどいときは、

それを全部

私のせいにします。



さっきまで

冷蔵庫の中には

なかったはずなのに、


私がどこかに

隠していたんじゃないか?


いじわるなこと

ばっかりする!



とかね。



認知症の症状にある

「被害妄想」って

こーやって起きるのね、


と、

納得です。




それから、


うちの炊飯器は

5合炊きなのですが、


あの人たちは

毎朝パンしか

食べないにもかかわらず、


おばあちゃんは

毎朝必ず

起きてすぐ

5合炊きます。


もちろん

水の量はバラバラ。


なぜなら、


ごはんを炊こうと

思ったとき


お米を測って

入れるとき


水の量を

見るとき


それぞれで、


自分が

何合炊こうと

思っているかが

違うからです。



まあそうじゃなくても

水の量は

いつも多めなので、


基本的に

べちゃべちゃごはんです。



それを毎朝5合炊くので、


普通の美味しい

炊き立てごはんを

食べたい場合は、


まず、


おばあちゃんが

わからないところに

炊飯器を隠して、


炊けないように

することから

始まります。


それから、


おばあちゃんが

見ていないところで

お米を研いで、


炊飯のスイッチを

押します。



ちょっとお米を

水に浸そう

なんて思って、


しばらく目を離す

なんてことをしたら、


ちゃんと炊ける

保証はなくなります。




今の話は

ほんの一部。



洗ったフライパンを

乾かすためだと言って

毎回空焚きするし、


朝イチで

せっかく

私が干した洗濯物を、

「昨日の夜から

しまうの忘れてた!」と

乾いてないのに取り込んで、


自分が洗濯したものに

干し替えたり、


分別しておいた

資源ごみやプラごみを

全部一緒にして

燃えるゴミ用のゴミ袋に

入れられていたり、



毎日毎日

そんなことだらけで、



私は

妊娠しながら

子どもの世話やら

いろいろある中で


考えて工夫して

頑張ってやったことを

台無しにされた気持ちで、


悔しくて

涙が出ることもあります。





そんなおばあちゃんの

息子であり、

私の父親は、


アスペ × 子ども部屋おじさん。


発達障害の部分を

もっと詳しく

見ていけば、


もっといろんな病名が

出てくると思います。



次は

そんな父親の話をしますね。