私はディズニー・リゾートが大好きですが、実はディズニー映画やディズニーキャラクターにはかなり疎く、知識はほとんどありません。(インディはノーカウントでお願いします笑)
そんな私がパークで何を楽しんでいるのかと言うと、ずばり”世界観”です。
私はあの徹底的な作り込みがなされた非日常的な空間が大好きなのです。
そしていつしか、世界観を心ゆくまで満喫するために
「アトラクションに乗らずにひたすらディズニーを散歩してみたい」
と考えるようになりました。
しかし、アトラクションが大好きな妻からはこの散歩企画への賛同が得られませんでした。
かと言って一人行くのもハードルが高いなと思っていた矢先に、思わぬ協力者が現れました。
その人物こそが、かじまるさんです。
がじまるさんは昨年のインディオフ会で知り合った私と同世代のインディファンです。
同じインディファンでありながらなんと散歩ディズニーの先駆者でもあり、企画の主旨を伝えたところ喜んで賛同してくださりました。
せっかくインディファンのかじまるさんと一緒に行くのですから、行き先はもちろん”日本版インディファンの聖地”ことディズニーシーで決まりです。
こうして『インディファンがインディを語りながらひたすらTDSを歩く』という夢のような企画が実現したため、今回はその時の冒険の様子を記事にさせていただきました!
『インディ・ジョーンズ』ファンが行く!
東京ディズニーシー
■訪問日:2024年3月24日
■冒険の始まり
AM10:20頃にかじまるさんと合流し、パークへ入園しました。
入園してすぐに、いたるところで「40」という数字が強調されていることに気が付きました。
私はてっきり『魔宮の伝説』の公開40周年を祝しているものかと思いましたが、どうやらそうではなく東京ディズニー・リゾートの開業40周年をお祝いしていたようです。インディファンの皆さんは勘違いしないように気をつけてください。
(※40周年記念イベントは2024.3.31までだったようです。)
我々がまず最初に向かった先はもちろん、『インディ・ジョーンズ アドベンチャー』を擁する"我らが本拠地"ことロストリバーデルタです。
ロストリバーデルタは1930年代の中米ジャングルの古代遺跡発掘現場が舞台のテーマポートです。世界観や設定は『インディ・ジョーンズ』シリーズを意識したものとなっており、映画の要素も随所に散りばめられています。
■水上飛行機C-3PO
ロストリバーデルタの玄関口にはインディが乗ってきた水上飛行機が停泊しています。
これは明らかに『レイダース』の冒頭で登場した水上飛行機をイメージしたものと思われますが、映画では”OB-CPO”だった機体のナンバーが”C-3PO”に変更されています。
まあ、たしかにOB-CPOと書いてあったったところで反応するのは一部のコアなインディファンのみであり、誰しもが反応できるC-3POへの変更はTDSの英断と言えるでしょう。
それにしてもこのブログにはよくOB-CPOが登場するな…
飛行機の傍にはインディの足跡があります。
この日我々が履いていたインディブーツでも同じ足跡ができるのか、いつか実験してみたいものです笑
■マーカス・ブロディ
続いて『レイダース』と『最後の聖戦』に登場したインディの盟友・マーカスが我々を出迎えてくれました。
え?マーカスがどこにいるのかって?
荷車の下にある木箱にご注目下さい。
なんと
”FROM:MARCUS BRODY
TO:INDIANA JONES”
という表示が!
これはマーカスがいるも同然ですね!(?)
マーカスと念願の2ショット(?)を果たすことができました!
文字面だけとはいえインディ以外のキャラクターの登場はかなり貴重なので、
私もついテンションが上がってしまいました。
周囲から「あの人はなんであんなに嬉しそうに木箱と写真を撮っているんだろう?」という目を向けられていたような気がしないでもないですが、気にしないことにします。
■レイジング・スピリッツ
古代遺跡の発掘現場をトロッコで駆け抜けるジェットコースタータイプのアトラクションです。
まあ、我々は乗っていないのですが笑
見るからにインディを連想させるアトラクションですが実際にそうであり、
本アトラクションの原型となったディズニーランド・パリの同型アトラクションの名前は
『インディ・ジョーンズと危難の魔宮(Indiana Jones and the Temple of Peril)』です。
残念ながら『レイジング・スピリッツ』ではインディの設定が無くなっていますが、
アトラクションの前にはインディの名残を感じさせるフォトスポット(?)が存在しています。
それがこちらの”トロッコと車両止め”です!
これは『魔宮の伝説』のフォトスポットと言っても過言ではないでしょう!!
トロッコを見ると足で止めたくなるのはインディファンの性ですね。
インディファンで混み合うこと間違いなしですので、譲り合って写真を撮影しましょう!
(なお、不思議なことにこの日ここで写真撮影をしている人は皆無でした。)
■ミゲルズ・エルドラド・キャンティーナ
エルドラド(黄金郷)を求めてやってきた探検家たちが集うレストラン。
我々も黄金都市・アケトーを追い求めている身であり、ここを訪れないわけにはいきません。
「ミゲルのおすすめセット」たるピタサンドとポテト、ドリンクのセットを注文。
かつてはタコスなどのメキシコ料理をもっと前面に押し出している店だったような記憶があるのですが、ややメニューの系統が変わってしまったようで少し残念でした。
河辺のテラス席で、インディ談義に花を咲かせながらランチを楽しみました!
■ロストリバー・アウトフィッター
ミゲルズの隣にあるお土産屋さんです。
かつてはインディ・ジョーンズのグッズを取り扱っているショップだったのですが…
現在の店内の様子がこちらです。
インディのイの字もございません泣
いまや店内にはダッフィー&フレンズの可愛らしいグッズがズラリと並んでおり、
もはやインディスタイルで入るとアウェーなお店と化しています。
この店からインディグッズが姿を消したのは数年前の話であり現状は重々に承知していましたが、昨年の『運命のダイヤル』公開という超一大イベントをもってしてもインディグッズが復活しなかったことは流石にショックと言わざるを得ませんでした。
せっかくの機会なので、在りし日のロストリバー・アウトフィッターで購入したインディグッズを並べてみました。何を隠そう、この日私が被っている帽子も、18年前にこの店で手に入れたものです。
私はインディ・ジョーンズ初期3部作の公開後に生まれたいわゆる"インディ不遇世代"であり、自分がインディにハマった頃にはインディ・ジョーンズのグッズと呼べるものは全て市場から消え去っていました。
そんな時代にインディグッズを気軽に購入することができた唯一の場所がこのロストリバー・アウトフィッターであり、この店で初めてインディグッズを目にした時の感動や母親にねだって帽子を買ってもらえた時の喜びは未だに忘れることができません。
ゆえに、この店からインディグッズが消えたことを知った時の悲しみは計り知れないものがありました。
今や私も大人になり、この店に頼らずともインディグッズを買うことができるようになりました。それでも、この店に格別な思い入れがあることに変わりはありません。インディグッズの販売がいつ再開してもいいように、これからもこの店に足を運び続けることでしょう。
■移動
さて、冒険に戻ります。
TDSでインディ要素が楽しめるテーマポートはロストリバーデルタだけではありません。
ポートディスカバリーから『ディズニーシー・エレクトリックレールウェイ』に乗車し、20世紀初頭のアメリカをイメージしたテーマポート・アメリカンウォーターフロントに向かいました。
(なお、今回は移動手段に限りアトラクションを利用させていただきました)
もちろん移動中の脳内では世界地図を描き、レイダースマーチを流しています!
■ウォーターフロントパーク
エレクトリックレールウェイの駅のすぐ傍にある広場で、ドリンクを販売しているフードトラックを発見しました。
アルコールドリンクのフルーツワイン(赤)を注文。
誠に勝手ながら"カリの血"と命名させていただきました。
そう、我々インディファンはあらゆるものをインディ・ジョーンズと結び付けることに楽しみを見出す人種なのです。(※個人差があります)
物騒なネーミングを付けてしまいましたが、甘くて飲みやすくとても美味しかったです。
大粒のフルーツがたくさん入っているので食後のデザートにもおすすめです!
※サギー教の黒い眠りに落ちることもありませんのでご安心ください。
そして我々が広場でカリの血談義をしながら立ち飲みをしていると、
なんとBGMで”Anything Goes”が流れ出したのです!!
『魔宮の伝説』40周年の祝福ムードが最高潮に達した瞬間でした!
■マーカス・ブロディ②
港の方へ歩いていくと、マーカス・ブロディと再会しました。
ロストリバーデルタの木箱は"FROM MARCUS BRODY"でしたが、
アメリカンウォーターフロントの木箱は "TO MARCUS BRODY"です。
(私の撮影センスが絶望的に悪いためTOの文字が隠れていますが…)
マーカスに荷物を送ったのは一体誰なのでしょうか?
インディ?サラー?それとも…
想像が膨らみます!
■ユカタン・ベースキャンプ・グリル
再びロストリバーデルタに戻ってきました。
こちらは古代遺跡の発掘現場の中にあるレストランです。
メインの客層はもちろん我々のような考古学者たちです。
お店の入口では正に発掘作業が進行中です。
きっとジョーンズ博士も発掘に携わっていることでしょう。
肉料理がメインのお店ですが、おやつ時でしたので野菜スープを注文しました。
この日の最高気温は16℃であり、インディジャケットではかなり肌寒かったため、温かいスープが身に沁みました。(さっき飲んだカリの血がキンキンに冷えていたので尚更でした笑)
我々はミゲルズに続いてテラス席を選択しました。
BGMのラジオ放送にも耳を傾けながら、発掘現場の雰囲気を堪能しました。
(ラジオ放送ではジョーンズ博士の遺跡発掘に関するニュースも流れるので、インディファンは必聴です!)
テラス席の外壁に、『魔宮の伝説』っぽい壁画を発見しました。
(「シヴァの足跡をたどれ」っぽくありませんか?笑)
私が勝手にこの席を"シヴァ席"と命名したので、
『魔宮の伝説』ファンはぜひ果敢に狙ってください。
■アブーズ・バザール
続いて我々は『レイダース』に登場したカイロ市場の雰囲気が味わえる(?)テーマポートのアラビアン・コーストにやって来ました。
カイロ市場(?)の一画にあるアブーズ・バザールでは1回700円でゲームに挑戦することができ、クリアすると景品が貰えます。
やはり冒険には”秘宝”がつきものであり、景品と言う名の秘宝の獲得を目指して我々もチャレンジしてみることにしました。
ゲームの内容は「ボールを発射台から転がして奥にある穴に入れる」という至ってシンプルなものなのですが…
これがまた”三つの試練”くらい難しく、我々はあっけなく惨敗しました。
(参加賞でピンバッジを貰えるのが救いです笑)
きっと攻略するには聖杯日誌と同じくらいの研究が必要ですね…
※追記(2025/4/3)
この日の敗北から約1年、ついに試練を乗り越えて秘宝を手に入れることができました!
備忘録として攻略法(?)を記載しておきますが、私が意識したのは"ボールの木目の向き"です。当然一つ一つのボールの木目の形は異なっているのですが、なんとなく木目の向きを揃えることでボールの軌道を安定させることができました。あとはゴルフのパッティングの要領で発射台の角度とボールの高さを少しずつ調整していき、最終の4投目で見事クリアできました。
昨年購入したハーバード・ジョンソン製のニュー・インディハットが力を授けてくれたのかもしれません!
■ディズニーシー・トランジットスチーマーライン
三度ロストリバーデルタに戻り、
メディテレーニアンハーバーまで船で移動することにしました。
ここでは、船着き場にご注目いただきたいです。
この船着き場、どこかで見覚えがありませんか?
そう、『最後の聖戦』に出てきたブランワルド城の船着き場に酷似しているのです!!
(インディが機転を利かせて無人でボートを発射させたところです)
今にもあの木箱の中からインディとヘンリーがバイクに乗って出てきそうではありませんか!
…いや、よく考えたらそんなに似ていないのかもしれませんが、気にしてはいけません。
似ていると思えたほうが幸せだからです。
■おぉ、ベニス
メディテレーニアンハーバーにはベニス運河をイメージしたエリアがあり、
さながら『最後の聖戦』の雰囲気を味わうことができます。
景色を眺めているだけでボートチェイスのシーンのBGM(Escape from Venice)が脳内で流れてきます。
十字剣兄弟団がいつ襲い掛かってくるかわからないので気を付けましょう。
■夜のロストリバーデルタへ
ほとんどアトラクションに乗っていないにもかかわらず、あっという間に日が暮れました。
あいにく雨が降ってきましたが、「熱帯のジャングルに雨はつきもの」とプラスに捉えて最後の冒険に出掛けました。
■インディ・ジョーンズ®・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮
説明不要の神アトラクション。登場が遅すぎるくらいですね笑
普段はもはやこれに乗るためにTDSへ行っていると言っても過言ではありません。
ただ、それは”普段”の話にすぎず、例によってこの日は乗っておりません。
いくら極力アトラクションに乗らないようにする企画だったとはいえ、
「流石に『インディ・ジョーンズ アドベンチャー』は乗るべきでは?」
と思ったのも事実です。
しかし、我々はこのアトラクションに乗ってはいけないということに気が付いてしまったのです。
そもそも『インディ・ジョーンズ アドベンチャー』は「インディの助手・パコが勝手に企画した魔宮ツアーに参加する」という設定のアトラクションであり、当のインディは「観光客は魔宮に近づくべきではない」と再三にわたって警告しています。
すなわちパコの魔宮ツアーに参加することはインディの警告を無視することと同義であり、
断じて許される行為ではありません。
こうして我々はインディの教えを守り、笑顔で魔宮を通り過ぎたのでした。
※この楽しみ方は明らかに常軌を逸していると思われますので、皆さんには普通にツアーへ参加していただくことをおすすめします。
■エピローグ
夜のディズニーには不思議な魔力があり、我々もPM7:00にして少し早めの深夜テンションに突入してしまいました。最終的にはありとあらゆるものをインディ・ジョーンズに結び付けられる状態になり、テンションが最高潮に達した状態で旅の終わりを迎えました。
(”サラーのラクダ”とか、”カジムのボートを切り裂いたスクリュー”とか色々あったのですが、尺の都合で割愛させていただきます笑)
■End Credits
以上、"『インディ・ジョーンズ』ファンが行く!東京ディズニーシー"でした。
インディ関連スポット巡りが楽しかったのはもちろんのこと、極力アトラクションに乗らずに散歩に専念したことで「一見インディとは全く関係なさそうだけどよく見るとインディっぽい」という”隠れインディ要素”もたくさん発見することができ、TDSの”インディ力の高さ”を改めて実感させられる1日となりました。
また、旅の道中ではたくさんのキャストさんから「ジョーンズ博士!」と声を掛けていただけました。いくら自分がジョーンズ博士になりきっても、他の誰かからジョーンズ博士と呼んでもらえる機会はそうないので、とても良い思い出になりました!
そして、何よりの収穫は”『インディ・ジョーンズ アドベンチャー』に乗らずともインディな1日を楽しみ尽くせたこと”です。
つまり、私たちは『インディ・ジョーンズ アドベンチャー』が無いパークでもインディな1日を楽しむことができるはずです。
というわけで、次は”『インディ・ジョーンズ』ファンが行く!東京ディズニーランド”に挑戦したいと思います!私たちのさらなる冒険にご期待ください。
最後になりますが、今回の企画に多大なるご協力をいただいたかじまるさんにこの場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました!!
それでは、今回はこの辺で失礼させていただきます。
↓もう少し冒険を楽しみたい方は、こちらの記事もどうぞ!
※追記(2024/5/1):この度、かじまるさんがこの日の冒険の様子を動画にしてくださりました!ぜひあわせてお楽しみください!!