ローマからボンジョルノ

 

今年に入って楽しんできた新しい趣味、

自家製酵母のパン作りですが

ローマはむちゃくちゃ暑いので、オーブンつけるのがつらくなってきました。

 

というわけで、最近は実践より理論を勉強中。

 

最近、見つけたフレーズ、ものすごく奥が深いのでシェアします。

 

 

パンは文明のシンボル。

 

え?意味わかんないですよね。

 

人類が自然の中から栄養のある食材を生み出したのだ!」

 

う~ん、哲学っぽい!

 

で、考えてみたのですが、

今から何千年も前、人類はフルーツや木の実を採って、

動物や魚を狩って食べてたわけで、

言ってみれば、その場しのぎ。

 

見つかる時もあれば、見つからないときもある。

 

だから小麦など穀類の栽培を始めて、

きちんと自分たちで、食料を生み出すように進化したんですよね。

 

そして、小麦、そのまま食べるのは消化が悪いから、

たぶん、ゆでたりしたんでしょうか?

 

でも、ゆでるには、鍋が要るし、お水もたくさんいる。

 

じゃあ、ということで粉にして、水を加えて練って、

焼く、ということを発明し、

そして、自家製酵母を発明して、

一度作ったら、一週間も食べれる食べ物を生み出した

っていうことなのかな、と思ったんです。

 

火をおこすのだって昔は大変だったと思うから、

パンにさえしておけば、一週間くらい作らなくていいってすごい発明ですよね。

 

パンが作れるようになって、

人間の食事はかなり安定したはず。

 

だって、小麦ってすごく栄養が豊富なんですよ。

 

炭水化物だけじゃなく、たんぱく質、脂質の三大栄養素、

ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6などの各種ビタミン、

リン、鉄、カルシウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウムなどのミネラル分を含んでいます。

 

意外なことに、お米よりもパンの方が、ずっと栄養分が豊富なんです。

 

そう考えると、本当にパンって偉大な食べ物だと思います。

※あくまでシンプルな食事パンのことですよ。

 

だから、パンは文明のシンボルというのはまさにそう。

 

採取や狩猟は動物だってするけど、

穀類をこねてパンにするのは人間だけ。

 

まさに文明ですね。

 

自家製酵母だって、大昔は、

パンをこねた後、一部を次のために取っておいたもの。

 

 

地方によっては、自家製酵母を預かっている人がいて、

そこで酵母を少し分けてもらって、

自分がそれを使ってパンをこねたあと、

また、その一部を自家製酵母屋さんに返しに行くんだそうです。

 

で、次に誰かが必要なら、また、その自家製酵母を借りて作って、

一部を返しに行く、そんな風習があったそうです。

 

素敵な共存社会です。

 

まあ、イタリアも残念ながら日本と同じ敗戦国ですから、

どんどんグローバル化がすすんで、

だんだん古き良き習慣が廃れてきているのは残念ですが、

今回のコロナを機に、自宅で酵母パンを作る人が増えていて、

ネットで酵母を分け合うシステムまで作られているんです!

 

なんでも悪いことばかりじゃない、の見本のよう!

 

 

パンの歴史を考えてみると、

今の暮らしはパンどころか、

なんでも簡単に手に入って、食べれるのですから、すごくことです。

 

しかも、冷蔵庫だって、家庭用のオーブンだって、水道だってガスだって、

まるで魔法のようです。

 

だから、現代人は絶対食べすぎだという説、本当なのでしょう。

そのために、病気の人が増えている・・・

 

なんだか、な~と思ってしまいます。

 

結局、また量より質ですね。

 

現代では、パンにもいろいろ問題がありますが、

なるべく手の加えていない小麦で、

あくまでシンプルに、せっかくの文明のシンボル、享受しましょう!

 

BUONA GIORNATA

 

 

 

 

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