ローマからボンジョルノ

 

今年になってからの私の趣味、

天然酵母パン。

 

今まで、ピザはずっと週一ペースで焼いてきて、

かなり美味しいものが作れていると思うのですが、

パンは、これまでずっと今一つ。

 

パン焼き機ももちろん持っているし、

天然酵母も挑戦したことはあるけれど、

自分が本当に美味しいと思うものが作れたためしがほとんどないし、

近所に美味しいパン屋さんはたくさんあるし、と

半ばあきらめていたパン作り。

 

それがどうしたことか、

すっかりパン作りの楽しさに、はまっています。

 

天然酵母だけに、その日の気温や湿度、

使う小麦粉の種類によっても、

全然違うところも面白くて興味がつきません。

 

よく考えたら、

これまでパンの本はたくさん読んだけど、

ちゃんと習いに行ったことがなかったんですよね。

 

テレビの料理番組を必死で見たりしたけど、

それじゃあ、無理というのが今ならよくわかる。

 

YOUTUBEは、これまでほとんどみたことがなかったのですが、

たぶん、今年になってからみ始めたらびっくり。

タイミングがちょうどよかったです。

 

いろんな人がパン作りのコツを教えてくださっているんですね。

 

しかも、偶然、30年くらい前の

イタリアのパン作りの映像を見つけたんです。

 

プーリアとかカラブリア、サルデニアとかのもので、

話している言葉も方言がきつくてよくわからない

髪が黒くて、小柄で、顔立ちがはっきりした女性たちが、

昔ながらの方法で、家の中でパンを焼くようすは、

感動すら覚えるほど。

 

だって、すごいんですよ。

 

まるでベビーベッドのような木製のたらいに、

10キロとかの大量の小麦粉を入れて、

そこにたらいで天然酵母や水を加えていって、

たった一人で、手でこねていくんです!

 

そう、昔はパンを焼くのは女性の仕事だったんですよね。

 

大量の小麦粉をこねて、

シーツのような布と毛布をかぶせて発酵させて、

そのあと、1キロくらいの大きな塊を取り出して形成して、

大きな風呂敷のような布巾にくるんで包む、

という作業を何個も繰り返し二次発酵させて、

その間に窯に火を焚いて温めて、そこで焼いていくんです。

 

中にはちょっと背中の曲がったおばあさんのような方もいらして、

こんなお年でも、こんな体力仕事ができるなんて、と思ったけれど

よく考えると、老けて見えるけど、意外と私より若かったりして・・・

 

家族が食べる分のパンを、

すべて作らなきゃいけなかったわけですよね。

 

しかも、ガスコンロも冷蔵庫もなくて、

洗濯機も掃除機もなくて、

スーパーもなくて、

乾燥パスタもなくて、

野菜だって、自分たちで作っていたりするんですよね。

 

頭にスカーフをまいて、もくもくと、パンをこねている女性たちの姿を見ていると、

なんだか神々しいような気もしてきます。

 

お米に比べて、パンやパスタのなんと手が込んでいることか!

 

ただ、日常の家庭のものなので、

ものすごく大雑把に目分量で作っています。

 

そっか~、となんだか合点もいった気がします。

 

まだ全体像も見えてないので、

結構、緊張しながら、上手に作ろうと肩に力を入れて作っていたけど、

もっと、気楽でいいんだな~という感じに行きつけました。

 

やっぱり面白い!

 

今日、インスタにイタリアの天然酵母のおこしかたを投稿しました。

 

これから暖かくなるので、酵母作りには最適です。

もしよかったら、クリスマスのパネットーネを目指して、

ぜひ、ご一緒に作ってみましょう!

 

 

 

 

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