ヘンデルの大編成曲は
好きになれないけれど
比較的小編成の声楽曲を聴いて
印象が変わった
という話の続きです。
そのうちのひとつが
ローマ滞在中に書かれた
ラテン語の教会音楽
《ディクシット・ドミヌス》
HWV232 です。
ディクシット・ドミヌス Dixit Dominus
(「ディクシト」とも表記)は
詩篇・第109篇の冒頭の言葉で
「主は言われた」という邦題になります。
「主は主に言われた」
という邦題もありますが
この場合
「主は」の主は
神(ヤハウェ)のことで
「主に」の主は
人間の王のことです。
ローマ滞在中
カルメル修道会の祝典の際
晩課で歌われたものとのこと。
ヘンデルのラテン語宗教曲の中では
最も録音される機会の多い人気曲で
Wikipedia に項目があるほどですが
自分はヘンデリアンではないため
最近になって聴き親しむようになりました。
少し前に
「谷山浩子の SORAMIMI ラジオ」を
YouTube で聴いている時
右サイドのお勧めにあがっていた
クラシックの映像リストを見ていて
遭遇したのが
エリオット・ガーディナー指揮
モンテヴェルディ合唱団と
イングリッシュ・バロック・ソロイスツの
《ディクシット・ドミヌス》でした。
ドイツ語の字幕が付いてますね。
2014年6月の演奏のようですが
これがなかなか良かった。
そういえば手持ちのCDの中にも
ガーディナーの振る
《ディクシット・ドミヌス》が
あったのではなかったかしらん
と思って探したら
出てきたのがこちらです。
(ユニバーサル クラシックス&ジャズ
UCCP-1046、2001.11.21)
レーベルはフィリップスで
制作はユニバーサル クラシックス&ジャズ。
発売元がユニバーサル ミュージックで
販売元がビクター エンタテインメント
となります。
これを最初に見つけたのは
新宿のディスクユニオンだと
記憶しています。
当時、邦盤新品が
Amazon でバカ高かったので
オビ(タスキ)欠にも拘らず
即行で買ったのでした。
最近になってオビ付きを
Amazon で安く見つけて
ついポチってしまったのが
上掲写真のものなのでした。(^^;ゞ
ガーディナーの演奏、
YouTube にアップされてるものは
いい感じだけれど
2001年にヘンデルの真作と確定された
《グローリア》変ロ長調との
カップリング盤での同曲は、今イチ。
(新発見なのでHWVなし)
CDの方の録音は1998年11月です。
ちなみに
新発見の《グローリア》は
2001年6月の録音。
かなり離れているので
どういう事情なのか
ちょっと気になるところ。
さらにちなみに同盤には
ヴィヴァルディの《グローリア》
RV589 も収められています。
故・磯山雅が
『バロック音楽名曲鑑賞事典』で
《ディクシット・ドミヌス》ともども
推奨盤としてあげていたものでけど
自分の印象としては
ゆっくりでおとなし過ぎる
という感じ。
ヴィヴァルディの《グローリア》については
同じイギリスの演奏家ということなら
録音は古くとも
ピノック盤を推奨したいところ。