今回のおもちゃは平塚市子育て支援センター(豊田本郷)の所内おもちゃです。

おもちゃ病院もここで 毎月一回 開催されています。お母さん方がお子様を連れて来られ遊ばされるので センター内のおもちゃも数多く所有され、消防自動車、救急車、パトカー、ゴミ収集車等が人気の的です。その為よく壊れ、都度修理を行います。消防自動車等は人気の的らしく一回で同じ消防自動車を四台一緒に修理の場合もありました。

今回の私の割り当て担当品は次の写真の[ワンワンと うーたんのおしゃべりガチャころぴかぴか]の修理です。

 

 

プラスチックのボールが四個付属されていますが上から下に流す時、途中で引っ掛かり止まってしまうとの事。この物の不具合を担当者に聞いてみると 「前にも修理したが最近、又よく引っ掛かる」との修理依頼です。

ボールの落下には二つのモードがあり、一つは穴に上から入れるとコロコロ回って落ちて下の出口から出てくるコロコロモードと上の穴にボールを入れて右の青いハンドルを回すと1つづつストッパーが開いて落ちるガチャモードの二種類があります。

ストッパーの下にボールが通過すると一瞬スイッチが入るリミットスイッチ(仮にSW1)が付いています。ボールが通る度に このスイッチが一瞬オンとなります。

本体の中間の黄色い帯に電源スイッチとモードを選ぶシャッターがついています。

確認するとSW1が入るごとにランダムに言葉や音楽が5種類鳴ります。(話やうーたんの歌等5種) でも、リミットを縛った状態では 入りっぱなしで音楽や音が一つだけで他は出ませんし光も一回だけです。

 

 

ボールが落ちて来る時に このらせんに沿って回転しながら落ちてきますが途中でらせんプラスチックが割れていて前任ドクターが接着した様子が見られ、同時に衝撃防止のチューブが架けられています。このチューブは製品に以前から商品としてあった物なのか修理されたドクターが途中から使用されたかは はっきりしませんがどうもこのあたりでボールが止まることが多い事が解りました。

今回はプラスチック螺旋シャフトを接着し薄い熱収縮チューブで接着部をジョイントし更に前からの白いチューブを被せて仕上げました。

 

又、全体をシリコンスプレーで拭き 滑りを良くし 更に透明な外カバーの一部の出っ張りを低く削りました。

 

ボール入り口の少し下にボール通過時にオンになるリミットスイッチSW1がセットされていますが 何故か前回修理のドクターが実施された思われるリミットスイッチSW1を常時オンになるよう細い針金で縛ってあり 常時オンの状態でした。

 

 

このリミットスイッチが縛ってありますと常にオンなので電源スイッチをオンした時最初の一回は鳴りますしライトもピカピカしますがその後は全く反応しません。ボールが二個目が通過しても二回目からは音も鳴りませんしハンドルにあるパイロットも点きません。縛っている理由がわからないのですが 今回は強制ONを解きました。

 

音がうるさいなら電源スイッチを切って使用すればよいですので。

これで5種類の音や歌が自動で発しますしライトもその都度、ピカピカ発光します。

                            以上

 

 

今回は2021.6.23修理実施(子育て支援センター受付)の過去覚書内容を再度整理し本ブログに記載しました。(ブログでは初めて記載)

プラレールは大変種類が多いですが 最近、この新幹線タイプの様な歯車が多く車体が細い方式が平塚・秦野のおもちゃ病院で持ち込まれますので 再度、ブログ用に整理し登場させてみました。(プラレールアドバンスではない。車体は従来と同じ)

2021の不具合は下の写真の様な上り坂を登れないとの事での修理で この時はギアー間にスペーサーを一枚入れ動力の乗り移りを確実にし終了しました。

 

最近の不具合は組み合わせギアーの滑り具合が悪く音が大きく上手く進まない、低速、高速、レバーの動きが悪い等の不具合でシャフトが回転するギアー部分のシャフト支え筐体プラスチックが削れてしまいギアー軸位置が離れて力が伝わらない事や変速用四角シャフトを持つギアーが固着していた等の不都合が発生していました。

 

 

ドクターが修理のために動力車ネジを外し中を開けて見ようとした時、このタイプは歯車がかなり多いので、途中でギアーをバラバラにしてしまい、元に戻せないとの話も聞き、正常なギアーの組み合わせ写真を持つと良いとの思いもありましたので その部分を整理して登場させました。

下の写真はレバースイッチの位置とギアーの変化を示します。

 

先の坂を登れない時の場合は下の写真で示しました。コメントはその時の内容なので

緑の歯車間の位置不良で滑って坂を上がれない不良のコメントの為、直接は関係ないですが歯車の並び方は良くわかります。

 

 

下の写真は高速、低速、停止のクラッチレバーとそれによって動く組み合わせギアーを上下に移動させるガイド(アルミの鋲で固定されている物)を示しています。

 

 

下の写真は歯車の全体像で並び方が重要です。

モーターから始まり動力の伝わる順に番号をふってみました。

モーターのギアーNo.1から始まります。

破壊を防ぐリミッターはNo7,No8でレバーによる切り替えはNo.9,10のギアーです。

 

 

上の写真でNo.9,10のギアーがクラッチレバーで上下に動く時ギアー径が違うギアーで位置かえにより高低速に切り替えます。

この白いギアー部は四角の嵌め合い軸でシャフトには固定されていないで力は伝え、

シャフト上を移動しますがレバーを動かしても油で角穴嵌め合いが固着して移動できずドライブ不良となる物が良く見られます。

最後の説明した写真はギアーをバラバラにしてしまった方には組み立て用として参考にしてもらえればと記載しました。

                            以上

 

 

今回は「はじめてのずかん900」と言う図鑑の本とタッチペンの組み合わせで音が全然出ないとの事で持ち込まれました。又、本の背表紙が切れて外れ 解体が始まっていましたのでガーゼと接着剤、テープ等で本の修理も同時に実施しました。
普通の透明テープでは接着強度が不足しますので繊維入りの透明テープを使用しましたがタッチペンの読み取りに支障があるので内部絵の読み取り部のみ一部分テープを張らず補強しました。

 

 

肝心の絵を読み込まない原因はタッチペンを解体してすぐに解りました。タッチペンのペン先はカバーの下に読み取り機構のセンサーがコネクターを介してメイン基板と接続されていますが4ピンx2列のコネクターで内側一列四本が断線しています。

確認の為 コネクターに触ると残りの一列の一本が断線しました。

 

 

 

上の写真は画像センサーとメイン基板を接続するためのコネクターで先端には砲弾型の画像センサーが付きます。コネクターにセンサーが刺さっていますがコネクターから外す時センサーの向きを印しておきます。[例えば電池のホルダーが見える方を上とした時センサーにも上と分かるよう印をしてからコネクターから外す事]今はコネクターが基板に対して斜め上を向いていますが元々の正常位置は基板面に平行に並びます。ところが画像センサーの光軸とメイン基板面は並行であり基板からの離れる距離と基板軸とセンサー軸の位置をコネクターの足(リン青銅の平板リード)を曲げて調整しているようで微妙に湾曲し二列どうしが裸の為 短絡しやすいのでした。おまけにタッチペンのペン先を絵に触れるたび振動が伝わり これらの事がコネクターのL字部にストレスが架かり振動疲労で切れやすいと考えられます。

同じ機種の後継品を同じドクター仲間も修理中で この部分を見せてもらうと、二列のL字部分をプラスチック長角に埋め込まれて補強され 改良されていました。

今回は手直しする必要より4P二列の8Pコネクターの基板側をカットし そこと基板間を電線で接続します。基板側のスルーホールには折れてしまった足が残っていますので 半田吸い取り機で金属板ごと吸い取り奇麗にしました。

そこから8本の電線でコネクターに接続しました。

電線としては仕上がり外径1.0mm0.18x7本撚りAWG24を使いましたが できればAWG28 0.12x7本撚りかそれ以上の細線にしたいところです。
又、可動部なので(タッチペンで紙に触ると振動があり)撚り線仕様が良いと思います

 


 

上の写真は基板とソケット間を電線で接続したところです。この写真で見える中央の金属板は電池の電極板です。この金属板には触れたくないですし 写真では基板と画像センサー及びコネクターの光軸は未だ合っていませんし 又、写真で電極からのセンサーの右左の位置(離れ具合)は 今未決定です。

ここで画像センサーの赤いプラスチックカバーとタッチペンの本体外郭カバーを組み立ててから ホットメルト(熱で溶かしたプラスチック)で仮固定します。そして更に解体し再度この電線部にホットメルトでしっかりと固定しました。

 

 

上の写真は仮にセンサーのホットメルトで仮固定し再度解体したところです。

ここで再度、電池の電極や基板との光軸や距離をホットメルトで確実に固定しました。

本固定した後再度組み立ててタッチペンとして本の画像を読んでみますと安定して動作するので修理終了としました。

                            以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、同じ会場にほぼ同時で二台の青い色のドラえもんパソコンが持ち込まれました。何れも音が出ないとの事です。外観は下の写真の通りではじめての色ですが

以前にも報告させていただいた何時もの方式です。

 

 

今までの配置や仕様は同系の物と同じです。画面の分解方法は画面側のフィルムを少し剥がしてその下にあるネジを外して画面側を二つに割り 内部のスピーカーを交換します。

以前も同系のパソコンで説明しましたのでその時のネジの配置図を下記に示します。

 

 

ネジの位置はほぼ同じなのでこの写真のように白色のマーク下のネジをフィルムを少し剥がして取るのですが 今回何時もと違ったのはキーボードと接続している丁番の隠しキャップ(写真の最下部の二本)の右側が接着されていて取れない事です。このキャップが取れないと画面を二つに分解できず修理不可能となってしまいます。

 

 

仕方がないのでドライバーの入るギリギリの3φの穴を右側キャップのみ開けて

ネジを緩める事にしました。

  左側は接着されていないので外れました。

 

 

画面側を開けたところです。

 

 

ここにスピーカーやメイン基板、画面、マウス配線が入っています。良く修理依頼が来るマウス配線は今回と同様に ここを開けて電線の交換を行います。

今回は二台ともスピーカー不良でしたのでスピーカーの交換を行いました。下の写真は今回の問題スピーカーです。細くてわかりづらいですが自己融着の細いムービングコイルの口出し線が二本を軽く捩ってセットされています。

不良品

 

気になることは二台ともスピーカーのムービングコイルの口出し二本線を軽く捩って縁まで運びタール止め後端子に半田付けしていることです。

普通は円形コイルから離して一本づつコーンフィルムの上を離して送りタールで止め端子に半田するのが多いです。

この説明の下の写真が従来品。

 

スピーカーへの電圧が低いと言いながら自己融着のムービングコイル線を撚って振動の多いコーンフィルムに付けるのはどうかと思われます。コーンフィルムは常時振動しますし絶縁が保てるかが心配です。しかし、絶縁が保てないなら短絡となるのですがテスターの導通測定では短絡ではなく断線なので単なる機械的断線か 疑問が残りました。

                             以上

 

今回はラジコンカーの修理です。今までの方向切り替えをモーターとギアーの物からマイクロサーボを使用し 前後の駆動もブラシレス駆動モーターを使用したラジコンカーです。故障の状態は前後には駆動しますが左右の方向制御ができない故障です。

車のカバーもない状態での入院なので帰宅後 電話で問い合わせをして下記写真の物と連絡を貰いました。私としては今まで数多くのラジコン修理を行ってきましたが今回の物は少し本格的?なラジコンです。マイクロサーボの扱いは初めてな為、OBドクターのアドバイスも受け マイクロサーボを中心に調査しました。

 

 

左右の方向切り替えを行っているのはマイクロサーボでコントローラーで操作しても全く動きません。全体の制御回路は下記の様な小型で前後モーター制御回路や左右の制御回路も入った一体物で樹脂ポッティングによる防水加工がされています。

 

 

下の写真は上の写真を90度時計方向へ回転した物で右上は2.4GHzのアンテナ

右下の太い電線はブラシレスモーターの電源線。今回問題となっているのは指が写り込んだ3Pコネクターでマイクロサーボコネクターです。向きはケースに書かれていて慣例で茶色がマイナス。太い赤黒はバッテリーからのプラスマイナス電源線です。

 

 

上の二枚の写真で下のはマイクロサーボの駆動回路用コネクターです。

茶色がマイナス、赤がプラス、制御信号が黄色のコネクターで電線が細いのはマイクロサーボの駆動電流が少ないので細くここに電源電圧、信号波形が出ているかを確認します。というのはマイクロサーボの型番は表示がありませんで代替え品を入手するにも仕様が解らずでは交換が出来ません。この3Pコネクターで まず信号と電圧がどうなのかで仕様を決定できます。下の写真は茶色と黄色の線の信号と電圧です。

ここから3v電圧でT=19ms でオンの信号は3v 1.5msで1.5msは左右駆動ダイアルで

この幅が変わります。

 

 

又、マイクロサーボ外径の実測からほぼ同じ構造で大きさも同じマイクロサーボ SG90で置き換えできるだろうと判断し 手配しました。届くまでの間不良のマイクロサーボを調べてみました。下の写真の内 一枚目は不良サーボの蓋を開けたところです。

 

 

次の写真は制御基板で右にモーターが見えます。制御基板の下はポテンショメーターが見えています。

 

 

下の写真はマイクロサーボのモーターで電圧をかけても動作しませんでした。

手動で回してみましたが何か引っかかっているようでガサガサしています。

よく見ると小穴からブルーのプラスチック糸が出ています。これを抜いてみました。

未だスムーズではありませんが手で回りました。下はそのモーターです。

 

 

ここで回転が少しできたのを推測しますと 車の方向切り替え時に外力が前輪に架かり動かなくなったがモーターには電流が流れ 無理にモーターを廻し続け加熱しモーター内の絶縁している樹脂が溶けて飛び散り穴から糸状となり固まったと推測しました。電気を加えて少し廻すとモーターは回転しますが少しづつ加熱し加熱が早すぎるようでレアーショートを起しているかもしれません。

この状態はマイクロサーボを交換した後にもありえますので方向切り替えができない時は速やかにコントローラーを戻し 大元の電源を止める必要があります。

マイクロサーボを車体に固定するにはほぼ同一の寸法なので無理なくできましたが

マイクロサーボから最初のレバーが今までのマイクロサーボとシャフト径が異なり取りつきません。そこで新しいマイクロサーボ付属のレバーを加工して使います。

 

 

このレバーの本体との勘合は それ専用なのでピッタリですが腕の長さを決めねばなりません。ほぼ、旧品と同じにして右から三個目の穴を大きくし(2.5mm)従来の使用していた自在ボール(2.8mmφネジ金具)を捻じ込み 更に外側に今まで使用していたアームのネジ部(プラスチック)のみ切り取りダブルナットとして取り付けました。これでほぼ同一の状態に再現できました。(紙に新マイクロサーボの動く角度を記入し測定しました) (移動角度約65度)

 

 

                     以上

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は[ユメル]人形 ㈱タカラトミーの修理。話さなくなったとの事。単二の乾電池

4本とボタン電池CR2032  1個を一緒に預かる。人形の着物は預かった時にお客さんが脱がせ持ちかえられました。
又、お客さんはユメルの他にバンダイの同種人形を三人 お持ちの様子。このタカラトミーのユメルのみメーカー違いで修理されないとの事で修理依頼。実際は右側取説の様な着物を着た状態の人形です。

 

 

[修理開始・調査]
新しい電池(単二 4本)とボタン電池(CR2032)を入れてみました。
(CR2032はメモリーのバックアップ電源用なので念の為 新しい電池にかえた。この電池が無くなると設定された個人データーが消えるので素早く交換)
メイン用単二乾電池を入れかえて電池ボックスの蓋を閉じると数秒間声が出て両手のスイッチも動作している様子。しかし少し人形を移動させると全く音声も反応もなしとなりました。
この事より内部の制御用メイン基板や頭、両手等への配線や機器の不都合ではなく電池ボックスの蓋にある開閉スイッチや電源回路の接触不良等で通電が断続している事が最も怪しいと判断。
本体の蓋を開けると電源スイッチが自動的に切れ、全体が停止します。蓋が閉まっていてセット用のコインで開閉させるロックボタンを閉めていてもスイッチが半接触だとオンオフが定まらず振動などで電源蓋が開いている状態を示す事からです。
[プラスチックボックスの取り出し]
回路を調べるには体の中心にあるプラスチックボックスを本体から取り出す必要があります。背中のチャックを開けるとプラスチックの箱の蓋が出てきます。このプラスチック箱(仮に外箱)の縁には6mm幅 1.5mm高さ程の二本の凸レールが設けられ ここに人形の外布からつながった薄い布がスカート状で先に結束バンドを通す袋状に縫われていて ここに結束バンドを入れて外箱の縁を締めています。これは内部のクッション綿が外に出ない為の対策です。
ここで結束バンドについて記しますと この人形ではプラスチック外箱がかなり大きく外周を一回りしている結束バンド長は、有効長330mm以上必要でバンドを締める為の引き代を含めると更に長く必要です。おもちゃの修理に良く使用している結束バンドは4mm幅で全長が頭も入れて300mm程度。長い物は特注品以外は入手難です。市販は短くて使用できません。本件に使用していた結束バンド幅は5mmで この幅だと有効全長が330mmでも市販品が見つかり対応できます。
今回は旧結束バンドをカットしてしまうので新たに一本必要となりますが この為に5mm幅結束バンドを購入するのはつらいので二本の300mm弱の結束バンドを途中ジョイントして使用しました。(結束バンドの頭はコブが大きくなってしまうので一本は頭をとり二本のバンドを重ねて1mm穴をあけてステンレスワイヤー0.25mmφで縫って接続しジョイント部はプラスチック箱の長辺に来るように配置しました。
解体時出来ればそのまま結束バンド毎取り外し修理後再度入れ込もうとしましたが5mm幅の結束バンドは締め付けが強力でバンドを切って取り出す必要となりました。
 

 

この人形は本体の中央内部に電池ボックスと共に制御用メイン基板・電池が収納されている外箱があります。外箱には蓋が付いていて閉めてロック回転片を硬貨等で廻すと蓋がロックされ電源スイッチが入ります。その外箱から頭、おでこ、両手、胸、腹等に配線が出て個々の端末、マイク、スイッチ、近接電極等の機器に配線されています。更に外箱内に一回り小さい内箱があり、その内箱と外箱間に制御用メイン基板分のスペースを設けてセットされています。

 

 

その基盤収納分のスペースに細い基板がセットされています。この基板には電源、セット・リセットボタンスイッチ、音声の大小等操作ボタン類が取り付けられ今回の不都合はこの基板の電源スイッチが異常と推測しました。内箱には四本の乾電池を二列二段の断面が四角になるような配列で電池ホルダーが入り、電池ホルダーはシリーズ接続で内箱の底辺にある電極と電池ホルダーのシリーズ接続の最初と最後の電極が内箱の同一箇所に接続されるように電池ホルダー電極切片が取り付けられています。

 


 

 

実際の基板で押し釦スイッチの空いていた側足2にも渡りを取り二回路のA接点としました。実際は左のリセットスイッチからのパターンも入っていたのでそれは回避させ不要部は切り取り整理しました。
 

 

下の電源スイッチは外径一辺が8mm程度で大変細かいです。慎重にスイッチの蓋を開けて内部に接点復活スプレーを少量、注入し接触不良を改善させ更に上で述べたように空きスイッチ2を並列接続し信頼性向上を図りました。
プラスチックボックスの蓋を閉めた状態で(電源スイッチオン)動作を確認し安定していて 振動などでの異常停止不良は無くなりました。
又、頭の近接導体、おでこのマイク、左右の手のスイッチ、胸のスイッチ、目の開閉、体の姿勢センサー等が動作していることを外部から確認し修理終了としました。
 

 

                      以上

 

 

 

 

 

 

 

電子工作、おもちゃ、ラジコン、スマホ、タブレット等リチウムイオン電池を使った記事や物を良く見かけます。
しかし反面、ニュース等でリチウムイオン電池が原因と思われる火災事故も時々耳にするようになりました。
小型、大容量の充電できる電池として便利なリチウムイオン電池は個人の電子工作などでも使いたいのですが要注意の電池です。各メーカーの電気製品や商品はメーカーが安全性を確保できるよう設計し商品化されていますので良いのですが個人的に修理や開発を行うのには 少しでも安全性を高め火災などから絶対、免れたいものです。
中でも問題と思われるのは電圧、電流容量が合うからとインターネットでリチウム電池のみ購入・使用したり 中にはリチウム電池を充電できているからとの事でリチウムイオン電池用でない充電器を使用する方も見られます。充電中に充電器が壊れ停止するのは まだよい不具合で絶対、火災を招くことは避けたい物です。

私は電子工作や修理品などで充電品を見ていられる場所、時間帯で充電を実施し、更には電源を素早くオフにできる態勢や延焼させない場所での充電としています。

更には念の為にメーカー品でも就寝中の充電は避けるように心がけています。(スマホ・パソコン・タブレット等の充電も)
おもちゃドクターの仲間には以前、メーカーで充電電池を開発、工場生産をされていたOBの々もいられ 内容をよく知るからこそ 現行品の使用法や商品自体の信頼性を危惧されています。
先日も私のブログで報告しました[ラジコン修理と2.4GHzトランシーバーへの改造]で報告しましたが この時に充電器として預かった物は銅鉄型の保護回路のない物でした。保護回路の全くない旧型充電器使用では大変心配ですから 少しでも安全に使用してもらいたく 充電専用のICを使用した電子回路付き充電ユニットを探し安価でコントロールされたモジュールを採用することにしました。この物で依頼ドクターに返却しました。
その後、充電について気にしてみていますと同じようなIC管理の充電器ユニットが多々 販売されていまして、私が採用した物と同等と思われる商品の紹介記事も見られます。
私が採用した物はメインICとしてTP4056を使用したモジュールで検索すると似たようなモジュールが出てきますが何れも安価で助かります。

多くは10枚セットで 販売されています。(一枚当たり200~100円)

そっくりですが電池の保護回路のない物もあるようで私は保護回路付きの物を使用しました。
この商品仕様を下記に一部省略し転記しました。
• バッテリー充電ボードマイクロUSB 5V 1A 18650 リチウムバッテリー充電器モジ    ュールバッテリー充電保護デュアル機能1Aリチウムイオン総合過電圧保護、短絡保護、過負荷保護
• 充電遮断電圧:4.2v±1%;最大充電電流:1000mA
• マイクロUSBメス(現在は同じようなモジュールでUSB-Cの物もあるようですが)
• 入力電圧:5v;バッテリー過放電保護電圧:2.5v;バッテリー過電流保護電流;3A。
• 外径 30mm x 18mm x 3.5mm(厚さ)


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 充電モジュールのICやMOSを詳しく紹介されたブログ 
• 電子工作専科 LiPoバッテリー充電コントローラー(TP4056)とリチウムイオンバッテリー保護IC(DW01)・保護回路素子の説明が細かく書かれています。
• ぶらり@web走り書き!   
貼り付け元  <https://burariweb.info/about/contact> 
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TC4056充電モジュールの説明

 接続図

 

 

基板面の拡大部品配置

基板外径 30mm x 18mm x 3.5mm(厚さ)

 

 

この充電モジュールは入力としてマイクロUSBのジャックが用意されています。
以前 自作で別のコントローラーを流用し車を動かしたラジコンは二個のリチウムイオン電池を二個の充電モジュールで独立させて充電し充電終了後

電池ユニットを充電モジュールから外して ラジコン本体コネクターに接続するとコネクターで自動的に内部で直列接続となり7v電源として使用されます。

したがって、充電モジュールが持つ保護機能を使用出来ていません。
本当は電池を接続させたままで使用したいのですが電池の直列使用の為断念。
本来の仕様のように充電モジュールに電池を接続させたまま電源を取り出すことで充電モジュール上の保護用IC DW01やMOSFET 8205Aを使用して電池使用時の電池保護が実施できるのが良いです。保護回路の詳細は先の「電子工作専科」参照

TP4056には温度センサーを接続できるIC端子①があり又、IC端子②の抵抗値で充電電流を変更設定できます。

購入したモジュールは18650(単三を一回り大きくしたような電池用)リチウムイオン電池用でそれより小さな電池や小容量のリポバッテリーではRprogの抵抗値を変える必要があります。

 


 

電池の直列接続使用時にはカットオフ電圧により使用できず二本並列接続では電池の劣化具合のバラツキ等により問題を起しますので1セル専用としての使用が必要です
                                                                                             以上

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は Iドクターからの依頼です。写真のハンドルの右にある赤い切り替えスイッチは一つのスイッチで電源と音声大小の切り替えで良く出会うスイッチです。

OFF,ON、音普通、音大の切り替えですが何故か切片が接触不良で過去におもちゃはそれぞれ異なりますが 10回程同等スイッチの修理をしています。

 

 

下記はその当時の調査内容です。

 

 

今回はIドクターがスイッチの調査を行われ スイッチの切片は奇麗だったとの事でした。その他 電源線が切れたので修理され 私の所で受け継ぎました。

 

 

内部メイン基板の写真ですが奇麗であり白のレジストが施されています。現象としては音が出ないです。基板のBAT+-は電池からの配線受けラウンドで電圧は出ています。パターンはBAT+からR3を通って右上の電源スイッチの左側、下から二番目に入ります。

R3はヒューズ抵抗のようで右出口ラウンドの半田の横に何故か丸いレジスト抜けが有ります。目視でこの下のパターンが緑青が見られて 溶けてなくなっている様子です導通をチェックすると断線が確認できました。懐中電灯を基板後ろから当てるとパターンが切れています。あまりにも奇麗に無くなっているので不思議でした。

これで音が出るハズです。音が出ましたが不安定で 何故か未だ半断続です。

調べると2Pのスピーカーコネクターが半田された基板のパターンが二か所とも切れて

います。コネクターを抜く時に大きな力がかかってパターンを切ったのでしょうか?

これらの対策を電線で修理しコネクターは接着剤で固定しました。

動作は良好で安定です。

 

 

                             以上

                                                                            (平塚くるりんおもちゃ病院)

Fおもちゃドクターからの依頼。卓上型扇風機の表示がおかしいとの事。
解体された現物を確認し 確かに一部のLEDが不点灯の様子(下図のA,H,Iか?)
最終の原因究明と修理まで到達できず 途中調査で終了となってしまいました。
卓上型扇風機で操作パネルは基板の大きさが40mm x 60mm程のタッチパネル方式。基板は絶縁されたプラスチック枠にセットされLEDは 8文字のスリット穴から光が出る方式です。

下記略図で説明します。
パネルの左右に アとイ 1カ所づつコイル状のタッチ金属コイルがあり、これはプラスチックを介して間接的に指の誘導で動作するタッチパネル極。 その上に数字の8をかたどったプラスチック枠内に0.6mmX0.3mm SMD LEDがセットされています。

LED本体は極めて小さい面実装型で基板パターンに半田付けされていて表からテスターのダイオードチェックモードで確認は出来そうです。それらの配置は下の図示のように 数字の8になっていて その各LEDと近接導体のコイル状金属を仮に青の長四角と赤い角で下記略図に示しました。
LEDの8表示が二つのブロックに分かれていて各々A-GとH-Nの二個所あり その右上にO,P,Qの三個のLEDが設けられています。Pは充電中に点灯する赤色LED。


         

 

扇風機の取説より

  • アの長押しで扇風機をオンオフします。扇風機をオンにした後 0.5秒毎のタッチで扇風機のオンオフと風量を四段階に切り替えます。ダブルタッチで扇風機をオンオフにします。 電源投入後 5秒間タッチしないと温度に切り替わり表示されます。
  • イを長押し 周囲のLED照明をオンオフします。LED照明をオンした後にもう一度タッチしLEDの明るさは四段階に調整。ダブルタッチで光色を四段階に調整。クールホワイト、ウォームおよびコールドホワイト、呼吸ライト(ゆっくりしたスローアップ、スローダウン)

預かったFドクターより どうもA,H,IのLEDが点灯していない様子との事。
アの近接導体電極で試してみると
    1. 第一ステップで"J"が点灯
    2. 第二     " N,J,K"
    3. 第三     " E,D,G,N,J,K,M,O,Q "
    4. 第四     " M,N,J"
    5. 全停止
照明では新たに"F"が点灯されています。
これらの調査中に自動で温度の表示に切り替わり なかなか読みにくいです。
不点等の表示不良を治すべきですが どうも点灯パターンの規則性が解らず(上記点灯LEDパターン) LED素子の確認と表示パターンの調査になってしまいました。

簡単なデジタルメーターのダイオードチェックモードでの確認(本来は基板からLEDを外してチェックをしますが本体が小さいので抵抗値の差で確認。単体では電圧が出ないところで今回は実装したままなので回路が入り電圧が出ます)ですがLED素子は問題なさそうでドライバー(TM1650等)を含む基板裏の回路確認が必要の様子。

しかし、ハード面で扇風機と照明の制御は出来ている様子。表示パターンと各動作の関連(上記1~3の表示の意味が解らず。でもパターンは繰り返しても同じ表示)が理解できずで返却。(基板裏を含む回路調査を行うと現在、正常動作している本体にも影響しそうで調査をストップしました)                    

                   

下記写真は基板の大きさが40mm x 60mm程で下の三枚の写真は問題と思われるLEDの顕微鏡写真。

 

        **************************************

LEDの良否確認をデジタルマルチメーターで行いました。当初はメーターのダイオードチェックレンジで見れると思ったのですが デジタルメーターによる固有の特性があり、測定できるデジタルメーターと出来ないデジタルメーターが有ことを確認しました。一般的なダイオードチェックの方法です。




 

        
  上図のようにダイオード測定レンジでデジタルメーターの場合は赤リードにプラスが出ています(アナログテスターは赤リードがマイナスが出る)
ところが同じダイオードレンジでもデジタルメーターによってはLEDのアノードにプラスを当てカソードにマイナスを当ててもLEDが測定できないものがありました。
後から判りましたがテスター内部の測定電圧が1.5vの物や5.3vの物がありますのでLEDのVF(順方向電圧)が高いLEDでは測定出来ない場合があったのでした。
 VF(順方向電圧)がLEDの赤、黄、緑等は1.8~2.2v・白、青等は3.2vp前後なので 

メーターからのリード間電圧は それ以上ないと測定できません。しかし整流ダイオードは0.5v~0.6v・ショットキーバリアダイオードは0.3v前後なので低いデジタルメーター内電圧でも測定できます。

当然ですがデジタルメーターのダイオードレンジマークは間違いでなく問題ありません。

ダイオードのデジタルメーター・テスターでの正常かどうかの簡単な見分け方は上の接続でVF(順方向電圧)が測定でき逆接続で無限大となれば良好で どちらの方向でも無限大はダイオードの内部で断線していたり 又どちらも少ない電圧を示せば短絡に近い状態の不良です(一般のデジタルメーターでLEDを測定すると順電圧測定時は正常なLEDは薄く発光が見えます)

 



横河の7544-02は同じダイオード測定レンジでも二種類あり、自動で切り替わり

リードに架かる電圧が赤プラス、黒マイナスとその逆の発生時 いわゆる交流モードと赤に固定したプラスの直流モードが有り 何れも 5Vが印加していますよの表示が液晶画面に出ます。

Kaiso KU-1133は名刺型の小型で本体が60gで軽いですから 測定値の確度も悪いとは思いますがおもちゃの修理では眼鏡を外しての近眼の私でも目前の空中にテスターが有ることは大変便利で今でも使用しています。(以前ブログで紹介しました空中テスターの記事参照)

デジタルメーターのダイオードレンジで発生してLEDに加わる電圧の差で測定の出来る出来ないに分かれていました。
それは当然でLEDに加わる電圧がLEDのVF(順方向電圧)を超えていないと測定できない為でした。

                             以上
 

今回は防犯ブザーの修理です。                 (秦野おもちゃ病院HOT)

外観はおよそ長さ90mmx幅55mmx厚さ30mm程でLED ライトと警笛発声が内蔵され各押し釦スイッチが付いています。LEDは点くのですが警笛が鳴らないとの対応です。

外観上簡単に見えますが ねじ止めやプラスチックの筐体合わせ目は専用のシリコンパッキンでシールされています。又本体裏にある乾電池ボックスも専用のパッキンでシールされ連続警笛の金属極やLED外観もパッキンでシールされていて しっかりした作りに思われます。

下の写真はプラスチックの筐体を開けたところです。


 

丸い物は圧電振動子のスピーカーで他にL字型制御基板が見られます。

圧電素子のスピーカーは薄いわりにビックリするほどの警報音を発します。

下はL字型メイン基板を裏返したところです。

 

 

基板にはNPNトランジスターとCOBの黒い素子、ドラム型三端子のトランス、照明用と警報音用押し釦スイッチが ついています。回路は窓の防犯ブザー等と同じと思われる発振増幅ブザーでキュルキュルとかん高い音を発します。

 

 

上の二枚の写真で上は警笛用 下はライト用押し釦スイッチですが下の写真のライト用押し釦スイッチ横の三個の穴はドラムコアーの足用でプリント基板パターンが切れかかっているようなので青色で示したように配線で接続しました。

上の写真は 偶に鳴るが押しても鳴らない時が多かった為 今回接触が悪かった警笛用スイッチをシールされているが合わせ目より接点復活スプレーを添加し基板から外して単体で調査し繰り返し動作で導通が確実になってきましたので再度取り付けました。
写真では今赤の線が一本外されていますが実際は黄色のパターンで示したように繫がっています。トランジスターS8050は外して測定しましたが計測の結果問題なしでした。(左よりE,B,C    hFE=367  Vf=649mV)

 

これらの対策を行った状態で安定した動作と警笛音を発し 水色の外部タグを引くと金属ピンがコネクターから外れて連続警笛音を発します。

                            以上