今回は幼児の四輪電動バイクです。前方からと後方からの写真を乗せました。

 

 

バイクはしばらく使用されていないようで 電池のプラスチックケースはヒビが入り電解液が無い状態です。

その電池は椅子の下に有り本来はこの鉛蓄電池でモーターを駆動します。

これ等のおもちゃは50ccバイク等に使用される鉛蓄電池と同じような規格ですが 

新たにこうに有する蓄電池は密閉型が良く、電解液の補充は不要です。しかし頻繁に充電して やらないとすぐに使えなくなりますので注意が必要です。

おもちゃを使用した後、すぐに充電しておかないと次に使うときに長期放置後では

充電できない等の問題が発生しやすいです。

 

電池はお客様が購入されて下さい。

(電池に代わる電源で動作確認が済んでいます。新しい電池を接続すれば動きます)

 

購入電池の仕様

外した電池の大きさと端子(ファスト端子)と電気容量を参考にしてください。

 

電池の大きさ(6v, 4.5Ah 高さ100mm x 幅70mm x 厚さ47mm)  完全密閉型 

  • 近所のDIYやバイク屋さんなどで購入 輸送費が省略できる
  • 運送代が発生しますがインターネットで秋葉原の店から取り寄せる。スマホやPCで検索し 例えば秋月電子通商→ホームページ→電源・トランス→電池・バッテリー→鉛蓄電池

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   購入した電池の端子(ファスト端子、雄)に今までついていて手直しした

   コネクター付きファスト雌、を接続すします。

 

電池の端子にファスト端子を接続したのちはプラス・マイナス間を絶対に短絡しないよう注意してください。短絡すると大電流が流れ電線が燃える危険がありますので。

 

 

上の写真は今回預かりましたメインの外した鉛蓄電池横面です。内部の鉛セルが変形した様でプラスチックケースにヒビ割れが生じ、液が漏れたようです。完全に不良です。

下の写真は充電用アダプターで アダプター本体のブッシング部で内部芯線がプラスマイナスの二本ともひび割れし芯線が見え、そのまま使うと短絡しますのでブッシング部で切断し絶縁不良部を二本とも剝き出しです。アダプターの本体ケースは接着されていますので開きません。電線を割いて単線とし ブッシングを捨てて 芯線とコードとを半田接続し収縮チューブで絶縁しました。

 

 

接続部の強度は強くありませんので各々の配線をアダプター本体に巻き付け接続部に力が掛からないようにしビニールテープ止めとしました。

 

 

下の写真はハンドル間に乾電池三本の効果音用回路があり ここの

修理です。結果、良好となりました。

 

 

上の写真はハンドル間にある効果音用回路セットです。

ハンドルの中に効果音を出すユニットが収納されていて それの電池交換蓋用ネジ(内部に電池があり、交換時忘れやすい。何年も未交換の電池が入っていた)

黄色い矢印の先のネジを廻すとパネルが開きます。

 

 

交換用単三乾電池が三本使用されています。

水色の5個のスイッチ類は この電池ホルダーの横にある二本のビスとその下の5個の押し釦の周辺のネジを開けると この効果音用ICとスイッチのプリント基板、スピーカー等が現れます。

 

 

ここでプリント基板上の各スイッチのパターン面と導電ゴムを掃除しました。

長らく使用していなかったようで スイッチを押しても導通がありません。

フォーク状の基板電極は軽く洗い紙で擦り、導電ゴムはアルコール処理で接点を掃除しました。

効果音用押し釦 5個 
リセット、音楽、ブレーキ音、エンジン音、イグニッションの効果音

 

単三 三本の乾電池は完全に忘れられた状態で 電池は内部が噴き出していました。

電池ホルダーの切片は電池寿命の液体で酸化されていたので洗浄とヤスリかけで復帰させました。

                                 以上

 

今回、下の写真の様なdyson おもちゃの掃除機修理が来ました。おもちゃとして本物そっくりの表裏写真です。

不良内容はスイッチを入れてもモーターが廻らないとの事です。

今回、修理にあたって この掃除機を解体したいのですが どこから開けていいのか全然わからないです。

 

 

 

いろいろ苦労して分かったことは解体にマトリョーシカのような順序での分解が必要のようです。

マトリョーシカは有名なおもちゃでPCから解り易い絵を拝借掲載しました。

 

 

解体を行うには決まった一か所から始めますが順序良く開けて行かないと最後の一番小さいこけしにたどり着けないのです。(入れ子構造)

しかも、1番目の写真中番号の No4で示した青いキャップを外さないと解体できません。(この二枚の写真は解体した後の説明用)解体できなければモーターやスイッチにたどり着いて修理が出来ません。

更に悪いことにNo4の青いキャップは嵌め殺しとなっていて外部からネジなどで外せれば良いのですが本体にNo4をパチンと嵌めると二度と開きません。

No1のネジを含め、修理には全部解体する必要があります。

No1の青いキャップは強力な嵌め殺しで簡単にはバラバラにできませんでした。私は一部強引に解体した為 No4の二対引っ掛かりのうち 一か所の引っ掛かりプラスチックのレバーを欠いてしまいました。

嵌め殺しとは例えばマトリョーシカの一番大きな人形の蓋が

互いに嵌め合いで 最後に一度嵌めたら この嵌め合いを壊さない限り中の四個のこけしが開かない事です。

そのイメージを下に書きました。

 

マトリョーシカの絵はマトリョーシカの最終カバーパートAがカバーBと嵌め合いで 互いに一回パチンと閉めたら二度と開かない構造を説明のために示しました。

つまり、二度と開けるなのサインと見ますが それではこの掃除機は捨てるより仕方がありません。

今回、嵌め合いのレバーを壊して強引に開けました。

このおもちゃは修理は考えていないの?

最初の写真から修理されるドクターは開け方を検討されてください。もっと良い方法があるかもしれません。

 

 

 

    1. 外から見えるNo2,3,5,6ネジを外す。(No1は青キャップ内で外せない)
    2. No8を外から外す。外した時内部の半円形の弁をなくさないように保管する。
    3. No9のダストボックスを外す。
      ダストボックスはNo1を外さないと開かない。工夫して持ち手の灰色側を少し開けながらNo9を開けた。
    4. ダストボックスから見てNo7のサイクロン集塵器を止めているネジを外し二つ割にする
    5. 最後にNo4の嵌め合いを外す。(かなり強力な嵌め合い)

私は上記のステップで強引に開けましたのでNo4の爪を一か所、欠いてしまいました。

後からは二か所のネジ止めか 力は掛からないので折れたフックの接着剤使用で元に戻すのが良いかも。

 

タクトスイッチの電流容量を多くする回路案

                  FM:ファンモーター

今使われているタクトスイッチの電流容量は約50mAの為、ファンモーターのオンオフには耐えられないかもしれません。

今回は実施ませんでしたが上記回路図のような物で置き換えればよいのですが。

トランジスターにモーター電流を担当させてトランジスターのon-offにタクトスイッチを担当させるとファンモーターはタクトスイッチにモーター電流を負担させず完全にオンオフ出来ます。

先ほど記しましたように強引に掃除機本体を解体しました。この写真で見えているネジNo.1は青いキャップN0.4の下にありますので青いキャップNo4をはずした時の写真となります。

 

 

持ち手の中にはトリガー状のバネ付き押しボタンスイッチが有りますがこのスイッチは小さなタクトスイッチでどこから見ても電気容量不足と思われます。一般的にはタクトスイッチは50mA 12vの定格なので。しかし、ここでその対策を行うには不適当と思われますので新しく同類のタクトスイッチに交換し スイッチ接点間に224のコンデンサを追加しました。気持ち的にサージをカットしてやろうとの事です。

 

 

下の写真は青い二つ割のサイクロン集塵器のモデルと思われます物を取り除いた時の写真です。この青いプラスチックは下のダストボックスの方からネジを外すと このようになります。

トリガースイッチの下にあるタクトスイッチ付きの基板を取り出し基板に四本足のタクトスイッチ用穴を開けます。

 

 

今までのスイッチは同じような外形ですが二本足なので四本足用に穴を開けスイッチの方向を注意し取り付けます。

 

出来れば容量からして、前ページで示しましたトランジスター使用のスイッチ回路とするのが良いと考えます。

                                 以上

 

写真から正式な名称を調べると「ミュージックマット」と出てきます。800x500mmの操作シートで布に印刷されていて いろいろな楽器の音や音の強弱、音源の種類、テンポなどが設定できる音源装置です。音の出ないキーがあるとの事で入院しました。途中から仲間ドクターより修理を引き継ぎました。

 

 

原理的には図1 略図のようなプラスチックシートに多分、グラファイト導電体でパターンを印刷し 押しボタン部と音源までの配線も含め 大きく二枚のシートで出来ています。音としてはピアノ含め6楽器で選択できドラムや録音、等もできるようです。

大元のIC使用の電子音源をコネクター部で当たると音源としてはほぼ正常に動作しているようです。

 

 

上の写真は音源のコネクター部でパターンシートを外して基板パターンでショートテストすると正常かどうか確認できます。(楽器切り替えや他の動作多種あり一部のみ確認)ピンクのバーはプリント基板と上下二枚のグラファイトプラスチックシートを接続するための抑えバーです。ピンクバーを外すと音源とグラファイトシートが分解できます。

そこでグラファイト印刷パターンを見たいのですが二枚のプラスチックパターンは布の中にあり見えません。

廻りのミシン目を解いて中のグラファイトパターン印刷を確認すると多くの印刷パターンのグラファイトが剥がれていて電気的に導通がありません。この時点で治癒不能です。

ここで導通アリとしているのは特殊測定器で200KΩまでの値を導通アリとしています。

 

 

一般には導通アリはせいぜい50Ω以下程度ですがこの音源の検出動作抵抗は可成り高抵抗でも導通アリとしてくれますので。

その高抵抗でも上の二枚の写真はグラファイトが剥がれていてNGです。この他にもいくつかの場所でグラファイトが剥がれ導通が有りません。これらのパターンにつながるものはすべてだめです。そのほかにも同程度の物が多く見られます。下のグラファイトパターンは四ブロックに分かれ音源に入ります。特に下パターがだめですと大幅にNGが増えます。

しかし、これ等の写真を撮るためにミシンを解いたので何とか少しでも復帰できないかを試みました。

 

 

これ等の音源とグラファイトシートパターンの信号受け渡し部はちょっと特殊なことをしていますので下記に説明します。

上の写真はグラファイトパターンシートとプリント基板銅パターンへの受け渡しです。

この写真は下部のグラファイトパターンシートです。でもグラファイトはフィルムの上面に印刷されているので音源の銅パターンに重ねても導通は取れません。又、この写真から下部のパターンは五ブロックに分かれています。この五本のパターンをプリント基板の銅パターン触れるには上からのパターンの短いパターに乗り移らせ その信号を上からのシートパターンに受けてから銅パターンに伝えています。(下の略図で説明しています)

 

 

 

上の二枚の写真は上下のグラファイトパターンシートです。上が上側グラファイトシートパターン 下が下側グラファイトシートパターンです。剥がれたグラファイト部を銀と銅のタッチペンで特に配線部の擦れパターンを修正しました。タッチペンは可成り高価。

余りにも剥がれが多く全体の修正はできませんでしたが楽器の指定とドラムの二か所 音の強弱設定 鍵盤の数か所は使えるようになりました。

当初示したように全体の復帰による完全復帰は 無理 として 部分治癒で終了しました。

以上の事からお客さんが理解していられるように"足踏みキーボード"は正式に良いのか? 最後にシートを畳んで終いますが折れ目で導通が無くなるのでは。もともと簡単なプラスチックシートにグラファイトを付着した物ですから付着力は強くないのでは。

折り目にはもっと強力な導体の受け渡しが必要ではないか?

などといろいろ疑問の残る商品でした。                                                         

                                  以上              

 

 

 

今回は写真のような新幹線一両のみ お客様がお持ちになり動作がおかしいとの事。

受付でチェックしましたがどうも普通の簡単な問題ではなさそうなのでゆっくり調査が必要で入院となりました。この車両は前回ブログ、秦野のおもちゃ病院(プラレールN700新幹線[横並びギアーの形態メモ]2025/08/20参照に細かく説明有り)の修理と同様なギアーが一列に並んだもので内容も前回の物が参考になります。

 

 

下の写真は内部のギアー配列で前回も詳しく説明しましたが 今回もこの写真からおかしな所を知ります。下の写真は内部ギアーの力の乗り移り順を説明した時の物です

左中央からモーターの駆動ギアーが始まり 最終には中央右の青色ギアーNo14より車輪(動輪)に伝わります。

今回の物は全く動作しません。分解したモーター単独では動作します。いろいろ調べると中央右のNo9,10,14のNo9,10が逆さまです。 力がNo8ギアーからNo10➡No9➡No11が正解です。同一シャフトに上からNo9,No10,N014がNo10,No9,No14となっています。このためスピード調整用レバーNo15が動作できません。

動きがおかしいので分解されたのでしょうか? この時このシャフト上のNo9,No10

No14が共にシャフトとフリーの為 抜け落ちて差し方が逆になったと思われます。

このためスイッチとスピード切り替えレバーNo15が駆動できなかったようです。

このギアーを元に戻してレバーの動作ができるようになりました。

 

 

 

    動作できない時のギアー配列      正常時のギアー配列

         ✖                 〇

 

 

ここで乾電池を入れてレバーを入れましたが どうもまだおかしいのです。

電池を入れてスイッチオンしても動作したりしなかったりです。

モーターの両端をテスターで電圧測定すると定格1.5vが1vだったりでおかしいです。次に配線の断線しかかりかと 配線を確認しました。スイッチオンの状態で電線とスイッチの抵抗を見ますとかなりバラツイていて此処の抵抗値を測りました。

 

 

不安定ですし変な値を示します。こんな1.5vの低電圧回路で40Ω等あり得ません。

半断線か車体下部のスイッチがおかしい?

 

車体裏からスイッチを見た時の様子です。

 

       スイッチオン時         スイッチオフ時

 

 

ここでスイッチ切片の間隔を見ながら調整しましたが位置は良さそうです。

ところが接点間の抵抗値が可成りバラついていて一定ではありません。本来は接点間は限りなく0オームになるはずです。接点には別金属で角どうしが接触する構造です。

接点復活剤をスプレーしても未だ安定しません。ヤスリで軽く擦り、やっと0オーム程になりました。もともとはこの問題が主原因でしょう。乾電池一本を入れて動作させますが快調に動作し速度も2段階に調整でき修理終了としました。

                                以上

 

 

お客さんから持ち込まれたものですが音が出ないとの事でした。

幼児の足こぎ・手押しベンツ車です。ハンドルは後ろの手押しハンドルで 手押しとハンドルの回転操作ができますので幼児を乗せてハンドルで押すと共に 後ろのハンドルで操作します。
 


このおもちゃ全体が屋外で雨ざらしで保管されたようで全体の金属部の錆が問題です。

ハンドル内にある電子回路も雨ざらしで錆びていてそのままでは使用できません。

下の写真はハンドルの内側にセットされた音用電池ボックスとスイッチ類です。

 

 

 


電池ホルダーの金属電極は錆でボロボロの為使用できず 新たに別の物から移植しました。単三、二本乾電池使用。同じく雨ざらしであったのですが 音源のICは使用できましたのでイグニッション、エンジン音、クラクション、アンプ回路は修理し使用できたので 導電ゴムのスイッチ3個とスピーカーと共に掃除し配線を見直して使用しました。


座席下の単三、四個の乾電池は本体のハンドル付け根にあるメモリーカード音楽再生装置のようですが雨ざらしでUSBコネクターも含め錆が発生し使用不能と見ました。

こちらは調査せず、ハンドルにあるエンジン音とイグニッション、クラクションオンのみ使えるように修理しました。

ハンドルにあるクラクション、イグニッション、エンジン音は別基板で導電ゴム接点の為掃除し電極を磨き組み立てなおしました。三体の音の再生はできました。

                                  以上

 

 

 

前回、2025.9 猫の配膳ロボット修理(DCモータードライブICの交換)で一台目の報告をしました。今回、仲間ドクターから同じおもちゃの修理依頼があり 当初、依頼が一,二台目共に 仲間ドクターからの下請けで お客様とお会いしていませんでしたので

前回一台目品の再修理と勘違いしましたが 新たな別のお客さまとの事。(再修理では対応内容が全く異なりますので)

前回はこのICを中国より取り寄せたため約一か月を要しましたが 今回は手持ちICの交換で済みます。

 

 

今回はICの交換時の注意や壊れているIC内部の調査について触れました。

写真は前回写真も使用しました。前回2025.9のブログもお読みください。

 

 

今回の壊れていたICは前回と同じくモーター駆動2のICでした。

前回IC交換時 両方を同時に交換しないとモーターの動きに異常がありましたので 今回も壊れていない側も交換します。

写真では基板もかなり広く余裕がありそうに見えますが交換ICが一辺5mm程なので余裕がありません。

ICを二個交換するには8ピンのIC脚の半田を除去しなければなりませんが かなり注意をしないと基板パターンを不良にしてしまいます。良く失敗するのは半田鏝の鏝先の半田が酸化していたり 容量の小さい半田鏝で熱が伝わらず、長く当てすぎて銅箔が剥げてしまうことです。

これを防ぐには容量の大きな半田鏝と鏝先が半田で濡れている事が大切で出来るだけ短時間に作業する事です。

私は払い下げの古い電動半田吸い取り機を使用し 片側4ピンづつ しっかりと短時間で はんだを吸い取ります。ICの脚4ピンの片側を同時に加熱し縫い針の先等で軽くIC片側を浮かす力を加え基板面から4ピンを剥がします。 次に反対側の4ピンを同様に剥がしてICを外します。

外した後に半田吸い取り機で基板パターンの半田面を平らに均します。

ICを外したところを さらに残半田の盛り上がりの無いよう平らにするのはICの裏面が基板に密着させないとICの性能が発揮できない場合があるからです。多くのICはIC裏面からも基板に伝熱して放熱していますが これが出来ないとICの性能低下となります。ICの種類の中には裏に金属面が出ていて放熱させる物もありますので。

 

 

上の写真は新しくICを取り付ける方法です。

今回は基板全体を治具で水平に固定し 逆ピンセットでICを仮固定します。(逆ピンセットは握りを手でつまむと先が開き 離すと閉じるピンセットです)

逆ピンセットで仮固定していて各ICピンがピンラウンドの中央にくるように普通の先細ピンセットで調節し 角の1ピンのみ半田付け仮固定します。各パターンが合っているときは残りのピンも半田付けし仕上げをします。

 

回路の検討

 

今回使用したDCブラシモータードライブICは約5mm角の8ピンICで内部を略図で示すと上記のようになります。

Vdd max7.6v Iop2.5Aと比較的小容量の小型ICです。同サイズの8ピン形状でもドライブなしのMOS-FETのみや同じDCモータードライブICでも電流、電圧が全く違う物やほぼ同容量でもピンの位置が違う物等が多く、今回 同じピン位置のほぼ同容量のTC118Sであり中国取り寄せとなりました。

日本でもドライブICは多々ありますし ほぼ同定格のICも見られますがピンの位置が違い この違いを吸収して使用するには一度別基板にICを設置し その基板と現在の基板間を電線で接続させる必要があり基板代や配線代、手間が必要となります。

 

このICは内部で四個のMOSを使用し回路構成的にはHブリッジと呼ばれモーターは下図のように接続されています。

 

 

ここでモーターを廻すには対角線上のQ1,Q4   ないしはQ3,Q2のMOSをオンさせてモーターへの電流方向を変えて前進、後退、停止を行います。ICの入力端子2あるいは3に

2~5v程のパルス電圧を加えると自動的に対角線上のMOSがオンします。間違っても上下のMOSを同時にオンさせてはいけません。それは電源を短絡することになりますので。しかも内部の信号発生部では必ず両方の信号を停止させる期間をもうた信号を加え同時オンを防ぎます。今回壊れたICは原因は不明ですが Q4の抵抗値(入力オープンでの実測で約60Ω。正常は無限大)と異常で壊れていることが確認できました。

 

この状態で使用すると電流は前進回転時Q1➡モーター➡Q4となりモーターには左から右向きの電流が流れ前進方向に動きます。しかし、後退時はQ3➡モーター➡Q2と流れモーターには先と逆方向で後退回転となりますがQ3がオンした事で壊れているQ4のICを通り異常電流が流れ 電源を60Ωの抵抗で短絡した事となり大電流が流れICを短時間で発熱させモーターは正常回転できません。

基板から取り外したICをデジタルテスターで導通を測りますと約60Ωの抵抗値を示しました。

正常時は無限大を示します。

 

 

注意

  • 動作中に手等 外力でロボットを停止しないでください。 ICに無理がかかり壊れる恐れがあります。
  • 駆動用単四乾電池は寿命近くでは電圧が低くなりモーターの駆動にも無理がかかりますので動作が緩慢時は早く交換してください。
  • 荷物が多かったり絨毯上などではモーターに無理がかかりドライバーICにも無理がかかりますので畳やフローリングなど良く動ける所で使用ください。

                                 以上

 

秦野おもちゃ病院での今回の修理は下の写真のようなクレーンゲームです。

 

 

 

電源は乾電池とUSB電源の二種類を選んで使用できますが 今回のお客様はUSB電源での使用との事。アダプター電源は二種類、持参されました。どうも電源のコードのあたりで不安定で使用 出来たり消えたりで不安定との事でした。


確認のため裏ブタを開けようと止めネジを外して底板を取ろうとしましたが嵌め合い順でコインの入る引き出しを抜かないと底板が取れない構造です。
引き出しは抜け止めの為に 奥にストッパーがあるようですが
ストッパーを両側正面から外しても引き出しは取れません。しかし この引き出しが取れないと裏ブタが取れず 修理不能です。この裏蓋外しで今日のおもちゃ修理が出来ないのでは困ります。お客様の了解を得て入院として 自宅で時間をかけた修理を行うこととしました。

帰宅後コインの入る引き出しを取り外すのは変更して 底板を残したまま隙間から電源スイッチと電源用DCプラグ付いたコネクター基板をやっと取り出しました。下の写真は隙間から柄の短いドライバーで二本の止めネジを外し取り出して外でこの基板の点検・修理です。

 



 

基板には同形の2pコネクターを四個使用していますので間違わないように印をしてコネクターを外します。

スイッチは二回路三接点のちょっと特殊なスイッチで電源オフ時回路内部の充電電荷を放電させるリセット回路と二種類のオン回路を持ち操作します。

オン一段目は音なしクレーンゲーム動作、二段目は音付き動作です。

(このスイッチはよくお目にかかるスイッチでオフ時回路電荷抜きとスイッチオン時音の強弱の二点選択が出来ます)

 

このようにUSBアダプターとクレーンゲーム機への配線は片側がUSB-Aプラグで反対側はDCプラグ・コネクター使用のケーブルです。

 

 

丸形のDCプラグは基板に付けられたDCコンセントで給電されますが

今回、この基板を取り出しても目視では不良個所が分からない程度の際どい基板パターン切れでテスター等の電圧測定で何とか想定できた不安定現象でした。それはDCコンセントの一番奥のプラス極のついたプリント基板ラウンドが そこから出ている銅箔パターンで綺麗に断線していたのです。

これはお客さんがゲーム使用時 DCプラグを差したり抜いたりで力がコネクターの端子にかかり その力が端子から基板パターンに加わり銅箔が剥げたと推測しました。

下の写真はDCコネクターの異状な半田付け部を写した写真ですが この状態では断線個所は目視では良くわかりません。

異常は白矢印の先端部です。

 

 

此処の所を拡大してみました。

 

 

上の写真でDCコネクターのプラス側 写真黄色丸内の基板パターンが全部フェノール樹脂から剥がれています。

下の写真は剥がれたところをアップして 操作したコメントを書きました。

 

 

黄色い字で書いた端子全体の半田付け部が基板フェノールから浮いて剥がれています

そこで そこから銅箔パターンが繋がっていたグリーンレジストと印刷文字「21」 の

ピンク枠内の印刷を剥がして切れた端子パターンと接続しました。

これで電気的には接続でき安定しましたが 機械的にはまだ不安定です。

そこでDCコネクター本体と基板を上部でホットメルトの熱樹脂接着材でがっちり固定しました。

元々、このDCアダプターをクレーンゲーム機を 使用する

度に抜き差しするのは基板にストレスがかかるのでコードは刺したままにして USBアダプターのUSB-Aコネクターで操作するようにしたら良いとお客様にはメモしました。

                                以上

 

 

 

 

今回は27MHzのラジコンカーです。

 

 

 

ラジコンコントローラーが効かない。との事で修理依頼。

本体のメインスイッチをオンにするとモーターが動作し連続して 後退動作を行いますコントローラーを押してもそれは継続しコントローラーキーを離しても後退動作を継続し他の反応がありません。


現在、修理依頼で良く持ち込まれるラジコンは本体の電源をオンにしてもモーターは回らず ラジコン車体とコントローラーとのペアリング後で初めて 前後左右に動作をコントールできる物が多いのです。


しばらくいろいろと検討しましたが本体は後進回転のまま。 コントローラーのスイッチを激しく断続させると時々後退が瞬停したりしますが 又すぐに連続後退で動作してしまいます。

 

明らかに今までの物と異なります。
そこで コントローラーを開けると操作レバーは一般のコントローラーで言うところの 前進レバーのみの電気接点が一つだけ有り 後退するスイッチや左右の切り替えスイッチは見当たりません。
この方式は初めてであり なぜ前進のみのスイッチしかないのか 疑問に思いました。
コントローラーの電池は今では あまり使用しない006Pという9vの角型電池です。この角型電池は9vですが電池の内部は1.5vの小さい電池が6個 直列に接続されて箱型に組み立てられ 体積的にあまり電気容量は大きくなさそうです。調べると006Pの角型乾電池は280mAh 単四乾電池393mAhで電気容量はあまりありません。


電池両端の電圧を測定しながらコントローラーを動かすと 無負荷で7.46vでしたがスイッチを入れると1.1vに落ちます。これは電池の寿命末期です。

 

そこで やっと理解できました。

 

このラジコンは車本体のメインスイッチオンで 常に後退の動作をしていて コントローラーから信号を受けると 前進する様です。006P 9vの電池を新しくし動作させるとコントローラーからの信号を受けると前進することが確認できました。新しい電池で電圧を測定するとコントローラーの信号を出さない時は006P角型乾電池の電圧は9.47v 信号を出すと8.24vで 車本体は後退から前進に切り替わり 快調に走ります。
又、このラジコンは方向を制御していませんので これがこのおもちゃの正常動作と見ました。前進、後退で前輪が自然に成り行きで回転動作しますので これで方向を調整しているようです。

修理品受け取り時 車本体のスイッチをオンにすると後退スイッチが入り コントローラーを操作しても前進しない。

しかもコントローラーを開けてみると接点が1回路のみで 新型の操作でコントローラーか?

接点部は不自然に大きく丸い その接点部へのに触れ方で抵抗が変わる素子(内部の接点がかなり大きな円形接点と針状接点の組み合わせのため)になっているか と余計なことを考えたりしましたが 簡単な動作のラジコンで コントローラーの単なる電池切れで 至極 簡単な操作のおもちゃと分かり安心しました。

                              以上

 

 

 

 

 

アンパンマンドラムのパッド左の音が出ないとの事。中央にキーボードと共に各操作キーと音量等操作パネルがあり メインの制御基板もそこにある様子。
そこから各々の所に配線されている。
今回は左のパッドがならないとの事で分解して調査しました。

その部分の構造は2,3番目の写真に示しましたが 円盤の(パッド)中央に圧電素子のセンサーが取り付けられていて その配線は左支柱の中を二か所のコネクターを経由してメイン基板迄送られているようです。

 

下の写真は左パッドを分解したところです。

黄色い円盤の付け根に圧電センサーからの配線を二本基板に受けて そのバネは

"く"の字に曲げられ中央が一回転させバネ性を高め 軸に触れるようにワイヤー切片が出ています。

右のパッド左支柱には下部に2pのコネクターが横にはワイヤー切片受け電極の平板が

設けられ平板から信号がコネクターに伝わるようになっています。

 

 

 

下の写真はパッド中央裏に取り付けられた振動を電気信号に変換する圧電素子です。

 


ワイヤー切片"く"の字の折曲がり部はワンターンさせバネ性を強めていますが 常にパッド左支柱を強く叩くので ガタが生じワイヤー受け切片との電気接続が悪くなっていました。
このワンターンのワイヤーバネを緩めワイワー受け切片に強く振れるように形状を戻しました。
又、接続点には接点復活スプレーで接触を良くして修理終了としました。
パッド支柱はスティックで叩くので かなり強くしていてもバネが緩む方向で 時々加工を戻し接触を強くしてやる必要がありそうです。

                              以上

 

 

 

今回、[なでなで猫ちゃんDX2  2025.9]の修理で 説明した中で 静電スイッチの例題説明を行いました。
人が触れたり近づいたりで動作するスイッチは このおもちゃではセンサーまでの配線が一本で済みましたが その理由と動作を説明しました
関連として 人体の静電誘導とアースの関連説明が必要と思い アースとは を少しだけ触れたいと思います。

アースとノイズは電気扱い者は必ず通る道であり、生産品の性能を維持・管理し

量産時、個々の性能を維持するには切っても切れない大切な項目で、電気を知るうえでの基本事項です。

そのアースとノイズについて解り易く書かれているものに

 

[イラストで読む アースとノイズの話 伊藤健一著] (2002年 日刊工業) 
 アースシリーズ15点の書籍と 現在のインターネット検索資料より ほんの少しだけ紹介します。

普段、家庭では家電製品としてAC100vやAC200vの交流電源を使用しています。

 一方、別の次元で乾電池などを使用した おもちゃ製品、スマホやゲーム機など充電して使用する商品も使用し 最近は特にこれらの持ち運びタイプを多く使用されています。

おもちゃ病院ではAC100v・AC200v等の製品修理は受付せず 主に乾電池(直流 DC)使用の商品修理のみを実施しています。
このように普通は直流の低電圧製品ですから 感電、漏電などの考え方や対応は考慮しなくてよいのです。
ただ、低電圧でも油断すると部分加熱等の危険がありますので おもちゃによっては内部に電流値制限用のヒューズや可逆性電流遮断素子を使用しているものもあります。
又、最近はリチウムイオン電池を使用したゲーム機やスマホ等が多用され、充電による火災などの危険もあり 考え方や注意が必要です[夜中や人のいない場所での充電は火災防止の観点から避けたほうが良いです]
又、家庭ではAC100v,200vの家電品をたくさん使用していますので電気製品を使用するうえで 知っておくと良いと思われる内容を抜粋しました。

 

 

家庭の電源として6600vの高電圧の電気が家庭の傍の電柱まで送られてきています。 そこの電柱の変圧器で100Vと200vに変換し、家庭に引き込みます。

しかし万が一 この柱上変圧器内で6600vと100vあるいは200vが混触した場合を考えて 法的には電線の片側を第二種接地(アース)を必ずしています。又電線は必ず二本以上で屋内に給電されますが 一線は接地されています。

家庭内のコンセントやスイッチには必ず接地極を示すマークがついていて 厳密に

電気工事者により接地極とマーク側を合わせて電気工事を行います。例えば良く使用されるタンブラースイッチは一線を入り切りする片切が多く 活線側にスイッチを入れて工事しないとスイッチを切ったつもりでも 切れていない事もあり 活線側を切らないと切れているつもりでも感電するなどが発生します。

(負荷はどちらを切っても動作・停止を実施できるが)

 

昔ながらのタンブラースイッチは機械的に接点を開けたり閉めたりして電気のオンオフを行いますが先に述べた静電スイッチは微細な静電容量の変動で動作させています。

下の図の左は静電スイッチの説明図ですが人間の指とスイッチ極の間の静電容量で

スイッチをオンオフしている図です。スイッチに近づいた場合は静電容量が変化しスイッチをオンオフ出来ます。

 

接地

不確実な設置工事を行い 漏電している場合は電気が人体を流れて感電してしまいます。よって電子レンジや洗濯機など水や高周波を扱うものでは特に設置工事が重要です。 簡単に傍の水道蛇口に絡げたようなアースはだめです。特に塩化ビニル水道管が多い近年では形だけのアースとなり全く効果がありません。

 アース工事としては決められた方法があり確実に工事をし接地抵抗値を規定値以下に下げ、安定したアースを使用する必要があります。(アースは接地抵抗値や方法で種類が異なる)

 

 

殆どが皮膚の状態で抵抗値が決まるようです。それに対して人間が感電した時の状態として下記のように言われています。       

                    社団法人 安全衛生マネジメント協会資料より

 

電流の値としてはかなり少ない電流で生命の危険が発生します。 おもちゃの場合は乾電池駆動が主流であり せいぜい10v以下の低電圧のため皮膚抵抗で これ等の電流が流れない事が普通です。
ところが家庭で扱われる家電製品はAC100vなので これらの心配は大変重要で、必ず配慮が必要です。感電は電気が体に入り 又出て行く(電流が流れる)時に発生します。

[変な話ですが6600vの高電圧配線に鳥が止まっていても 電気が出て行かないので感電しません。しかし蛇が支柱を上がって行き高圧電線に触った途端に感電します。

蛇の尻尾が金属の支柱(アース)に残っているので電気が通過し流れるので感電です]


同じおもちゃでも電源アダプター使用時は この危険を考える必要がありますが 

一般的には電気用品安全法に合格した電源アダプターを使用することが多く この耐久性を考えているものがほとんどなので ほぼ安心して使用できます。下記のようなマーク付きのアダプターや電気製品を使用してください。電気用品試験所が試験し認定した商品に付けられるマークです。


                                    

 

今まで電気と感電の話をしてきましたが 家庭の電気設備として電気を受けて各場所に配電する配電盤・ブレーカーボックスがあります。この中にメインブレーカーとして漏電遮断器が入っていれば上記の感電防止には自動で対処しますので感電と火災対策には安全です。漏電遮断器は家庭のスイッチボックスのメインに使用されていて [入っていく電流と戻ってくる電流に規定以上の差が発生すると自動的に検出し電源を遮断します]  

この漏電遮断器は家の老朽化や漏電や間違った電気の使い方などの漏電時、安全に自動処理をしてくれます。(最近流行の洗浄便座には専用の高感度漏電遮断器が使用されている箏が多いです。しかし、これはトイレ専用なので家全体の漏電遮断器ではありません)

 

又、つい最近、地区の防災訓練で地震時自動で電気を遮断する手作り装置が希望者に配られました。これは有志がゴルフボールを利用して感震装置で地震振動時ゴルフボールが転げ落ち、遮断器レバーに結ばれた紐でメイン遮断器を動作させ 家庭の電気を停電させる物ですが 感電とは別に火災の安全対策として有効な物です。

 

しかし、折角、自動でメインスイッチを動作させたのに 地震が過ぎて 再度、切れたブレーカーを復帰させると問題があります。 この大元のスイッチを入れる前に

各個別の部屋ごとの遮断器を全部一度・オフにして 一か所づつオンにし 現場を確認して問題なければ次のスイッチをオンにしていく慎重さが重要です。

なぜなら地震で倒れた電気ストーブの上に衣類が落ちていて 知らずに大元のスイッチを復帰させると 即火災となりますので。

                                以上