今回はネルル人形の修理です。お客さんによってはおもちゃと言うより子供やペットと同類の物で 大切にしていて修理に出すことでも離れられない!! という方もいられました。その方は、一度預けられましたが 同日、やはり離れるのは無理との事で 又 直に取りに来られる程で自分で洋服を手作りし綺麗に飾った手持ちの籠に複数人 の人形が入っていました。このような方には解体し内部を開放修理する自体を見学してもらうのは無理の様で そこまでではないにせよ 担当するドクターも常々 注意していますが このような方を知り、別の事に気を使っての修理が必要のようです。
今回は同じ修理会場に同時にネルル人形が二体、入院し(男の子と女の子)、私はその内の一人を修理することになりました。
今回、手がけた人形は 長期間使われていた物の様で故障個所も多岐に渡り、復元ができるか心配しましたが 幸い、メインのIC搭載基板は正常で完全動作できました。
同時に持ち込まれた もう一体の男の子人形は 最近購入されたようで内部の仕様もだいぶ変わり修理解体もし易くなっているように見えました。(内部にあるプラスチック箱や記憶用ボタン電池が無い) ボタン電池の代わりに電池交換時大容量コンデンサでデーターを保持している様子(6分以内に電池交換要)で ここの回路不具合等、修理報告も有り それなりに他の故障も発生しているようです。
これ等の人形の修理に当り先輩ドクターの資料を参考にされるのが良いです。特に今回のような初期仕様の人形修理ではぜひ下記資料をチェックされてください。
https://toyhospital-nara.sakura.ne.jp/Toy/Toy_Column/23E_Yumeru.htm
修理内容
資料から確認出来ますが電源は単二乾電池四本の6v電源です。同じ人形でも過去、幾つかの仕様があり電池ボックス内にヒューズが有ったり 電池ボックスの開閉検出扉スイッチが不動であったり 設定スイッチ、リセットスイッチ、音量スイッチ等 電池蓋閉で外部から設定できるスイッチ類の動作不良など 本体ボックスと電池ボックス間の隙間にある小プリント基板上の素子異状が多く、ここの問題からの確認が第一に必要です。
確認した結果 今回の物も内部のセット、リセットのタクトスイッチが動作していません。上左から一番、二番目の二点のスイッチを新しいものに交換しました。このタクトスイッチは6.1x6.1mmでボタン高さが5mmです。この後同じ仕様のタクトスイッチを左右の手にも使用していますので 新たに入手しました。(おなじスイッチ本体でもスイッチ高さがいろいろありスイッチボタン高さが 5mmでないと手のスイッチには使用できません)
同じく写真の右端にある二回路のスライドスイッチは音声の強弱を三段階に切り替えているスイッチですが接触不良で 動作していませんが これは接点復活剤で対応できました。
人形の全体で言えますが各色電線が日本仕様と異なり芯線が細く芯数が少なく 更に、今回のように古くなると外皮のプラスチックが固くなり 電線が切れやすくなっています。できるだけ手持ちの新しい日本規格の電線に交換しましたが 人形の扱いは大切にし 電線の切断防止に気を付けてください。人形の腕には内部に細い電線が走っていますので特に大切に!!
上の写真は電池ボックスと外被ボックスの隙間にあるメイン基板の電線接続部のアップ写真です。黄色と青の各二本の配線は黄色(左手へ)青(右手へ)の配線ですが基板出口で断線していましたので両手とも接続しなおしました。写真は半田接続をやり直しの為ニッパーで基板近くの電線を切断した写真です。一番手前の青線一本は基板出口で切れていまして接着剤で振ら下がっています。
この様に基板の出口でも切断しやすいので四本とも新しく配線を半田し直して確実にし この後ホットメルトの樹脂で芯線外被と基板とを接着しています。同様に各場所の電線出口と基板間を樹脂で接着加工しました。
上の写真は手の修理写真です。
手のスイッチを修理するには手の縫い目を解き 手の内部にある袋も開けて初めてタクトスイッチにたどり着けます。タクトスイッチは白いプラスチックのケースに入っていて このケースは押し方向のボタン押しストロークを駆動できます。この写真は右手のタクトスイッチを取り出したところです。スイッチの付け根でスイッチが動作するか確認しても動作しません。スイッチの交換と共にメイン基板迄の配線と導通確実かの確認をします。新しいタクトスイッチに交換し配線の切れや半断線を確認し 交換した新スイッチを元の位置に戻しプラスチックケースに入れて蓋をして 動作を確認後電線とプラスチックケースをホットメルトで固定します。
今回は配線のやり直しの為、新しい電線をタクトスイッチ部に使用し配線しました。これはスイッチ部はプラスチックケースに入っていて抜け止めの為に樹脂のストッパーを通し固定していますので 一番外部から力が掛かるところなので新しい電線にしました。それらの配線と今までの基板からの配線を途中で接続し双方をはんだ付け後 熱収縮チューブで絶縁し全体を少し長めに配線しました。導通確認をメイン基板端子部でスイッチを開閉し配線とスイッチの動作が確実に又、スイッチの駆動状態を
チェックしました。途中接続の配線は 同様に左手の黄色い配線も延長接続しました。いずれもここからデーターを送り込み人形の動作を決めるための入力となるのでこの基本動作となるので スイッチの交換とそこにつながる配線の一部を新しいものに交換し修理しました。
ネルルの各部センサー動作・配線確認
この人形はたくさんのセンサーが使用されています。各部のセンサーが動作しないと満足に動作しません。(断線が無いかと各素子の動作確認)
- 電池蓋のドアースイッチ パターン変更と動作確認で済み。
- 音量スイッチ 修理済み。
- リセットスイッチ 新しくスイッチ交換・基板根本接続し直し
- 設定スイッチ 新しくスイッチ交換
- 左手スイッチ 新しくスイッチ交換・配線追加、半田・裁縫要
- 右手スイッチ 新しくスイッチ交換・配線追加、半田・裁縫要
- 電池ホルダーの電極錆取り実施
- 額のマイク 確認
- 頭頂部接触センサー "
- 腹部接触センサー "
- 人形の寝起 位置センサー 座りと寝るの二位置センサー動作確認
- 瞼の動作 確認
- スピーカー動作 "
- 電源電圧・記憶用ボタン電池 "
- 本体のプラスチック箱解体、結束バンド交換、収納復復帰
ほぼ以上の交換・確認・復帰を実施し何とか復帰後の動作確認が出来ました。
動作設定方法
マニュアルが有ればマニュアルによってください。
無い時の事を考えて簡単に書きました
- 電池ホルダーの取り出し後は固定部箱底面にボタン電池が入っています。これは単二の乾電池交換時 自分の入力したデーターが無くならないようにした3vの電池です。(リチウム電池 2032 )この電池電圧が無いと四本の乾電池交換時 データーが無くなります。この場合は再度スイッチオンで動作しますが初めからデーター入力を行いますが電池ボックスを抜くたびにデーターを書く必要があります
- 単二乾電池が四本必要です。電池ホルダーに四本セットし布白テープを持ちながら電池ホルダーの向きを注意しセットします。電池を外す時は白布テープを引きながらホルダーを取り出します。
- 電池ホルダーを所定位置にセットし蓋を閉めロックのマイナスボタンを縦に廻すとスイッチが入り6vが本体に供給されます。
- リセットスイッチか手のスイッチを入れると音楽が鳴り設定モードとなります。
- これから 手によりデーターを入力します。
- 人形からの質問を左手スイッチで答えます。
- 例えば現在の日時で一月は左手スイッチを押すと人形が一月と言いますので良い時は頭を撫でます。入力を済みますと次の質問になります。次の質問にならない時は頭の撫でるのを繰り返します。
- 間違えた時は右手を押して戻ります。
- 現在の日時から起床時間、就寝時間、誕生日と聞いてきますので設定し 又は右手スイッチで送ります。
- 最後に音楽で設定が終了します。
- 頭やお腹や左右の手でいろいろ話します。
- お腹をさすると気持ちよさそうにします。
- 横に寝かすと眠り始めます。
- 右手を長く握るとお出かけモードになります。
以上







































































