今回はプラレールの修理を二件報告します。

 

 

今回のおもちゃ病院開催会場は平塚市の子育て支援センターでここでは毎月おもちゃ病院が一回開催されています。 偶々、今回の私の修理担当は同じ外観のセンター所有プラレール二件の修理です。(他に同日、お1人の客様が古いプラレール30件ほど持ち込まれドクター1人/5台づつの修理も受け付けました)

この子育て支援センターでは幼い子供連れで奥さん方が来られ、ついでにおもちゃの修理品も持ち込まれますが、他にセンターが所有されている、おもちゃの修理も毎回、分担して修理しています。

今回は同じ外形のプラレールの修理を私が二件受けました。写真、上の物を第一とします。第一は普通の車両を牽引できるプラレールですが おもちゃドクターが今までに何回か修理を行ったがどうしても音がカシャカシャが大きく、自身だけでも まともに走れないとの事。第二は「電池を入れ替えても音が出たりでなかったり」との事でした。

 

第一

「カシャカシャ音が大きくて1両でもまともに走れない」との事で 以前に、何人かのおもちゃドクターにより修理が実施されています。それだけに簡単には修理できないと考え、全体を疑って一つずつ確認を行いながら実施しました。

 この件について調べた結果 ちょっとした事で解決できましたので調査内容を報告します。

先ず、修理にあたり最近のギアー並びを調査しまして、以前このブログでの報告内容を確認します。過去の私のブログameblo.jp/Okutsu-ame内の画像一覧で確認すると2025.11にタイトル[E7系新幹線の動作不良 プラレールのギアー順明示]でモーターからの力が掛かる順のギアー種類やギアー向き・モーターからのギアー力の順序を写真付きで説明しています。下の写真。

 

 

今回はこの内容に従って新たにギアーの並び等に異常ないか、カシャカシャしてまともに走れない原因を丁寧に探り、その原因が解りましたので報告しました。

上の写真はその時のモーターからの力の伝わるギアー順に番号を振っています。番号表示が小さいので分かりにくいですが個々に説明します。

 

特にギアーNo7.No8(以下No省略)は必要以上の力が掛かると歯車の歯を欠いてしまうのを防ぐ、回転動力伝達を止めるためのクラッチです。

今回の注目は9.10.14のギアーです。

9と10のギアーは2mmの金属シャフトに付いていて互いにギアー間は角穴軸で繋がっているので回転力は伝わるが右の15のクラッチレバーで9.10を上下に移動されると列車の速度が変更できる構造です。

この白い歯車が独特です。今回のこのプラレールでは嵌めあいが固く、二枚の歯車が上下には動かせず一体でした。  

 

 

角穴軸の二枚を取り出したのが下の二枚の写真です。

わかりずらいので二枚を写真で分解して示しました。この嵌めあいが固くて二つのギアーが軽く位置をスライド出来ませんでしたが手直しして二枚のギアー位置が軽く移動でき回転力は角穴で伝わるようにし、クラッチレバー15の作用に対応しました。

でも、これは今回の不良対策とは異なりました。

 

 

これらの嵌めあいギアーの下の薄青ギアーは14のギアーです。

 

 

このギアー14が下の写真の車体外の外部ギアーに動力を伝えて車輪を動かしています。この部分を調べますと、結果から考えて不良原因は最初に車輪間の白いギアーが割れてしまいおもちゃドクターのどなたかが内部と異なるモジュールのギアーを車輪軸に入れた為と推察しました。下の写真は私が問題のギアーを外して手持ちのモジュール0.5ギアーを入れなおしてあります。

 

 

これを細かく検証すると、先の薄青ギアー14は、直径=10.21   歯数=18  です。計算するとモジュールは0.5の歯車です。

 

以前の使用していた異常のギアーは計算するとモジュールが0.6の歯車が入っていたのです。おもちゃドクターのどなたかが間違えてセットした歯車はギアー直径=8.36    歯数=12  でした。

ギアーの組み合わせでは同じモジュール同士の歯車でないと必ず回転中に歯噛みが合わなくなります。結果、カシャカシャ・ガタガタと異音を発する事となります。

おもちゃ修理ではほとんどがモジュール0.5であり モジュールが0.6のギアーは坂道用のギアー程度と記憶しています。

 

ギアーのモジュールの計算法はいろいろありますが調べると簡単には下記の式のようです。 

モジュールM = ギアーの外形D mm/ギアーの歯数 N +2

外部のダメなギアー M=8.36/12+2=0.597      約0.6

内部の 薄青ギアー M=10.21/18+2=0.5105        約0.5

新しく使った外部ギアー M=7.86/14+2=0.49125      約0.5

となりました。

以上で外の動輪間のギアーを0.5の物に変更してからは問題がなくなりました。

 

第二

「電池を入れ替えても音が出たりでなかったり」との事でした(モーター無しの音響のみの列車)下の写真の下側、単四二本入りの列車です。

 

 

 

外観は第一の物と同じですが内容は全く異なります。

屋根にあるスイッチ、クラッチレバーは異なります。

こちらは電源スイッチのみでスピード変更レバーはありません。

電池ホルダー接触不良や配線、内部のリードスイッチの動作や断線を調べましたが特に異常は感じませんでした。

 

 

 

 

内部には音響用のICが入っています。基板の付け根にこのボードから音を出すための電源用カムスイッチが動輪からのギアー二段で電源用カムスイッチに入り車輪回転で動く変形カムにより電源用カムスイッチをon-offしています。

下の写真で中央下部に見える電源用カムスイッチで基板の電源をオンオフして列車特有のコトンコトンの音を発生しています。

 

 

  

上の写真ではこれら一連の動作確認のために赤と青の細い電線(ラッピングワイヤー)を定電圧電源に接続していますが これはこのICボードの音の発声を試験するための外部電源線用です。もちろん後で外しますが電池ホルダーなどの接触不良や断線等、疑わしい個所を使用せず他電源で動作を行い、大きく原因の切り分けで調査を行う事は要因を分けて考え 原因調査では有効です。

電池ホルダー、電源用カムスイッチの接点不良、配線類の断線、IC基板やICの異常等多くの要因から大きく要因を切り分けて問題を調査するために設けました。

試験の結果、スイッチによるオンオフは正常に動作していますし音の発声も正常と確認できました。恐らく電池ホルダーの接触不良か、使い方の勘違いかと思いました。

写真に見える電池ホルダー間の抵抗状の物はヒューズ抵抗です。

色々動かしても特に異常は有りませんので良しとしました。

 

 

上の写真は電池交換の時に色々ネジが見えていて、

どれが電池交換に必要か分かりにくいので説明をワッペンで入れました。前後のネジは連結器交換時に開けるためのネジで電池交換では開けません。電池交換は中央のネジのみ開けての交換なのでワッペンを張りました。この状態で使ってもらう事としました。しばらくの間、この件が伝わればよいので簡単な説明ワッペンとしました。多数のプラレールがあり中でもこのタイプは珍しいので 特に説明しました。 

                                  以上

 

 

おもちゃ修理を行っていて かなりの頻度で寿命末期時の乾電池原因の故障に出会います。いずれも、おもちゃの使用後、放置した乾電池の寿命から、おもちゃの中で乾電池の寿命での電解液の液漏れを起こし・端子との電線部が切れたり ・酷い時は電源線に電解液が入り込み電線全体を不良とすることの修理対応を先月、二件(二件は別のお客様で 別の会場です)受けましたので纏めて報告します。大型のおもちゃの場合は修理が可能ですが小型のおもちゃでは腐食により使用不可になりますので、特に注意が必要です。此の不良はかなり多発していますし 又、電池のマイナス極側がほとんどです。

 

例1

GO!GO!キッズドライバー 西松屋

 

 

ハンドル操作、エンジン音、サイレン、等サウンド機能と左右への動き等のおもちゃ。電池を交換しても動かないとの事。

電池ホルダーの変色と内部マイナス配線の端子部切断不良。

 

 

 上の写真はおもちゃ本体の蓋を開けたところの上側半分です。

電池ホルダーの磨きと断線した電線を半田付け可能な箇所まで切進み、そこに新しい電線で接続、半田、絶縁を行い配線や接続箇所をホットメルトや仮テープで固定しました。酸化した電線は新しく被覆を除いても撚り線が酸化していて半田化工が出来ず強度もありません。

 

 

上の写真はおもちゃの下半分で左側に電池ホルダーが見られます。ホルダーの上の端子金具から電池の電解液が漏れ出て黒の電線を腐食し断線しています。詳細は次の例2で細かく説明します。

ここでは電池ホルダーのマイナス電極からの黒色配線とその先を旧配線(中央の歯車の所)と友締めし半田仕上げと絶縁を行ったところです。青の配線は電池ボックスからのプラスの配線です。いずれも電池ホルダーの半田付け部にホットメルトの樹脂で機械的に固定しています。

プラス配線は青色の電線でこちらは交換していません。

このおもちゃは操作モードによりますが 三個の底面押しレバーがギアー回転で伸びたり縮んだりしておもちゃを揺らしますので それらのギアーやシャフトに触れない様 配線を避けて本体の蓋を戻しました。                

 

例2

アンパンマンおうたいっぱいおおきなよくばりボックス

7つの面に音や光、28種の遊びが詰まった知育玩具

 

 

 

乾電池を交換しても遊べないとの事。内部を開けて調査・修理。

 この故障原因は乾電池の液漏れによる電源線の断線故障。左の電池ホルダーで変色している電池ホルダーに入っていた電池の液漏れが原因。この故障はよくある現象。

電極の板とコイルバネが電解液で腐食し変色しています。

これは機械的にワイヤーブラシで磨いて対応します。

 

 

下の写真は問題のマイナス電池ホルダーの裏側半田面の拡大写真です。電解液で腐食し光沢がありません。同時に電解液がこの部分から電線に毛管現象で次のスイッチまで電解液が伝わりそこで電線が切れています。

 

 

この場合の電線は被覆されたより線の為、電解液が配線内を毛管現象で通って次のスイッチまで液が伝わり、更にここに接続されている電線でメインボードまでの配線にも液が伝わり腐食しています。スイッチの所でメインボードへの配線は腐食・振動で断線しています。

これらの電線は芯線が細く、芯数も少ないので切れやすい事もあります。又、切れた電線は酸化されているので半田加工もできず他の新しい電線に交換が必要です。

 

 

上の写真は電源スイッチ部で上からの黒いマイナス線が電解液を毛管現象でスイッチまで運んできて ここに接続されていたメイン基板配線(黒)への電線が ここで腐食断線しています。上の切れた黒電線の断面は緑青により青くなり断線しています。電池からのマイナス線がスイッチの下側からメイン基板に配線されています。

メインスイッチの中点にはプラス極の赤い被覆電線でメイン基板に配線されています。

電池ホルダーのプラスからはヒューズ抵抗を介してスイッチの上側に入っています。

この構成はメインスイッチをオフにすることでメイン基板に蓄えられた電荷をアースに落とし回路のリセットをする回路です。

 

下の写真はメイン基板のこれらの配線の受け口の状態で今までの赤や黒の配線とそれらの配線を伝わってくる毛管現象の電解液の影響は受けていないようなので黒の配線の途中で新しい配線と接続し絶縁しメインスイッチに半田仕上げしました。

 

 

本来は上の写真でマイナス端子に直接半田接続しないで毛管現象を起こさないように単線で半田部に接続、その先に、より線を半田付けすると液漏れ時による外皮と撚り線による毛管現象を防げると考えますが 先ず、寿命末期を起こすような電池の使用をしないことが第一に必要と考えます。おもちゃの使用後で長く放置する場合は電池をホルダーから外しておくのが最良と思われます。

                                 以上                                    

 

おもちゃドクターからの依頼。リモコンの赤外線が出ないとの事。株式会社タカラトミーのハローダイノのリモコン恐竜です。(オムニポット)卵型リモコンコントローラーの赤外線出力確認から行いました。

赤外線出力は自作の検出器でも検出されない事を確認したのでコントローラーを解体し内部を確認しました。

 

 

下の写真はリモコン内部の制御基板です。大変、小型の面実装型ヒューズが付いていましたが何らかの原因で断線していましたので新たにアキシャル素子のヒューズを接続し電源乾電池への配線を新しくし配線しました。

 

 

リモコンケースへのセットはケース形状が変形の為 随分やりずらいですが 組み立てた後、自作の赤外線検出器で出力を確認し各ボタンも完全に出力されているのを確認できました。

このリモコンには四個の制御ボタンがあります。リモコンとしての電源スイッチは有りません。1.走らせボタン 2.怒りボタン 3.もぐもぐボタン 4.ジョイステックボタン

でボタンを押して電源オンし、一定時間ボタンを押さないと停止となり電源は停止します。

 

ここで恐竜本体と連動させて動作させてみましたが リモコンの制御はよくなりましたが恐竜本体のスイッチがどうもおかしいようでオンにしても本体が動作しない場合が多発します。

取説には本体にリチウムイオン電池が使われている事の明記があります。

このおもちゃのリチウムイオン電池はかなり使用されたようで少し使用したり 少し間が空くと再充電を必要とします。新たにリチウムイオン電池の交換が出来ればよいのですが これはメーカー責任での交換が必要となりますので 当おもちゃ病院では実施できません。(充電中の出火や人災防止のため製造物責任はメーカーが行っているので)

一方、廃棄時には電池抜き取りを行うよう 取説には電池の取り出し方法が記載されています。

充電には十分注意して充電してください。出来れば 万が一 出火してもすぐ充電電源を止められるようにし、その為、夜間の充電はされないのが安全です。

 

充電後本体が動作しない場合が多々ありましたので調査し対策しました。

 

 

上の写真は恐竜のおなか側のカバーネジ8本で開けたところです(開け方取説にあり)

左の写真で赤と黄色の矢印の所で電源スイッチの動作状態を確認しました。

赤黄色の矢印はいずれも電源の直流平滑のために入れている電解コンデンサです。赤の電解は電源電池からの4.5vの物、黄色は内部で作り出している3.3vの電源の電解コンデンサと思われます。

いずれも電源スイッチをonすると直ちに電圧が立ち上がらないといけませんが 当初は立ち上がりません。一番怪しい電源スイッチの接触が悪いと思われ 外部から接点復活スプレーでスプレーし電源スイッチの立ち上げを良くしました。

接点復活スプレー使用後の誤動作は減少しましたので良しとしました。

 

 

上の写真は先の写真の内部を幾分、拡大して見たところです。

青い矢印の奥に電源スイッチがありますので 上記で確認した接点復活スプレー操作を行い接点不良が解決しました。

又、黄色い矢印の奥にリチウムイオンポリマー電池が少し見えますが 先に述べた理由で対策はしません。少し動作後、背中側のプラスチックを触ると少し熱くなっているのが確認できました。

 使用中に電池からの発熱と思われる熱が背中外部から感じられたので 熱くなった場合は電源を切り、冷ましてからの使用をお勧めします。

                                   以上

 

今回はイワヤのウサギです。イワヤでは動く動物の縫いぐるみを多数販売されています。大変かわいいので人気が高い おもちゃのようです。ただ、軽く仕上げていますので内部の骨格は薄いプラスチックの為か破損し時々、修理に持ち込まれます。おもちゃドクターの方々も、必ず一度以上は修理を行っていると思われますし 私も何度か修理を行っています。ネットでイワヤ・縫いぐるみ・修理等の検索を行うと諸先輩ドクターの方々の修理内容が見れますので、ぜひ、参照ください。今回はあまり重傷で

ない後ろ足の骨折修理を我流の修理写真で載せました。参考に成れば幸いです。

 

 

今回のおもちゃはウサギです。簡単に分解と修理内容を記します。

1.     縫いぐるみの外皮を外します。縫いぐるみの一番難しくて避けたいですが外さなければ修理できません。イワヤの人形は比較的簡単な部類です。全部の外皮を外すのではなく殆どの修理は首から先は外さず 手足と胴までの外しで済みます。

2.     電池ボックスの周りの外皮を電池ボックスの電池入り口からプラスチックの折り返し部分の外皮が挟みこまれていますし、熱で柔らかくなる接着剤止めなので、ドライヤーで枠を少し加熱すると枠から外皮を剝がしやすくなります。

3.     体全体の外皮を手繰り寄せて、外す足の部分に寄せ集めて骨格から外皮を外します。又、胴体は背中で左右二つ割りでネジで合わせていますのでネジを外し、今回の右後ろ足部より割れた部品を取り出します。下の写真は故障していない側の左後ろ足のアップです。

 

 

4.     この健在な左後ろ足の組み立て構造と各部品形状を記憶し、どの部分が折れたのか記憶します。又、折れた部品が中に残っていますので無くさないように外して保管します。

5.     今回はウサギなので左右後ろ足が同じ動きをするので分解、組み立ても比較的に楽でした。(犬、猫は左右足が交互に前後する)

 

 

6.    上の写真は折れた右後ろ足の部分を取り出して要所に1mmΦのドリル穴を開けてこの穴を利用し0.28mmΦのステン線で結束します。この写真は表から見たところで下の写真はそれを裏から見たところです。

 

 

7.     ステンワイヤーはシャフト等の可動部分を避けながら割れた部分を密着するようにステンワイヤーでテンションを架けて縛ります。

ドリル1mmΦ穴にワイヤーは3本通せますので引きながら縛ります。

8.     今回は見てくれを考えず縛りましたので見栄えが良くありません。割れたプラスチックはかなり強く合わさっていますので良しとしました。

9.割れた部分を合せるように縛り 後足の可動軸を避けて縛りました。

 

 

 

簡単に市販の二液性エポキシ接着剤でステンワイヤーとプラスチック材、1mmΦ穴と芯材を固定します。これで硬化しますとワイヤーとプラスチックが固定されますので良しとします。組み立てて、特にプラスチックの補強リブ、表面まで一体化します。

 

下の写真二枚。市販の二液性エポキシ接着剤でステンワイヤーとプラスチック材を固定された処です。ステンワイヤーの切端は危ないので接着剤で芯材の奥まで入れて硬化させます。

 

 

10. 硬化した右後脚を再度組み立てて本体に取り付けた写真です。前足からの連動アームや後ろ足シャフトが通りますので 接着し硬化した部分が本体駆動に邪魔しないかを確認し、縫いぐるみの外皮を戻します。

前脚からの連動アームや回転部分に異常がなく動きが良好時は修理終了となります。

 

 

                                以上

 

画面検索をしますとおもちゃの名前は「キミとアイドルプリキュア キミとアイドル変身 アイドルハートブローチ」との事。

 

 

音が出ないとの事で預かりました。首から下げる紐も固定してとの事でした。

上の写真で黄色い矢印の首から下げる紐が解体時外れてしまったようです。どうもボタン電池を入れ替えるとき 解体を間違えたようで完全には組み立ててなくそのためか電源を入れても音も出ず、紐も外れていました。

 

 

 

上の写真で黄色い矢印の先は電源スイッチで中点がオフ。左右で動作のようです。矢印の上にはボタン電池の蓋がありネジを外すと下の写真の様になります。

 

下の写真で電池の蓋を開けた状態です。LR-44x3が使用されていますが

真ん中の電池上にリセットボタンがあり そのリセットの組み立てでバネと蓋が逆になり間違えてセットされていました。

内部にバネを入れてその後に上が細いプラスチック蓋をつけるとリセットは正常となりました。

その下に左右からの押し釦スイッチがあり正常に組み立てるとボタンオンで中央のハートがモーターで回転します。

 

 

下の写真で組み立ての時、バネと黄色い矢印の細い部分が正規の位置に入ると軽くスイッチが動きますが左右のレバーとバネ位置で手を離すと外れてしまい正常には動きません。全体を下に押し付けながらレバーも固定し蓋を締めてビス止めを行う必要があります。

これが正常にセットされ難い原因です。正常に仕上がるとハートの回転や音楽、変身などのコメントが出されます。写真では黄色の矢印先のピンクの棒がガイドに入ってなく又、バネも当て板から外れています。

 

 

バネと黄色い矢印の細いピンクプラスチック棒が正規の位置に入ると軽くスイッチが動きます。左右のレバーとバネ位置で手を離すと外れてしまい正常には動きません。全体を下に押し付けながらレバーも固定し蓋を締めてビス止めを行う必要があります。

これが正常にセットされるとハートの回転や音楽、変身などのコメントが出されます。

 

 

これらの組み立てが正常位置で出来ましたので 即日、返却できました。

                                以上

 

 

 

今回のおもちゃは番犬ゲームです。箱に説明書が付いていますがエサ入れにエサをいれ交代で餌をとる・・・失敗すると突然、犬が飛び出してくるのです。

下の写真はおもちゃの現物とその梱包箱です。

 

 

故障はゲーム動作中に動作しなかったり動いたりで安定しないとの事。電池ホルダー金具を見ますと随分電池が噴出した時に見られる物が見られ、金属切片も大分腐食しています。

本来はホルダーの接触不良から電池を外して電極切片の磨きで対策済みとしますが

今回は、どうも気になり分解調査しました。

結果、電池ホルターの分解と水洗い、電線の一部交換、ワイヤーブラシによる切片磨き、さび止め対策まで実施することとなりました。

 

下の二枚の写真は電池ホルダーから切片のみを取り出したものです。

何故か電池からの液漏れ異物が多く見られます。これでは電池の当たる面とコイルバネだけの磨き対策では対策不足でした。

 

 

下の写真はホルダー裏の本体への電源線で、すごい状態です。電池ホルダーボックスの半田用切片穴には電池からの異物が一杯で ここに使用されているマイナス極の黒配線も近日中に断線しただろう思われます。

 

 

黒配線は電極洗いの為はんだを外しましたが 再度の半田処理では半田が電線に乗らず接続出来ません。切片のマイナス側は電池の腐食液が染み出し黒い電線の内部に毛管現象でメイン基板までの配線すべてに腐食液が入り芯線を腐食させ 強度と共に半田が乗らず半田処理が出来ない場合が多いのです。新たな電線で電極からメイン基板までを配線し直しました。

 

下の写真は水洗いとワイヤーブラシでの磨きとオイル処理をした物です。

 

 

以上の様に何故か ここで使用されてきた 不良となった乾電池は随分異物を大量に出し 電極を腐食させましたが すでに電池は処分され、銘柄等は確認はできません。

これだけ大量に異物が出ているのは珍しいです。

 

分解したついでに内部プリント基板周りの写真を 下に二枚残しました。(同じ写真ですが撮る方向を変えて)黒線は交換済みの電線です。メイン基板は問題がありませんので再度組み立てて試験動作させて良好なので修理終了としました。                   

 

 

                                  以上

 

 

 

今回は夢ネコプレミアムの修理です。

お客様が親切に取説と櫛(コーム)も持参されました。

従っていつものPC検索でおもちゃ名を調査しなくても良いです。人形の高さは座った状態で30cm強あります。

スイッチを入れても動かないとの事での修理依頼です。毛足が長く本物の猫のようです。

 

 

電源スイッチは胸の内部ですが、スイッチを入れても鳴き声や動作も 全くしないです。この事から電源が入らない不良とみて 電源スイッチ自体を疑いました。 ここで今までは定電圧の外部電源に置き換えて調査します。

これは電源電流や電圧を確認しながら動かしての調査で 解体前でも いくつかの情報が取れますので。

電池ホルダーは単二乾電池 三本使用の4.5v定格です。電池ホルダー内形状は一本は横に配置され 他の二本は この電池と直角に二本、配置されています。しかし、電池ホルダーを解体しないと その電源の取り方はわかりません。他のおもちゃの中には 途中から中間電位を取ったりと変形は多々あります。解体して電池ボックスの配線を直接確認した後 三本全部直列で途中からの引き出し線は無い事を確認できました。このように猫の筐体を分解しなければ外部電源の使用もできません。

 

従って、解体するのですが 解体方法を調査すると 修理情報として、ネットから「浜松とんかちのおもちゃ修理記録」と言うおもちゃ病院の報告が見つかりました。随分、詳しく解説されています。 この猫の組み立ては 大変独特であり、解体方法も 詳しく説明され 大変助かりました。今回は自己流での解体はNGです。

それにしても この猫のおもちゃは縫いぐるみから内部筐体を外すのは 極めて特殊で外すだけで二日ほど要しました。毛足の長い縫いぐるみなので内部筐体から四本の手足を外すのに 工場で猫を組み立て時のネジ取付穴を塞ぐ後を見つけて縫いぐるみ毛皮相当(外皮とする)の穴閉じ糸をカットして そこから元の穴を開ける必要ですが 有りますが、穴が見つかりません。

試行錯誤した結果、穴を塞ぐために糸でくくって閉じた為、その部分が他の生地より固くなっているのが解り、そこを触って 感触で穴を探すことにしました。

「とんかち」の記事には具体的に印をされていますので そこを探すのですが 筐体のネジ個所と外皮はかぶせてあるのだけなので外皮穴跡は移動してしまいます。よってそこを探しても下にねじは無いのです。又、大枠では、腕や足の付け根は胴体と腕の間に隙間が少しあり隙間から指で回転させるほぼ中心と思われる場所をめがけるとネジ部が解りやすいでした。外皮を手探りで探り 硬めの所を注視し別の糸で括ってあるのが見つかります。

このような探し方で腕二本と足二本の回転中心ネジと可動範囲規制ネジの合計8か所を見つけ分解しました。ネジは中心を固定するネジと可動範囲規制ネジの種類と長さが大きく異なりますので明確に仕分けして保管します。(ネジはフランジ付き、普通頭のネジ、長さも変化有り)

下の写真で猫の腕と足の回転部分(青)と可動範囲制限ネジ(赤)のおおよその場所を示しています。外皮穴は移動できる事で 1つの外皮穴で回転軸のネジと回転範囲規制ネジの双方が見れます。

これらの前足二本と後ろ脚二本の八か所のネジを外さないと胴体から手足が外れず、結果、分解できません。 更に、外した足の下の外皮には巻き込み防止の外皮止めプラスチックプレートが付いていますので 分解には随分、苦労します。これらの詳細は「浜松とんかち・・・」に細かく説明されていますので参照願います。

 

 

 

下の写真は本体外皮を外したところです。黄色の矢印コネクター配線は頭への電気配線コネクターです。今回は無点検で済みました。

 

 

 

上の写真から見えるようにこのままでは内部が見えません。 外皮がはがれても内部のプラスチック筐体は三重のカバーがあり なかなか内部には達しませんでした。

プラスチック筐体は胸の全面から左右に割れる構造ですが これを合わせている側面からのネジの種類と長さと場所が異なりますし、更にネジ頭はカラー付きとカラーなしの二種がありますので各パーツを分解の度に略図で位置とビス形状と長さを控える必要があります。又、内部にはクランクの中心支点や背骨のブレーキや近接導体シート等があり 更に分解時に控えておかないと元に戻せなくなりそうで解体を難しくしています。

下の写真は本体の左半分のプラスチックカバーを更に外したところです。

やっと電池ボックスが見えています。電池ボックスの黄色い素子はプラス電極から出ている可逆性過電流保護のポジスターです。このおもちゃでは黄色いポジスターの口出し線が チューブが架けてあるものの 短絡しそうなのでセットしなおしテープで固定しました。写真はその加工前。左の二本線が出ているのはマイナス極です。

緑の矢印は上の外皮を外しているときにカバー内部から取れたレバーで 支点ですので組み立て時は元に戻す必要があります。

 

 

下の写真は 更に右の半分のカバーを取ります。しかしまだモーターには達していません。

 

 

 

下の写真は 更にカバーを外して、ここでやっとモーターに到着できました。

 ここからモーターの不良原因調査と対策となります。このモーターはマブチモーターのF形のようでモーター単体で通電しても動作しませんでした。下の写真では電源スイッチも見えていますが通電動作が悪いので同じ大きさの新しい一回路二接点スイッチに交換しました。

赤、青、黄色の三色電線で赤色が電源電池プラスに黄色は基板のプラスへの電源線、青は基板電源からの放電用抵抗へのリセット回路配線です。

 

 

モーター単体を分解してみますとモーターブラシが片側なくなり残は折れが発生しています。

今までの猫筐体の分解の難しさから考えて 出来ればモーターは新品に交換をしたいです。でも、このモーターは二極のマブチモーターのようで モーターシャフトも長くウォームギアーを回転させています。

 

私が手持ちの予備モーターは同じマブチのFタイプですが 構造が三極タイプで、今回品との交換は出来ません。二極モーターは三極モーターに比べて回転数が多く、トルクは少ないのが普通です。このように、外形が同じでも仕様が異なりますので置き換えは無理なのでモーター内部を開けてモーターブラシ交換修理としました。

 

下の写真は今回のモーターのブラシ部分を解体した写真です。整流子とブラシがカーボンと油でギトギトです。

 

 

下の写真は これらの部分を洗浄し乾燥させた写真です。

洗浄したブラシ部とモーター電極部にノイズ防止用コンデンサー基板です。

 

 

 

下の写真ではブラシ押えの部分を解体し 切れた電極の片側を手作りでリン青銅の短冊を手作りしてブラシを作り 一部古いブラシに沿わせて残した切片と新しい切片電極に沿わせて追加し 半田仕上げで作りました。写真の様にブラシ部分はプラスチックの嵌めあいで組み立て構造となっていて助かります。

 

 

これらのモーターブラシは消耗品で特にロボット等の様によく動くものでは 比較的に短時間でモーターの寿命となります。

工業用等の本式のロボットなどではモーター形式の異なるブラシレスのモーターなどが多用されますがブラシタイプに比較してかなり高価となり おもちゃ用には不向きです。(ブラシレスはブラシが無い)

 

ここで推定した故障推移を記します。

モーター回転で消耗によりモーターブラシが切れた⇒モーターが回転できない⇒停止すると構造から電源短絡となり大電流が流れる⇒電源のポジスターが動作する⇒ポジスターが動作しても大電流⇒電源スイッチが壊れた。の順で不動となったと考えます。 多くの電流が流れたが”ポジスターのおかげで制限された大電流で済んだ”と考えます。

モーターを修理し本体に戻してから、テストで動かしましたら 故障前では1Aは優に越しての過大電流でしたが ほぼもとに戻った状態なので 再度、測定しますと電源電流は0.5A以下程度で 時々0.7A程度流れています。正常

よく使用される電流ヒューズは過電流で動作すると必ず交換を必要としますがポジスターは電源を切ると自然に冷めて、元の状態となるので交換は不要です。

 

不良モーターは分解し洗浄、再度整流子ブラシをリン青銅板から作りモーターに取り付ける事で何とか復帰できました。又、動作不良となっていた電源スイッチも類似のスイッチに交換しました。

 

ここからは今まで説明してきた分解の逆で 組み立てます。

今、ブログ作成中では、まだ外皮の裁縫をしていません。

このように複雑な解体から慎重に内容を元に戻す作業です。

 

1.     尾が長いので多くの布を解きましたので、元への戻しと縫い作業を行う事。

2.     乾電池のボックスから尾までの布の縫い仕事。マジックテープの戻し作業。

3.     手と足のネジ止め用外皮の穴閉じ針仕事。四か所穴閉じ。

4.     手足の6角シャフトの取り付け四か所。この六角軸は一辺に凸があり そこを合

  わせてからネジ止めしないとタイミングが狂うので要注意。

  その部分を拡大した下図で説明します。随分大きく書きましたが手足の駆動シャ

  フトは断面が6角形で一辺には黄色い矢印のような突起が縦線状にあります。

  ここを合わせて取り付けます。

                               

   手足の回転軸 駆動シャフトの断面形状。

 

5.     筐体の本体裏にタイミング用のスリップリング電極があります。ここまでの説明

  の様に解体するたびにシャフトが外れていますので組み立て時 一度タイミング

  用スリップリングを開けて軸を正式な位置に戻してから解体側プラスチックの

  蓋をする必要があります。

  もとに戻さないで組み立てると数ミリ筐体か膨らみシャフトが浮くので必ず点検

  し戻すこと。黄色の部分の組み立て時要確認

 

 

これらの報告内容でもメインのモーターのみの修理で 猫の頭の部分は全く触れていません。頭には9 ピンのコネクターからケーブルが出ていますので更に複雑な制御をしていると思われます。

 

 

又、外皮の絡まり防止のプラスチックシートプレートの脱着も苦労しますが 今回の説明から省略しました。詳細は「とんかち」を参考にしてください。尚「とんかち」はシリーズで数回に分かれて報告されています。又、記事が今回の修理品と微妙に異なるところがありそうで、猫シリーズの仕様が変わってきているのかもしれません。

[夢猫(セレブ)と夢猫(プレミアム)の違い?]

                                  以上

 

平塚おもちゃ病院くるりんの仲間ドクタから預かりました「・・・パン工場」について私の修理内容と実際の進め方を 少し細かく説明します。他ドクターさんの同じようなおもちゃ修理の参考に成れれば嬉しいです。(この修理には 随分気づくのに時間を要しました。ギブアップ寸前を何回も繰り返えし 何とか纏まりましたので記載しました)

私のAmebaブログの記事があれば 同時に参照ください。

 

私は備忘録としてブログを書いています。今回はこの修理を例として面実装基板の修理について 少し細かい事も触れました。 その一部を皆様に伝わるように記します。

1.     正式のおもちゃ名をグーグルなどの写真検索で検索します。

  今回も検索した結果の名称として「かまどでやこうジャムおじさんのパン工場」

        が解りました。この正式名称でないと皆様が見てもらえません。

2.     この検索キーワードで他からの修理記事がネットに無いか検索しました。

  その結果、にいがた田上病院 修理カルテが見つかり 参考にさせてもらいま

        した。特に方式、タイミングの内容で大変参考にさせていただきました。

3.   お客様から預かりました実機により 修理に移るには故障原因と対策が必要です。

4.   先ず回路を拾い簡単な回路図を作成します。

5.   回路図は私の場合はデジタルカメラで基板の写真を撮り 拡大しそこから回路を拾

      います。

 写真はA4の紙面ほど拡大できますので、回転したり見やすい状態とします。

 

 

 上の写真は反射型フォトレフレクターの出力をこのメイン基板に電線で接続し(右端

    電線)、増幅しメインのCOBまでを直接見れます。(調査の為 仮に追加した電解コン

    デンサーや測定ピンが画面に映っています)

 配線は右下の茶、赤、橙,黄、緑がセンサーからの信号線で赤、茶が赤外線LED(以

    下R.LED)に接続され 橙、赤が赤外線受光用フォトトランジスター(以下センサー)

    の出力です。

6. R.LED電圧波形はパンがないとき波形1(4.1ms off  4.15ms on)で繰り返していま

    す。この波形状態でないとパンを載せても パン有の状態を出力したり受け付けま

    せん。

7.  R. LEDはパンを検出すると、波形2(24.75ms off  4.15ms on)となり 外すと一定

      時 間後波形1に戻ります。

8.   この信号状態はオシロスコープで確認できますが センサーの出力は少し特殊な

       プローブを要するようです。(インピーダンスが高いので1MΩの一般オシロプロ

  ブでは 測定値に影響。R.LED波形は測定可能)

9.   写真から回路を追います。橙線の先で120kΩの抵抗で電源のマイナスへ。

10.   橙線はコンデンサからジャンパーを通りトランジスターQ1のベースへ。このベー

  スはR2,R3で電池の直流電位を分圧し ある値を作っているようです。

11.   今回の動かない問題点はこの直流分圧電位が何らかの原因で動いてしまいQ1への

  赤外線センサー信号が入ってもコレクターが切り替わらず動作できないレベルと

  なっていたと推測しました。

12.   これらの決めつけを行うには他部品が正常であることが必要で、第一ステップと

  して回路使用部品の確認を行わなければなりません。

13. Q1のトランジスターは問題ないか? LCR-T4チェッカーで確認しNPNのhFEも問題

  ないことを確認。同時にコンデンサや抵抗も確認。R4は確認中チップ抵抗が壊れ

  たので 新しく同一値の一回り大きいタイプに交換しました。

  •  LCR-T4チェッカーは1500円前後と値段の割に色々と測定できます。何よりも気に入っているのは測定端子に例えばトランジスターと思われる三本足素子を繋ぐと、どの端子がコレクター、ベース、エミッターか 又、pnpかnpn等の決定、端子毎を図で表示されます。又、抵抗値、コンデンサー値、インダクタンス値、ツェナー電圧、SCR等の値も測定できます。

  おもちゃの修理では型番の解らない場合がほとんどで 同じ三本足の形状でもト

  ランジスター、FETなどがあり、わからない回路の調査には 無くてはならない、

  大変有効な測定器です。この後で少し細かく説明します。

14.  Q1のコレクターが切り替わると信号がメインのCOBに入り、そこから信号作成回

  路を通りR.LEDの信号を作り、信号を変えてパンがあることを示します。パンを

  外しセンサーが検出しなくなると、一定時間後に元の波形に戻ります。

15. そこでこのQ1を動かすためにベースの直流電位を半固定抵抗で案分させここに

  交流分信号が加わりQ1を動作させていると考えました。

16.下図、赤枠内が追加した回路で、この半固定抵抗は10回転で1MΩが可変でき 

  R2の値を小さくしハイサイドに電位を動かし動作点を変更させます。

17. 追加したポテンショメーターはおもちゃの外部からドライバーで変更できるように

  しました。又、これに直列接続している固定抵抗Rxは半固定抵抗がゼロになった

  時の保護抵抗です。

 

 

以上、細かく説明しましたが このおもちゃに限らず 同類のプリント基板使用の物の修理には自己流の回路図を作成し、そこから動作を推定することから始めます。

この回路図でも信号を調査し そこから回路動作を推定し基板上で素子を変えたりして動作状態を確認していきます。

 

時間は要しますがこれらの結果から 不動作の原因が推定され 素子を変えたり 追加して確認していきます。

 

従ってこれら基板を使用しているおもちゃでは 先ずは回路図作成と動作推定が大変重要と考えています。

私は調査基板上で素子や部品から細線を仮付け半田し 値を変えたり、素子の入れ替えや追加を行います。今回も先の写真の様に電解コンデンサを今までの電解コンデンサに追加してみました。電解コンデンサの値が増えてリップルが減少したためか直流電位が変化しQ1のベース直流電位変化から偶に動作することが解り、上記仮説に気づきました。

先に触れた、新潟の修理カルテレポートではかなり細かく波形説明をしています。

ここの場合は故障がメインのCOB素子が使えず 新たにPICを使い プログラムを作り直していますので各々の信号処理や回路を新たに作るための信号説明が細かいです。

今回のこちらのおもちゃはCOBが生きていますので信号説明のみ参考にさせていただきました。

 

LCR-T4チェッカー・チップ部品の測定器と外したTrの測定方法

先に触れましたLCR-T4を使用したトランジスターの良否判定の測定法を説明します。

 

下の写真で私のやり方を示します。LCR-T4の測定治具として写真の中央左の緑のゼロプレッシャーICソケットからの測定端子を介してミノムシクリップやICクリップリードが必要ですが 今回の測定には 新たに測定用治具が必要で手作りしました。ピンとリードのみの物がその治具です。

3pのICピンを用意し これにAWG30の銀メッキのラッピングワイヤーを三本半田付けし準備します。

このワイヤーの先に外したトランジスターをはんだ付けし値を測定します。このように面実装部品は極小でその電極は極めて弱いので細いワイヤー上に部品を用意します。

 

 

測定するトランジスターは実際に預かったおもちゃから外さなければなりません。

この外す作業は特に慎重に実施します。

外す素子は極めて小さくて足が半田付けをされています。又中には接着剤で固定し足を半田付けしたモノも有るので 壊さないよう極めて注意します。測定前に壊してしまいますと代替え素子すらわからずおもちゃの修理が出来なくなります。

このワイヤーの先に外したトランジスターをはんだ付けし値を測定します。

 

[ちょっと脱線ですが下の写真は私のLCR-T4の裏側から見た写真です。

ケース内に単三二本と電源スイッチ、パイロットの赤LEDと9vへの昇圧インバーターを追加し内蔵しています]

 

 

下の写真は10回転のポテンショメーターを測定しているところです。画面には1-2-3ピン10回転のポテンショメーターを測定しているところです。

画面には1-2ピン間に466.5kΩ 2-3ピン間には43.13 kΩの表示です。全体で500kΩの素子です。

 

 

今回 修理は終了していますので この説明用にマウスの不要なプリント基板から面実装のトランジスターを取り外しました(下の写真) 先日のおもちゃの物より少し大きいかもしれませんが。

 

 

基板からの素子の外し方は三本足で片側の1 又は2ピンの足へ縫物を行うとき使用する、待ち針(0.6mmΦ)をトランジスターの足と本体の隙間に差し込み ピンの半田を溶かし無理をせずに待ち針でトランジスターの片側を基板から浮かします。この時、力を入れず待ち針のタワミ程度の力で浮かすのがコツです。半田が古いと熱が伝わらず半田が溶けない場合は新しい半田を呼び水として追加し 浮かせます。浮いたら反対側ピンも針を入れ半田を溶かし浮かせます。これで無理なく外せると思います。

 

今度は先ほど準備した細いリードの先に外したトランジスターをはんだ付けします。

以前にも紹介ブログ[2025.7.13おもちゃ修理での小さな部品(面実装部品等)の扱い]しましたが 今回も少し触れます。

 外した面実装のトランジスターは逆ピンセットでつまみ、そのピンセットごとマグネットに固定します。(マグネットは重く卓上に置いてあります)

そのトランジスターの各ピンに赤、白、青の線を半田付けします。

 

 

そのリード先に付いたトランジスターをLCR-T4を使って測定します。

 今回の説明用の仮トランジスターの測定ではトランジスターはNPNのhFE=216と測定されました。

前回のQ1本物では約hFE=400程で壊れていない、良しと判断しました。

 

 

測定用の電線色とピンを指すコネクターよりトランジスターピンの色と番号から接続が解ります。問題なければそっとはんだを外し 基板の元の場所にトランジスターを戻します。

 

 

下の写真は別の測定器です。

面実装部品を外さずに図る測定器です。

しかし、当然ですが基板上では回路が組まれていますので関係ある回路素子が並列や直列に入りますので回路的に考慮しながらの測定が必要です。

導通、抵抗、コンデンサー、ダイオード等が測定できます。

 

 

先は面実装パーツを挟んで測定しますので鋭いピンセット状の電極となっています

 

 

                                    以上

 

このおもちゃはハナヤマの「ゲームスタジアムDX5」というボードゲームセットのサッカー盤面でボードを入れ替えるとビリヤード等が遊べるようです。[画像検索より]

 

 

片側のサイドに左右二か所の押し釦があり、押すことでレバーが動き、来るボールを弾き返すようですが 今回持ち込まれたものは4か所の内1か所のみレバーが使え、他は破損し部品も無いようです。此の内、お客さんの希望は、反対側の1個所を復帰させたいとの事でした。(一か所は片側のパドルが動作している)

今回はサッカーのパドルの1か所復帰の修理です。

このボードの裏は下の写真のようなビリヤードです。

 

 

パドルの部品は1か所分残っていましたので それを使用し現在、使用できるコーナーの反対側の対角コーナーの1か所を使えるように組付けました。

写真は残っていたパドル先のレバー部品です。

 

 

このレバー部品を取り付ける取付穴とボードプラスチックの状態です。基台は余り強くなさそうで強くし過ぎると基台が割れてしまいそうです。

 

 

この個所を利用し穴をM3のネジ仕様として3.2mmΦに開けてカラーと3mmネジとワッシャーで取り付ける事としました。

 

 

穴の裏はプラスチックが割れヒビが入っています。

ヒビが広がらないようにと補強のため、又ネジ緩み防止で二液性エポキシ接着剤で固定しました。

又、使用したカラーは手持ちの3mmΦ x 10mmカラーを使用し長さをカットして使用しました。

 

 

ネジ止めの頭が部品から抜けるので抜け止めの為に平ワッシャーで行いました。

 

 

底板下のネジとワッシャーはスプリングワッシャーで緩み止めと補強の為接着剤で固定しました。

ついでにすでに加工済みのネジも補強しました。

 

 

組みなおしたレバーとパドルです。白いレバーの中心ネジの部分が今回の修理箇所です。強く 押し釦を押すとレバーが戻らない時が偶にありますが、各回転部分と黒レバーと白パドルの取り合い部もグリスアップしました。押しボタンはボタンの押し方が強いと止まり易いようです。手直し後 次第に滑りがよくなれば良いかとも思います。押し釦で駆動している部分の角度が悪いのかとも思いますが。 

                                   以上

 

今回は縦、横、高さ方向が4×4×4のルービックキューブの組み立てです。

以前3×3×3のルービックキューブが揃わないとの事で何回か持ち込まれ、揃わない原因調査や修理を 又、中には日本地図のキューブなどもありましたが、それらはブログでも紹介させていただきました。

自分でも揃えられるようにユーチューブで合わせ方の調査もしましたが、今回は更に難しそうな4×4×4で有り 全部、バラバラの状態での持ち込みです。

 

 

ビニールの袋に纏めて一式が入っていましたが  全部品が有るか大変心配です。解き方以前にパーツが揃っていない場合は完成できません。しかも4×4×4は初めてですが

どのようにするか、こちらも心配でした。

 

 そこで、どなたかが組み立て方を提示されているのではと思い、ネットで調べてみますと何件か寄稿されています。

組み立てた後、気づいたのですが このルービックキューブは細かいため 時々無理をして回転させ、”弾ける” つまりブロックの駒が飛び出すようで その為か解体後の組み立て方が何組か紹介されています。

 

内容を確認すると方式、構造が幾つか有るようで 私は同じ構造と思われる [4x4 ルービックキューブ スピードキューブの組み立て方、組み立て手順と詳しい説明]と書かれた記事を参考にさせていただきました。

更に、ここでは私の備忘録としての簡単な記述にし 詳細は先のユーチューブの内容を参照ください。

下の写真は分解された部品を種類毎に仕分けして並べてみました。

 

 

写真内の黄色い枠と青の枠はキューブの内部に入る部品です。

これらの枠の右側にある赤枠が本体で一部 組み立ててあります。これらはネジを外すと更に細かく分解されますが ここは分解せずそのまま使用しました。

内部部品は黄色の部品は24個、青は12個です。

写真では、その下側には一色のプレート駒が4個×6色づつあり24個です。キューブの一面のみの駒で中央部に4×4で配置されます。

 

続いて 下の写真は外周の駒です。

 

 

各駒は足の形状が異なります。写真では全部同じに見えますが取り付け足が色々あります。面としては2面に跨りますので二色です。

 

これらのルービックキューブでは普通の物とマグネットの仕込まれたキューブがありますが今回の物はマグネットなしの普通の物です。分解された物は組み立て途中ではマグネット付きの方が組み立てやすそうですが。

 

次に下の写真は やはり足の形状が異なるキューブの8か所の角に入る駒です。3面の角で色としては3色の駒です。

 

 

下の写真はキューブの中心構造体です。内部部品の大1と小2を組み合わせて、途中まで橋状の形状を作った物で大変崩れやすく解体しやすいので仮止めテープで保持させています。

 

 

上記、写真の中心に白いプラスチックで十字の組み合わされた基軸が更にその先と共に

上下の足先に四角い球面板状のカラーとシャフトが見えます。

その足先の四角い球面板状のカラーから 内部部品の小2と大1の部品を繋ぎ次のシャフトの四角い球面板状プレートへと橋を架けています。四角い球面板状プレートはそれを止めるバネ付きの長さ方向が調整できるネジで十字足に固定されています。(言葉では説明しにくい) これらの内部部品は組み立てに細心の注意が必要で 組み立て中、何度か壊れてしまい途中までの組み立てが無駄になります。写真では組み立て構造維持のため 仮止めテープを使用ています。

 

下の絵はキューブの中心に内部部品で橋を作るった時の略図です。

 

 

大変難しいのは 赤丸の中の内部部品を組み立る個所です。先の部品仕分け中に示した内部部品の小さい(黄色枠)と大きい(青枠)の組み合わせて橋を渡す作業です。

略図で中心の支柱から出ている柱の先端の四角い球面板状プレートに内部部品の黄色2個と大きな内部部品、青を挟んで橋を渡すことです。球体の下半分の十字橋が四か所できるとそっとテープの仮止めで仕上げるのが最初の作業です。

 

橋の直線がブレると橋が落下してしまいます。上の写真では1/2の球体部分の十字をテープ止めで仮補強しながら作りました。

 

下の写真は一段目の下面が白色の駒を集めたものです。

 

 

 

これからは駒ごとの色が付いていますので 各駒を真ん中から外に向かって組み一段目を仕上げます。

 

下の写真は一段目の駒で 先ほどの球体ブリッジを逆さまにして そこへ駒を嵌め込みます。写真は黒一色なのでわかりずらいですが。最下部の一段目は周囲を仮止めテープで補強しています。これらの内部駒が入ると先に作ったブリッジは 駒で補強され少し崩れにくくなります。

 

 

下の写真は二段目の駒を入れた時です。その後 内部パーツ大小を入れます。

 

 

外側の色付き駒は 二段目、と三段目は同じような色の駒がありますが

 

内部の足の形状が異なりますのでよく見ると解ります。二段目は中を通る内部4パーツが一周通れるように下向き溝が出来上がります。各段の駒は角から入れて中央へ移動します。一周仕上げユーチューブの画像を見ながら 時には停止し、仕上げていきました。

初めての私でもあまり間違わず仕上げ出来たことは、それほど難しい事ではなく、最初のブリッジ掛けが一番難しく感じました。

 

同じように三段目まで積み上げて仮にテープ止めしています。(下の写真)

 

 

ここで最初に実施したように内部部品の大小を使い四か所の橋を架けます。これらのブロックから内部部品を組み立てて中央の球面平板まで十文字の橋を架けます。

当初の橋と異なりガードがありますので少し安定しています。

次に、黄色のプレートの中央の二枚を入れて下の補強テープで補強します(ここはユーチューブの説明画面をよく見てください)この二枚に続く外周プレート二個(色合わせした角の駒)を上下に入れて四個のプレートを直線にします。この直線を左側としますと同じ作業をして右側の四個使用の直線を二列作ります。これで中央に上面が黄色いプレートが二列出来ました。

次に二面カラーの駒を色合わせして角から入れて左右に送ります。この状態で中央の二個の駒が入りました。

ここで次に角の二個の駒が三面の色合わせに合致させて 駒を差し込みます。差し込み途中で少し回転などが発生します。左右角が決まると残りは反対側の外周の一線のみとなりますが同様に実施します。

 

黄色のトップ面が仕上がりましたので一段目外周の仮止めテープを外します。

私の場合は逆さまにしましたら白面で中央の四面に駒がありませんでした。

テープを外したので外周の駒は自由度が上がりました。

キューブを逆さまにして中央の2×2の所に白い駒を嵌め込みました。楽に入るように駒の下にあるプラスネジを少し緩めて 駒が入りやすくし駒を四個入れてからネジを締め直しました。

これでキューブは出来上がりましたが外周を軽くアルコールを湿した布で拭き、次にシリコンスプレーを浸み込ませた布で拭いて仕上げました。

 

 

                                   以上