今回はプラレールの修理を二件報告します。
今回のおもちゃ病院開催会場は平塚市の子育て支援センターでここでは毎月おもちゃ病院が一回開催されています。 偶々、今回の私の修理担当は同じ外観のセンター所有プラレール二件の修理です。(他に同日、お1人の客様が古いプラレール30件ほど持ち込まれドクター1人/5台づつの修理も受け付けました)
この子育て支援センターでは幼い子供連れで奥さん方が来られ、ついでにおもちゃの修理品も持ち込まれますが、他にセンターが所有されている、おもちゃの修理も毎回、分担して修理しています。
今回は同じ外形のプラレールの修理を私が二件受けました。写真、上の物を第一とします。第一は普通の車両を牽引できるプラレールですが おもちゃドクターが今までに何回か修理を行ったがどうしても音がカシャカシャが大きく、自身だけでも まともに走れないとの事。第二は「電池を入れ替えても音が出たりでなかったり」との事でした。
第一
「カシャカシャ音が大きくて1両でもまともに走れない」との事で 以前に、何人かのおもちゃドクターにより修理が実施されています。それだけに簡単には修理できないと考え、全体を疑って一つずつ確認を行いながら実施しました。
この件について調べた結果 ちょっとした事で解決できましたので調査内容を報告します。
先ず、修理にあたり最近のギアー並びを調査しまして、以前このブログでの報告内容を確認します。過去の私のブログameblo.jp/Okutsu-ame内の画像一覧で確認すると2025.11にタイトル[E7系新幹線の動作不良 プラレールのギアー順明示]でモーターからの力が掛かる順のギアー種類やギアー向き・モーターからのギアー力の順序を写真付きで説明しています。下の写真。
今回はこの内容に従って新たにギアーの並び等に異常ないか、カシャカシャしてまともに走れない原因を丁寧に探り、その原因が解りましたので報告しました。
上の写真はその時のモーターからの力の伝わるギアー順に番号を振っています。番号表示が小さいので分かりにくいですが個々に説明します。
特にギアーNo7.No8(以下No省略)は必要以上の力が掛かると歯車の歯を欠いてしまうのを防ぐ、回転動力伝達を止めるためのクラッチです。
今回の注目は9.10.14のギアーです。
9と10のギアーは2mmの金属シャフトに付いていて互いにギアー間は角穴軸で繋がっているので回転力は伝わるが右の15のクラッチレバーで9.10を上下に移動されると列車の速度が変更できる構造です。
この白い歯車が独特です。今回のこのプラレールでは嵌めあいが固く、二枚の歯車が上下には動かせず一体でした。
角穴軸の二枚を取り出したのが下の二枚の写真です。
わかりずらいので二枚を写真で分解して示しました。この嵌めあいが固くて二つのギアーが軽く位置をスライド出来ませんでしたが手直しして二枚のギアー位置が軽く移動でき回転力は角穴で伝わるようにし、クラッチレバー15の作用に対応しました。
でも、これは今回の不良対策とは異なりました。
これらの嵌めあいギアーの下の薄青ギアーは14のギアーです。
このギアー14が下の写真の車体外の外部ギアーに動力を伝えて車輪を動かしています。この部分を調べますと、結果から考えて不良原因は最初に車輪間の白いギアーが割れてしまいおもちゃドクターのどなたかが内部と異なるモジュールのギアーを車輪軸に入れた為と推察しました。下の写真は私が問題のギアーを外して手持ちのモジュール0.5ギアーを入れなおしてあります。
これを細かく検証すると、先の薄青ギアー14は、直径=10.21 歯数=18 です。計算するとモジュールは0.5の歯車です。
以前の使用していた異常のギアーは計算するとモジュールが0.6の歯車が入っていたのです。おもちゃドクターのどなたかが間違えてセットした歯車はギアー直径=8.36 歯数=12 でした。
ギアーの組み合わせでは同じモジュール同士の歯車でないと必ず回転中に歯噛みが合わなくなります。結果、カシャカシャ・ガタガタと異音を発する事となります。
おもちゃ修理ではほとんどがモジュール0.5であり モジュールが0.6のギアーは坂道用のギアー程度と記憶しています。
ギアーのモジュールの計算法はいろいろありますが調べると簡単には下記の式のようです。
モジュールM = ギアーの外形D mm/ギアーの歯数 N +2
外部のダメなギアー M=8.36/12+2=0.597 約0.6
内部の 薄青ギアー M=10.21/18+2=0.5105 約0.5
新しく使った外部ギアー M=7.86/14+2=0.49125 約0.5
となりました。
以上で外の動輪間のギアーを0.5の物に変更してからは問題がなくなりました。
第二
「電池を入れ替えても音が出たりでなかったり」との事でした(モーター無しの音響のみの列車)下の写真の下側、単四二本入りの列車です。
外観は第一の物と同じですが内容は全く異なります。
屋根にあるスイッチ、クラッチレバーは異なります。
こちらは電源スイッチのみでスピード変更レバーはありません。
電池ホルダー接触不良や配線、内部のリードスイッチの動作や断線を調べましたが特に異常は感じませんでした。
内部には音響用のICが入っています。基板の付け根にこのボードから音を出すための電源用カムスイッチが動輪からのギアー二段で電源用カムスイッチに入り車輪回転で動く変形カムにより電源用カムスイッチをon-offしています。
下の写真で中央下部に見える電源用カムスイッチで基板の電源をオンオフして列車特有のコトンコトンの音を発生しています。
上の写真ではこれら一連の動作確認のために赤と青の細い電線(ラッピングワイヤー)を定電圧電源に接続していますが これはこのICボードの音の発声を試験するための外部電源線用です。もちろん後で外しますが電池ホルダーなどの接触不良や断線等、疑わしい個所を使用せず他電源で動作を行い、大きく原因の切り分けで調査を行う事は要因を分けて考え 原因調査では有効です。
電池ホルダー、電源用カムスイッチの接点不良、配線類の断線、IC基板やICの異常等多くの要因から大きく要因を切り分けて問題を調査するために設けました。
試験の結果、スイッチによるオンオフは正常に動作していますし音の発声も正常と確認できました。恐らく電池ホルダーの接触不良か、使い方の勘違いかと思いました。
写真に見える電池ホルダー間の抵抗状の物はヒューズ抵抗です。
色々動かしても特に異常は有りませんので良しとしました。
上の写真は電池交換の時に色々ネジが見えていて、
どれが電池交換に必要か分かりにくいので説明をワッペンで入れました。前後のネジは連結器交換時に開けるためのネジで電池交換では開けません。電池交換は中央のネジのみ開けての交換なのでワッペンを張りました。この状態で使ってもらう事としました。しばらくの間、この件が伝わればよいので簡単な説明ワッペンとしました。多数のプラレールがあり中でもこのタイプは珍しいので 特に説明しました。
以上
































































































