賃貸派か、持ち家派か、に関して関心の高い人は多いようで
す。昨日のブログにもコメントをいただきましたので、私の
意見をもう少し今日は書きたいと思います。
私は8年前に持ち家を購入するときに、エリアと構造を絞っ
て定点観測を行いました。定点観測といってもいたって簡単
で、新聞に挟まれてくる不動産関連の折込広告をみて、自分
の希望にあった物件があれば、日付と坪単価(=物件価格/建
坪)を脇に記載してファイルしておくだけです。これをやるだ
けで、希望物件の相場感がつかめてきます。予想以上に安い
なぁと思ったら築古物件であったり、高いなぁと思ったら築
浅物件であったり。また、築年数にしては安いなぁ、と思っ
たら、バルコニーが北側の物件であったり、駅から徒歩15
分以上の遠い物件であったり、戸数が少ないために管理費と
修繕積み立て費が高いマンションであったり、という具合に
それなりの理由があることもわかってきて、価格設定の理由
が理解できるようになってきます。
この定点観測は私は約3年やりましたが、相場感を養うには
少なくとも2年はやる必要があると思います。というのは、
新築物件が、購入された後経年と共にどのような価格を辿る
かを体感することは重要だからです。築後5年後までに2割
減ぐらいの価格で治まっていれば上出来で、3~4割減まで
下がるのが普通です。駅から遠いマンションなどは5割以上
さがるものがざらにあります。これは新築物件の価格設定が
広告宣伝費や開発費などのコストや業者のマージンを含んで
いるからで、新築は中古の相場と大きく開きがあるためです。
(一部、東京都心のど真ん中の、需要が供給よりも圧倒的に
多いエリアでは中古の方が高くなることがあります。)
そういうことがわかってくると、将来損をしない自宅の買い
方として、価格が落ち着いた後で、かつ間取りや設備が特別
に古くない築後6~15年ぐらいの物件を買うことがお得で
あるという考え方ができると思います。また、少し不動産の
専門的知識がある人や知り合いがいる人であれば、15年以
上のものであっても躯体がしっかりしているものを安く買っ
てリノベーションする、という方法も考えられます。私の場
合は築7年後の中古マンションを新築当時から4割下がった
値段で購入しました。新築で買った前所有者はショックをう
けている表情を今でも忘れられませんが、相場はそうですの
で。。。。つまり、定点観測をすることで、自分の希望の物
件をどう買うのが長期的にみてよいのか、がわかってくると
いうことです。
私が賃貸よりも持ち家を勧める理由はふたつあります。ひと
つは、最初から終の棲家と決めないで、今の自分にあった無
理しないで返済できる物件をまずは買ってみる、という行為
を将来自分や家族の財産形成するための手段としてやった方
がよいと考えていることと、もうひとつは、そうして最初に
買った物件を将来賃貸に回すことで副収入源とすることがで
きるからです。これを発展させると、金利のやすい住宅ロー
ンでそこそこの物件を自宅として購入し、しばらく経ったら
賃貸に回し、その時家族が増えていればもう少し大き目の物
件を買って新たに住宅ローンを組み、また、しばらく経った
ら賃貸に回し、その時収入が増えていれば、もう少しグレー
ドの高い物件を購入する……という具合に、いわゆる”ヤド
カリ戦法”ができるわけです。この”ヤドカリ戦法”を実践
すると、自宅を自分の人生設計に合わせて買い換えながら、
いつの間にか”大家”という副収入を得る手段を獲得できる
ことになります。
初めから終の棲家と気合を入れて高い物件を買うと、将来は
逆に利回りの低い賃貸物件になりますので、損です。また、
それよりも何よりも最初から高い物件を買うと家族の変化や
収入の変化と共に、その時々に相応しい物件を得ることが難
しくなり、負債だけがのっかかって身動き取れなくなる恐れ
があります。
幸せとは差分を感じることだと思います。はじめから何でも
好きなものが手に入る人は、欲しいものが手に入らない苦労
を知らないだけに幸せを感じる幅が小さいですが、好きなよ
うに手に入らない苦労を知っている人にとっては手に入った
時の喜びは何ともいえない幸福感で満たされるものだと思い
ます。自宅もそれと同様で、最初から無理して身分不相応な
物件を買わずに、今の自分にあったものを最初は購入して徐
々に希望に近いものに買い換えていくほうが、達成感と共に
幸せを感じられるのではないか、自分の進化と共に自宅のグ
レードもアップさせることで人生を楽しむことができるので
はないか、と思っています。
※いつもお読みいただきありがとうございます!