こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

今回は徒然なるままに、

歴史から学べることについて考えてみたいと思います。

歴史というか他の人の経験から学べることというのも同じかなと思います。

 

人は他者の成功体験を知ると、

自分もそのような成功をしたいと考えることがあります。

逆に他者の失敗体験を知ると、

自分はそのような失敗をしないようにしようと考えます。

 

このうち、「危険」なのは、他者の、先人の成功した例を

真似してみようとすることです。

「成功」するには、いろいろな要因があります。

その「成功の要因」を分析して、自分の行動に活かしていくことは、

有益なことだと思います。

 

しかし、「成功」した例の真似をすれば成功できるかといえば、

そうではありません。

 

一例を挙げると、かつて日本は、日露戦争で大国ロシアに勝ちました。

日本がロシアに戦争で勝てたのには、ロシア国内の革命や、バルチック艦隊が

バルト海からインド洋を大回りして遠い日本海まで遠征せざるを得なかったこと、

そのバルチック艦隊の動きを、綿密に情報分析して、作戦を立てられる秋山真之の

ような有能な参謀がいたことなど、いろいろな要因がありました。

 

しかし、日本の軍部は、大国ロシアに勝ったという成功体験や、かつて元寇で

モンゴル帝国が台風によって退散したという日本は神風の吹く神国なのだと

いう戦略的に根拠の無い成功体験をもって、大国アメリカに真珠湾攻撃を行い、

アメリカとの太平洋戦争に突入します。

 

戦略分析的には、開戦時から敗北が確定していた無謀な戦争であったといえます。

その結果、沖縄は地上戦により壊滅し、日本全国の主要都市で焼夷弾による空襲が行われ、

広島と長崎には原子爆弾が落とされ、日本はアメリカとの戦争に敗れました。

残念ながら、敗れるべくして敗れたのが、先の太平洋戦争であったと言えます。

 

「成功」した例の真似をしても、成功するとは限りません。

成功するには、様々な要因があります。

しかし、「失敗」した例の真似をすれば、100パーセントの確立で

失敗すると思います。

「失敗」の要因も様々にありますが、その「失敗する要因」を一つでも実践すれば、

確実に「失敗」できるからです。

 

歴史から学べること。

それは、成功した例と同じように成功することではなく、

失敗した例と同じような失敗をしないための知恵を得ることではないかと思います。

私は、現在の世界情勢を見ていて、

世界中の政治指導者達に、改めて、人類の失敗の歴史を思い出してほしい、

その失敗の歴史を繰り返さないように知恵を尽くしてほしいと節に願います。

 

 

 

 

 

 

為政者たちが過ちに気づかないのであれば、

現代の民主主義国家では、市民・民衆が知恵を持つことで、

歴史の悲劇の上塗りは防げるのではないかと思います。

一人ひとりにできることは、小さなことかも知れません。

でも、一人ひとりが、ほんの少しでも歴史の失敗から学ぶことができたら、

より悪い世界となることは、少なくとも人類の破滅は防げる。

そう信じたいと思います。

 

読んでくださり、ありがとうございました。