同一労働同一賃金の遵守徹底に向けた取組の実施状況について(是正事例のご紹介) | ハラスメント防止コンサルタント 社会保険労務士 大澤明彦の情報提供ブログ

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 厚生労働省は、令和5年12月26日に開催された「第66回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」の資料を公開しております。

 

 

 資料の中から、【資料2】同一労働同一賃金の遵守徹底に向けた取組の実施状況について、是正事例が掲載されておりますので、一部抜粋してご紹介します。(下線は筆者加筆)

 

 パート・有期法第8条、第9条により、同一企業内において、正社員とパート・有期雇用労働者との間で、基本給や賞与などのあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることを禁止されております。

 

〇パートタイム・有期雇用労働法の報告徴収の例:諸手当・福利厚生の是正事例

 手当・福利厚生の性質や支給・付与目的に照らし、事案ごとに不合理な待遇差かどうかを判断。不合理と認められれば是正を指導。

 

●通勤手当

【支給目的】 通勤費用補填 

【是正前の待遇】 正社員には実費を支給、有期は1日あたり定額を支給 

【待遇差の理由】 有期は近隣からの通勤者が多く、通勤費用があまりかからないため (実際は遠方にも採用情報を掲載しており、自己負担している者あり)

労働契約に期間の定めがあるか否かによって通勤に要する費用が異なるものではなく、費用負担が生じていることからも同一水準で支給しないことは不合理な待遇差と判断

➡正社員と同一基準での支給とするよう指導し是正

 

●慶弔休暇

【付与目的】 仕事から離れて慶弔行事に参加するため 

【是正前の待遇】 正社員のみに付与、有期には付与されていない 

【待遇差の理由】 職務内容が異なるから(正社員:非定型、有期:定型業務)(なお、正社員と同じ週所定労働日数であり勤務日振替は難しい

付与目的に照らせば、職務内容によって慶弔行事に参加するために労働から離れる機会を与える趣旨や時間が変わるものではないことから、不合理な待遇差と判断

➡正社員と同一基準で付与するよう指導し是正

 

●精皆勤手当

【支給目的】 特定の業務に従事する従業員の皆勤を奨励するため 

【是正前の待遇】 正社員のみに支給、パート・有期には支給していない 

【待遇差の理由】 正社員はパート・有期よりも早く出勤し、その時間で正社員のみが行える特定の業務をしているため (ただし、特定の業務に従事しない正社員にも同様に支給

特定の業務に従事していない正社員にも手当を支給してい ることから、パート・有期に支給しないことは雇用形態を 理由とするものであり、不合理な待遇差と判断。

➡勤務日数・時間に応じ正社員と同一基準で支給するよう指導し是正

 

●食事手当

【支給目的】 食費の補助 

【是正前の待遇】 正社員とフルタイム有期に支給、パートには支給していない 

【待遇差の理由】 1日一定時間以上勤務する者を対象としており、パートはその時間数に満たないから(昼食時間を挟んで勤務するパートあり

食費の負担補助という目的に照らすと、食事をとる必要性については正社員も短時間パートも変わるものではなく、所定労働時間が短いことを理由とすることは、パートであることを理由とする不合理な待遇差と判断

➡労働時間の途中に昼食のための休憩時間があるパートに対しても、正社員と同一の支給とするよう指導し是正

 

 基本給や賞与と比較し、諸手当や福利厚生は、不合理な待遇差であると判断されやすいので注意が必要となります。

 

 詳細は、以下よりご確認ください。

 

 

 

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