群ようこさんの対談集。

エッセイや小説の、さらりとした書き味が群さんの好きなところなんだけど、対談もまた、負けず劣らずのさらさらっぷり。

10人のゲストと、テーマを決めて対談するんだけど、それを絶妙に深めない。ゲストのメンツが濃いもんだから、ダシはとるけど味は薄め、というバランスがほんとちょうどいい!(考えてみると、私は料理もダシがしっかり効いた薄味のものがわりと好きだ)

その意味で、最も薄味と思ったのは鷺沢萌さんと、もたいまさこさん。とくにもたいまさこさんは、何ていうんでしょうね、もはや対談の意味とかとは別の次元で存在しているというか…。幻の珍味のような。

話を聞いてておもしろい、なのにあとに何にも残らない。楽しいおしゃべりって、こうじゃないとね。

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●私の一冊目の単行本です