年末ですし、一個くらい今年の振り返り的なものを。今年読んだ本(出版年はバラバラ)から、面白かった本をまとめてみました。

『走れ、オヤジ殿』キム・エラン
いまアツい、韓国文学の衝撃。言葉というフルーツの果汁を濃縮して還元しそこねたような、濃厚きわまりない言葉の味を楽しんでほしい!

主人公が個人ではなく全員の集合意識のようなもの、なのに成立しているという不思議さ。私は小説にしかできないことに挑戦している作品が好き。

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辛酸なめ子さん、エッセイやマンガもいいけれど、実は小説もすごく面白い。オカルトとサブカルを小説に織り上げる凄まじさ。

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ライ麦畑でつかまえて。邦訳にどうも挫折して、私は原書でしか読み通したことがない。はじめてロンドンで買って読んで、数年ごとに読み返す、大好きな本。
今年、晴れて芥川賞を受賞された今村さん。もう、この作品を読んだときから、この方が芥川賞をとるのは時間の問題…、と期待していたが、ほんとうによかった!
というわけで、5冊全部小説です。いつもはジャンル横断乱読だけど、やっぱり小説がいちばん好きだなぁ。

てかもう今年おわんの?はやっ!こないだまで去年だったのに…

と、いうわけで、今年も私のブログを見に来てくださったみなさん、どうもありがとうございました。

みなさんが私のブログを見てくださると、海外で一人暮らしをしている隠居の生存確認という徳を積んだことになるので、来世でいいカルマになるといいんですが、ならなかったらすみません。

どうぞどうぞ、健康で、なるべく機嫌よく、素敵な年末をお過ごしください!

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●文庫でてます