目の前にお刺身と唐揚げ。挽き肉が詰まったピーマンとパリパリのきゅうりのスティック。その横にキンキンに冷えた生ビールが置かれている。
『かんぱーい!』
久しぶりに飲み屋さんでお酒を飲んだ。自分の最寄り駅に来てもらって飲んだのだが、ずっとお酒を飲んでいないものだから、もちろん気の利いた店も知らないし、お店の閉店時間も知らなければ、二件目も探せなかった。
歳のせいなのかな。物事を意識をしないと余計な情報は目や頭には入っては来ないし入ってきても定着はしない。
何年か前の事だが、歯が痛くなるまで歯医者さんの場所を知らなかった。痛くなって実際に通うようになると他の歯医者さんの場所さえも気にするようになった『あぁ、こんな所にも歯医者さんがあったんだ』という具合に。
パソコンも興味がある事は調べる。CGソフトの使い方やビデオ編集のやり方。まぁ、飽きっぽいので興味を失うと、すぐに忘れてしまうのだが。
好きな人ができるとデートスポットを調べたり、美味しい食べ物やさんを調べたりもする。
……うん?
それは美味しい食べ物やデートスポットに興味が湧いた訳ではなく、その相手に興味があって、その相手と楽しい時間を共有する手段として、その場所に出掛けたいから興味が湧いた。が正しいのかな。
そもそも好きな相手が居たら、その方の考え方や性格を知りたくなる。その方自体に興味がたくさん湧くからだ。それどころか逆に自分に興味を持って欲しくもなる。
そう考えると好きな人が側に居るということは凄い力にもなるし、とても素敵な事なのだろうと思う。
もちろん好きな人、大切な人が異性の恋い焦がれる方ではなくて、同じように大切な家族や友人でも一緒だと思う。
久しぶりに飲んだ生ビールは、とても美味しかった。
『また飲みたい』とさえ思ってしまった。
再びお酒にも興味が湧いたのだろうか?
いや、ご一緒して下さった方に興味が湧いたからなのだろう。
今朝、実家に行こうかと思ってメールで連絡をしたら、母親から『大丈夫だけど、転んで怪我をしたから外は出られない』との返事だった。
何度かメールで、やり取りをしてみると『レントゲン』やら『救急車』といった物騒な単語が出てくるではないか。でも、最後には『大丈夫』と入れてくる。
どうやら自転車で転んで、どこかに頭を打ったらしく、念のため救急車で病院に行ったらしい。
当たり前だが、時間が進む。こうしている間にも1分、1時間、1日と過ぎていく。
人は時と共に老いていく。いや、他の生物も全てが老いていく。死がゴールなのだとしたら、確実にそこへ向かっている。
それはとても厳しい。
昔どこかで聞いたなぞなぞ。生まれたときは4本で次に2本になって、その次には3本になる。そして最後は四本になる。これなんだ?
答えは人間だった。ヨチヨチ歩いて2本足で立ち、老いて杖をつき、またヨチヨチ歩く。
メールの最後で母親に『来週、来てくれ』と言われ、そうしようかと思っていたのだけれど、これを書いていて無性に実家に帰りたくなった。
メールの途中から心配されるのが嫌なのだろう。そっけない文書だったりしていた。
こっちも『ちゃんと牛乳飲んでる』『なんでその日に連絡しないの?』とまるでこっちが親のような感じが良くなかった。自分が子供に心配されることを考えたらとても情けなく思う。それは良くなかった。
人に対する想い、それを表すのは難しい。状況や立場もあるし、表に出して良い想いの重さもある。
母親に『今日は行かない』とは言ったけれど、いまから何気なく顔を出してみよう。
喧嘩にならないようにするつもりだけれど、親が怪我をしたら会いに行きたくなるよう、そんな優しさを持たせてくれたのは両親なのだから。
何度かメールで、やり取りをしてみると『レントゲン』やら『救急車』といった物騒な単語が出てくるではないか。でも、最後には『大丈夫』と入れてくる。
どうやら自転車で転んで、どこかに頭を打ったらしく、念のため救急車で病院に行ったらしい。
当たり前だが、時間が進む。こうしている間にも1分、1時間、1日と過ぎていく。
人は時と共に老いていく。いや、他の生物も全てが老いていく。死がゴールなのだとしたら、確実にそこへ向かっている。
それはとても厳しい。
昔どこかで聞いたなぞなぞ。生まれたときは4本で次に2本になって、その次には3本になる。そして最後は四本になる。これなんだ?
答えは人間だった。ヨチヨチ歩いて2本足で立ち、老いて杖をつき、またヨチヨチ歩く。
メールの最後で母親に『来週、来てくれ』と言われ、そうしようかと思っていたのだけれど、これを書いていて無性に実家に帰りたくなった。
メールの途中から心配されるのが嫌なのだろう。そっけない文書だったりしていた。
こっちも『ちゃんと牛乳飲んでる』『なんでその日に連絡しないの?』とまるでこっちが親のような感じが良くなかった。自分が子供に心配されることを考えたらとても情けなく思う。それは良くなかった。
人に対する想い、それを表すのは難しい。状況や立場もあるし、表に出して良い想いの重さもある。
母親に『今日は行かない』とは言ったけれど、いまから何気なく顔を出してみよう。
喧嘩にならないようにするつもりだけれど、親が怪我をしたら会いに行きたくなるよう、そんな優しさを持たせてくれたのは両親なのだから。
目の前にamazonのロゴの入った段ボールと新品のハードディスクが置かれている。
その段ボールは『ドラえもんラッキーBOX』
箱にドラえもんの漫画が描かれているだけで、なぜラッキーなのかはわからない。
すっかり魅了されている。
ネットで検索すると上位に出てくる総合ショッピングサイトのamazonに……。
ページを見ているだけで一時間は軽く過ぎてしまう。自分のamazonに対する信頼は厚い。
なにしろ夜中の三時に注文した商品がその日のうちに届いてしまうのだから。
家の近くにamazonの倉庫があるのかい?
ネットショッピングは実店舗より安い物が探せる。しかし手元に届くのに時間がかかる、かかり過ぎる。
そのイメージが一新された。
ネットショッピング特有の送料(商品が安くても送料が高いから結果トントンだったりもする)それが殆どの商品において少額から無料で発送してくれるところも好感がもてる。
別段、amazonは特に価格が安い訳でもないが、一度検索して商品をクリックすると、すぐに『こんなのどうですか?』と類似品をメールで教えてくれる。
こちらは当然欲しい物をクリックしているわけだから、似たような商品があればメールからamazonへ一気に飛んでいってしまう。
そこで再び商品をクリックするか『カートへGo!』で一気にゴール。
向こうはいろんなことを知っている。
ps4のソフトをクリックすると
『あっ、この人ps4を持っているのか。ゲームはアクション系が好きらしいから、この新作のアクションゲームはどうかしら……』
暖房機器をクリックすると
『えっ、暖房が壊れたの? 可哀想に寒い日々を送っているのね……。ねぇ、この暖房機器は最高よ。きっと暖かい生活が送れるわ! それまでどうか風邪をひかないでね』
商品をクリックする度に、自分の生活スタイルや趣味思考がただ漏れる。
おそらく毎月、いつ頃に商品を買うのかもわかっているはずだから、給料日も知られているだろう。
もう有能な秘書、もしくは最愛の人レベル。
他人が自分のことを全て知るなんて不可能だ。
妻だろうが、恋人だろうがおそらく自分のことを知っていても60%くらい。仕事場の人は20%かな。
人がそれぞれ持っている闇の部分は出さないし、欲望も全て伝えない。
対人間なら互いに歩み寄り、譲歩もするが、amazonは自分に合わせてくれる。
映画が観たいと言えば
『えー、わたしこの映画が観たいのにー』
なんてことは絶対に言わない。
『ねぇ、こんな映画好きでしょ♪ あ、この前探していたソファはどう? それに座りながらこの映画を観ると最高よ!』
さっと個人の趣味に合わせた映画を差し出してくれて、そのうえ視聴する環境にも気を配ってくれる。
クリックする度に知ってもらえる。
まぁ別の観点から見ると、とても怖いことなのだけれど。
寂しがりでわがまま、そのうえ出不精な自分には丁度よい。
もう一個ハードディスクを買おうかな……。
きっと仕事から帰ってパソコンを開くとメールが入っていることだろう。
『あ、テレビ用にもう一個ハードディスクを買いませんか?』
『よく気がついたね。そう、迷っているんだよ。テレビ用にさぁ……』
その段ボールは『ドラえもんラッキーBOX』
箱にドラえもんの漫画が描かれているだけで、なぜラッキーなのかはわからない。
すっかり魅了されている。
ネットで検索すると上位に出てくる総合ショッピングサイトのamazonに……。
ページを見ているだけで一時間は軽く過ぎてしまう。自分のamazonに対する信頼は厚い。
なにしろ夜中の三時に注文した商品がその日のうちに届いてしまうのだから。
家の近くにamazonの倉庫があるのかい?
ネットショッピングは実店舗より安い物が探せる。しかし手元に届くのに時間がかかる、かかり過ぎる。
そのイメージが一新された。
ネットショッピング特有の送料(商品が安くても送料が高いから結果トントンだったりもする)それが殆どの商品において少額から無料で発送してくれるところも好感がもてる。
別段、amazonは特に価格が安い訳でもないが、一度検索して商品をクリックすると、すぐに『こんなのどうですか?』と類似品をメールで教えてくれる。
こちらは当然欲しい物をクリックしているわけだから、似たような商品があればメールからamazonへ一気に飛んでいってしまう。
そこで再び商品をクリックするか『カートへGo!』で一気にゴール。
向こうはいろんなことを知っている。
ps4のソフトをクリックすると
『あっ、この人ps4を持っているのか。ゲームはアクション系が好きらしいから、この新作のアクションゲームはどうかしら……』
暖房機器をクリックすると
『えっ、暖房が壊れたの? 可哀想に寒い日々を送っているのね……。ねぇ、この暖房機器は最高よ。きっと暖かい生活が送れるわ! それまでどうか風邪をひかないでね』
商品をクリックする度に、自分の生活スタイルや趣味思考がただ漏れる。
おそらく毎月、いつ頃に商品を買うのかもわかっているはずだから、給料日も知られているだろう。
もう有能な秘書、もしくは最愛の人レベル。
他人が自分のことを全て知るなんて不可能だ。
妻だろうが、恋人だろうがおそらく自分のことを知っていても60%くらい。仕事場の人は20%かな。
人がそれぞれ持っている闇の部分は出さないし、欲望も全て伝えない。
対人間なら互いに歩み寄り、譲歩もするが、amazonは自分に合わせてくれる。
映画が観たいと言えば
『えー、わたしこの映画が観たいのにー』
なんてことは絶対に言わない。
『ねぇ、こんな映画好きでしょ♪ あ、この前探していたソファはどう? それに座りながらこの映画を観ると最高よ!』
さっと個人の趣味に合わせた映画を差し出してくれて、そのうえ視聴する環境にも気を配ってくれる。
クリックする度に知ってもらえる。
まぁ別の観点から見ると、とても怖いことなのだけれど。
寂しがりでわがまま、そのうえ出不精な自分には丁度よい。
もう一個ハードディスクを買おうかな……。
きっと仕事から帰ってパソコンを開くとメールが入っていることだろう。
『あ、テレビ用にもう一個ハードディスクを買いませんか?』
『よく気がついたね。そう、迷っているんだよ。テレビ用にさぁ……』
