インド亜大陸旅行記 -8ページ目

56日目 プネー→250㎞(バスで6時間、130Rs)→アウランガーバード

『日本人と日本人』



深夜1時、バスを乗り換えてプネーを目指す。
ゆっくり寝たいのだが、
隣のインド人がアホみたいに窓を開けるので冷たい風が吹き込んでくるわ、後ろの方の席なので揺れがひどいわで眠ることができず。
睡眠不足は仕方ないが、風邪はひかないように気をつけた。
それにしても半寝の状態が延々と続くのは結構気分が悪いものである。

途中、何度かトイレ休憩みたいな感じで何もない場所で停車するのだが、
『降りたはいいが、バスに置いて行かれては困るよな…』と考えると席を立つこともできず。
(実際、3席前に座っていたお爺ちゃんを乗せずに出発してしまい、最後尾に座っていたフランス人5人がバスを走って追いかけてくる爺ちゃんの存在に気づいて運転手に「STOP!」と猛アピールしたからよかったものの、誰も気づかなければ爺ちゃんは真っ暗がりの平原においていかれたことだろう…)

バスは山を越え、荒れ果てた平原の中を小刻みにジャンプしながら進み、午前8時、インドで7番目の大都市“プネー”に到着。
人が大勢いるような駅前のバスターミナルで下ろしてくれるのかと思っていたのだが、
突然人通りの少ない住宅地の真ん中で下ろされた。
今、どこにいるのかも分からず、どこに行けばいいのかと迷っていると、いつの間にかリクシャーオッサンの群れに囲まれていた。
このオッサン達に連れて行かれるととんでもない事になるので丁寧に追い払い、とりあえず大きな通りを探して歩くことにした。

しばらく閑静な住宅地を歩くと、喧しいほどのエンジン音とクラクションが鳴り止まない大通りに出た。
新聞を読みながら休憩していた人が良さそうなリクシャーのオヤジがいたので、いろいろと尋ねてみることに。
話によると、
どうやら街はずれにいるようで、セントラルバススタンドまでまだ数キロあるらしい。
…もうプネーはいい。
そのオヤジのリクシャーで次の目的地“アウランガーバード”
行きのバスが出るシバジナガル・バススタンドへと向かう事にした。

バススタンドに着くと、「プライベートカンパニーのバスでアウランガーバードまで行った方がいいよ。」と見ず知らずの人に何度も勧められたが、ガバメントのオンボロバスで行く事にした。
昨日からずっと座っているのでケツが痛かったが、いろいろと向きを変えたり、気を紛らわせながらバスの旅を乗り切ることに。
寝不足でものすごく眠いのだが、座席の間隔が狭くて足が痛いので眠れない。
ちょっとした生き地獄である。

2時半、アウランガーバードに無事到着。
20
時間バスの旅もようやく終了である。
すぐさま泊まるホテル
Hotel Devpriya”にチェックイン。
荷物を置いてベッドで爆睡しようと思ったが、この先の事を考えて銀行へ両替をしに行く事に。

宿から東へ20分ほど歩き、
State bank of Indiaへ。
中に入ると日本のパスポートを持った青年がちょうど両替していた。
待合室で座っていると、その青年が隣に座ったので話しかけてみることにした。
Are you Korean? Chinese?
とイタズラ心満載で聞いてみると、青年はムッとした顔でJapanese」と答えた。
やっぱり国籍を間違えられると嫌なものである。
日本人然り、韓国人然り、中国人然り…。

当然、俺も「Chinese?」「Korean?」なんて現地の人に言われると、いい気はしない。
(インド人の中には両国間の歴史的問題から中国人をあまりよく思っていない人々がいたりするので、中国人ではないことをすぐにアピールした方がいい地域もある。)
日本に住んでいて、自らが“日本人”であるという事がよく分からなかったが、インドに来て初めて自分が“日本人”である事を理解し、日本人としてのプライドを持って生きていたことを実感させられた。

当たり前だがその後、
日本人の青年とは全く会話が弾まず、変な空気が流れ始めたので、反対側にいたインド人と話すことにし、アウランガーバードの美味しいレストランを教えてもらった。

銀行からの帰りに、教えてもらったレストランでチャーハンとフライドチキンを食べる。
インド人にはなりきれないので、さすがに毎日カレーを食うと飽きる。
そんな時はチャーハンか焼きそばくらいしかマサラ味がしないものはない。
さっぱりした食べ物がある日本は幸せである。
ああ、蕎麦が食いたい…

明日は旅の見どころのひとつ“エローラ”へ。