インド亜大陸旅行記 -7ページ目

57日目 エローラ

『エローラの歩き方』


木曜日と日曜日の朝は大好きである。
なぜなら、テレビのスポーツチャンネルでプレミアリーグの試合を放送しており、サッカー大好きな俺は必然と早起きをし、テレビの前から動かなくなる。
今日も早起きをし、テレビにかじりついて観ていたのだが、エローラに遺跡見学に行かなければないので1試合だけ観て部屋を出ることにした。

バススタンドに行き、エローラ行きのバスをすぐ見つけて乗り込んだ。
エローラまでの道のりは、のどかな乾燥地帯が広がっており、1ヶ月程前に行ったラージャスターンの風景を思い出した。
インチキドライバーのハリスと一緒にボラれながら旅した事も、今となれば良き思い出である。
辛かった事も月日がたてば笑い話になる…人間はなかなか良くできているものだ。

インドに来てからの日々を思い出していると40分程でエローラに到着。
入り口で250Rs払い、さっそく見学に出かけることに。
インドの小学生らしき集団が社会見学に来ており、寺院を見ている…と思いきや、
異国から来た俺に興味津々のようで、現地語でなにらやいろいろと質問してくるのだがさっぱり分からないので、変な動きをして笑わせて許してもらった。
(日本人ってヘンな奴だな…と彼らに思われてしまった俺のせいであり、日本の皆さんに謝罪しなければいけない。)

小学生軍団から解放されたので、石窟の見学へ。
エローラには石窟寺院が全部で34窟まであるので第1窟から順番に見ることに。
第1窟~第12窟は7、8世紀に造られたもので、特に複雑な彫刻は施されておらず、石窟内も仏像も非常にシンプルなモノが多かった。
13窟~第29窟のヒンドゥー教窟では、やはり第16窟の
カイラーサナータ寺院が圧巻である。
岩山から寺院全体を“のみ”だけで掘り出した、建築物というよりも巨大彫刻で、ドリルも工具も無い時代に人間の力だけでよく造ることができたなと感心させられるばかりである。
寺院の裏山に登るとその大きさに驚かされ、思わずため息をついてしまう程である。
寺院内に入ると細かい彫刻が柱や壁いっぱいに施されており、職人技術の素晴らしさにしばし時間を忘れて見惚れてしまう。
何もかもがすごい。

17窟以降は観光順路を少し外れて山を登りながら見ようと歩いていったのだが、登りすぎてしまったので、第20窟~第27窟は上からしか確認することができず。
30窟以降の寺院までは、かなりでこぼこした山道を歩くのだが、辺り一面をグルリと見渡せる景色がいいので何度も立ち止まって風景を堪能しながら進んだ。

30
分ほど歩いて第30窟に到着。
他の寺院群から離れているせいで観光する人は誰もいなかった。
いたのは、独り黙々と掃除するオッサンだけで、人恋しいのか、自らボランティアで石窟内のガイドをしてくれた。

既に石窟巡りも飽きていたのだが、とりあえず最終の第34窟まで辿り着き、また来た道を引き返すことにした。
途中、インド人のカップルに出会い「どれくらいかかる?この道って大変?」と聞かれ、
「リクシャーで行く方がいいと思うけど、歩いて見に行っても大丈夫だよ。」と笑顔で答えた。
まだまだ険しい道が続くのだが。
(案の定、カップルは汗だくになりながら引き返してきた。)

露店の兄ちゃんから60Rsのガイドブックを20Rsまで値切って購入。
カワイイ韓国人の姉ちゃんとコーラを飲みながらバスを待つ。
姉ちゃんは英語ペラペラだったので、こちらはタジタジしながらお互いの旅話をしていた。
帰りのバスで車掌に1Rsごまかされ、ヘコみながらアウランガーバードへ。

宿に帰り洗濯を済ませ、シャワーを浴びた後、アウランガーバードの旧市街地へ行く。
フルーツジュースの店や面白い雑貨屋があるという話だったので歩いて向かったのだが、
今までにないほどの排気ガスによる空気の悪さと悪臭で早々に退散することに。

帰りにレストランに立ち寄り、
宿でテレビでも見ながら食うフライドポテトを持ち帰りで注文したのだが、なぜか皿に盛って出てきた。
皿ごと持って帰ってしまおうかと思ったが、ここはインド。
トラブルになっては怖いので、腹も減ってないのに食うことに。
ちゃんと注文するときに「Take away」って言ったのに…

今日は本当に歩き疲れた。
明日は
“アジャンター”へ移動である。
中央インドでもっと美しい
“マンドゥ”へも寄ることにしたのでかなりスケジュールがタイトに。
楽しむ余裕があるかどうか心配である。