インド亜大陸旅行記 -10ページ目

54日目 ハンピ

『インド人らしい日本人』


ここハンピは気温差があまりないようで、不快で目を覚ますこともなく蚊帳の付いたベッドの中で気持ちよく眠ることができた。
天気が良くて清々しい朝なので、いつもは食べない朝食を食べることに。
昨日の夜から
“ウェイティングノート”と呼ばれる、自分が注文したものをノートに記入しておき、チェックアウトの時に精算するシステムにしてもらったので、いちいちお金を払うことなく食事にありつける気軽さが嬉しい。
食パンと、最近お気に入りの
MAZZAという甘ったるいマンゴージュースを飲み、屋上から見渡せる自然風景をしばらくボーっと眺めていた。

ゆったりとした朝食を終え、近くにあるネット屋へ。
リゾート地なので、
1時間60Rsと高かったが、使うことにした。
どうもバンガロールあたりから贅沢になってきている。
それなのに、タバコ代のわずか1Rsにこだわる自分はどう考えてもおかしい。

1時間以内ですべての事を終えようと、急いで日本からのメールをチェックし、情報収集していると、隣に座っていたフランスの姉ちゃん達が
「この日本人のせいで回線が遅い!」みたいな文句を言っていた。
インドでは昼になると回線が混むので、ダウンロードが遅くなるのは常識なのだが…。
説明しようと思ったが、あいにく第二外国語はフランス語を履修していなかったのでやめておいた。

ネットも終わり「どこに行こうかな?」と考えていると、
レンタサイクル屋を発見。
今日は自転車を使って遺跡巡りをすることにした。
ママチャリよりも少々値段の高い
マウンテンバイクをチョイスして出発。
久しぶりに自転車に乗るのでテンションもやや高めである。

岩山とサトウキビ畑が混在する風景の中を爽快な気分で通り抜け、ハンピ村の隣にあるカマーラプラム村の遺跡群へ。
ハザーラ・ラーマ寺院や独特のスタイルの建造物であるロータス・マハル、象の小屋(?)である
エレファント・ステイブルなどの有名遺跡を見学。
その他のそれほど有名でもない遺跡は、係員も柵もなくほったらかしなので自転車で突入し、隅々まで走り回って見学した。

だんだんと自転車乗りの血が騒ぎ、調子に乗ってきたので山道に入り、登ることに。
藪が生い茂ったダート道をどんどんと進むと、サトウキビ畑に到着。
作業をしていた農家のおじちゃんに、「ここから先には行けないよ。」と言われたので、既に収穫が終わっているサトウキビ畑の見学だけさせてもらい、また引き返すことにした。

再び遺跡群まで戻ってくると、ダート道でもないのに自転車がガタガタしはじめた。
パンクである。
結局ハンピ村までの2㎞の道のりを、自転車を引きながら歩いて帰ることに。
少し調子に乗りすぎたようである。

1持間ほどしてハンピ村のレンタサイクル屋に到着。
「ゴメン。タイヤがパンクしちゃった。」と謝ると、店のオッサンは
「タイヤ代、50Rs払えよ。」と請求してきた。
オッサンの言い方に腹が立ったので、
「これ“マウンテンバイク”でしょ?山の中走って壊れるなんておかしくない?それに、道路以外は走ったらダメとも言わなかったでしょ?」と反論した。
するとオッサンも負けずに
「日本の自転車は大丈夫かもしれないが、インドの自転車は弱いから山の中は走れないんだよ。だから走ったお前が悪い。」と言い返してくる。
結局30分ほど店先で口論していたのだが、いつの間にかどうでもいい話になり、変に仲良くなっていたので50Rs
払った。

宿に帰り、シャワーを浴びて2時間ほど昼寝。
目を覚ますと辺りが暗くなっていたので、日課の洗濯をさっさと済ませて屋上のレストランへ。
独りで寂しく飯を食う気分でもなかったので、
ちょうど食事中だったグループの輪に入れてもらい食べることに。
グループにはイギリス人の初老建築家であるジョンさん、ハンピに長期滞在している強面ドイツ人のオッサン(ドイツ語で名前が聞き取れず…)、インド人少年4人がおり、皆で楽しく雑談しながら食事をした。
ドイツ人のオッサンの
ドイツ語訛りの英語は本当に聞き取りにくかったので苦労したが、それ以外はジョンさんの建築についての話を聞いたり、インド人少年達とふざけあったり、ルービックキューブを教えたりして楽しんだ。

サッカーは世界の共通語…というか、イングランドと言えばプレミアリーグの事くらいしか詳しいことが分からなかったので、「マンチェスターユナイテッド、大好きです」とジョンさんに言うと、後ろのテーブルで食事していたイギリス人姉ちゃん達が「私達もマンUのファンよ。」とサッカー話に食いついてきた。
サッカーネタは以前、ドイツ人家族の時に失敗していたので不安であったが、今回は成功のようである。

そんな訳で、姉ちゃん達もテーブルに加わってサッカーの話をしたり、少年達と
“キャロム(Carromと呼ばれるゲーム(インド版おはじき)をしたり、楽しいひと時を過ごした。

ハンピは長期滞在者が多くてのんびりとしており、国際文化交流の場としてはとてもいい所なので長居したいが、まだまだ行くところがたくさんあるので、明日離れることに。
次回、インドを訪れた時は、カニャークマリ、マハーバリプラムと同様、ぜひとも長期滞在したい場所だ。