インド亜大陸旅行記 -57ページ目

インド7日目 デリー

『ダーム カム キージェ(まけてくれ)』



昨日までのツアーで疲れていたので、昼まで寝ようと思っていたが、部屋の外が騒がしいのと、頼んでいないモーニングコールのおかげで6時に目が覚めた。
日本の休日のようにゆっくりと休みたいものだ、とぼやきながら荷物整理をしていると突然、下腹部にビックウェーブが襲ってきた。
アグラーからお腹の調子が良くなかったのだが、とうとう本格的なインドの洗礼を受けてしまったようである。
しかも、排気ガスで空気が汚れているため、のども痛い。絶不調である。
体調のことを考えて今日は一日寝てようと思ったが、薄暗い6畳ほどの窓もない部屋で1時間もじっとしていると、気分が滅入ってきたので外へ出かけることにした。
5日前のゴタゴタのせいで、未だ列車の時刻表を手にしていないため、駅にある外国人ツーリスト用窓口へ行くことに。

ホテルを出て、メインバザールを南へ、駅の方へと歩いて行く。
太鼓と笛を持ち、観光客に売りつけようとしているオッサン。
店の軒先で、何をする訳でもなく暇そうにしてる兄ちゃん。
絶対に観光客が欲しがらないと思う、野良牛用のを売ってる方。
すれ違う人に手を差し出し、喜捨を請う老人。
様々な人たちがいるが、誰がいい人で、誰が悪い人なのか、見当もつかない。
ここで騙されて、また時刻表が買えなかったりすると、永遠にデリーから抜け出せなくなりそうなので、全員無視して駅へと急ぐことにした。

10分ほど歩き、メインバザールを抜けたところにあるニューデリー駅に無事到着する。
駅前はタクシーとリクシャーでごった返しており、駅構内もたくさんの人であふれかえっている。
かなり大きな駅なのに、どうして5日前はここへたどり着けなかったのか?(無事たどりつけていれば、騙されずに済んだのに)とため息をつきながら、駅の2階にある外国人専用窓口へと向かった。

ところが、2階へと進む階段を上ろうとすると、突然、ひとりのオッサンが目の前に立ちはだかった。
そして、「今日は外国人専用窓口は休みだ。」と言って、俺を追い返そうとする。
すぐに、ウソだと思ったので、無視して横をすり抜けようとすると、腕をつかまれて階段の下へと戻された。
全然意味が分らない。
半分キレたが、すぐに冷静さを取り戻し、スキをうかがって再度上がる作戦で行くことに。

そんな訳で、諦めたフリをしてその場から立ち去り、離れた所からオッサンの様子をうかがった。
しばらくするとオッサンの姿が見えなくなったので、ダッシュで階段まで行き、ダッシュで階段を上った。
作戦成功である。

予想通りというか、当たり前のように外国人専用窓口は開いており、無事に25Rsの時刻表を購入した。
購入する時に職員から、「お釣りが無いから、25Rsちょうどじゃないと売らないよ。」と言われたのには驚いた。
本当に時刻表一冊を買うにしても一苦労である。
改めて、「日本の生活って、便利だな…」と実感した。

その後、駅の構内にある安食堂でターリーを食べ、『Ajay Guest House』に戻り、時刻表と路線図を見ながら今後の予定を立てることにした。
しかし、外がうるさくてゆっくりできない。 そこで、ここのホテルをチェックアウトすることにして、初日に泊まったホテル『Hotel Sweet Dream』へと移動することにした。
オーナーのフセイン氏にお願いして、ホットシャワーが使え、テレビも観ることもできる部屋を用意してもらう。
これでしばらくは快適な生活ができそうである。
持ってきた荷物を整理していると、お腹がすいてきたので、ガイドブックに載っていた『Golden cafe』という中華料理のお店へ行くことにした。

店内に入ると、ハングル文字の張り紙があったり、メニューも日本語読みで書かれていたり、来ている客もモンゴロイド系の顔立ちなので、ちょっと安堵感があった。
チベット人の店長もいい感じのオッサンである。
ヤキソバを食べたが、ようやくカレー地獄から抜け出した気分で、とても美味しく感じた。
カレー以外の食べ物なら何でも美味しく感じただけかもしれないが…

夕食を終えてホテルに戻る時、インドに来てから食べ物以外の品物を購入したことがないのに気づき、何か買い物をすることにした。
いくつか店を見て周り、いい人そうなオッサンのお店に入ってみる。
インドは年中暑い国だというイメージだけで来てしまい、デリーの寒さに少々ヘコんでいたので、ショールを買うことにした。
セットで買った方が値切りやすいということで、一緒にバックも買うことにし、早速値切り交渉を始める。
合わせて250Rsだったのを、うそスマイルとあやふやなヒンディー語で220Rsまでディスカウントすることに成功し、さらにしばらく世間話をしていると210Rsにしてくれた。
意外に簡単に値切れるものだと喜びながらお金を払ったが、相手の言い値で買うと、とんでもなく損をするということを知った。
値段は、あってないようなモノである。

ホテルに戻り、いやらしいが日本円に換算してみると、ショールとバックで、なんと525円…。
安すぎである。
日本のアジア雑貨屋は相当儲かっているのだろう。
思わず雑貨屋でもやってみようか?なんて考えてしまった。
体調の方は相変わらず不調だが、明日は列車の切符を買いに行こう。