インド亜大陸旅行記 -19ページ目

45日目 マハーバリプラム→約50Km(バスで2.5時間、20Rs)→カーンチープラム

『インディアンジャパニーズ』


本当にマハーバリプラムは過ごしやすくて気に入ったので、ずっと居たかったが、限られた時間の中での旅なので、渋々次の都市へと進むことに。

荷物をまとめてプライベートハウスを出て、暇なときに話し相手になってくれた八木君(インド人)とタカヒロ君(インド人)に別れの挨拶をし、バス停へ。

バス停に着き、カーンチープラム行きのバスを探すが見当たらなかったので暇そうなオッサン達に聞いてみる。
すると、「もう行っちゃったよ。」とオッサン達。
5分ほど前に出発してしまったらしい。
どうやら次のバスに乗ってチェンガルパットゥという町まで行き、乗り換えをしなければいけないらしい。
直で行きたかったが、仕方ないのでチェンガルパットゥ行きのバスに乗った。

バスは長閑な水田地帯をぬけて西へと向かった。
『田舎』という言葉がしっくりくるような風景をバスの中から眺めている時が一番旅している気分になる。
「旅はいいなー。」って感じるし、日本の事、インドの事、世界の事、自分の事など、いろいろ考える。

隣に座っている兄ちゃんが雑誌を読んでいたので、横から覗いてみると日本の記事が載っていた。
東京のオフィス街の写真や、祭りの写真と共に日本の現代文化について書かれている。
隣の兄ちゃんはどんな気持ちで日本の記事を読んでいるのだろう?
日本の事をどんな風に思っているのだろう?
そもそも隣に座っている外国人が日本人だと気付いているのだろうか?
そんな事を考えながらバスに揺られているのが楽しい。

バスはチェンガルパットゥ市街に入った。
ここの踏切でインド初の電車待ちを経験する。
踏切はなんと手動で動かされており、係の人がグルグルと取っ手を回して遮断棒を下ろしていた。
しかし、当然の事ながら車以外は踏切を無視して渡り続けており、いかにもインドらしくて面白い。
5分ほどして列車が通過し、係の人がまたグルグルと取っ手を回して遮断棒を上げ、車の列は動き出した。

チェンガルパットゥのバスターミナルでバスを乗り換え30分ほどでカーンチープラムへ。
カーンチープラムはヒンドゥー七大聖地の一つなので、バスを降りると同時に観光客目当ての客引きがどっと押し寄せてきた。
久しぶりにものすごく煩わしい。
歩いていると「そっちに行ったらダメだ。メイン通りは逆だ。」とミエミエのウソをつくのが腹立たしい。
5分前からずっと無視してるのに、いつまでも横でしゃべっている。
あまりにもしつこかったので「Stop ask me!」と一喝。
客引きは何やら文句を言いながら離れていった。

優しそうなオッサンに道を聞き、今夜の宿『Sri Rama Lodge』に到着。
手続きを済ませて簡素な部屋へと移動する。
荷物を置いてさっそく寺院見学に出かけようと思ったが、寺院は午後4時から一般開放されるので、それまで2時間ほど昼寝をすることに。

4時になったので、寺院見学へ。
地図を見るとリクシャーで行かなくてもよさそうな距離だったので、歩いて出かける事に。
まずはドラヴィダ様式の原点である“カイラーサナータ寺院”に行こうと地図を見ながら進んでいたのだが、なぜか2番目に行く予定だった“エーカンバラナタール寺院”に着いてしまった。
順番は気にせずカーンチープラム最大の寺院を見学する。

悪質なガイドが多いとガイドブックに載っていたので注意していたが、なぜか寄ってくるのは「スイマセ~ン、写真撮ッテクダサイ」というインド人観光客ばかりで拍子抜けだった。
外国人に写真撮影を頼むインド人の気が知れない。

寺院内にはたくさんの石柱が建っており、その柱に施された彫刻がとても素晴らしかった。
しばらく寺院内を見学した後、改めて“カイラーサナータ寺院”へと向かうことにした。

思ってたよりも目的地は遠く、着いた時には日が暮れかかっていた。
7世紀のパラッヴァ朝時代に建てられた寺院は、外壁の彫刻が繊細で素晴らしいものだったので、ずっと見ていても飽きなかった。
しばらく熱心に見学していたのだが、オッサンが近づいてきて「カメラ使用代10Rsよこせ」と見学の邪魔をされたのは残念だった。
まぁ、でもこれがインドなので仕方がない。
そのオッサンの写真を撮ってあげて「カメラ使用代10Rs払う代わりに、オッサンの撮影代100Rs払え!」と理不尽な事を言って追い払った。
インド人並の屁理屈である。

気がつくと辺りが真っ暗になっていたので、宿へと帰ることに。
街灯がひとつも無い真っ暗な道を歩く。
道があるのかないのかよく分からない所を通ったり、ドブに落ちそうになりながら無事宿に到着。
明日は絶対リクシャーで観光しようと思った。