(踊る大捜査線記事の第5弾。急に記事を大量投下していますが、乗っ取りではありません。気まぐれです。)

 

 

踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!

冒頭から怒涛のダイナミック展開!伏線回収も冴え渡る120点満点のオープニング

冒頭のアニメーションも迫力があって良かったですが、その後の空撮から道路の真ん中へグーっと視点が下がっていき、身代金受け渡しの展開へと雪崩れ込んでいく流れは、かなり気分が上がりました!

 

本作にしては珍しく冒頭から本格的な事件が発生し、緊迫感が最高潮に達したところで、満を持してメインテーマのイントロが流れて青島が登場するくだりも最高でした。

 

しかも、そこから青島本人が身代金を安住(大和田伸也さん)から受け取り、都心の街中を地下鉄、高速と所かまわず駆けずり回るシーンは圧巻でした。大勢のカメラを持った人が追いかけてきたり、車を通行止めにしたその横を青島が走り抜けたりと、かなりダイナミックな展開で見ごたえは抜群です。

 

一人必死で走っている人がいて、周りの大勢の野次馬が呑気に追っかけてくる感じ、『HERO』2作目の1話を思い出しましたがお祭り感があって結構好きなんですよね。笑 実際にやられたら迷惑ですが…。

 

そこからドローンが現れて身代金が回収されたかと思いきや、SATの登場によって電波を遮断。さらにその上空からヘリまで飛んでくるという大盤振る舞い(笑)。どんどんスケールがカンストしていく様が(良い意味で)バカバカしくて実に面白かったです。こういう予算の使い方は大歓迎ですね。

 

それにしても、本当に長い長い伏線でした…!!


わざわざ苦手な一気見をして、全シリーズを履修した甲斐がありました。リアルタイムで追ってきたファンなら、なおさら感慨深かったのではないでしょうか。勝手な想像ですが少なくとも私は嬉しかったです。

 

本シリーズに登場する犯人の多くは反省もなく、再登場しても新たな犯罪に手を染めていたりと、過去作では「犯人サイドに同情させないストーリーテリング」が徹底されていました。

 

そんな中で冒頭に登場した犯人(映画1作目の彼)を見て、「また再犯しちゃったのか」と何の疑いもなく観ていたのですが……まさかの「予行演習」で、犯人役の本人はすっかり更生していたというオチ。コメディシーンではありつつも、どこか感動的でした。

 

もう一人、映画1作目を彷彿とさせる居眠りシーンのあと、ラストのタクシー運転手として登場するのがドラマ第1話のあの人だったのも良かったです。

 

過去作通した長すぎる伏線と、手間暇かかりすぎたダイナミックな演出に完全に騙されました。ここまでのオープニングは120点満点です。

 

「映画の見過ぎだ」というフィードバックも笑いました(笑)。

 

一部原点回帰のストーリーと魅力的な新旧キャスト

その後の本編も、期待以上に楽しめました。

 

映画1作目の日向登場以降、サイコ方面に舵を切っていたシリーズですが、今回は小さなエピソードの積み重ねから、最後にちょっと大きな事件から青島たちが市民を守って終わるという構成になっていたのも良かったです。

 

青島と同期の北丘(佐々木蔵之介さん)の会話シーンもかなり魅力的でした。今後新体制でシリーズをやるなら、ぜひ毎回この二人のやり取りを入れてほしいところです。

 

同期役がポッと出の新キャラではなく、映画2作目に少しだけ登場した佐々木蔵之介さんというキャスティングも効いていました。

 

本広監督こだわり(?)のカーアクションシーンも健在で良かったですし、以前はサボり気味だったアクションやカット割りなども適度に作り込まれていて、映像的ルックが過去作に比べ格段に整っていたのも好印象でした。

 

今回から登場した芝田(趣里さん)と美浦(白洲迅さん)のキャラクターや青島とのやり取りも、なかなかハマっていて悪くなかったです。この3人が湾岸署に戻ってきて連続ドラマをやってくれても面白そうだなと思いました。

 

神田・秋山・袴田の3人が真下を調査する第三者委員会に潜り込むシーンや、眉田が犯人役のなぞなぞに全答してしまうくだりも素直に笑えましたし、中西をはじめ、画面に出てこない人物もセリフの中で触れられていたのが嬉しかったです。

 

それにしても北村総一朗さん、お元気ですね!

 

魚住が警察退職後に評論家気取りのユーチューバーになっているというのも、妙にリアルで笑いました。

 

過剰な劇伴とコメディ描写への違和感

ただ……映像のルックは頑張っていた一方で、音楽の使い方には一部違和感がありました。

 

青島たち3人が妄想研究者を追い詰めるコントシーンで、毎回わざとらしく大仰な劇伴が流れるのですが、演出側は笑いを誘っているつもりでも、クドくてうんざりしてしまいました。

 

あそこは当人たちが至極真面目にやっているからこそオチが生きて笑えるのに…オープニングではそれができていただけに、なぜ本筋のエピソードではできないのか、もったいなく感じました。

 

劇伴自体は松本晃彦さんで、良かったんですけどね。

 

また、警視庁クリニックの医師・指方(佐藤二朗さん)のコメディ描写が過剰だったのも気になりました。コメディというか、コントにすらなっていないというか……やりすぎるとバラエティ番組のノリになってしまうので気をつけてほしかったです。

 

大慌てでコートを着ようとして聴診器が引っかかるシーンなどは面白かったので、基本は真面目な医師として描き、ここぞという場面だけでちょっぴりふざけるくらいの方が素直に笑えたのになと残念に思いました。

 

(ちなみに、俳優さんが一本調子な演技になっているときは基本的に監督の責任だと思っているので、本作においては本広監督の責任です)

 

あとは、美浦が理屈など関係なく犯罪を犯すことについて「若い世代にとっては〜」みたいなことを言い出す展開も少しノイズでした。

 

美浦たちの勘と五十嵐(加藤満さん)の情報から解決することで、「ネットによる情報収集」と「足で稼ぐ聞き込み」の両方の良さをストーリー上フェアに描けているのに、あの露骨なセリフのせいで一気に没入感が削がれてしまいました。

 

管理官設定とキャラクター描写のノイズ

そして何より、本作最大のノイズだったのが、真下の子供である勇気(増田貴久さん)が管理官に抜擢されているという設定です。

 

真下と同じくらいの立ち位置で下っ端から始まり、「出世は約束されているけれど壁にぶつかり、青島たちに励まされる」くらいの描き方で十分だったのではないでしょうか。

 

無茶な人事設定のせいで、勇気を管理官から外そうとする今回のヒール役(役名は存じ上げませんが…)の方が真っ当なことを言っているように見えてしまいますし、

青島が勇気に管理官を続けさせようとするのも正気とは思えませんでした。

 

この設定のせいで、タカとリクの登場などの感動的な場面すらノイズだらけになってしまったのが悔やまれます。

 

タカとリクの2人に接する沖田のシーンは、心が温まって良かったんですけどね。ぜひ真矢さんが二人に親子丼を振る舞うスピンオフドラマが見たいです。笑

 

その上、雪乃が会議室でお菓子を配るのはギリギリ許せるとしても、演説を始めるシーンはあまりにも酷で…雪乃、正気か? お前にはガッカリだよ…!と思ってしまいました。

 

水野美紀さんに大暴れさせたかったのかもしれませんが、彼女はかつて青島に救われて警察官になった人物です。キャラクターをもっと大事に扱ってほしかったです。

 

『教場 Requiem』や『ボーダレス』など、近年の君塚さんの脚本の仕上がりから期待値はかなり下げて臨んでいたので基本的に満足度は高かったのですが、他はどうあれ真下管理官の設定だけは不要だったように感じます。

 

また、サラリーマン刑事と言われる通り、「警察官だけどやっている業務はサラリーマンっぽい」という部分がドラマの面白さだったのに対し、今回は映画2作目以降のどこか浮世離れした描写ばかりが加速していて、サラリーマンらしさがほとんど見られなかった点も残念でした。

 

唯一、勇気が和久さんたちの過去の会話データをAIに学習させて「AI和久さん」を再現していたネタは、実際に会社で支給されたAIに上司の録音をぶち込んで疑似上司を作っていた人がいたのを思い出して、「リアルだな」と思ってしまったのですが…。笑

 

犯人逮捕直前に過去作の名シーンを流す構成も正気を疑いました…。

 

個人的に過去の目場面を流すなら、過去の劇場版でもやっていた長尺タイトルバックで流すのが一番スマートで感動できたと思うのですが…。なんでタイトルバック短くしちゃったんでしょうか…。

 

やっぱり「所轄の青島」が好き!続編への期待

序盤、青島がかつての和久さんのような立ち位置になっている姿は感慨深かったものの、終盤で露骨に和久さんを意識したセリフを連発し始めたあたりからは、さすがにやりすぎで少し萎えてしまいました。

 

和久さんオマージュは最後にボソッと言った一言だけで十分だった気がします。

 

あとは、やっぱり所轄で働く青島が見たいなと思っていたので、最後のオチにはしっかり笑わされましたし、「これなら続編もナシではないかな!」と思えました(笑)。

あの刑事課の部屋の中でのやり取りが、また観たいですね。

 

ニセ青島事件も面白かったですが、本編とは別でTVer限定のミニドラマとかでやってくれても良かったかもしれません(笑)。

 

あと、忘れていましたがとても良かったのがエンドロール。


ラストTVの無念を晴らせました。ありがとう。

 

それでええんかと思う描写はありましたが、見終わった後の満足度はかなり高かったです。


 

今回見たシリーズ作品で面白かったランキング

基本的に順位をつけるのは苦手なのですが、今回は順位が明確に決まったので個人的ランキングをつけてみました。

 

1位 連続ドラマ版
2位 SP1 歳末特別警戒スペシャル
3位 SP2 番外編初夏の交通安全スペシャル
4位 movie1 湾岸署史上最悪の3日間!
5位 movie5 メトロポリスを駆け抜けろ!
6位 交渉人 真下正義
7位 SP3 秋の犯罪撲滅スペシャル
~
108位 movie2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
??    (警視庁捜査資料管理室 シリーズ)
109位 容疑者 室井慎次
110位 movie4 新たなる希望
111位 movie3 ヤツらを解放せよ!
~
1012位 LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件
1013位 室井慎次 敗れざる者
1014位 室井慎次 生き続ける者

1~7は全て面白かったのですが、順位付けするならこの辺かなといったところです。連続ドラマ版が圧倒的に面白かったですが…。

 

100位以降はつまらないけどまあ楽しめるところもあった作品。

 

『警視庁捜査資料管理室』はシリーズ外なので順位はつけませんが入れるとしたらこの辺かなといったところ。ほぼリアルタイムで見ていて、普通に面白かった記憶があるので最初はmovie2よりも上にしていたのですが(笑)和久さんとの別れのシーンに免じてこの位置になりました…。

 

1000位以降は見なくてもよかった作品。6時間もかけて見てシリーズ全体が嫌いになりそうでした。

 

メトロポリスが5位なのは真下管理官のシーンで大幅減点はあったものの、見ていて楽しかったから…ですかね。笑

 

ところで、室井と青島と森下はいつきりたんぽ鍋を食べるんでしょうか。ずっと待っていたのですが…。笑

(踊る大捜査線の感想記事、第4弾です。note版で書きそびれていたところなど少しだけ追加しました。)

 

 

交渉人 真下正義

普通に良作

踊る大捜査線っぽさは薄いですが、これは普通に面白かったですね。新作映画にも出てくる木島(寺島進さん)が登場していたりもするので、迷ったけど見ておいてよかったです。

 

脚本は十川誠志さん。演出は本広克行さん。

 

地下鉄の予定外の電車がいきなりホームに入ってくるシーンは普通に怖くて良かったです。その後、後続の電車と衝突しそうになる展開も見ごたえがありました。

 

その後、追いかけてくる無人の電車から逃げるために、路線を調整する展開も緊迫感があって見入ってしまいました。(2時間ドラマとは思えないほど本格派だなと思っていたのですが、これ映画なんですね。笑 スピンオフで映画作れるなんてすごいな)

 

真下と片岡(國村隼さん)が事件が終わった後に何をする予定だったのか話している場面や、広報係の矢野(石井正則さん)とのやり取りなんかもよかったです。

 

まあ、散々待ったのに演奏できずに羽交い絞めにされた挙句、演奏していないことすら観客に気づかれなかったシンバル奏者は可哀そうでしたけど。笑


 

容疑者 室井慎次

映像的な見どころ満載

いきなりストーリーとは関係のない話ですが、なかなかトリッキーな映像体験が続き(笑)、他の作品と雰囲気が違うなと思ったら、脚本・監督の両方を君塚良一さんが担当されているんですね。

 

大勢の警察官がひとりの警官を追いかけるシーンや、
教会みたいなところで捜査会議をするシーン、
灰島弁護士(八嶋智人さん)を部屋から追い出すために検察官の窪園(佐野史郎さん)が窓を開けるシーン、
室井が教会…じゃなくて警察署に戻ってくると会議室に大量の立ち入り禁止テープが張られているシーン、
灰島トンチキ弁護士がデカ机に飛び乗って大立ち回りするシーン、
学校の理科室で室井たちと弁護士団が椅子を挟んで対峙するシーン、
会議室に貼られたテープを引きちぎって捜査を再開するシーンなどなど…
見どころ満載でした。笑

 

冒頭の長めの空撮は同じく君塚監督作品の『グッドモーニングショー』でも見られた特徴ですね。

 

室井にあんちゃんと言ってついていく工藤(哀川翔さん)もなかなかいいキャラだったのでもっと見たかったです。


室井慎次 敗れざる者

私の心は破れましたが…

冒頭の星空のシーンからのどかな湖畔が広がるワンカットは素晴らしかったですね。ちょっとだけ期待が高まりました。

 

あとは、ひたすら長かったです…。

 

室井がテラスでサケを飲むシーンや料理を作ったりするシーンなどは、まあゆったりしていていいなと思ったのですが、
食事シーンは無駄に環境音というか…租借音でかくてCook DoのCMかと思いました。笑

 

無駄に動きの多いカメラワークと、定期的に入る交番警察の乃木(矢本悠馬さん)のコントシーンに、落ち着いた映画として見るには演出が雑だし、他の本シリーズの作品のような派手さもないので、今一つ楽しめる要素が少なくて残念でした…。

 

まあ、ヘリコプターが登場するシーンはちょっと気分が上がりましたが、劇中で大騒ぎする乃木を見てまた萎えてしまいました…。別に良いんですけど、劇中の人物が自分よりはしゃいでいると冷めるのって分かりませんか?笑

 

誰にも感情移入できない…

登場人物も全体的に好きになれず、

度々大騒ぎする乃木にもうんざりしましたが、犯罪者の子供だからとなじる年寄連中も不快、すぐ笑う児童相談所の松木(稲森いずみさん)も不快、

 

母親の殺害犯の手紙を強要するスーパーサイコパス弁護士・奈良(生駒里奈さん)も不快、もしや『容疑者 室井慎次』に出てきた八嶋さんの弁護士の部下とか??笑
いつ机の上に飛び乗るのかとハラハラしました。笑

 

八嶋さんの「違法ですぅ~!」まで再現してくれたら爆笑だったんですけど…笑

 

室井さん、あの弁護士だけは許しちゃだめですよ。小原弁護士(田中麗奈さん)と一緒にしたら泣くで…。

 

子供がいてそのうえ助け合いが必要な田舎の生活において人付き合いが苦手というだけで集会に行かない室井もなかなかひどくて、誰にも感情移入できませんでした。

 

あ、売店の叔母さんと「あなたヤクザだったの?」「似たような組織にいました」「じゃあ捕まえるほうね」という思想強めな会話はちょっと面白かったです。笑

 

森下(遠山俊也さん)と室井の再会シーンも良かったですね。あんな不快な連中を出すくらいだったら、みんなできりたんぽ鍋を囲んで昔話をするだけでも良かったのに。

 

室井が警察をやめた理由もよくわからず、それこそフジテレビだって地方局に長年飛ばされていた人がそこでいろいろ地方局を盛り上げて、その後例の会長が退任した後に、70歳くらいになって立て直しに出戻ってきたなんて例もあったわけですし、室井もまずは秋田県警でその思いを実現することだってできたんじゃないですかね…。

 

沖田がなんで出世できたのかもさっぱりわからないし…。笑

あと、室井の家作りのシーンが最後に回想で流れましたけど、どう考えても最初に描くことだと思います…。

 

本シリーズ初参加の武部聡志さんの音楽は爽やかで良かったですね。


 

室井慎次 生き続ける者

長かった…

冒頭や中盤に挟み込まれる雪のシーンは良かったんですけどね。

4時間ですよ…。不快な奴らと何を考えているのか分からない奴らの何気ない日常ほど見ていてつらいものはありません…。

 

他のキャラについては疲れて書く気にもならないので、置いておいて、(笑)

冒頭、放火されたのに被害届けも出さない室井にもイライラ…。室井が嫌いになりそうでした。

 

リクの誤解も全然解かないし…。

 

最後は変な理由でいなくなっちゃうし…。なんで子供を置いて軽装で出て行ったんでしょうか…。ご近所付き合いもしていなかったのに。

スマホの電波か届く伏線回収もここで??って話ですし、帰っちゃう青島も最低だし…。笑

 

良かったところ

室井のなまはげと、馬鹿者たちの謎のどつきあい、捜索隊が無線で絶叫などの珍シーンは笑えましたが…。

 

あと、リクの父親役の加藤浩次さん良い演技でしたね。

それにしても、最後は杏(福本莉子さん)がドアを開けたら犬と一緒に室井さんも帰還でしょう…!笑

 

死亡エンドは本作の成り立ちからして決まっていたことなのかもしれませんが、ドラマ版『義母と娘のブルース』みたいに疑似死亡(?)みたいな展開でも良かったのではないでしょうか…。

 

そういえば上で室井に対して書いたこと、新城がやってくれるみたいで良かったです。笑

(踊る大捜査線記事の続き、第3弾です。しれっとスペシャルドラマの感想も入れています。笑)

 

 

踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!

緊迫のオープニングと、笑えて共感できる湾岸署のリアルな日常

冒頭のレインボーブリッジを走る車をグーっと追うシーンから、張り込み(のような)展開へと入る流れは、無音の演出も相まって緊迫感がありすごく良かったですね。

青島がいくつも案件を抱えてキャパオーバーになっているシーンもリアルすぎて「嫌だ嫌だ…」と共感してしまいました(笑)。

 

署長たちによる戒名を考える会議のシーンや、身代金の札番号をメモするのが嫌になってコピー機を使い始めるシーンは、不謹慎ながら爆笑しました。

神田署長達はどうしようもない人ですが、すみれとの会話中にご飯を口に溜めるのをやめたり、手錠をかけられた後に素直に取り調べに応じたりと、どこか憎み切れないキャラなんですよね。

 

ある意味、風通しの良い職場で何よりです(笑)。

 

深まる青島と室井の絆と、名台詞が炸裂する圧巻のクライマックス

青島と室井がなんとなく自動販売機の前で缶コーヒーを飲みながら、また少し思いを交わすシーンはとても良かったですね。

 

「公開捜査になったんだ起きろー!」のシーンで、青島が目をパチッと開ける場面もちょっと可愛かったです(笑)。

 

そしてクライマックス。しつこく映される会議室のくだらないやり取りと、1分1秒を争う現場の状況をカットバックで見せ始め、音楽がどんどん盛り上がっていって……からのあの決め台詞が出てきたときは、かなり気分が上がりました!(笑)

 

室井のスーパー現場主義と、和久さん×副総監に見る未来の姿

ただ、その後に室井まで現場に駆けつけるのは「そこは違うんじゃないか?」と思いましたが…室井は青島に触発されると、スーパー現場主義になるんですね(笑)。

 

でも、青島が車内で眠ってしまったと分かって、室井がさりげなくシートベルトを着け直す場面などは、柳葉さんの細かい演技が光っていてすごく良かったです。

 

また、吉田副総監と和久さんの関係性が、将来の室井と青島の関係性を暗示しているようで良いエピソードだなと思いました。

あらかじめドラマなどで二人の過去や関係性を匂わせるエピソードが少しでもあったら、もっと感慨深かっただろうなと悔やまれるところではあります。

 

存在感は抜群だけど…本編から浮いていた日向への違和感

あと、日向(小泉今日子さん)はいらんかったな…。笑

あの警察署に来て大暴れするシーンなどは確かに見ごたえがありましたが、作品全体のトーンと明らかに違いすぎて面食らいました。
しかも本編のメイン事件とそこまで直接関係がないという…(笑)。

 

同じく君塚良一さん脚本の映画版『教場』でも林遣都さんに大暴れさせていましたが、確かに出てくると見ごたえがあって面白かったものの、「本筋のストーリーを止めてまでやることかな…」と思ってしまいます。

 

ファンサービスと単体映画としての完成度……納得の劇場版1作目

とはいえ、本編はこの映画1本でできるだけ綺麗に完結させつつ(青島と室井の確執はドラマからの持ち越しですが)、タイトルバックとエンドロールで過去の映像を手早く見せる形で、本編の邪魔をせずにファンサービスもしっかり盛り込んでありました。

 

映画としてのバランスも悪くなくて、面白かったと思います。


 

踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!

違和感が拭えなかった冒頭

この作品からシネマスコープ画面になるんですね。映像もガラッと綺麗になって、冒頭数分程度は少しテンションが上がりました。

 

しかし、SATが突入したところで青島たちが無茶をして逆にSATたちをやっつけちゃう展開が苦手で、一気に気分が下がってしまいました(笑)。

プロフェッショナル相手に「なんか無茶苦茶したら勝っちゃった〜」みたいなエピソードって、本作に限らずあまり好きじゃないんですよね……。その職業をバカにしている気がしてしまって。

 

仮にやるのであれば、SATの隊長をもっと「そんな奴いるか!?」ってくらいヒールにして、理屈抜きで「こいつらはやっつけるしかねえ」と視聴者に思わせてくれないと、全然見ていてスカッとしないです。

 

キャラクターの「リセット」にガッカリ……成長したはずの青島はどこへ?

そして、青島が所轄の小さな事件にガッカリするという、視聴者(私)にとってもガッカリなシーンが続き……。

 

いやまあ、確かに青島が刑事らしい大きい仕事を夢見て、実際の地味な仕事とのギャップに落胆するシーンはドラマの初期にありました。でも、そこから「事件に大きいも小さいもない」と成長したんじゃなかったでしたっけ……?

 

お話を作るために、お馴染みのキャラクターの性格がリセットされてしまうのも残念なポイントです。

 

無能・沖田管理官の登場

そして、今回から登場した沖田管理官(真矢みきさん)。前作で新城が改心してしまったので、次のヒール役ということですね(笑)。

 

どうやら本庁の管理官は毎度、所轄の刑事をコマ呼ばわりするのが伝統のようです。

 

歳末SPの新城もなかなかでしたが、この沖田はかなりの無能ぶりでしたね…。この役が真矢みきさんの代表作と伺っていたので楽しみにしていたのですが、これを代表作と言える真矢さんは心が広いなと思いました(笑)。サイコパスを熱演したみたいな感覚なんですかね……?

 

弁当の談合のエピソードは面白かったですし、青島とすみれが殺人犯の張り込み中にお互い追っている犯罪者を見つけるシーンは結構見入ってしまいました(笑)。

 

ただ、その後の岡村さんはいらんかったな…。

 

また、すみれが署長たちに「私たちのやっている仕事はやらなくていい仕事なんですか」と沖田の言葉を思い出して問いかけるシーンがありますが、
そうじゃないって話をこれまで散々やってきているわけで、今更署長に聞く話かな?と思いました。

 

青島のキャラ崩壊と、クライマックスのセリフへの違和感

クライマックスも、全然納得できない理屈で犯人たちがイキって、それに対して神経を疑うようなセリフで返す青島にもかなりびっくりでした。

 

本作は正直今ひとつでしたね。特に青島のキャラ崩壊が気になりました(長期シリーズではあるあるですが)。

 

確かにもともと余計なことも言うキャラではありましたが、少し一線を超えたセリフが増えていた気がします。次回作以降、修正してくれていることを願うばかりです。

 

脇役の存在感の薄さと和久さんの卒業

また、本作の上映時間は138分と映画1作目よりも長いはずなのに、過去作に比べるとすみれの上司の中西係長や魚住係長などの脇のキャラクターがあまり立っておらず、メインキャストと新キャラのやり取りがほとんどだったのも物足りなかったです。

 

和久さんはこれで最後なんですね。もうちょっと面白い回で卒業してほしかったな…。


踊る大捜査線 THE MOVIE 3 ヤツらを解放せよ!

「引っ越し本部長」青島と湾岸署メンバーの人間模様

オープニングがなかなか良かったですね。

レインボーブリッジから静かに始まり、(引っ越し)本部長に任命された青島が、テキパキと労災の報告や立ち会いに関する指摘をしたりするシーンは結構楽しかったです。

 

しかも、ドラマシリーズでは出世しないキャラとされていた魚住が出世し、青島が係長になり、すみれは上司の中西が出世しなかったためにヒラのまま……というのも意外で驚きました(笑)。

また、緒方(甲本雅裕さん)がまともに警察官っぽくなっていたのも、なんだか感慨深かったですね(笑)。

 

新キャラ・鳥飼の手腕と、室井さんの「キュートな不器用さ」

今回から登場した鳥飼(小栗旬さん)ですが、これまでの無能・新城や、無能サイコパス・沖田と違い、それぞれの意向を汲み取って器用に調整して回る見事な采配を見せてくれました。

本シリーズのキャリア官僚で「初めてちょっとデキる奴かも」と思ってしまったほどです(笑)。

 

こうして見ると、室井も別に特別有能だったわけではないんですよね(笑)。ただ、不器用に頑張っている感じに可愛げがあって、応援したくなる魅力があると言いますか…映画2作目の廊下を小走りするシーンなんて、なかなかキュートで良かったですしね。笑

 

やけくそ青島の暴走に爆笑

「どうせ自分は死ぬんだ」とやけくそになって色々と活躍してしまう青島のくだりは、ここまで振り切れていると逆にブラックな面白さがあって良かったです。

爆弾のくだりなんかは、見ていて思わず悪い笑いが漏れてしまいました(笑)。

 

署長たちの記者会見シーンは、謎に映画シリーズで唯一記憶に残っていた場面で、当時は大爆笑した記憶があったのですが、今回は笑いと不謹慎がせめぎ合っているうちに終わってしまいました(笑)。

ドラマ版の10話で厳重に拳銃を取り出すシーンを見ているだけにお前たちにはがっかりだよ!と思いました。

 

とはいえ、変に大騒ぎしていただけの2作目に比べれば、前半までは個人的に雰囲気として嫌いじゃない一作でした。

青島役の織田裕二さんも少し演技のテンションを調整されたのか、前作のようなキャラ崩壊を起こしていなくて安心しました。

 

まあちょっと、青島の病気と、日向とのやり取りと、スカンクのくだりと、岡村さんの再登場と、すみれの演説と、何故か片言の滝藤さんと、ビル爆破と…後半ストーリーがほぼ丸ごと要らなかったのと、
青島と室井のやり取りが少なくて、スリーアミーゴスのやり取りが間抜けを通り越して不快すぎて、アクションシーンに手を抜きすぎで、ネットの信者たちの爆破カウントダウンが胸糞悪かったのが気になったくらいです。

 

ドラマ版最終話では真下のネット仲間の情報を頼りに捜査をしたりしてたのに…。

 

あと、スリーアミーゴスのやり取りが不快だった点ですが、

 

ドラマシリーズでもすみれが留置場に立てこもった時にくだらないやり取りをしていましたが、

 

あれは3人と中西の心の中で、すみれの告発を止めたいという保身の気持ちと、自分のやっていることは間違っているという気持ちが鬩ぎ合っていたからこそのドタバタだったから、ギリギリ笑えたわけで…。


 

踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件

冒頭以外は見なくてよかったかも…

オープニングの交通安全教室のシーンはなかなか良かったですね。笑

 

車が看板に突っ込んで爆破からの子供たちがドン引きする展開は、面白さの部類が変わってしまっていますが、もう一度見返したくなる名シーンでした。笑

 

本編はここ数日の「踊る~」疲れで全然話が入ってこず…。笑

真下ら新署長陣と神田ら元署長陣の権力争いや、すみれと室井のお見合いの話など、どうでもいいエピソードの連続で、刑事たちの楽しいやり取りをたっぷり見れたのは、最後のテレビドラマ作品としては悪くないかったと思いますが…。

 

王や伸次郎など新キャラの魅力が薄いためか、満足度は低かったです。

 

虚無のクライマックス

本庁の人間が行くからそれまで待ってろと言われているうちに、犯人が来てしまうという展開も100億回見ましたし…。

 

披露宴での青島の演説もまったく心に来ず、青島は赤ん坊扱いするんじゃねえって話だし、王は逮捕だろってことだし、爆竹の下りはもう…なんすか??…って話だし…。

 

エンディングは一応テレビシリーズの構成を意識した作りでしたが、肝心の青島が走っているシーンが室内セットだったのも、なんだか悲しい気持ちになりました。

 

これ、うっかり見るの忘れていて、最後に見たのですが、良かったです。映画4作目を見る前に心が折れるところでした…。


 

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

なんとなく見れた…笑

前作の後半から引き続き事件が本格的になるにつれてどうでもよくなるというか、あまり面白くなかったです。

 

前半の署内でのやり取りは刑事なのにやっていることはサラリーマンっていう本作の面白さからは逸脱した内容になっていたものの、演者同士のやり取りはそれなりに楽しんだのですが…。

 

まあ、なんとなく見る分には3作目よりは演出の鈍重さも一部改善されていて見やすかったです。

 

青島たちがビール頼んだのを隠し通すのまでは良いとして署ぐるみで隠ぺいしだす展開がさすがに不快すぎたのと、
伸次郎がすみれの件で急に切れだすのが不快すぎたのと、
前作であほな理由で怪我をした鳥飼がただの無能になっていたのと、
クライマックスの犯人探しの流れが意味不明だったのと、
倉庫に突っ込んできたバスがもろCG過ぎて全然気分が上がらなかったのと、
すみれ退場の流れが雑すぎて不快だったのと、
組織改革委員会の外部連中が無能過ぎて心配になったあたりが、
概ね気になったところです。

 

魚住とすみれのやり取りはちょっと良かったのと、横山(大杉漣さん)が 長官に辞職勧告を突き付けるシーンが痛快だったのと、バナナのところは爆笑できたので良かったのですが…。

 

あと、タイトルバックは過去作と比べても本作が一番良かったですね。


映画シリーズについて追記

映画シリーズは全体的にアクションシーンで手を抜きすぎなのも気になりました。3作目のビルからビルへ飛び移るシーンや窓ガラスから部屋に入り込むシーンなど、実際にやるのは難しいからカットを割ってごまかすのは良いにしても、あまりにも割り方が露骨すぎて盛り上がり切れなかったです。

 

ドラマ版でもアクションシーンをカットして見せない演出はありましたが、今回は映画でそれなりに予算も時間も使って作っているでしょうから、もう少し頑張れなかったのかなと思いますけどね。カーアクションだけは本広監督のこだわりなのか、ある程度見せてくれるんですけど。(あとでドラマを見返してみたら、ドラマのほうがちゃんと見せてましたね…。)

 

あとは、映画2作目以降は大きな事件を扱うあまり、本作特有の警察署内での刑事たちのサラリーマン的やり取りが少なくなってしまったのは、残念でした。

スペシャル3作目から徐々に飽きてきたなとは感じていたのですが、それ以上に話を追うごとにどんどんつまらなくなっていった感が否めません。

 

ただ、作り手の予想以上に人気が出てしまったせいで長期シリーズ化してつまらなくなっていった作品は過去に浴びるように見ているので、途中からは心を無にして優しい気持ちで見ることができて自身の成長を実感できました。晩年の『ドクターX』に毎シリーズ切れていたのが懐かしい(笑)。

 

もう一回テレビドラマ版は見返したくなりました。