blogを書けと言われたので「Van Halen Preset」の話。

 

 blogを書けと言われたので「Van Halen Preset」の話。

 

 はい。

 今回は少々短めに。

 言わずと知れたエディ・ヴァン・ヘイレンのサウンド

 それを再現した(?)Helix/HXSTOMPプリセットの話です。

 

 エディ・ヴァン・ヘイレンのトーンについては、追求している方が数多く存在します。

 そのトーンは〈ブラウン・サウンド〉というものらしいです。

 エディが自らが出す音を「ブラウンの音」と口にしたことが元になった名称のようです(らしいです、とか、ようです、とか、如何にわたくしがこういうことに疎いか分かる言動ですなあ)。

 そのブラウン・サウンドは未だ万人が追い求めている事実。

 それだけ素晴らしいサウンドをエディが奏でていた、という証左なのでしょう。

 

 一応、Line6公式でもエディ・トーンの解説があります。

 

 

 Line6 Japanで日本語字幕ありの方。

 ふむ。なかなか興味深い内容です。が、なんか似た音にならないナァ。

 

 他に何かないかと探してみました。

 その中で「お!」と思ったのがこちら。

 エディ・トーンが2種類!

 

 

 最初から用意された日本語字幕はありませんが、設定から翻訳字幕が見られます。

 そしてHelix&HXSTOMPに入れられるファイルも配布されていますよ。

 

 早速ダウンロードして使ってみました。

 一応エディ・ヴァン・ヘイレン的なギターってことて、フロイド搭載+ハムバッカーのギターを2本用意しておきます。それぞれレギュラー、ハーフステップダウンチューニングです。

 初期のエディはほぼハーフステップダウンチューニングでしたので、一応。

 

 そうそう、この「ほぼハーフステップ」ってのがポイントです。

 実際は〈ハーフステップダウンといいつつ、特定の弦を僅かにズラしたピッチでチューニングしている〉とか。またレギュラーチューニングの場合でも同様らしいのですよ。

 そう言えば、「エディはチューニング含めてギターのセットアップが難しい人だった」という話もあります。エディ当人の握力が強めで「彼が押弦するとピッチがシャープするから」という理由を含めて、なかなか大変だった模様。

 ってことはですよ、エディ・トーンを完全再現するには、完璧な本人仕様のギターセットアップ/チューニング、そしてエディ本人の弾き方を寸分違わずコピーしないといけない……ってことなのかなぁ? うわあ、大変。

 

 そこまでしなくていいや! ってことで、今回レギュラーチューニングのギターにCaparison Dellinger。ハーフステップダウンチューニングのギターにJacksonをセットアップ。

 さあ、このプリセット、どんな感じでしょうか。

 

 

 

 エディ初期トーン。

 

 最初はエディの初期トーン。

 

 ※配布されている初期エディ・トーン。

 

 1stと2ndアルバムの時期を意識しているようです。

 詳細に関しては動画を見て頂くとして、実際音を出してみると「あー、こういうねー、ああー、はー、ほー」という感じです。

 

 パリッとした明るいロックトーンで、ヌケがよい。

 高~中域が強めに設定されているせいかもしれません。そのお陰か各種ハーモニクスが出やすい! またブラッシングしたときの音もくきゅくきゅしてて良い感じ。

 もちろんギター側ボリュームorボリュームペダルで歪み量がコントロールできます。

 更にこの位置に置かれたディレイがよい効果を生んでいるような……。掛けぱなしにしてサウンドに厚みを出している、のかな?

 あとオフになっているエフェクツをオンにすると、ははあ、こういう効果ね! と。

 わたくし、エディ・ヴァン・ヘイレンのトーンに詳しくありませんが、これはアリかも!

 

 

 

 5150サウンド。

 

 こちらはPV Panama(Peavey 5150)をベースにしたサウンドです。

 

 ※5150サウンド?

 

 歪みは増えましたが、滑らかです。

 初期VHサウンドよりも荒々しさが控えめになっている、とも言えます。言えるよね?

 現代的なバック/リードトーンへ近付いた歪み……と言えなくもない、ような気もします。

 使用されているPV Panamaサウンドの影響が顕著なのでしょう。

 

 やはりこちらも高~中域の強調っぷりから、非常にヌケがよいですねぇ。

 当然各種ハーモニクスもビシバシでます。

 割とオールマイティに使えるプリセットの気がしないでもない。

 

 PV Panama 要するに5150アンプでエディ・トーンを目指した感じでしょうね。

 あれ? 5150アンプっていつから使っていたんでしたっけ?

For Unlawful Carnal Knowlegde」アルバムだと、5150プロトタイプ。

 その後のツアーでプロダクトモデル。

 そんな感じみたいです。いや、詳しくないから間違えているかも。

 とは言え、なるほどなぁと思うサウンドになっているプリセットです。

 

 そして5150実機は〈Soldano SLO-100〉を参考して開発されたみたいなんですねぇ。

 だからなのでしょうか、「For Unlawful Carnal Knowlegde」アルバムでは、5150プロトの他、Soldano SLO-100を併用したようです。ってことは、Soldano SLO-100モデリングを使ってエディトーンを探るのもあり? 

 

 

 手を加えよう。

 

 さて、二種のエディ・トーンですが、ちょっとだけ手を加えてみたいと思います。

 

 初期プリセット、5150プリセット、これらはどちらも(現在で言うところの)レガシーキャビで作られたものなんですよ。プリセット自体が4年前の作成ですからね。当然です。

 ここをHelix3.50以降に登場したキャビに変更したら、もっと生々しく密度があるサウンドになるんじゃないかなぁ。そんな目論見で〈AMP+CAB〉からそれぞれアンプとキャビをセパレートその際に新キャビへ入れ替えてみます。パラメータ数値は再現出来るところはそのままです。

 エフェクトも一部レガシー枠を使ってありますが、比較しやすいようこちらはそのままに。

 

 さあ、どうなる!?

 

 

 

 初期で新キャビ。

 

 

 こちらが弄ったものです。

 

 ※アンプとキャビを入れ替えた。

 

 アンプは「Brit Plexi Brt (Marshall Super Lead 100 のBright チャンネル)」。

 キャビは「4×12 Greenback25    4×12(Marshall Backetwwave G12 M25)」。

 それぞれ一部を除き、配布プリセットファイルで設定されたパラメータのままです。

 

 ザッと弾いた感じ、何だか元プリセットより高域が後退しているような……。

 もちろんキャビの情報量は増えていると思うのですが、僅かに奥へ引っ込んだ、或いは音量が小さくなったように感じます。

 

 思てたんとちゃう!

 

 うーん。キャビのパラメータより、アンプパラメータを弄った方がベター?

 単純にPresenceを上げるとか。

 そうなんです。この辺りはギターとの相性やキャビのマイク設定、或いはアンプ側のパラメータ変更で対応するしかありません。

 いまんとこ保留!

 

 

 

 

 5150で新キャビ。

 

 こちらも同じく。

 

 ※同じようにブロック入れ替え。

 

 こちらは新キャビネットの恩恵を受けている感じがします。

 が、キャビのマイクが違うせいか、僅かに中域が削られている感じも。

 409Dynamic が新キャビだとないのですよ。

 なので421Dynamic にしておきました。

 なんだかんだでマイクを57Dynamicに変えたり、アンプ側でPresenceを少し上げてやったりするといいかも。

 

  とか言いつつ、某ユリガミッ! 風リフやブラッシングすると意外や意外、1st期の音にちょいと似ている気がします。うーん、新キャビの威力だろうか。

 

 

 

 ぶっちゃけると。

 

 エディ・ヴァン・ヘイレンって、自分の機材に関して巧妙に「嘘」を混ぜます。

 有名なところだと、アンプの電圧。確か、ファースト・アルバムからセカンド・アルバム辺りのギタートーンに皆が衝撃を受けている時期だったと思います。

 エディ曰く「(アンプに投入する)電圧を上げて使っているんだ!」

 この本人情報を信じたプレイヤー達は、アンプの電圧をガッツリと上げて使いました。そんで「おおう! 流石エディ。電圧を上げるとは。いやあ、あのサウンドに近い!」みたいなことを全員が口走った……のかは定かではありませんが、アンプの寿命は確実に短くなったことでしょう。そして同じ音にはならなかったはずです。

 で、エディ自身は電圧を下げていたとか何とか。マジかエディ(この辺りは詳しい方がご説明しているはずですので、そちらを参照下さい)。

 更に〈当時から改造マーシャルを使っていた〉という情報も。だとすればエディと同じモデルの当時品アンプを手に入れ、同じパラメータにしても、結局は違う音になってしまうってことですね。

 

 当然、HelixやHXSTOMPに入っているMarshallはエディの改造アンプではありません。

 そのまま使ってもドンピシャなサウンドやトーンは狙えないと言うことになります。

 なので、各種設定やエフェクツである程度似てるトーンを探り、頑張ってエディっぽく弾く! のがよいのかなあ? どうなんだろう?

 ただ……上の方にも書いてますが、ギターセットアップ/チューニング、エディ当人の握力で同じ弾き方ができていないなら、同じトーンにはならないでしょうし。

 うわあ、極論過ぎる。

 

 ぶっちゃけ「細かいことを気にせず、自分のやりたいようにやる」が一番!

 かも知れない。うははは。

 

 

 

 配布プリセットは実に勉強になる。

 

 こうやって配布プリセットをチェックするのは、実に勉強になります。

 おおー、こういうルーティングだとこうなるのね。とか。

 ファクトリー・プリセットにも有名ギタリストのトーンを元にしたものが多数収録されていますから、参考にするのも可能です。

 逆に言えば、これらのプリセットをコピーしたものをベースにパラメータやブロックを足したり、弾いたりして自分のギター用プリセットを組んでしまうとよいのかも。

 

 ……個人的に言えば、そこまで複雑なものは組まなくてもよいタイプなのですけれどね。メインで使う歪みプリセットはシンプルなので十分ですし。

 クリーン系の方が、場合によってモジュレーションやフィルターなど多数掛けるので複雑なルーティングになりますもの。もちろんクリーンでもシンプルなセットを使うことはありますけれども!

 

 そしてここまで来て正直に言います。

 なぜ、今回エディ・ヴァン・ヘイレンのトーンを取り上げたかとも申せば

「自分が参考にしたいギタリストのトーンを作成しているHelix/HXSTOMP情報がない!」

「有名ギタリストの沢山あるのに! あ。エディのあるじゃん」

「ならコレを試してみてBlog書けばええんちゃう? そうしようそうしよう」

 だったからです。うわあ、悲しい。

 

 短めですが、そんな感じでエディ。・トーンの話でした。