なんだか最近仕事が忙しくて精神的には壊滅状態なのです。

ハルマゲドンですアポカリプスです怒りの日です。

 

冗談はさておき、昨日交通会館のコインショーへ行ってきました。

東京の現在の状況だと休日もあまり出歩くべきではないのでしょうが、ちょっとオークションに出品したいコインがあったので質問も兼ねてササッと行くことに。

 

どんな収集もですが、数が揃ってきたり、収集に対する考えがある程度決まってくると、どうしてもあぶれてしまう物が出るもので、私も最初の頃に購入したコインや大失敗品を整理しようと重い腰をよっこいしょと上げてみた次第なのです。

あぶれ品と言っても購入した時は気に入っていた品ですし、失敗も値段的な物なので現物が悪いわけではないのですよ、欲しい方どうぞな出品です。(Fine Style評価もちょっと出します。)

 

実はAWへの出品は初めてだったのですが、ワールドコインズさんの所で聞いてみたらそのまま出品依頼できるとの事でしたので、説明を聞きながら申し込み用紙を書いて渡してきました。

本当はゆっくり他のブースのコインも見たかったのですが、長居はまずいと退散。空いてはいたのでそれ程気に掛ける事もなかったかもしれませんが、他の即売会ももう少し落ち着いてからですかね。

 

とりあえず半分だけ出品しますので、上手くいったらもう少し出してみます。

その内見たようなコインが出てきた時にはお願いしますね。

 

さて後はAWの話。

古代コインはアテネのフクロウ銀貨は毎回沢山出ますね。有名なコインですし、古代ギリシア収集の入門的に欲しい方に行き渡って、他の古代にも興味が出てくれればとも思いますが、あまり値崩れはしなければいいのですが…。

 

そして金貨ですが、アレクサンドロスのスタテル金貨は今回も見合わせ。前回のマンスリーオークションのスタテルはちょっと心が動かされましたが、もう少し探そうと我慢。

それとプトレマイオス朝の金貨が結構出品されていまして、前回はアルシノエ2世のオクタドラクマでしたが、今回はプトレマイオス3世のオクタドラクマが出ています。グレードはAUですがちょっと気にはなります。でもまあ指をくわえて見ておりましてしばらくは貯金ですね。

 

うーん、古代金貨デビュー、都市景観デビュー、現代ウナライオンデビュー…

余裕もないですし今回は見てるだけにしたいかと。

 

ではこんな所で。

 

ちょっと前に古代コインの本の紹介をやってみましたけど、外国の本でしたので今回は国内の本のお話です。

 

シルクロードのコイン―平山コレクション

講談社/1992年出版なので結構昔の本ですね。

ケースのシャープール1世の金貨が素晴らしいです。

 

国内で古代コインやシルクロード美術に興味がある方は名前を聞いた事があるかもしれませんが、平山郁夫氏の収集したコインコレクションをまとめた大型本となります。

 

平山郁夫氏は、シルクロードや仏教を題材にした日本画家として以外に

Wikipediaの略歴によると、(1930年6月15日 - 2009年12月2日)教育者。日本美術院理事長、一ツ橋綜合財団理事、第6代・第8代東京藝術大学学長を務めた。文化勲章受章者。称号は広島県名誉県民、広島市名誉市民、鎌倉市名誉市民。

うーん、凄い方です。

コレクションを展示した山梨県のシルクロード美術館も有名ですね。

 

戦中に広島で原爆の被災もされているそうで、原爆後遺症を抱えながらもシルクロードの各遺跡を巡り文化財保護などもされており、気楽なコレクターの私からすると圧倒されてしまいます。

 

なんだか本の紹介の気が引けてきましたが、とにかくケースから出して本を開きましょう。

ちなみの外側にさらにボール紙の外箱があったりします。

 

綺麗な拡大写真はさすが大型本。まずは代表的なギリシアからアケメネス朝、バクトリア、さらにササン朝のコインやクシャーナ朝のコイン(ここら辺は知識なし)とシルクロードと縁のある西域と呼ばれる地域のコインを紹介しています。

ローマのコインも東方属州から流通していた物を紹介しています。

 

前にも書きましたが、図鑑好きの私からするとこう大判の写真で美しいコインが紹介されているのを見るのが好きなのですよね。

昆虫も好きな私は、図鑑のカラープレートなんかを時間を忘れて見入ってしまいまして、解説本やカタログも知識の必要として大事ですが、同じくらいに目で見る快楽に自分は弱いのでしょうね。

 

平山氏のコレクションとして有名なカニシカ1世の仏陀の立像の金貨など貴重なコインも紹介されていますが、私が気に入ったのは右頁の、バクトリア王国のエウクラティデス1世の槍を振りかぶった姿を後ろから見た図柄の銀貨。

このコインにはやられまして、数ある古代コインの中でも図柄のデザインは最高峰に近いと思います。バクトリアのコインに興味を持ち始めたきっかけでもありました。

 

そういえば以前のオークションワールドの出品で、平山氏に影響されてバクトリアのコインコレクションをされた方の収集品がまとめて出ていましたが、エウクラティデスの例のコインも出品されていましたね。

状態と予算の問題で泣く泣く見送りましたが、あれは無理をしてでも入札すれば良かったかとちょっと後悔しています。落札された方も平山氏のファンだったりして。

 

という訳で欲しかった本だったのですが、定価40,000(!)。まあこれは部数の少ない図鑑類はしょうがないですね。重版なんか考える本でもないでしょうし。(高いのですよね昆虫の図鑑とかも。)

ただ、オークションではちらほら出品を見ますので、半額以下くらいだったら買ってみるのも良いかもしれません。私もそれくらいで買いましたし。

 

それでもちょっとお高い…という方には図録なんてどうでしょうかと以下の本を。

 

平山郁夫 悠久のシルクロード

 

こちらは古書店で安ければ1000円前後くらいで手に入りますのでリーズナブルですね。他にもう一冊図録を持っているのですが、こちらの方が平山氏の作品なんかも収録されていますので、これ一冊で一通り知ることができてお得かと。(なんか商品紹介みたいですね。)

 

本当は作品の感想なんかも書きたいのですが、美術や仏教画なんて私はさっぱりですので無謀なことはしないでおきましょう。

 

もちろんコイン紹介の頁もあります。

 

ではこんな所で。

 

ゴールデンウィークからずいぶん時間が経ってしまってもう6月ですね。

………。

 

6月!?もう今年半分過ぎちゃうの!

 

まあ特に問題ないですね…。後悔のない人生など存在しないのですから。

なるべくブログの更新は月2くらいを心掛けたいのですが、ちょっと忙しい時は放置気味になるかもしれませんので、思い出した時にでも見ていってください。

 

今回は遅くなりまして申し訳ないですが、ヘリテージで落札したデメトリオス1世のテトラドラクマ銀貨のお話。ポリオルケテス(攻城者)と呼ばれる方ですね。

 

マケドニア王国 デメトリオス1世 紀元前306-283

テトラドラクマ銀貨

AU Strike5/5 Surface4/5

 

こちらのコインは彼がマケドニア王になった後に、アンフィポリスで発行された物となります。トーチがミントマークだった都市ですね。

 

デメトリオス1世は、アレクサンドロス大王に仕えていた将軍である片目のアンテゴノスの息子で、大王の死後は父とともに他の大王の後継者達と領土をめぐってディアドコイ戦争を戦います。

攻城者という綽名は、彼がプトレマイオスと同盟していたロードス島への攻囲戦や、城攻めの巧みさから付けられて名だそうです。

 

ちなみにロードスの攻囲戦では攻め落とすことはできず、プトレマイオスとの戦争時の中立の保証を得てデメトリオスは撤退。その際に遺棄された兵器を売った資金で作られたのが有名なロードスの巨像という事で、前に紹介したロードスのコインとも関係があったりしたのでした。

 

その後は、リュシマコスとセレウコスの同盟軍と戦ったイプソスの戦いで父アンテゴノスは戦死。彼の領土は勝利者達に分割されてしまいます。

騎兵を率いていたデメトリオスは追撃を逃れて、残されていた自軍の艦隊と合流した後に、かつて解放者として入城したことのあるアテネを攻め落とし、さらにマケドニアを支配していたカッサンドロスの息子を暗殺させてマケドニア王になります。

逆転劇といった感じでマケドニア王となったデメトリオスは、テッサリア地方の湾に面した土地に自分の名を付けたデメトリアスと呼ばれる都市も建設しているそうです。

 

しかし、王になったのもつかの間。ピュロスとリュシマコスの同盟軍にマケドニアを攻められ領土を失ってしまったデメトリオスは、再び艦隊を率いて今度はエーゲ海の反対の小アジアへ攻め込みますが、セレウコスの軍に包囲されてしまい降伏する事になります。

セレウコスは義父だった事もあるデメトリオスを王として扱い、虜囚ではありますが、ある程度は自由な宮殿暮らしを許されて最後はそこで余生を過ごしたそうです。

 

ざっと書いてみても歴史家が話題にしたように浮き沈みの激しい忙しい人生ですね。

 

さて、ちょっと分かりにくいのですが、デメテトリオスの頭に付けたダイアデム冠の上あたりに角が生えています。こちらはゼウスの象徴である雄牛の角なのです。

かなり調子に乗ってしまう性格だったそうで、自分が神格化された肖像でコインを作ったのですかね。

ヘレニズムの君主の肖像も色々ありますが、力強いデメトリオスらしくて似合っていると思います。発行地によっては太っちょの本当に牛みたいな顔のコインもありますけど…。

 

裏面は海と地震の神様ポセイドン。

 

デメトリオスはこのコインの以前にプトレマイオスとの海戦に勝利した記念として、表がガレー船と勝利の女神、裏は矛を構えたポセイドンのコインも発行しています。

エーゲ海の島々と同盟を結び、艦隊を率いて多くの勝利に輝いたデメトリオスらしいデザインですね。

私はこのポーズを取った姿のポセイドンが好きですが、他にも座像のデザインとかもありますので好きなタイプを選んでみる楽しみもあると思います。

 

以前書いたようにAWには参加せずヘリテージで落札たコインなのですが、だいたいAUくらいだと2,000ドル前後くらいが相場のようで予想金額もそれくらいでした。もちろん状態や作りの良し悪しで金額もだいぶ変わりますが、フロアも中止だし相場以下で落札できるかも…と思ったのですが、そう甘くはなくちょっとオーバー金額で落札。

 

打刻されている文字は、BAΣIΛEΩΣ  ΔHMHTPIOY(王 デメトリオス)

 

手元に来て眺めてみると、画像から予想していたようにちょっと濃いめのトーンでしたが、裏面のポセイドンの図柄が素晴らしい出来なので良しとしたいと思います。アレクサンドロスコインの裏面のゼウスと並べてギリシア神話のツートップを揃える事ができました。

 

ポセイドンと言えばトレードマークの三又の矛ですね。

 

ではこんな所で。