つ、疲れ…(略)今年も参加してきましたインセクトフェア。

並んでいたら雨降ってきて寒いわ、会場はぎゅうぎゅうで揉みくちゃだわ、もー何だか年々体力の限界を感じますね。

 

結果。ぱっと見は少な目ですが過去一予算を使って買ってしまった標本がありましてね…。

 

こちらカンターミヤマ亜種コラシ:Lucanus cantori colasi.

ミャンマーから一部インド北部にも生息しているそうです。

 

原名亜種のカンターも高いですが、コラシの方は長年インセクトフェアに行っていましたがほとんど見た事が無いというか、近年だとインセクエストさんの所の在庫しか見ないような。という事で手持ちの予算の大半を使って購入。

 

帰って早速カンター箱に投入。

カンターコレクションはこれで完成かなと思ったのですが、まだコラシのメスも欲しいですし、今回の標本と比較用で原名亜種の中型~小型個体を揃えたいしでもうちょっと続きそうです。

 

で、予算の大半を使ってしまったのでもうお金無いよという事で後は手頃な物を摘まむ感じで購入。

カシミールオニオサムシ:Carabus caschmirensis.亜種wittmerorum.

 

黒色の原名亜種の方は持っていたのですが、こちらは緑色の輝きが美しい亜種で欲しかったのですが何となく機会が無くてようやく入手しました。

名前の通りカシミール地方からパキスタン北部辺りの高地に生息するオサムシ。

バクトリアにガンダーラにカシミールに…中央アジアって良いですよね。

 

カシクスオニノコギリカミキリ:Prionocalus cacicus.

オニカミキリ類は好きなのですが寸詰まりのこの仲間は持っていなくてこの機会に入手。ぼちぼち集めて行きましょう。

 

あとは手頃な値段のユカタンビワハゴロモ。

 

言わずと知れた頭部が異形の有名種ですね。

 

もう少し見て回りたかったのですが、例によって人混み過ぎて限界となりブログの皆様と顔合わせ後に帰宅。ちょっと予算や日程的に次は来年の浜松町になりそうなのですが今度は休み取れるかなあ。

なるべくイベントには参加したいなと思いつつ、行かれた方々はお疲れ様でした。

 

ではこんな所で。

 

最近ちょっと集めている小型銀貨の話でも。

少し前にパリオンのヘミドラクマの話をしましたが今回はケルソネソスのヘミドラクマ銀貨です。

 

トラキア地方 ケルソネソス 紀元前357-320年

ヘミドラクマ銀貨

VF+

 

表面は振り返るライオンの上半身。

これも1cmちょっとの大きさですがお腹の毛まで細かく打ち出されていて見事な出来。

 

このコインなかなか中心に奇麗に打ち出されている物が少なくて出会えないのですよね(下記に書いた話でその中心に打たれている物がまた怪しい確率が高いのですが…。)

 

裏面は幾何学文様のパンチマーク。

裏面は色々ミントマーク違いがあるので種類を集める楽しみもあるのですがねえ…。

 

ちなみにケルソネソスはこの辺り。

現代のクリミア半島に位置する黒海沿岸の都市ですね。

 

古代の黒海沿岸は穀倉地帯としてギリシアへの穀物の輸出で栄えており、ケルソネソスもこうして沢山の銀貨が作られたそうです。

 

さて、小さいながらも図柄のデザインも作りも素晴らしくて有名なケルソネソスの銀貨ですが、どうも贋造品が多いというのも有名みたいでして、この種の黒海周辺の小型銀貨は90年台後半辺りに大量に出回った有名な贋造品の一群もあるみたいです。

特に中心に奇麗に打ち出されている物は危ないとか、スラブに入ったりオークション会社に流れた物があるなんて話が海外のコインコミュニティでも話題に上がってるみたいでなんだか怖いですね。

 

と言ってみたものの、明らかに現代の偽物と判る物以外は私の節穴審美眼では判別なんてできないので、一応今回の物はイギリスのTCCオークション出品物のようだったので入手してみました。

あまり疑心暗鬼になるのもあれですが、もし入手を考えている方は最低でもオークション会社を通したり、フランクリンミントなどの何かしらの保証がある物が精神的にも安心かと。

 

本当は偽物なんかに煩わされないで収集を楽しみたいのですが、こういう問題は根が深くてなかなか解決とはいかないのが困り所ですね。

 

ではこんな所で。

 

化石も終わりにしてそろそろコインの話をしましょう。

 

帝政ローマ 117-138年 ハドリアヌス帝

セステルティウス銅貨

NGC AU Strike4/5 Surface3/5 Fine Style. smoothing.

 

ハドリアヌス帝は以前にデナリウス銀貨で紹介しましたが、セステルティウス銅貨は初めて手にしました。

35mmに25g弱の大迫力の大型コインで重さもズッシリとした存在感があり、かなり満足度が高いです。ちなみに材質は黄銅なので作られた時は金色の輝きのコインだったそうです。

 

ローマコインを集める上で避けては通れないのがセステルティウス銅貨ということもあり、紹介の物は”smoothing”評価で付着物を剥がした跡があるものの、AUグレードでFine Styleとあって私が入手できる上限かなと手にしてみました。ずいぶん昔にXFグレードのFine Styleを入手する機会もあったのですが我慢して正解だったかも。

 

裏面は以前に同じ図柄を紹介した花を持った希望の女神スペス。

特徴的なのは大きく打ち出されたSCの碑文。

帝政ローマでは銅貨の鋳造権は元老院が持っており、SC(Senatus Consulto :元老院の決議により)という表記が刻まれました。

 

セステルティウスはローマの資産の基本単位としてしばしば登場しまして、例えば解放奴隷は3万セステルティウスで自由民として市民権を得られたり、ローマ元老院の資格条件として資産が100万セステルティウスだったり、市民の生活でも買い物や物価の単位としてもセステルティウスが語られる感じですね。

現代の価値に換算は諸説出ていて難しいのですが、1セステルティウスは数百円~数千円の間くらいだったみたいです。

 

さて、材質的に古代の銅貨の腐食は不可避という事で、発掘された銅貨は今回の物のようにパティナと呼ばれる酸化物等の緑色の付着物とコイン自体も緑色に変色した見た目であるのですが、埋没していた条件よっては稀に”テヴェレパティナ”と呼ばれる褐色~黄銅色の物が存在しまして、それが最上とされるそうです。

中には表面を削って内部の黄銅の地肌を出したなんちゃってテヴェレパティナもあるみたいですが、文字通りローマを流れるテヴェレ川の川床のような環境に置かれ、腐食が少なく状態の良い物は黄銅色が図柄の立体面に輝くようなコントラストで目を惹きます(テヴェレパティナがテヴェレ川全ての発掘品や同じ色彩の物を指すのかは諸説あるみたいで、元は特定の場所からの発掘品のみとも聞きます。あんまり詳しくないので間違ってたらすみません。)

 

中には金貨や銀貨以上に評価されるセステルティウスもあるようで、もし古代ローマコインで最高の物を一つだけ手元に置いておくとするとアウレウス金貨やデナリウス銀貨じゃなくてテヴェレパティナで芸術性の高いセステルティウス銅貨を選ぶなんて古代の収集家も多いのではないでしょうかね。

 

私は一つなんて選べなかったり予算の限界もあるのですが、こうして銀貨と銅貨のハドリアヌスが来ると次は金貨…と考えたいもののこれが高いのですよねー。いつかはアウレウス金貨なのですがいつになる事やら。

 

ではこんな所で。