前回はロシア産のアンモナイトの化石の話をしましたが、今回は少しだけですけど世界のアンモナイトを紹介してみたいかと思います。

 

その前に、前回の記事では有名だし大丈夫かと書かなかったのですが、皆様アンモナイトってどういう生き物だったか知ってますよね…?

見た目から貝の仲間というのも当たらずしも遠からずというか、貝を含めた軟体動物の中でもタコやイカに近縁の頭足類というグループの生き物となります。

 

ちょっと詳しい方は生きた化石のオウムガイも頭足類の仲間と知っているかもしれませんね。

オウムガイはアンモナイトよりも原始的で、目は穴が開いただけのピンホールカメラ的な簡単な構造からも古い形態の生き物ですね。

 

アンモナイトと共通なのは殻の中に気体の詰まった気室と呼ばれる仕切りがいくつもある構造で、この気体と浸透圧による液体のバランスで浮き沈みを行う事が出来ます。

 

系統図はこんな感じ(間にチョッカクガイやベレムナイトとかも派生していますが今回は話題にしないので省略。)

古生代のかなり古い時代にオウムガイとアンモナイトは分化し、その後アンモナイトからタコ・イカが派生。アンモナイトは恐竜と共に中生代末期の大絶滅により系統は途絶えました。

 

ちなみにオウムガイは長生きで数十年の寿命と比べて、アンモナイトはタコ・イカのように寿命は数年だったようです(驚くことに現生のダイオウイカもあの巨体は数年であそこまで成長するとか。)

 

さて、前置きが長くなりましたが化石の紹介。

ロシア産と比べてそれほど良い化石を持っていないのですが駆け足で世界のアンモナイトの話を。

perisphinctes SP.

Rom, Poitou-Charentes, France.

中生代ジュラ紀後期。

 

まずはフランスのアンモナイト。何となく一般の方が考えるアンモナイト化石がこんな感じじゃないかなと思う見た目。

この種は沢山出てくるみたいで数千円のリーズナブルな化石。品質は信頼と実績の東京サイエンス品で実家のような安心感。

 

Pleuroceras spinatum.

Buttenheim, Germany.

中生代ジュラ紀

ドイツと言えばブッテンハイムの黄鉄鉱に置換された金色アンモナイト。

低酸素の海底に生息する陰気性細菌の作用で黄鉄鉱化したとか。この種の化石は三葉虫も細部まで残った物が有名ですね。

 

Psiloceras planorbis.

Somerset, England.

中生代ジュラ紀

美しい遊色のプシロセラスと呼ばれるアンモナイトですがぺっちゃんこ。潰れもあるものの、この種類は元々平べったい殻だったみたいです。

イギリスではもう一種ぺっちゃんこのCaloceras johnstoni.というこれまた遊色が美しい種類がいるのですがあまり良い化石を持っていないのでスルー。

 

Ammonite Cleoniceras.

Mahajanga, Madagascar.

中生代白亜紀前期。

 

ヨーロッパから南下してアフリカのインド洋に浮かぶマダガスカル島のアンモナイトはかなり大量に産出するようで、手頃な値段のクレオニセラスが遊色アンモナイトとして有名ですね。

私は何となく持っていなかったのですが最近一つ入手してみたら思いのほか美しくて良いアンモナイトでした。

 

アジアに移って中央アジアのヒマラヤ山脈のアンモナイト。

Blanfordiceras wallichi.

Himalaya, kali gandaki River, Nepal

中生代ジュラ紀。

 

ヒマラヤはテチス海と呼ばれる古代の海底の地層が陸塊同士の衝突により山脈として押し上げられた結果として、そこに生息していたアンモナイトが産出するそうです。

高山の化石というとロッキー山脈などもカンブリア紀の海洋生物の化石が有名ですね。

 

あとアジアのアンモナイトというと、私は持っていないのですが日本の我が国も北海道がアンモナイトの産地として有名だそうです。科博の日本館にも展示がありますね。

 

最後はアメリカ大陸のアンモナイト。

以前にも紹介したモンタナ州のHoploscaphites crassus.

 

Hoploscaphites nebrascensis.

South Dakota, USA

中生代白亜紀後期。

 

この種は輝きの強い遊色が美しいのですが上手く撮れませんでした。

 

Ammolite.

Albert, Canada.

白亜紀後期

 

そしてアメリカ大陸と言えばカナダ・アルバータ州のアンモライト。破片ですけど。

奇麗な丸ごと化石で満足する状態の物と考えると100万くらいは覚悟しないといけないので破片で我慢しております。

ちなみにアンモライトと呼ばれる種の化石は何種類かいるそうで紹介したような破片だと良く分からなかったです。

 

という事でアンモナイトの化石の話でした。

化石の収集というと敷居が高く感じる方もいるかもしれませんが、アンモナイトは見た目の存在感がありますので興味ある方は博物インテリア的に一つだけ飾ってみるなんていうのもいかがでしょうかね。

 

ではこんな所で。

 

書こうと思っていたらいつの間にやらもう7月になっていたので早く書いてしまいましょう。

私はコイン以外にも色々と集めている物があるという事で去年は三葉虫の化石の記事を書いてみましたが、今回は数が集まっているロシア産アンモナイトの化石を紹介してみたいと思います。

 

まずは我が家で一番高い化石。

Audoliceras matherianum.

Saratov , volga , Russia.

中生代白亜紀後期。

 

オードリセラスというロシアの代表的なアンモナイトですね。

お値段と共に大きさも30cmに届きそうな我が家で一番大きな化石。

 

ロシアの化石は装飾品として加工され、この種のアンモナイトは本体を半部岩に埋め込んで絵皿のようにした物が多くて私はあまり好きではないのですが、こちらは立体的に掘り出されて修復も最小限で良い感じだったので入手してみました。

 

開口部の方に潰れてしまった跡もありますがそれ以外は保存状態も比較的良く、黄鉄鉱に置換されている反対側の巻きの中心部は先端の繊細な部分まで見事です。

 

この化石は以前にも紹介しましたが通常の巻貝形の殻のアンモナイトと比べて、異常巻きと呼ばれる形状の種となりまして他にもいろいろな形の異常巻きアンモナイトが存在します。

Wikipediaから、異常巻き色々。

殻の巻き方がグチャグチャの本当に成長異常かと思うような凄い種類もいますが、生息環境や生態に合わせた形状で、かつて言われた事もあったような進化の異常や奇形ではないそうです。

 

Deshayesites deshayesi.

volga , Russia.

中生代白亜紀前期。

 

これもロシアの代表的なデシャエシテスというアンモナイト種。

こちらは典型的なアンモナイトの形ですが、立体的な掘りの深い肋と殻の美しい真珠層が特徴的な種ですね。

 

反対側の個体は一部が割れて内部で結晶(たぶんカルサイト?)が成長しているのが見れます。

 

こちらは2cmくらいの小さいデシャエシテス。これもピンクよりの真珠層の遊色が美しい。

成長すると両手で抱えるくらいに大きくなる種類ですけど私はそんな大きい化石は置くところが無いですね。

 

Kosmoceras sp.

Saratov , Russia.

中生代ジュラ紀中期。

 

トゲトゲな殻と輝きの強い鮮やかな遊色が美しいですけど修復がちょっといただけません。ロシアの化石にありがちで黄鉄鉱の粉を亀裂や破損部を埋めるように接着しているのですが、開口部の方に着け過ぎで見た目がダメです。

 

Craspedites nodiger.

Saratov , Russia.

中生代ジュラ紀後期。

 

こちらは外の殻はなくなって、気室内部に充満した白い結晶と母岩の黒色頁岩に置換された縫合線とのコントラストが特徴的ですね。もうちょっと濃い色合いの物もあるのですがこの種はあまり良い化石に出会えませんでした。

 

上記のロシア産アンモナイトの産地はロシアのサラトフ州を流れるヴォルガ川流域となります。

カスピ海に流れ込むヨーロッパ最大の河川であるヴォルガ川岸にアンモナイトを含んだ地層が露頭しており、そこから状態の良い化石が多産するそうです。

 

最近は政情的にロシア産化石はあまり入ってこないようですが、物自体は国内にも沢山入った物がありますので比較的見かける機会は多いかと思います。

 

という事でロシアのアンモナイトの話でした。

これ以外にもちょこちょこ世界のアンモナイトの化石を幾つか持っているので記事を書きたいのですが、ちょっと時間が無いのでまた写真が撮れ次第書きたいと思います。

 

ではこんな所で。

 

わーお、6月が終わっちゃう!

忙しいのもあったのですが、突然何もしてないのにいんたーねっとがこわれた!(意訳:ネットが繋がらん!)になりまして、機械音痴の原始人に宇宙船の修理みたいな事させないで!な感じのてんやわんやで、ようやっと直りましたらもう月末。

 

とりあえず月1ノルマを消化しないといけないのでギリシアコインを一枚。

 

ミシア地方 パリオン 紀元前4-3世紀

ヘミドラクマ銀貨

EF-/VF

 

ヘミドラクマ(1/2ドラクマ:アッティカ基準だと2.15g)はドラクマ銀貨(4.3g)の半分の重さですね。

これより小さくなるとオボル(0.72g)という単位が出てきまして、ヘミドラクマはオボル貨3枚分のトリオボル(3オボル)とも呼ばれます。

古代ギリシアの貨幣単位は色々ありますが、とりあえずドラクマとオボルとスタテル辺りを覚えておけば何となく大きさが分かるかと(アッティカ基準のように国や地域によっても多少重さが変わってしまいますが。)

 

表面はゴルゴン(メドゥーサ)の正面顔。

小さい1cmちょっとくらいしかないのですが口の中の牙まで打ち出されていて、かなり細かい彫刻です。古代の極印師の腕の高さが伺えます。

 

裏面は振り返る牡牛ですがちょっと切れているのと摩耗がが。でもまあこれだけ表が良ければいいでしょ。

 

ちなみにパリオンはこの辺り。ヘレスポントス海峡(現ダータネルス海峡)の入口に面した都市ですね。

 

ゴルゴンの図柄というと結構前にアポロニアのゴルゴンのドラクマ銀貨も紹介しておりましたね。

 

古代のギリシアではゴルゴンの顔は魔除けとして重宝され、武具や建物の彫刻、コインのデザインとしても色々と見る事ができるのもあり、こちらのパリオンのゴルゴンは私のコイン収集の初期の頃から本で見て惹かれていました。

↓こちらの本の表紙として使われています。

古代へのいざない Numismatic Jewellery コインジュエリー(ギリシア編)

座光寺 悦子 (著)

 

コインジュエリー本としての側面もありますが、本書とShelkさんのアンティークコインマニアックス辺りが比較的入手しやすい国内の古代コイン入門書として有名じゃないでしょかね。

 

私はこの本で見てからパリオンのゴルゴンが欲しいなとずっと思っていたのですが、なかなか機会が無くて、今回は裸コインですが入手してみました。

最近は小型コインならスラブじゃなくて裸でもいいかなと幾つか入手しておりますので、また時間が出来たらまとめて紹介したいかと。

 

ではこんな所で。