ここの所忙しくて一カ月近く放置してしまいましたが、とりあえず一つ更新しておきましょう。

 

マケドニア王国 紀元前306-283年 デメトリオス1世

テトラドラクマ銀貨

AU Strike5/5 Surface3/5 Fine Style

 

以前紹介した後に手放してしまったデメトリオス1世ポリオルケテス(攻城者)の銀貨でしたが、去年に再入手しておりました。

アレクサンドロス大王死後のディアドコイ戦争での最大勢力であったアンティゴノスの息子として、ギリシア世界を勝ったり負けたりと縦横無尽に駆け回った実にヘレニズムの王らしい暴れっぷりで有名な方ですね。

 

表面は牡牛の角を付けたデメトリオスの肖像。

 

古典期ギリシア世界では個人の肖像を使うのは伝統的にタブーとされており、フィリッポス2世やアレクサンドロス大王もゼウスやヘラクレスとしての姿で仄めかすに留めていたようですが、デメトリオスが初めて本人の肖像で発行したと言われるそうです。

この方、ポリオルケテス(攻城者)の呼び名となった巨大な攻城塔によるロードス島の攻囲戦やアテネのパルテノン神殿での放蕩生活等とかなり型破りな人物みたいで、肖像コインでも大胆な事をしておりますね。

 

あと以前に書いたデメトリオスの記事で牡牛の角はゼウス神の象徴のように書きましたが、どうも西洋貨幣史等の本によるとポセイドン神の角だそうです。私ポセイドンはあまり角という印象ではなかったというか牛よりも馬かと思っていたのですが、古代メソポタミアでも神は角が生えてると言いますし、古来神様は角が生えてるものなのでしょうかね?

 

裏面はポセイドン神。

これまた以前にバクトリアのコインでもポセイドンを紹介しましたが、こちらは筋肉モリモリのマッチョマンな姿で流石Fine Style。発行地はANモノグラムでたぶんペラミント。

 

手放してしまった事もあってデメトリオスのコインはもう手にすることはないかなと思っていた中で、たまたまFine Styleが出品されているのを見かけてしまい、それほど価格が騰がらなかったので再入手となり再び手元に来る事となりました。何となく運命を感じるので今度は手放さずにちゃんと持っていようかと思います。

 

ではこんな所で。