【昔あったもの】南鳥島③【今も残るもの】 | 今日の出来事や思ったこと

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人類は戦争を繰り返すという意味では
進化していないね。
弓矢や刀とか槍から鉄砲も機関銃となり
戦艦の大艦巨砲主義から航空機の時代となり
核兵器、生物兵器、化学兵器に加えて
今ではドローン攻撃、サイバー攻撃も。
武器や攻撃方法はすごく進化しましたが。


さて、久しぶりに南鳥島の話でも。
まずは簡単に島の歴史を。
南鳥島は発見こそは1543年の
スペイン艦隊とされています。
1864年にハワイの船が確認したものが
確かな記録に残る
最古のものとされています。
その後、アメリカやフランスの艦船が
島の位置を測量することに。
1885年以降、日本人を含めて
島へ上陸した記録が残っています。
翌年からアホウドリの捕獲事業が始まり、
1898年東京府の一部として南鳥島は
日本領となりました。
1902年に米国人ローズヒルが米国による
領有と開拓を試みますが、
情報を得た日本は軍艦を派遣して
先に上陸し牽制することになります。
それ以降、燐鉱の採掘が行われて
1922年まで続きます。
漁業を営む民間人も住んでいましたが
1935年には無人島となり
海軍が気象観測所を作ります。

戦時中は滑走路も作り
航空機も配備しましたが、
戦局の悪化により陸軍も守備隊を
送ることにより防備が強化されました。
幸い、米軍の上陸による地上戦は
終戦までありませんでしたが、
空襲や艦砲射撃による攻撃は
度々受けたそうです。

日本軍も反撃はしたでしょうが多勢に無勢。

「戦いは数だよ 兄貴!」

(上差しガンダムにこんなセリフあったよね)

1945年に硫黄島が陥落すると

南鳥島への補給や連絡は絶たれて、

農産物の自給自足は困難なこともあり

栄養失調による死者も発生しました。

それでも先に記したとおり

米軍の上陸や地上戦がなかったこともあり

約4500名の守備隊のうち

戦死・戦病死191名という結果で

終戦を迎えました。

守備隊は降伏することになりましたが、

交渉に対応した海軍将校の毅然とした

態度に感服した米軍は最大限の配慮を行い

翌月に守備隊は日本本土に復員しました。


長くなりましたが、

そんな島なんです。

歴史がちょっと変わっていたら

日本領ではなかったかも。


戦時中の大砲と魚雷であろう。


15年前までロランC局という

GPSの先祖みたいなシステムがあって

海上保安庁が運用していたみたい。


運用を終えて倒壊処分されるロランタワー。

この南鳥島のタワーは213mの高さ。

(海上保安庁より おそらく平成22年のもの)


初代南鳥島ロランタワーや

硫黄島ロランタワーは高さが411mでした。

昭和38年当時は小笠原諸島は

米国施政権下であったから

南鳥島や硫黄島のロランタワーを作ったのは

アメリカなんでしょうけどね。

平成12年に長崎県の対馬オメガタワーという

高さ455mの電波塔が解体されて

平成22年に建設中の東京スカイツリーが

高さ333mを超えるまでの10年間と、

昭和38年に初代南鳥島ロランタワーが完成…

だけど、小笠原諸島が日本に返還されたのは

昭和43年なのでそれまでの10年間。

合計20年の間しか東京タワーは

高さ日本一ではなかったとは…

初めて知ったよ。

その前にロランというシステムを

今回調べて初めて知った。

硫黄島ロランタワーも平成5年には

解体されておりましたので。


モニュメント的な感じ。


オッサンもこの南鳥島に足跡を残した。


これは戦時中の機関銃の銃身でないの?


手前のコンクリート部分はもしかしたら

砲台だったのかもしれない。

奥はトーチカかな?


至る所にトーチカがあるのは硫黄島と同じ。


まるでハワイのような南国感も同じ。


島の南側中央あたり桟橋のあった海岸よりは

歩きやすそうな砂浜。

まさに絶海の孤島なので漁船もいないし、

船が沈んで無人島に流れ着いた生存者…

と、いった感じを疑似体験できました。

何も持って来てはないけれど

時間だけはあるみたいな。


車というか、昔のブルドーザーか?


調べたら日本陸軍の95式軽戦車だとか。

昔は砲塔とか原型を留めていたそうですが。


汚い指で申し訳ないが、小指程度とは

戦車としては装甲が薄くない?

当時はこれで充分だったのかもしれないが、

むしろ装甲車みたい。


乗員の方は無事だったのかな?

経年劣化による破損か、

戦闘で被弾して損傷したのか

それすら分かりません。


ちなみにこの画像は硫黄島に残された

米軍のシャーマン戦車。

悔しいが、シャーマン戦車の方が立派だな。

原型を留めているし装甲の厚さが全然違う。

これが当時の日米の国力差か。


日本陸軍の戦車は大陸への船舶による輸送、

陸揚や渡河作戦などの事情で

サイズや重量が決められたみたいです。

それに第2次世界大戦中の戦車で

ディーゼルエンジンを採用したのは

基本的には日本とソ連のみだとか。

揮発性の高いガソリンを戦場への輸送中に

蒸発による減少を防ぐのが困難だったとか、

被弾時の爆発的炎上を防ぐとか、

そういう事情もあったみたいです。

よく考えて設計されたものですね。

以上は後日、調べて知ったことですが。


ちなみに九州大学にこの戦車のエンジンが

存在したとのこと。

長年「謎のエンジン」として教材用に

使われていたそうですが技術遺産ですよね。

トラックや建設重機など日本の

ディーゼル機関の基礎と言えるでしょう。


巨大なエノキ茸と

楳図かずお氏の「まことちゃんハウス」

かと思った。


うむ、国土交通省とJ隊が滞在している様子。


航空機の離着陸や船舶の出入港がなくても

レーダーによる監視は行われております。


南鳥島のEEZ内には豊富なレアメタルが

存在するそうです。

日本はもちろん探査を行い

開発を進めていく方針でしょう。

しかし、日本の海でレアメタルという

宝物が見つかったとなれば

遺憾の意を表明する程度しかしない

日本に対しては積極的に奪取を

狙ってくる国もあります。

その国はレアメタルではなくても、

世界初の核実験以前に作られた金属は

高価で取引されるので

戦時中に沈没した他国の軍艦の一部を

少しずつ引き揚げて持って帰るという…

沈没船は海の墓碑としている国にとっては

ある意味では墓荒らしをされている現状です。

(TBSより)


南鳥島という1.5キロ平方メートルの小島が

日本国土38万平方キロメートルを超える

43万平方キロメートルというEEZを持つ。
そういう国に対抗するために
政府は役所を置いて自国領土を主張しないと
力による現状変更が行われかねない。
そんな一面を持つのが
南鳥島なのでしょうね。
残念ながら、法の支配とか知らんがな!…
という国には意味ないかもしれませんが。

〜続く〜