愛知県岡崎市の寮にて《 自分史[80]》 | オカハセのブログ

オカハセのブログ

ブログの説明を入力します。


その工場は何もかもが「ずさん」な感じで、トヨタの下請け工場という【温室育ちな環境】故にそうなってしまうみたいだ(もちろんどこの下請け工場もそういうわけではないとは思うが)。

そのせいか働いている派遣作業員は金を稼ぐために仕方なく働いている空気感でいっぱいな感じで、暗い職場だった。

割と世の中で言われてる「工場作業はみんな気持ちが荒んでいて暗いよ」という、いわゆるそのような偏見をそのまま現した様な職場だった。実際その工場内の各場所のリーダー(正社員)は、酷く性格が歪んでヤンキーっぽいか、或いはストレスによるノイローゼで目が死んでる様な人かのどちらかだった。誰ひとり仕事に楽しみを見出してる感じは無くて、金を稼ぐために時間を切り売りしてるだけの状態。だからトヨタの本工場からのクレームが来たりする様な不良品を見つけても、誰ひとり見て見ないふりをする様な、とても良い環境とはいえなかった。

寮に帰れば、寮敷地内の事務所の連中も輩っぽい人間ばかり。彼等も元々僕らのような形で働き始め途中から事務に出世?したようで「ここで働いて長続きする人間はこういう人間ばかりなんだな」と、つまり「いじめっ子の巣窟」みたいに見えた。

なので、社会復帰してまだ1年経つか経たないような僕には、その環境はふさわしくは無かったのだった(そういう風に考えるとトヨタ自動車の本工場はとても環境がよかった)。実際に、札幌の面接が同じ日で少しばかりは会話をする関係になっていた同僚たちのうちの何人かも、日に日にイライラしてキレやすくなり人が変わった様に病んで行った。

それでも僕は休みの前の日になると、岡崎市のジャズ屋のセッションに時々通っていた。

どんなに残業が遅くなって帰ってきても、寮敷地内のカラオケルームに必ず行ってサックスを練習していた。

なので、ただでさえ寝不足なのに更に寝不足になり、この時期に初めて「サックスを吹きまくってる最中に【イビキをかいて朦朧としている自分に気が付き】人間ってすごいな」と思った(笑)。結構ちゃんと吹きまくっていながらも寝てる自分もいるということに…

サックスが練習出来る、そして岡崎市のライブハウスのセッションに行けたりすることがかなりストレスを軽減してくれたのか契約期間の半年務まった。


そして期間満了の10日ほど前に、札幌の路上弾き語りミュージシャンの「ハム」から僕の携帯に電話が来た。

「長谷川さんのいるところで俺も働きたいんだけど、お願い出来ないかな?」と言うので、友人がいたほうが僕にとっても心強いと思い(ただハムにはこの職場のずさんなところは話しておいた)寮内の事務所でその件をお願いして、ついでに僕の働く期間も更に半年延長して、ハムはまもなく赴任してきた。

期間を延長した理由は、ハムがここに働きに来ることも理由だが、1番な理由はやはりカラオケルームがあって練習出来るのが最高のモチベになっていた。

ハムが来た翌日くらいに寮生がほぼ全員参加するジンギスカンパーティ(実はこの寮は95%以上が北海道から来てる。残りの5%も青森県とか)があった。確か日曜日で明るい15時頃から始まる。もちろん参加費無料で食べ放題なのでたらふく食べた(寮費の中には朝晩の食事も含まれるので)。

岡崎のジャズ屋にて地元のバンドに混ざってライブ出演することが決まっていて、それはハムがここに赴任して数日後のことだった。

寮の人間がハムを含め3人観に来てくれた。

バンドはボーカル(女性)がメインで、しかもそのボーカルはかなりいい感じだったので楽しく参加できた。

そして打ち上げにバンドメンバーとハムと一緒に近くの居酒屋に行った。

しかしその後ちょっとしたトラブルで、結局手に持てるだけ&背負えるだけの荷物を持って、ここの寮も夜逃げすることになる。


[81]へ





にほんブログ村 旅行ブログ 放浪の旅へ


↓いいねをクリックして頂けると励みになります
オカハセ