「GSブームの最中も、

アイドル扱いされる

ほかの多くのグループとは

一線を画し、

実力派グループとして

独自の存在感を

示していたモップスが、
ブーム終息後、

原点に立ち返るべく、

ロックのカバーとオリジナルで

まとめあげたアルバム

(70年6月発売)。


メンバーは

鈴木ヒロミツ(Vo)、

星勝(G,Vo)、

三幸太郎(B)、

鈴木ミキハル(Dr)

(前年の、村上薫(B)の

脱退に伴い、

三幸太郎がギターから

ベースに転向している)。


和製エリック・バードン(アニマルズ)

ともいわれた

鈴木ヒロミツのヴォーカルが

なによりも素晴らしく、
「朝日のあたる家」での熱唱は

本家を凌駕するほど

という声も高かった。


また星勝の、

ファズ全開のギタープレイ、

元ギタリストならではの、

細かいピッキングの

三森太郎のベース、
当時屈指のテクニシャンであった

鈴木ミキハルのドラムなど、

演奏のクオリティは

前作以上に高い。


ほかにも「エリナー・リグビー」や

先行シングルとなった

「ジェニ・ジェニ '70」

(70年5月発売)

などのカバーナンバーと、
メンバーのオリジナルとの

混ざりぐあいも絶妙な名盤。

(★★★★)」(2007.1.16記)


モップスは、70年~71年で

ほぼ全滅したといってもいい

グループサウンズの

多くのバンドを尻目に、

(ほぼ)唯一の

生き残りバンドとして、

活動を続けます。

 

そしてこのアルバムの後も、

名作「御意見無用」(71年5月発売)、

初の単独ライヴ盤

「雷舞」(71年10月発売)を出します。


そして翌年にも、

よしだたくろうさんを

はじめとする、

フォーク系のアーティストとの

融合を図った

「モップスと16人の仲間たち」

(72年7月発売)など、
幅広いジャンルにまたがる活動を、

74年まで続けました。

 

解散後のタレント活動が

軌道に乗ってしまったためか、

ヴォーカリストとしての

鈴木ヒロミツさんを

知らない方が多いのが、

なによりも残念です。

 

もちろん、星勝さんの

ハイトーンなヴォーカルも

知らない人が

多いと思います。

 

重ね重ね残念だと思います。

 

 *過去記事

 モップス

サイケデリック・サウンド・イン・ジャパン

御意見無用(いいじゃないか)

雷舞

EXIT

ロックン・ロール・ジャム ’70

S.O.S.コンサート~フォークとロックの大合同演奏会