日本のお姉さん -24ページ目

★イギリス離脱で、崩壊にむかいはじめたEU

聖書の預言によると、最後のEU連合は右と左の指が石と粘土でできた10ヵ国のデコボコグループになっているとあります。EUは崩壊はしない。一応なんとかまとまっている。その中からイタリアのローマから、恐ろしい独裁者が出てくるんだと書いてありますが、まだ先の預言です。
最初は、救世主のように出てきて、人前で頭に致命的な傷を負うのに、三日目に回復の兆しをみせるタフな偽救世主です。こいつが、イスラエルに対してムチャクチャをする悪魔のような独裁者なんです。聖書の預言です。わたしの預言じゃないですよ。

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○メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」
北野 幸伯

★イギリス離脱で、崩壊にむかいはじめたEU
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。

皆さんご存知のように、6月23日の国民投票で、イギリス国民は、「EU離脱」を選択しました。

ここ数日、テレビも新聞もネットもこの話題ばかり。

その気になれば十分な情報がゲットできます。

あまりに情報が多いので、別に何か書く必要性も感じていなかったのですが。

しかし、この件に関する質問が多いので、すこし触れておきます。

▼ナショナリズムの巻き返し

元ウクライナ大使の馬淵先生は、現代の世界情勢を「グローバリズム 対 ナショナリズム の戦い」と分析されています。


先生によると、ナショナリストの代表は、安倍総理やプーチン。

ちなみに、「ナショナリスト」というと、普通「悪い意味」で使われますが。

馬淵先生は、むしろ「肯定的な意味」で使っておられます。

グローバリズムとはなんでしょうか?

要するに、「地球を一つにしちゃいましょう」という主義のこと。

そのためには、「人、金、モノ」の動きを自由にしちゃいましょう。

イギリスが離脱することを決めたEUは、28か国の間で、この「理想」が現実化されていました。

(とはいえ、イギリスは「ユーロ圏」に入らず自国通貨ポンドをつかいつづけていたとか、細かい点はいろいろありますが・・・。

ここでは、ややこしくなるので、触れないでおきましょう。)


もう一つ、グローバル化の特徴は、「主権が制限される」こと。

28か国からなるEUには、大統領もいて、議会も存在する。

政治統合が年々進み、EUは、イギリス国の上部にあり主権を大きく制限する。

EUの例をあげましたが、グローバル化は、世界中で進展しています。

ところが近年、これに対する反発が強まってきた。

(たとえばトランプさんは、「人の移動の自由」に反対。

サンダースさんは、「グローバル化」「新自由主義」の結果である「格差」に反対。)

▼イギリスを直撃したグローバル化の「ダークサイド」

EUは現在28か国。

とはいえ、大昔からそうだったわけではありません。

EUの前身ECは、豊かな西欧諸国の集まりだったのです。

ところが、1991年にソ連が崩壊してから事情が変わってきました。

それまでソ連の(事実上)支配下にあった貧しい東欧や、あらたに誕生したこれも貧しい旧ソ連諸国をどうする?

という問題が浮上してきた。

欧州統合を推進するフランスやドイツは、「EUに東欧、旧ソ連諸国を加えていけば、EUはアメリカを超えることができる!」
と野望を抱いた。

そして、実際そうしたのです。

04年、EU加盟国は、一気に10か国増えました。

主に、かつてソ連の(事実上)支配下にあった東欧諸国、そしてソ連の一部だったバルト3国。

貧しい東欧諸国の人たち。

「あなたたちは好きなところで仕事しなさい」といわれたら、
どこに行きますか?

そう、豊かで給料の高い、イギリスを含む西欧に行くにきまっています。

そして、東欧諸国の人々は、豊かな西欧への移動をはじめたのです。

2015年、イギリスには33万人の移民がやってきたそうです。

イギリスの人口は、日本のだいたい半分程度。

だから、日本の感覚でいえば、「年間66万人移民が入ってきた」という感じ。

そして、彼らは、入ってきて仕事をする。

労働市場に年間33万人も新たな労働力が供給されれば、当然、もとからイギリスに住んでた人たちの賃金が下がっていきます。

「移民のせいで、職を奪われた!」

「移民のせいで、給料が下がった!」


普通の国なら、「じゃあ、移民の流入を制限すればいいじゃん」ということになる。

しかし、EU加盟国のイギリスには、それができないのですね。

「人の移動の自由」は、EUの大事な原則の一つですから。

これが、

「グローバル化のダークサイド」

「主権を制限されている」

(それで、移民問題を自国で解決できない」

例です。

イギリス国民の半分強は、

「主権を制限されていること」

「移民問題」

などが主因で、「離脱」を支持したのですね。


▼EU=ドイツ帝国 という現実

「世界の国=すべて平等」といわれています。

国連だって、そういう建前で運営されている。

しかし、本音をいえば、すべての国が平等なわけではありません。

たとえば、国連で強制力をともなう決定は、国連総会ではなく、安保理でされる。

安保理には、常任理事国(=アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国)

がいて、彼らは(非常に不平等な)「拒否権」という「特権」をもっている。


EUはどうでしょうか?

すべての国が平等という建前ですが、域内最大の経済力をもつドイツが圧倒的に強い。

それで、予言者エマニュエル・ドットさんなどは、「EU=ドイツ帝国である!」とよくいっています。


ところで、イギリスにとってドイツは、「第1次、第2次大戦でぶちのめした国」です。

その敗戦国が、ちゃっかり欧州1のパワーをもち、いつの間にか28か国の実質支配者になっている。

元覇権国家で戦勝国のイギリスには、それが我慢できないのですね。


▼EU離脱でイギリスはどうなる?

イギリスのEU離脱の理由が「理解できるもの」であったとしても、
離脱の悪影響を避けることはできません。

たとえば、英通貨ポンドが激安になっている。

(ポンドは6月24日、対ドルで31年ぶりの安値をつけた。)


経済面で長期的に最大の問題と思われるのは、欧州一の金融センター・シティーの没落でしょう。

「英国はどんな国ですか?」と聞かれれば、多くの人が「金融の国です」と答えます。

実際、金融関連ビジネスは、イギリスGDPの約1割を占めている。

現在、アメリカやアジアの多くの金融機関が欧州の拠点をシティーに置き、そこから欧州のビジネス全体を指揮している。

しかし、英国がEUから離脱すれば、外国の金融機関は、欧州の主要拠点をシティーからドイツ・フランクフルトなどに移すようになるでしょう。

(日経新聞6月25日付は、三井住友銀行、損害保険ジャパン、日本興亜などが、早速「英国外で新たに欧州統括の現地法人を立ち上げる検討に入る」と報じていました。)

外交面での打撃も避けられないでしょう。

アメリカと「特別な関係にある」といわれるイギリスは、常にアメリカとEUの「仲介役」を行ってきました。

アメリカは、イギリスを通し、EUの政策に影響を及ぼしてきた。

しかし、イギリスがEUを離脱すれば、同国はEUへの影響力を失うでしょう。

では、アメリカはどうやってEUへの影響力を確保するので
しょうか?

もちろん、EU最強国家ドイツやフランスと直接対話、交渉を行うようになるでしょう。

イギリスは外され、国際的地位は大きく下がります。

さらに、スコットランドがイギリスから独立する可能性が強まっています。

スコットランドは、2014年の住民投票で、独立を否決しました。

しかし、6月25日、(イギリスEU離脱の決定をうけ)スコットランド自治政府は、「独立の是非を問う、2度目の住民投票の準備をはじめる」と発表しました。

まとめると

EU離脱を決めたイギリスは、

1、欧州一の「金融センター」の地位を失う

2、アメリカと欧州の仲介役という国際的地位を失う

3、スコットランドの独立で、国家分裂する可能性が高まっている

と、暗い未来が待ち受けている。

とはいえ、肯定的な点がないわけではありません。

イギリスは、「自国のことは自国で決める」ことができるようになる。

これが、「イギリス人は主権を取り戻した」とトランプさんが評価した意味です。

▼EUはどうなる?

では、イギリスに離縁状を突きつけられたEUはどうなるのでしょうか?

こちらも、明るい未来は見えてこないです。

まず、離脱したイギリスは、GDP世界5位。

EUでは、ドイツに次ぐ経済大国です。

EU第2の経済大国が離脱する。

それだけでも、EUには巨大な打撃ですね。

しかし、最大の問題は、イギリスの「離脱成功」が他のEU加盟国の「離脱派」を勢いづけてしまうことでしょう。

EU諸国には、ひろく「離脱派」が存在しています。

たとえば、フランス、デンマーク、オランダ、スペインなどなど。

そして、シリアなどからの難民を大量に受け入れつづけるドイツ・メルケル首相への反発から、離脱派は支持を広げている。

(ナショナリズムのまき返し。)

たとえば、イギリス同様の国民投票実施を主張する、フランス「国民戦線」党首のマリーヌ・ルペンさんは、2012年の大統領選挙で3位につけた。

極右とよばれるルペンさんの人気は、「ISテロ」「難民の大量流入」などで、ますます上昇しています

そして、今回の「イギリスのEU離脱」で、彼女の主張があながち「極右だけの危険思想でない」ことが証明された。

もし、ルペンさんが来年の選挙で勝って大統領になり、国民投票を実施。

フランス国民が「EU離脱」を選択したらどうなるでしょう?

おそらく、EUは存続しつづけることが難しくなるでしょう。

将来、「2016年4月23日のイギリス国民投票は、『EU崩壊』の引き金になった」と歴史の教科書に記されるかもしれないですね。

▼日本と世界はどうなる?

日本はどうなるのでしょうか?

英ポンドが下がり、ユーロが下がるのですから、当然「円高」になります。(なっています。)
そして、株が安くなっている。
アベノミクスは、建前はどうあれ「異次元緩和による円安誘導」が重要な柱。
これが挫折するのですから、日本経済も厳しくなるでしょう。
そして、世界経済はつながっているので、イギリス、EU経済の悪化が世界に波及していきます。

中国経済の急減速とEU。
これから世界経済は、かなり厳しいことになりそうです。
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幼子かばった母親…凄惨な隣人殺害、事件を引き起こした原因は

幼子かばった母親…凄惨な隣人殺害、事件を引き起こした原因は
2015.05.31

大阪府豊中市のマンションで住人の滝畠裕美さんが殺害された事件は、同じ階に住む上原亮宏容疑者が被害者意識や不満を募らせ、一方的に被害者に恨みや怒りを抱いた可能性が浮上している。

《大阪・豊中市のマンションで女性殺害》
5月27日午後2時ごろ、大阪府豊中市のマンションで住人の滝畠裕美さん(33)が、同じ階に住む上原亮宏容疑者(53)に刃物で切られるなどし、搬送先の病院で死亡した。上原容疑者は犯行直後、自ら「人を切った」と110番し、駆けつけた署員に身柄を確保された。滝畠さんは妊娠中で、事件の際、そばに長男(1)がいたが、けがはなかった。

なぜ…凄惨な隣人殺害

血まみれの現場、泣きじゃくる子供、叫び声を上げる男性…

現場となったマンション6階のエレベーター前の廊下には大量の血だまり。救急隊員らが見たのは、血だらけで倒れる母親のそばで泣きじゃくる幼い男の子の姿だった。1階では滝畠さんの家族とみられる男性が6階を見上げ、声にならない叫び声を上げていた。

豊中・隣人殺害 血だらけの母のそばで泣きじゃくる男児…救急隊員が見た凄惨な現場

傷30カ所以上…上原容疑者、明確な殺意か

殺害された滝畠さんには、首や顔を中心に傷が30カ所以上あり、死因が失血死だったことが判明。両腕には抵抗した際にできる「防御創」とみられる傷もあった。大阪府警は、殺人容疑で調べている上原容疑者に明確な殺意があったとみている。

豊中・隣人殺害 被害女性は妊娠数カ月…傷30カ所以上、明確な殺意か

殺害された滝畠さんは妊娠中だった

殺害された滝畠さんが妊娠中だったことが5月28日、大阪府警への取材で分かった。親族によると妊娠数カ月だった。

豊中・隣人殺害 被害女性は妊娠数カ月…傷30カ所以上、明確な殺意か

滝畠さんの夫「命がけで長男を守ってくれた」

滝畠さんの通夜が5月30日、しめやかに営まれた。夫が「おなかの赤ちゃんは残念ながら助からなかったが、妻は命がけで長男を守ってくれた。ありがとうと言いたい」と弔辞を読むと、会場にはすすり泣く声が響いたという。

豊中・隣人殺害 滝畠さんの夫「命がけで長男を守ってくれた。ありがとう」

豊中・隣人殺害 「孫はいつも笑顔で優しいママが大好きだった」義父母ら悲痛

被害妄想膨らみ犯行か

上原容疑者「住人が『グル』になり自分を監視していた」

殺害された滝畠さんと同じ階に住む上原容疑者は、取り調べの中で、「6階の住人が『グル』になり自分を監視していた」と供述。被害妄想を膨らませた末、犯行に至った可能性があるとみて、大阪府警は供述内容を精査している。

豊中・隣人殺害 「住人が『グル』になり監視」被害妄想膨らみ犯行か

「嫌がらせ」「ストーカー」…事実関係あいまいな供述

大阪府警によると、上原容疑者は「いろんな人から嫌がらせを受けていた。監視されたり、ストーカーをされたりしており、我慢できなかった」と供述している。しかし、上原容疑者の供述には事実関係があいまいな部分が多いという。

豊中・隣人殺害 「住人が『グル』になり監視」被害妄想膨らみ犯行か

以前も近隣トラブルを繰り返していた

上原容疑者は以前暮らしていた兵庫県伊丹市でも、近隣住民とトラブルを繰り返していた。「車の音がうるさい!」と近所の住人に抗議したり、指定のゴミ袋を使わずに自宅前にゴミを戻された際には、無関係の住民に「ゴミを置いたのはお前か」と迫る場面も目撃されていた。

現場マンションに転居後も…夜中に怒鳴り込み

今年春までマンションに住んでいた30代の男性は、昨年5月ごろ、夜中に上原容疑者から「うるさいやろが」と怒鳴り込まれた。男性は全く心当たりがなく、「うちじゃない」と否定。すると上原容疑者は「そうですか」と帰っていったという。

豊中・隣人殺害 容疑者、音やゴミに激高 以前も近隣トラブル

滝畠さんともトラブル…勝手に「嫌がらせ」と邪推か

大阪府警によると、事件で犠牲になった滝畠さんの夫は「長男が上原容疑者の自宅の外壁をこすったので1週間前に謝った」と説明している。事件につながるほどの出来事ではないが、「いろんな人から嫌がらせを受けていた」と供述している上原容疑者が、勝手に邪推の念を強めた可能性もある。

豊中・隣人殺害 容疑者、音やゴミに激高 以前も近隣トラブル

滝畠裕美さんが刺されたマンションに入る大阪府警の捜査員=28日午前9時41分、大阪府豊中市

「近隣トラブル」一方的な不満が原因のケースも

「子供の声がうるさい」乗用車に傷つける

今年4月、近隣住民の自宅ガレージに駐車中の乗用車に長さ約17センチの傷をつけたとして、京都市の50代の女が器物損壊容疑で逮捕された。女は「子供の声がうるさく、ストレスになった」と供述したという。

豊中・隣人殺害 一方的な不満が原因のケースも 後絶たない「近隣トラブル」

マンション階下の男性殺害「騒音が原因」

今年2月の大阪市西成区の殺人事件。60代の無職男が真下の部屋の70代男性を殺害したとして逮捕されたが、動機について「男性の騒音が原因だった」と話した。

豊中・隣人殺害 一方的な不満が原因のケースも 後絶たない「近隣トラブル」

「うるさい」「刺すぞ」などと小学生脅す

石川県加賀市では昨年7月、小学生の児童を刃物で脅したとして60代の男が逮捕された。鬼ごっこをしていた児童らが道路側溝の鉄板を踏む音に立腹したといい、カッターナイフを突きつけて「うるさい」「刺すぞ」などと脅したという。

豊中・隣人殺害 一方的な不満が原因のケースも 後絶たない「近隣トラブル」

http://www.iza.ne.jp/topics/events/events-7012-m.html

ご近所とトラブルが多い人の近くに住んでいる人は引っ越した方がいい。
勝手に邪推の念を募らせるだけではなく、行動的な人の場合、人を殺害します。
警察は事件が起こるまで何もしてくれない。 何かしてくれるのは、地元の町内会の班長さんみたいな人なんだけど、最近、そんな「まとめ役」みたいな人はいないから。

なにがなんでも避けるべき有害な人10タイプ

2015/11/23 11:45
なにがなんでも避けるべき有害な人10タイプ
アレックス

有害な人間は、ものの道理とは無縁だ。自分が周囲にどれほど悪影響を及ぼしているか気づかないおめでたいタイプもいれば、周りを混乱させたり他人を怒らせたりすることに歓びを見いだすタイプもいる。

自分とは異なる人々との付き合い方を学ぶことは大切だが、本当の意味で有害な人に時間とエネルギーを割く価値はないし、彼らはじつに多くの時間とエネルギーを浪費させる。有害な人は物事を不必要に複雑にし、争いを生み出し、そしてなによりもストレスを招く。
もっとも、どういう人が有害なのかがわからなければ、彼らから距離を置くこともできない。ちょっとイライラさせられたり、単につき合いにくかったりする人々と、真に有害な人間とを区別する必要がある。あなた自身が有害な人間にならないためにも、是が非でも距離を置かなければならない有害な人々がこの世には存在しており、彼らは以下の10のタイプに分けられる。

1. 噂話に目がない人
「偉人は考えを論じ、凡人は出来事について話し、つまらない人間は噂話をする」――エレノア・ルーズベルト

噂話をしたがる人は、他人の不幸に歓びを見いだす。他人の私生活や仕事上の失敗をのぞき見るのは、最初のうちこそ楽しいかもしれないが、やがて飽きて嫌な気分になり、他人も傷つける。この世には有意義なことがたくさんあるし、素晴らしい人々から学ぶべきことも山ほどある。他人の不幸を話題にするのは時間の無駄だ。

2. 気分屋
感情をまったくコントロールできない人がいるものだ。そういう人は、あなたに感情をぶつけ、自分の思いをあなたに投影し、あなたのせいで気分が悪くなったと考える。感情をコントロールできない人を見捨てるのは容易ではない。なぜなら、彼らが感情的になっているのを見ると、気の毒になるからだ。それでも、彼らはいざとなったらあなたを感情のはけ口として利用するのだから、なにがなんでも避けるべきである。

3. 犠牲者になりたがる人
犠牲者を見分けるのはむずかしい。最初は彼らの問題に同情してしまうからだ。それでも、時間が経つにつれて、彼らは常に「困っている」ことに気づく。犠牲者になりたがる人は、ほんの小さな障害を、超えることのできない巨大な山と見なすことによって、責任を回避する。困難な状況を、学んだり、成長したりする機会と捉えるのではなく、言い訳の機会にするのだ。「痛みを避けることは不可能だが、苦しむかどうかは選択の問題だ」という金言がある。これは、犠牲者になりたがる人の有害性を見事に言い表した言葉だ。犠牲者になりたがる人は、苦しむことを毎回選択している。

4. 自分のことしか眼中にない人
自分のことしか眼中にない人は、他者から距離を置いて感情を動かさないことによって、あなたを落ち込ませる。自分のことしか眼中にない人と一緒にいると、やがて一人ぼっちになったように感じ始める。そんなふうに感じるのは、彼らにとっては、他人と真の絆を築くことになんの意味もないからだ。あなたは彼らをいい気分にさせる道具でしかない。

5. 嫉み屋
嫉み屋にとっては、隣の芝は常に青い。素晴らしいことが自分の身に起きても、彼らは満足しない。自分の中に満足感を見つけるべきなのに、自分の幸運を世間の幸運と比較するために、けっして満足できないのだ。自分よりもうまくやっている人間は、真剣に探せば、かならず見つかるのだから。嫉み屋と長い時間一緒にいることは危険だ。いずれあなたは自分の業績を、取るに足らないものと感じるようになるだろう。

“有害な人”から身を守るには?
6. 他人を利用する人
他人を利用する人は、友情の名のもとで、あなたの時間とエネルギーを吸い取ってしまう。彼らは友人のように接してくるために、扱いにくい。あなたがなにを好み、どんなことに幸せを感じ、なにを面白がるか、彼らは知っている。ただし、彼らはその情報を、自分の目的を達成するために利用する。他人を利用する人は、常にあなたからなにかを手に入れようとしている。あなたから奪ってばかりで、与えることはほとんどしない。あなたから絞り取るために、どんな手段を講じてでも、あなたを味方につけようとする。

7. ディメンター
J・K・ローリングの『ハリー・ポッター』シリーズに登場するディメンターは、人の魂を体から吸い取って抜け殻にしてしまう。ディメンターが部屋に入ると、その部屋は暗くなり、人は寒気を覚え、忌まわしい記憶が甦る。ローリングは、飛び抜けてマイナス思考の人々――その人が部屋に入ってくるだけで、部屋から精気が抜けてしまう――からディメンターの着想を得たと言っている。

ディメンターは、自身のマイナス思考と悲観主義を、出会う人みんなに押しつけることによって、その場から精気を吸い取ってしまう。彼らは常に物事を悪いほうに解釈し、無害な状況に際しても恐怖心と不安を植えつける。ノートルダム大学の研究によると、マイナス思考のルームメイトと同部屋になった学生は、そうでない学生と同部屋になった場合よりもはるかにマイナス思考になりやすく、鬱状態に陥ることすらあったという。

8. 悪意に満ちた人
有害な人の中には、他人の痛みや悲しみに深い満足感を覚えるタイプの、悪意に満ちた人々がいる。彼らは故意にあなたを傷つけようとしたり、嫌な気持ちにさせたり、あなたからなにかを手に入れようとしたりする。そして、そうでない時には、あなたに対してなんの興味も示さない。このタイプの唯一の美点は、すぐに見分けがつくために、あなたの人生からすみやかに追い出せることだ。

9. 批判したがる人
批判したがる人は、なにが評価に値し、なにが値しないかを、いちいち指摘する。情熱の対象をあなたから奪い取り、あなたを惨めな気持ちにさせる。批判したがる人は、自分とは異なる他人の価値を認めて学ぼうとするのではなく、他人を見下す。なにかに情熱を燃やして思いを表現したいという、あなたの欲求を捻り潰す。だから批判したがる人とは縁を切って、自分自身でいたほうがいい。

10. 威張りたがる人
威張りたがる人は、あなたのすることを、ことごとく自分に対する挑戦と見なす。だから、彼らとつき合うのは時間の無駄だ。尊大さは自信の証明ではなく、不安を覆い隠す仮面にすぎない。アクロン大学の研究によると、尊大さは職場においてさまざまな問題を引き起こすという。威張りたがる人はパフォーマンスに劣り、気むずかしく、平均的な人よりも認知能力に多くの問題を抱えている。

有害な人を見つけたら、いかにしてわが身を守るか
一緒に仕事をしていたり、一緒に暮らしたりしていれば、状況をコントロールするのは不可能だと感じる人が多いが、それは違う。有害な人を特定できさえすれば、次第に彼らの行動を予測できるようになり、理解しやすくなる。そうなれば、いつ、どういう状況でなら我慢し、いつどういう状況でなら我慢する必要がないかを、論理的に考えることができるようになる。境界線を引けるようになるのだ。ただし、意識的に、能動的にやらなければならない。自然の流れに任せたりすれば、厄介な会話にしょっちゅう引きずり込まれる羽目になるだろう。

しっかり境界線を引き、いつ、どういう状況で、むずかしい相手に対処するかを決めてしまえば、混乱のかなりの部分を収めることができる。大切なのは、相手が境界線を踏み越えようとした時には妥協せず、あくまで境界線を守り続けることだ。相手はかならずや境界線を越えてこようとするだろうから。

編集 = Forbes JAPAN 編集部
http://forbesjapan.com/articles/detail/10244/1/1/1

他人を有害だとする前に自分も誰かに害を与えていないか考えてみると
人間とはみんな心に罪を持っているものだから、
お互いに時には有害な相手になっていたり、益となったりしているものなのではないかとおもう。
だから、お互いに赦しあえる関係なのかどうかってことかな。
赦しあえない関係なら逃げるしかない。みんなどこかしら欠陥のある人間なんだから、相手の失敗を赦せるかどうかで友だちなのかそうではないのかが決まる。
欠点があっても、それを上回るような愛すべき部分があるのかどうかではないか。結婚の相手も、ひとつ自分にとって特別にいい部分があったから結婚する気になったんだろう。

もちろん、一緒にいるだけで、精神も肉体も元気を奪われるような相手、命を奪ってくるような相手からは、逃げるが勝ちだ。時間は、人の命の一部分だし、お金も自分の時間やエネルギーを切り売りして得たものだとすると、自分の時間やお金を奪ってくるような人は有害な人。一緒にいて楽しい人はもちろん自分にとっていい人だけど、それによって全てを失うことになるのなら、有害な人なのかもしれない。

愛する妻や子供のために、時間やお金や気を使うのは、最高の愛の表現です。
愛があれば、どんな犠牲も払える。愛とは、相手に対して責任を持って世話をすると決意するということ。拾ってきた猫にエサをやらないで弱らせたり苛めて早く病死させるような人は愛も責任感も無い人。拾ったなら責任を持って最後まで世話をする。子供を作ったのなら、最後まで育てあげる。結婚したのなら、責任を持って相手を大切にする。

愛が無いことを言ったり、愛が無い行動ばかりする人は、有害な人だということでいいかな。

~~~~~~~~~

有害な人が自分の上司の場合は、相手が嫌がることをしなければごちゃごちゃ言われるような目には合わないハズなんだけど、何か悪い事をいいたくてウズウズしている場合は、勝手に誤解して大声で辱めを与えてくるから、どうしようもない。誤解されたら全力で否定しようとしてもそもそも「ただの言い訳」だと相手は思っているから話を聞いてくれない。

有害な人が自分の上司の場合は、我慢するだけして無理なら逃げるしかないと思います。
病気になって死ぬより、逃げた方がマシでしょう。もっと上の上司も助けてくれないのなら、行政に訴えるという手もあるでしょうが、周りが助けてくれるのを悠長に待っていたら体も心も持たないと思います。

EU離脱決定後、自分の投票を後悔するイギリス人が増加中と話題に【海外の反応】

EU離脱決定後、自分の投票を後悔するイギリス人が増加中と話題に【海外の反応】
2016年06月26日

1 FrontPageのAnonymousさん 4419 points

(画像はIndependentより)
Independentによると、イギリスでEU離脱に投票した自分の決断を後悔する人が増加中のようです。

国民投票によってイギリスのEU離脱決定後、選挙管理委員会に自分の票を変えたいという電話が相次いでいるようで、彼らはEU離脱になる事は有り得ないと決めつけ、自身の投票は政府やEUに対し「抗議するための票」だったと主張しているようです。

今回の国民投票を指す造語として「Brexit (Bretain + exit)」が使われる事がありますが、離脱決定後のポンドや株式市場の下落を受け自分の票を後悔するケースは少なくなく、「Bregret (Britain + regret 後悔)」とい
う造語も生まれているようです。

ITV Newsのインタビューに応じ「離脱」に投票した学生のMandy Suthiさんは、
「もし投票場に戻れるなら残留に投票する。今朝現実に起こった状況を見てしまったから」
「もう一度投票のチャンスが欲しい」
と話したほか、「家族や兄弟も自分がした決断を後悔している」とも話しています。

EU脱退を推し進めていたイギリス独立党党首のナイジェル・ファラージ氏がEU離脱後「国民保険サービスへの財源は保証されない」と発言したのを受け、救急救命士のKhembe Gibbonsさんは、
「私達はEUを離脱し、キャメロン首相も辞任した。私達に残されたのはボリス・ジョンソン(EU離脱派の中心人物)だけで、ナイジェル・ファラージは投票前に言っていた事は嘘だった」
「私は彼らの嘘を信じて離脱に投票した。私はとても後悔していて、自分の投票が奪われた気分だ」と話しています。

2 FrontPageのAnonymousさん 4446 points
死体の側に立ち、煙が出ている銃を持っている男
「この銃に弾が込められていないといつから錯覚していた?」

3 FrontPageのAnonymousさん 1670 points
>>2
もっと信じられないのは、投票が僅差になると事前に分かっていたにも関わらず抗議するためだけに「離脱」に投票した事だよ。


4 FrontPageのAnonymousさん 503 points
>>2
馬鹿馬鹿しく思えるけど、このように考える人が実在するのが怖いよね...

彼らの票は彼ら自身の票になるのに。


5 FrontPageのAnonymousさん 171 points
>>2
死体「銃に弾が込められているなんて言わなかったじゃないか!」


6 FrontPageのAnonymousさん 2608 points
彼らはEU離脱になる事は有り得ないと決めつけ、自身の投票は政府やEUに対し「抗議するための票」だったと主張している
自分の意志なんか関係ない。
君達は離脱に投票したんだ。

責任を持てよ。


7 FrontPageのAnonymousさん 98 points
>>6
だよね?

TIL (今日知ったこと):
イギリス人は俺達アメリカ人みたいに馬鹿。


8 FrontPageのAnonymousさん 254 points
>>7
君達はまだトランプというカードを持っているじゃないか。


9 FrontPageのAnonymousさん 1912 points
この現状を見て笑えるのは僕だけかな?


10 FrontPageのAnonymousさん 45 points
>>9
トランプが大統領になったら同じことになったら笑えるけどね。
でもイギリスがEUを荒らして、当事者となってる僕から見たら笑えないよ。

視点の問題なだけさ。


11 FrontPageのAnonymousさん 1791 points
彼らはEU離脱になる事は有り得ないと決めつけ、自身の投票は政府やEUに対し「抗議するための票」だったと主張している
こいつら馬鹿?


12 FrontPageのAnonymousさん 769 points
>>11
残念な事に「自分の票だけで結果は変わらない」と考えて投票に行かなかったり、このように馬鹿げた投票をしたりする人がかなり多いから投票の意味が無くなってるんだ...


13 FrontPageのAnonymousさん 485 points
>>11
僕は残留に投票したけど、妻は離脱に投票したんだ。
そして投票結果が発表された後になってこの人達と同じような事を言っていたよ。

僕は首を横に振って、「馬鹿な人がかなりいるという事の証明になったね」と言ってあげた。

妻は嬉しそうな顔はしなかったけどね。


14 FrontPageのAnonymousさん 884 points
ファラージみたいな政治家もこの現状を予想せず、EUに中指を立てるシンボルや政治の道具として使っていただけなのが驚きだよ。

そして今イギリスがEUを離脱する事が決定し、彼らは不安でパニックになりながらも何をすべきか分からないという状況に陥ってる。


15 FrontPageのAnonymousさん 47 points
>>14
開票が始まった夜にファラージは「投票結果が僅差ならもう一度投票が行われるべき」と話していて、実際にその結果になった。

彼らの勝利で立場が変わった今、再び投票が行われるかどうか気になるね。


16 FrontPageのAnonymousさん 260 points
僕もトランプが大統領になって欲しくないけど、アメリカの制度に対する抗議としてトランプに投票するつもりだった...


17 FrontPageのAnonymousさん 120 points
>>16
このイギリスの酷い状況を見たアメリカ人が、「ジョークの投票」の意味に気付く事を祈ってるよ。

でもそうはならないだろうな...はぁ...


引用: https://redd.it/4ps431

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http://frontpage.blog.jp/archives/1058751629.html

イギリスEU離脱と中国の計算

イギリスEU離脱と中国の計算
2016年6月26日(日)19時35分
遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)
訪中したプーチンと蜜月をアピール(6月25日) Sputnik/Kremlin/Mikhail Klimentyev/via REUTERS

イギリスのEU離脱に備え、中国はいくつもの手を打っていた。ドイツのメルケル首相やロシアのプーチン大統領の訪中だけでなくAIIB新規参加国を24カ国も増やしている。一方、薄熙来以来強化された中英貿易の中での中国の戦略を読み解く。

先手を打った中国

イギリスがEUから離脱したがっている傾向は、今に始まったことではない。早くからあった。中国はそれを知った上で、AIIB(アジアインフラ投資銀行)立ち上げに際して、イギリスとバーター交渉をしていたようなものだ。

まず金融センターの中心をアメリカのウォール街からイギリスのシティに移して、イギリスの自尊心をくすぐる。つぎにチャールズ皇太子やキャメロン首相らによるダライ・ラマとの蜜月を批難して、困窮するイギリスの痛いところを突く。

キャメロン首相が折れたところで、「それならば」とばかりにAIIBへの一番乗りを名乗らせたのである。この経緯の詳細は2015年3月18日付けのコラムの「イギリスをジリジリと追い込む習近平の戦略」という項目のところに書いた。同年3月2日付けの「ウィリアム王子訪中――中国の思惑は?」でも書いている。

AIIB加盟に関し、イギリスに率先して手を挙げさせることによって先進7カ国(G7)の切り崩しを図ったわけだ。

日米を除くG7のAIIB参加に成功した中国は、イギリスのEU離脱の日に備えて、イギリスとは別にEUとの連携を強化し、EUで最大の力を持っていると中国がみなしているドイツをターゲットにした。日本とドイツとの戦後対応を比較してドイツを持ち上げ、習近平国家主席や李克強首相によるたび重なるドイツ訪問やメルケル首相の訪中を何度も成功させ、万一の場合に備えてきた。もちろんEU本部が置かれているベルギー訪問も怠っていない。

ドイツのメルケル首相による訪中は、今年6月13日で9回目を迎え、尋常ではない。

中国がドイツをひいきにする理由は、第二次世界大戦に対する戦後処理に関して日本と比較して日本批難を行なうのに好都合だという理由だけではない。改革開放後、中国が自家用車の製造に関して技術提供を世界に求めたとき、日本が中国を見向きもしなかったのに対して、ドイツはフォルクスワーゲンの技術提供を申し出た。フォルクスワーゲンの意味は「国民の車」。まさに中国の自家用車開発の理念にピッタリで、中国はフォルクスワーゲンを「大衆」と訳して自家用車「大衆」を大量生産していったという過去がある。

イギリスとの貿易は薄熙来が強化した――ニール・ヘイウッド殺害事件と関係

かたや、イギリスと中国。実は近年、中英貿易協力を強力に進めてきたのは、何を隠そう、あの薄熙来だった。

2004年、遼寧省の副書記&省長から中央行政省庁の商務部部長になった薄熙来は、2007年11月の党大会ではチャイナ・ナイン(胡錦濤時代の中共中央政治局常務委員9名)入りを果たそうと野心を抱いていた。

来年にはADBを抜くAIIB
ところが2007年2月に父親の薄一波が逝去。江沢民に圧力を加えていた薄一波がいなくなれば、江沢民としても危険な薄熙来をチャイナ・ナイン入りさせることはない。そこで重慶市書記に「島流し」になったわけだ。

 しかし2007年の党大会におけるチャイナ・ナイン入りを目指していた薄熙来は、商務部部長になるとすぐ、活発な貿易活動を展開し始めた。

 そこで目をつけたのがイギリス人のパウウェル卿だった。

 パウウェル卿は『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』で詳述したように、サッチャー首相やメージャー首相のPS(Private Secretary、個人秘書)であるとともに、「英中貿易協会」の主席だった。薄熙来はパウウェル卿を通して中英貿易の基礎を強靭なものにしたという貢献をしている。

 問題はパウウェル卿がMI5(情報局保安部)やMI6(情報局秘密情報部)など、諜報機関と関係していたため、パウウェル卿と親しかったビジネスマンのニール・ヘイウッドが巻き込まれて、薄熙来の妻・谷開来に殺害される結果になったことだ。

 ただ、このような「事件」はあったものの、その後の中英貿易の強化には大いに貢献した。

 そんなわけで、イギリスがEUから離脱しても、イギリスはますます中国への経済依存度を高めるだけで、中国がEUとの距離をメルケル首相を通して強化していれば、中国は漁夫の利を得ることになる。

24カ国にAIIB新規加盟意向を取りつけた中国の思惑
 たしかにロンドンの金融街シティを媒体として、世界金融の中心をウォールストリートから北京と上海に移そうとしていた中国の目論みは、イギリスのEU離脱によって挫折する可能性を孕んでいる。ようやく人民元の国際化に向けて突き進んできた中国にとっては痛手ではある。

 そこで中国が次に打って出た手は、AIIBの加盟国を増やすことだった。

 これまで57カ国が創設メンバーとなっていたのだが、6月25日に北京で開催されたAIIB第1回年次総会において、新たに加盟の意向を表明した24カ国の代表が総会に参加していることをAIIBの金立群総裁が明らかにした。

 この24カ国は、一朝一夕に「突然」加盟意向を表明したわけではない。

 この日のために、早くから交渉が進められていた。

 つまり中国はイギリスがEUから離脱する日に備えて、ドイツのメルケル首相との関係を緊密化してきただけでなく、AIIBの強化をも、もくろんできたのである。来年には加盟国が80ヶ国を越え、日本が中心となっているADB(アジア開発銀行)(現在、67ヶ国)を抜くことになる。

そして中国の目は、西欧から中央アジアあるいは東欧との連携にも向けられていた。

G20が世界を動かす
上海協力機構とプーチンの訪中
 中国やロシアが主導し、中央アジア諸国が参加する上海協力機構の首脳理事会が6月23日と24日、ウズベキスタンのタシケントで開かれていた。上海協力機構はもともと安全保障のために設立されたもので、どちらかというとNATOに対抗する目的があったが、1991年末のソ連崩壊以降の中国の電撃的な動きが、この性格を象徴している(これに関しては2015年10月26日付の本コラム「安倍首相中央アジア歴訪と中国の一帯一路」で詳述)。

 今般の上海協力機構で注目すべきは、インドとパキスタンが正式メンバーとなることが意思確認されたことだ。インドのモディ首相と習近平国家主席の「うれしそうな顔と握手」が、中央テレビCCTVで何度も映し出されたし、ネットでも数多く報道された。

 それに続くロシアのプーチン大統領の中国公式訪問(6月25日)。

 この報道は中露両国から大々的に宣伝され、まるで「イギリスのEU離脱を祝賀する」と言わんばかりのプーチンの勢いが感ぜられた。

 CCTVだけでなく、ネットにおける関連写真の多いこと!

 中露は「互いの核心的利益」を重視することを強調し、プーチン大統領は、これまで中立だった南シナ海問題に関しても、中国寄りの姿勢をアピールしている。

 イギリスがEUから離脱すれば、NATOの力も弱まる。となれば今年6月13日付のコラム「尖閣接続水域進入は中露連携なのか?――中国政府関係者を直撃取材」から透けて見える中露の思惑が、ここで一段と強化されることになる。

 G8だろうが、G7だろうが、先進国だけが形成しているサミットになど、いかなる実体的効果もなく、9月初めに中国で開催されるG20こそが「地球を動かす」と、習近平は叫びたいからだ。

 イギリスのEU離脱で、ダメージを避けながら漁夫の利を模索する中露の行動には、警戒が必要だろう。

 AIIBの顧問に就任したという鳩山元首相が、日本に災禍をもたらさないよう、祈るばかりだ。

[執筆者]
遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/06/eu-27_1.php

ジョージ・ソロスが「弱気になっている」のは、アメリカの経済崩壊が目前に迫っていることに対する備え

英国EU離脱でも中国でもない、ジョージ・ソロスが怯える「第3の危機」
2016年6月21日 ニュース

この1ヵ月、世界中の投資家にとっての最大の関心事は、今月23日に行われる英国のEU離脱(ブレグジット:Brexit)を決める国民投票の結果です。投票日が近づくにつれて、投資会社、ヘッジファンド、英国の中央銀行のそれぞれの思惑が錯綜する中、メディアを巻き込んでの虚々実々の駆け引きが展開されています。

何が起こるかまったく予想がつかない相場の場合、欧米の投資家は伝説の投資家の手口を分析します。その1人が、ジョージ・ソロスです。(『カレイドスコープのメルマガ』)

ゴールドに逃避した伝説の投資家・ソロスは何に備えているのか?

固唾を飲んで待ち構える投資家たち

世界中の投資家は、英国のEU離脱が世界中の市場に変化をもたらすことを待ち望んでいるようです。彼らにとって、もっとも歓迎すべきことはボラティリティ(価格の変動幅)です。

【関連】ついに現役復帰。ジョージ・ソロス氏が確信する中国経済崩壊のシナリオ=東条雅彦

投資家が、一定の時間内で大きな値動きがあると確信した場合、信用取引であれ、現物株の取引であれ、事前に仕込みを終えておくことによって良好なパフォーマンス成果を上げることができます。

それは、国民投票日の前から動きが出てくるでしょう。当日は、すでにインサイダー情報を掴んだ投資家たちが「売り」、あるいは(信用取引の場合)「買戻し」に入るからです。

しかし、6月23日の結果は、世界の金融を動かしている少数のグループしか分からないはずです。というのは、EU離脱問題は、メディアが予想しているような経済問題ではなく、政治問題だからです。

したがって、残り数日のイベントとしては、エリザベス女王が英国民に何等かのコメントを出すのではないかと予想している投資家もいます。

英国王室が、表だって政治問題に関する発言をすることはないはずですが、2014年9月18日(木曜日)に実施された、英国からのスコットランド独立の是非を問う住民投票の際には、投票日の4日前の14日になって、スコットランドの教会で礼拝を終えた後に「スコットランドの人々が将来について慎重に考えるよう望んでいる」と述べたのです。

この一言によって、スコットランドの独立は流れたと言います。

ですから、いくらテクニカル分析をやってみたところで市場の予想には役に立たず、王室がどんな発言をするのかに注目が集まっているのです。

とはいえ、今度のEU離脱問題では、いっさいコメントしない、ということも考えられます。それはそれで、英国王室の“沈黙の意思表示”と捉えることができます。

金(ゴールド)に避難したジョージ・ソロス

何が起こるかまったく予想がつかない相場の場合、欧米の投資家は伝説の投資家の手口を分析します。その1人が、ジョージ・ソロスです。

ウォールストリート・ジャーナルが、「弱気のジョージ・ソロスがやっと腰を上げた」というタイトルの記事を掲載しています。(原文のすべてを読むためにはウォールストリート・ジャーナルに会員登録する必要があります)



グローバル経済や大規模な市場のシフトが目前に迫っているのかも知れません。億万長者のヘッジファンド創設者と慈善家たちは、最近、弱気の投資の方向を目指しているようです。

ソロスと彼の親族が保有する300億ドルの資産を管理しているソロス・ファンド・マネージメントLLCは、株式を売却して金(ゴールド)と金鉱株を買っています。ソロスのLLCは、債券、株式…その他のさまざまな市場が弱気のトレンドに入ると予想しています。

投資家は、経済的な混乱期には、しばしば金を資金の避難所として見るのです。



しばらくの間、トレードから遠ざかっていたソロスが、やっと動き出したと思ったら、株式市場からソロリソロリと撤退して金の現物と金鉱株にしぼって資金を移しているというのです。

このソロスの動きは、世界中で資金の流れに重要なシフトが起こっていることを示唆しています。

Next: “弱気”になったジョージ・ソロス、金(ゴールド)買いに走る
“弱気”になったジョージ・ソロス、金(ゴールド)買いに走る

ソロスは、1992年9月16日の英ポンド危機によって10億ドル以上もの利益を上げたことから名声を得た人物です。空売りの達人として、世界中のヘッジファンド・マネージャーにとっては、市場の先行き指標となっているのです。

ウォールストリート・ジャーナルが「弱気になったソロス」と書いているのは、どんなときでも株式市場に挑もうとする挑戦的な相場師ソロスは姿は影を潜めてしまったと言っているのです。

それは正しい表現でしょうか?

失敗しない投資家は、相場が長期間、下落すると予想した場合、いち早く資金を市場から引き上げて、資金の避難先として金(ゴールド)の現物買いに走るからです。弱気になったのではなく、しぶといのです。

「でも、それとて金への投資じゃないか」ですって?

いえ、根本的に違うのです。金は「正貨」ですから、利息や利回りがつきません。値動きはしますが、それは金の価値が変化するのではなく、通貨の価値が変動(購買力が変わる)しているので、金の価格が動くのです。あくまで通貨に対して価格が動くのであって、金のそれ自体の価値は不変です。

べネズエラで、今起こっていることを思い出してください。ベネズエラの政府債務は返済不可能なレベルに達し、デフォルトを回避するために政府が行き過ぎた為替介入を行ったため、ハイパー・インフレを招いてしまいました。

人々は食事にありつくことさえままならず、国中で起こっている暴動に巻き込まれて怪我をしても病院では傷の手当てさえしてもらえないのです。

ベネズエラ政府の外貨準備は、とっくに尽きていて、支払期限がやって来た政府債務の決済を行うために、債権者のスイスに金(ゴールド)で支払っているのです。

ベネズエラの通貨は、もはや紙クズほどの価値もなくなってしまったので、どの国も受け取らないのです。このことは、商取引が通貨によってなされるのではなく、実は「正貨=金」によってなされることを示しているのです。(メルマガ第160号に詳述)

Next: ジョージ・ソロスが懸念する本当の危機とは?
ジョージ・ソロスが懸念する本当の危機

マーケット・ウォッチは、6月9日、立て続けに2本の記事をアップしました。

それは、「ファンド・マネージャーは、中央銀行が次のリーマンショックを引き起こす瞬間を恐怖している」という記事と、「伝説の投資家ソロスは、再びトレードに戻って難局に備えている」という記事です。

ソロスのようなヘッジファンドが、ある程度の規模で保有株を売るということは、コストの負担を伴います。

利益確定ができたのであれば、信用取引で発生する金利を支払っても益出しに成功したことになりますが、そうでない場合に手仕舞いをしたということになれば、損切りですから、ソロスのトレードは失敗です。

トレードが成功したかは別にして、このタイミングで株式を売って金の現物を購入しなければならなかった事情とは、大きな財政危機が差し迫っていることをソロスが確信したと考えていいのです。

たとえ損切りしようとも資金を金に移し変えて緊急避難させる必要が迫っていたからだと。

ソロスが、こうした大きな戦略転換を図ったのはインフレを懸念しているからでしょうか。それは、各国の通貨の購買力が減価されることを意味します。

通常、株価とインフレは連動するので、あえて冒険せずとも、いわゆるディフェンシブ銘柄を保有していればインフレに対するリスクをヘッジしたことと同じ効果が出るはずです。

ソロスは、それにも見向きもしなくなったということは、残すところ「市場の崩壊」ということになるのです。

マーケット・ウォッチの2本の記事を読む限り、ソロスが特に懸念していることの1つは、EU離脱を決める23日の国民投票であることは間違いありません。

しかし、ソロスが心配しているもう1つの大きなことは、シリアを始めとする中東からの難民流入でなく、グローバリズムによってEU地域内で人と労働力の移動がさらに活発になり、英国民の職が奪われることによって経済が停滞すると同時に暴動が起こるリスクが高まることです。

なぜ、英国民はサッチャーに対して抗議デモを行うのでしょう?

鉄の女、マーガレット・サッチャーこそが英国を産業の労働から解放し、“金融帝国として食べていけるようにしてくれた恩人”ではなかったのでしょうか?

サッチャーの新自由主義は、ウィンブルドン現象という言葉で言い表されます。

サッチャーは、ロスチャイルドのロンドン・シティーと英国王室の命を受けて、「ビッグバン」と呼ばれる大規模な金融市場の規制緩和を果敢に進めた結果、ロンドン・シティーの金融支配をいっそう強め、伝統ある英国の地場産業を次々と空洞化させていったのです。

この新自由主義を信奉している学者たちは、例外なくロスチャイルド、モルガンなどの国際銀行家の利害関係者です。

サッチャーの経済政策は、彼女が心酔していたフリードリヒ・ハイエクの新自由主義に基づくものです。

ハイエクの理論は、「市場で何が起こっても政府が介入しなければ、自ずと秩序が形成されていくものであるから、どこまでも市場を信頼し、任せておけばいい」というものです。

フィリップ・ロスチャイルドからの聴き取りによって「アトラス・シュラッグド」を著したアイン・ランドが提唱していた自由放任主義経済「リバタリアニズム」と同じです。サッチャーは、それを知っていたのでしょうか。

Next: ソロスはEUの崩壊よりアメリカの経済崩壊を危惧している
ソロスはEUの崩壊よりアメリカの経済崩壊を危惧している

グローバリズムのパワフルな推進エンジン、ソロスは、サッチャーのような次々と送り出されるロスチャイルドの傀儡がどんな政策を実施するのか、よく知っていたはずです。

だからこそ、EU離脱の余波が世界経済にじわりじわり浸透していく恐怖を察知したのでしょう。

ウォールストリート・ジャーナルによると、ソロスがこの種の弱気の動きをし出したのは、2007年に遡るということです。しかし、「弱気」と言いながら、このときもソロスは10億ドル以上の利益を叩き出しているのです。

もちろん、弱気の展望をする投資家はソロスだけではありません。事実、ゴールドマン・サックスはかなりナーバスになっており、「市場にとって不利になる重大なリスクが存在している」と警告しています。

顧客へ通達する注意書きでは、株式投資のストラテジストで、クリスチャンでもあるミューラー・グリスマン(Mueller-Glissmann)が、「市場が下落する重大なリスクがある」とするゴールドマン・サックスの分析を代表して注意喚起しています。

すべての経済指標は世界経済がリセッションに向かっていることを示しています。

たとえば、マイク・シェドロック(Mike Shedlock)は、米国連邦および各州の税収が、2008年の金融危機前と同じように減収になっていることを示しています。個人から徴収した税収からみれば、「すでに米国はリセッションに入っている」とのこと。

2016年5月期の米・雇用統計は、非農業部門雇用者数で予想の16万人を大きく下回り3.8万人と大幅に悪化。

オンライン求人のリンクトイン(LinkedIn)は、73ヶ月(連続)の前年比成長を続けてきましたが、1年前から552000人の減少、この4月からは285000人の減少で、5月は2009年1月以来、最悪の落ち込みとなっています。

先々週、米政府は、この約6年間で最悪の雇用情勢に関する報告を公表しました。その中でも特に酷いのが、レイオフの嵐が吹きまくっているエネルキー産業です。

エネルギー産業の情報サイト、オイルプライス・コム(oilprice.com)は、以下のように報告しています。


今、世界中の石油・天然ガス産業において、35万以上もの労働者がレイオフされています。
テキサスもまた、その痛みを感じている場所のひとつです。

2年前、石油価格の崩壊が始まり、結果、テキサス州の石油産業の3分の1が崩壊して以来、テキサス州では、およそ9万9000人前後のエネルギー産業の労働者が職を失いました。

それは日を追うごとに酷くなっており、2016年の4月だけで、石油・天然ガス産業で働く6300人の労働者が解雇通知を受け取りました。
テキサス州の石油セクターの雇用悪化は、2009年の財政危機の余波以来、かつてなかった最悪のレベルまで近づいています。
英国EU離脱問題に乗じて「身を引き始めた」ソロス

米・雇用統計の信じられないほどの悪化は、エネルギー産業における需要見通しの不透明さにあるようです。少なくとも、この点では景気の失速に突入したことは明らかです。

これだけの経済指標がリセッション入りを示しているというのに、アメリカの大半の人々は巨額のクレジットカード残高をせっせと積み上げているのです。

クレジットの未払残高は、2016年末には1兆ドルに達します。金融危機の年の2008年、人々のクレジットカードの未払残高は9842億ドルでした。

ジョージ・ソロスが「弱気になっている」のは、英国のEU離脱によるEUの崩壊懸念が原因というより、アメリカの経済崩壊が目前に迫っていることに対する備えと見る方が正確です。

投資家は、ソロスが株式市場から資金を引き上げて金の現物を買っているという事実は、「おそらく彼が、英国がEUを離脱すると考えているのだろう」と結論付けたいようです。

どうやら、欧米のメディアは、アメリカの経済崩壊に投資家の目を向けさせたくないようです。老いてなお賭事に抜け目のない男は、英国のEU離脱問題にタイミングを合わせて、上手に株式市場から身を引き始めています。

この数年、この85歳の億万長者は、見かけ上は公共政策と慈善事業に集中してきました。

ソロスは、民主党の大統領選候補、ヒラリー・クリントンを支持しているスーパーPACの大口の寄付者であって、民主党を支持している他のグループへも選挙運動のための資金を援助しています。

彼の身近かにいる人々は、彼が急に大人しくなったのは、今年に入ってからである、と証言しています。

『「カレイドスコープ」のメルマガ』(2016年6月16日第161号)より一部抜粋、再構成
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日本は備えているんでしょうか?
もし、アメリカが本当にヨワッチイただの貧乏国になったら、アメリカは日本の富を全部奪いにくるんじゃないの?常に奪いに来ているけど、もっとえげつなく奪いにきそう。
そして、日本の側で尖閣諸島や台湾や沖縄を狙っているド厚かましい国が、「チャンスある!」と思って攻めてきたら?あっさり、奪われるのか?
自立の準備はできているのか?アメリカが日本を守るどころか、日本人がコツコツ働いて貯めたお金を全部奪ったとしても、日本はアメリカにはNO!とは言えないよね。アメリカは、地震と津波をいつでもどこでも起こせるし、どうも、それを隠している感じも無い。
日本に原発がたくさんできたのは、アメリカが日本に作らせたからだ。
アメリカではスリーマイルで事故があったから、それ以後は原発を作っていない。
核弾頭として使えるプルトニウムは日本から調達していたから、アメリカは安全だった。
地震を起こすためには、海で水爆を使う必要がある。水爆を使うと海から放射性物質が出る。そのためには、福島原発も壊して、汚染は福島原発のせいにする必要があった。福島原発は事故の前からイスラエルの会社が入ってゴソゴソ何かしていたらしい。日本の原発なのに、外国にメンテナンスを任せるなんて危険なことですよね。でもアメリカに言われてそうなっているから、仕方が無い。とにかく、危機管理ができていなかったのは日本なんだから反省するしかない。
今後の危険に備えて、今からやっておかないといけないことが多々ある。
アメリカの植民地のようになっている日本だが、なんとか賢く切り抜けていってほしい。
いつか、独立せざるを得ない事態になったとき、直ぐに対応できるようにしているのかな?
地震と津波に備えるのが普通にできる日本なんだから、外国の脅威に備えることもきっとできるよ。35年前にお年寄りが増えることを予期して、ちゃんと介護できるようにがんばったんだから、若い人が結婚して、たくさん子供が産まれるようにもがんばればできるよ。

アメリカのバックパッシングには、いつも警戒が必要です。

アメリカの本音、日本の岐路。在日米軍撤退をちらつかす大国の意図=北野幸伯
2016年6月23日 ニュース

アメリカ次期大統領候補・トランプ氏の「日本が米軍駐留費を全額負担しないのならすぐにでも撤退する」という発言が話題になりました。この発言に現在のアメリカが置かれている状況、そして今後の日米関係を占う重要なヒントが隠されているというのは無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者・北野幸伯さん。読者の質問に答える形で、アメリカの思惑と日本が進むべき道を論じています。

日本に要求を突きつけるトランプ。日本にとってベストの対応は

なぜアメリカは、日本に「自立」をうながすのか?

読者のSさまから、二つの質問をいただきました。今日はご質問2にお答えします。まずは、Sさまのメール後半から。

【関連】日米同盟は永遠なのか?アメリカが再び日本の敵に回る日=北野幸伯

安倍首相になってから、少なくともメルマガ読者は国益に沿う言動が増えてきたと感じているんじゃないかと思います。

でもこれは、安倍首相個人の能力もあるとは思いますが、大きな部分ではそのような言動をとっても許される環境に変わってきたためじゃないかと思っています。

具体的には米中韓の戦略なり圧力なりが変わってきたのでは?

分かりやすいところでは、まだ大統領になってもいないし、ブラフ発言かもしれませんがトランプは明らかに日本に自立を求めています。

トランプ発言にかかわらず、実態としていままで自立を押さえつけていた勢力が自立を促し始めたように感じられるのですが、そのような流れの解説と根拠があればご説明頂けるとありがたいです。



「自立を押さえつけていた勢力が、自立を促し始めたのでは?」
「だとすれば、なぜ?」

というご質問です。

Next: 日米安全保障条約の裏に隠された意外な「目的」
日米安保、二つの目的

まず、「もともと」の日米関係について。日米安保は、日本とアメリカの「軍事同盟」です。しかし、

「他国が日本を攻めてきたら、アメリカは日本を守る」
「他国がアメリカを攻めてきても、日本はアメリカを守らない」

という変な(片務的な)内容になっています。これはなぜでしょうか?

日米安保には、「二つの目的」があることを、知っておく必要があります。一つは、「アメリカが日本を守ること」。主な仮想敵は、「ソ連」でした。日本が「共産陣営」に支配されたら、アメリカも困ります。

もう一つは、「日本を自立させない」こと。どういうことでしょうか?

日米安保がなければ、日本は自分で自分の国を守る必要が出てくる。すると、またアメリカに逆らう国になる可能性が出てくる。そういうことなのです。これに関連して、リアリストの大家・伊藤貫先生の『中国の「核」が世界を制す』に面白い話がでてきます。


1972年2月、北京でニクソンとキッシンジャーが周恩来と外交戦略の会談をしたとき、米中両国首脳は、「日本に自主的な核抑止力を持たせない。日本が、独立した外交政策・軍事政策を実行できる国になることを阻止する。そのためにアメリカは、米軍を日本の軍事基地に駐留させておく」という内容の、米中密約を結んだ(この密約の要点を書き留めたニクソンの手書きのメモが残っている)。

出典:『中国の「核」が世界を制す』著:伊藤 貫/刊:PHP研究所 (p78)

どうですか、これ? アメリカ軍は、日本を守るためでもありますが、「日本を自立させないため」に駐留しているのです。

米中関係に起こった変化

「米中密約」が結ばれた当時、第1に、2次大戦が終わってから27年しか経っていなかった。戦争の記憶はまだ生々しく、米中は、「共通の敵」日本を警戒していた。

第2に、中国は、今と違って混乱した、貧しい、哀れな国だった。それで、アメリカは、中国をまったく警戒していなかった。その後、米中関係は、体制がまったく違うにも関わらず、概して良好に推移してきました。

1970年代~91年は、「ソ連に対抗する」という共通の目的があった。1991年以降のアメリカには、「13億人の市場中国で大儲けしたい」という動機があった。そして、良好な米中関係は、「100年に1度の不況」が起こった08年まで続いたのです。

しかし、08年以降、米中関係に変化が起きてきました。理由は、アメリカが沈み、中国が浮上したことです。中国は、世界経済が最悪だった09、10年も、9%を超す成長をつづけた。GDPで日本を超えたとされ、「世界2位の経済大国、軍事大国」に浮上した。

アメリカは警戒感を強め、オバマは2011年、「アジア回帰」を宣言します。しかし、実際には、簡単ではありませんでした。他の地域で、さまざまな問題が起こったからです。

「アジア回帰」を宣言した2011年、すでにシリア内戦が始まっていた。アメリカは、反米アサド政権を倒すべく、反アサド派を支援します。2013年8月、アメリカは、シリア(アサド)攻撃一歩手前までいった。

2014年3月、ロシアのクリミア併合によって、米ロ関係が極度に悪化。ウクライナでは内戦、米ロ代理戦争が始まってしまいました(アメリカは、ウクライナ新政府軍を支援し、ロシアは、東部「親ロシア派」勢力を支援する)。

また、シリア、イラクで「イスラム国」(IS)が台頭。アメリカは2014年8月、空爆を開始しました。

2011年11月に「アジア回帰」を宣言したオバマ。しかし、その後も、中東、ウクライナ問題でゴチャゴチャし、なかなか動けなかったのです。

Next: アメリカにとって日本は「敵」から「使える仲間」に変わったのか
ようやく「中国打倒」に動きはじめたアメリカ

2015年3月に起こった「AIIB事件」。イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、イスラエル、オーストラリア、韓国など、親米諸国群がアメリカを裏切り、中国側についた。この事件は、アメリカに大きな衝撃を与えました。

「アメリカは、覇権国家から転落しようとしている。中国は、覇権に後一歩のところまできている」

このことを、ようやく自覚したのです。ダラダラしていたオバマさんも、生まれ変わりました。その後オバマさんは、
◾ウクライナ内戦
◾イラン核問題
◾シリア内戦

をアッという間に終わらせます。そして、ロシア、キューバ、ベトナムなどとの関係を急速に改善させていった。これは、つまり、「資源を対中国に集中し始めた」ということです。いままで世界中で争っていたのを全部解決し、ターゲットを中国だけに絞った。オバマ政権末期になって、ようやくアメリカは、「中国打倒」を決意し、行動に移ってきた。

日本の戦略的位置づけ

アメリカが中国を打倒しようとすれば、どうするのでしょうか? これ、理論的には簡単で、「中国包囲網」をつくる。だから、インド、フィリピン、ベトナムなどとの関係を強化している。ロシアとの関係も改善させている。米中間をフラフラしていた韓国を、日本と和解させ、米陣営に引き戻す。

「中国包囲網」の中で、もっとも「ポテンシャル」の高いのが日本です。なんといっても「世界3位」の経済力を誇る。軍事費はGDP比でわずか1%。まだまだ増やせる余地がある。

つまりこういうことです。アメリカは、かつて日本を「仮想敵」と考えていた。それで、日本が再び脅威にならないよう、「片務的日米安保」を強制していた。ところが、そうこうしているうちに、中国が巨大な脅威になってきた。だから、日本の自立を促し、共に中国と戦う「頼りになる味方」にしよう。これが、「アメリカが日本の自立を促す理由」なのです。もちろん、「アメリカの都合が変わった」ということなのですが…。

Next: 日本がアメリカの「女房役」を続けた方が良い理由
アメリカの戦略変更は、日本のチャンス

そうはいっても、これは日本のチャンスでもあります。どんな政党でも、「自分の国は自分で守る必要がある」と言います。しかし、いきなり「わが国は、軍事的自立を目指します!」といって軍拡を始めたらどうなるでしょうか? 「また日本が軍事国家になろうとしている!」ということで、アメリカ、中国、ロシアは、一体化して日本を潰すことでしょう。

しかし、「アメリカを助けるための軍事力強化です」と言えば、少なくとも欧米は反対しません。ですから、「アメリカの都合で日本の軍事力強化が行われる」のはとても良いこと。抵抗にあうことなく「軍事的自立」に近づけるのですから。

しかし、注意すべき「バックパッシング」

そうはいっても、日本は決してアメリカ以上に中国を挑発すべきではありません。なぜでしょうか?

アメリカが中国を打倒する方法は、二つあります。一つは、vバランシング(直接均衡)。これは、アメリカが主導して、「中国包囲網」を築くのです。もう一つは、バックパッシング(責任転嫁)。これは、自分は戦わず、他国と敵国を戦わせるのです。つまり、日本と中国を戦争に誘導するのです。

アメリカは、どっちの道を行くのでしょうか? いまのところ、バランシングしているように見えます。しかし、「バックパッシングの誘惑」はとても強いのです。リアリストの大家ミアシャイマーは、「大国は、(自分で戦う)バランシングより、(他国に戦わせる)バックパッシングを好む傾向がある。なぜなら、そっちの方が『安上り』だからだ」と断言しています。

実際、アメリカに利用された国の例もあります。たとえば08年、アメリカの傀儡国家だったグルジアは、ロシアと戦争し、壊滅的打撃を受けました。結果、アプハジア、南オセチアを事実上失ったのです。14年、アメリカの傀儡国家になったウクライナは、ロシアから支援を受ける東部親ロシア派と内戦状態になりました。ウクライナは、クリミアを失い、ドネツク、ルガンスクも、事実上独立状態にあります。

このように、アメリカにバックパッシングされた国は、悲惨な状況にある。「オバマさん、広島に来てくれてありがとう!」ですが、アメリカのバックパッシングには、いつも警戒が必要です。

「日本は、『アメリカ主導』のバランシング同盟内で活躍する」

このことをいつも忘れないことが大事です。「日本が主導して反中バランシング同盟をつくる!」などと気合を入れれば、「梯子を外される」リスクが出てきます。あくまで日本は、「夫(アメリカ)を支える妻の役」でいいのです。

ロシアには、「夫は頭、妻は首」ということわざがあります。頭は、「一家の長」という意味。でも、頭は、首の動く方に動きますね。「結局、頭(夫)は、首(妻)にコントロールされている」という例えです。皆さんの家庭もそうでしょう?見た目はあなたが一家の長でも、結局奥さんの要求がいつもかなっているではないですか? 日本も、あなたの奥さんのように。「賢くならなければ」、ですね。

【関連】ソウルは火の海?米韓日と北朝鮮もし戦わば~ストラトフォー最新予測=高島康司

『ロシア政治経済ジャーナル』(2016年5月30日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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気持ちを上げていこう

リサイクルショップで、ピンク系のおしゃれ着を購入。
毎日おしゃれして会社に行く。
ヘアーカットに行く。
化粧品を揃えて、化粧をする。
新しい上司にみんなの前でイジメられるのは、髪の毛ボサボサで
化粧もしていないから自然とイジメたくなるのだとB子ちゃんが言うから。
家の愛猫と戯れる。家の窓を全開にして空気を入れ替える。
自然がいっぱいの友人宅へ行き、畑仕事を手伝う。
友人宅のワサオ似の秋田県と散歩。
友人とライブに行く。
B子ちゃんの家に行ってご飯を食べる。弁当も作って持たせてくれる。
元お好み焼きのおばちゃんの家にお邪魔して、おいしい晩ごはんをいただく。
ジョリーパスタで、薄いピザを食べる。
ワークショップでこだわりの梅ジュースを作る。
黒にんにくを毎日1片ずつ食べる。
R-1の飲むヨーグルトを飲む。
B子ちゃんの購入したアメリカ産の無農薬のサプリをもらって飲む。
聖書を読む。
車を運転しながら音楽を大音量で聞く。
神様に、職場の悪魔のような人から守ってくださいと祈る。
今日は満月だ!チェリームーンだ!今日は夏至だ!などと騒ぐ。
富士山のバナジウム水を大量に購入して、そればかり飲む。
鍼灸整骨院に通う。
元お好み焼きのおばちゃんと、「道の駅」に新鮮な地元の野菜を買いに行く。
プロを雇って要らない物を捨てて部屋の模様替えをする。
趣味の教室に通う。

こういうことをしていても目の下のクマが治らない。
書き出していて思った。ちょっと出歩きすぎ。

今週末から友人の母猫と仔猫をセyトでしばらく預かる。
あまり出歩かずに仔猫と仲良くしていようと思う。
他の猫たちが嫌がるだろうな。

福島軽水炉事故はレベ ル6か6弱。

◎福島軽水炉事故、「レベル6」への評価引き下げに専門家が賛同 ―IRPA2016報告

高田 純 理学博士 札幌医科大学教授

今年5月9-13日、4年に一度開催される放射線防護学の国際会議IRPA(国際 放射線防護学会:

International Radiation Protection Association)が南アフリカ共和国 で開催された。IRPA14ケープタウン会議である。私は福島軽水炉事象の 20km圏内の低線量の現実を報告するために、片道30時間をかけて現地へ向 かった。福島は国際核事象尺度INESでレベル6であると評価引き下げを提 案した私の報告は議長をはじめ参加した専門家たちの賛同を得た。

ケープタウン会議2016

千歳空港でチェックインすると、重量15kgのトランクだけは、目的地南ア フリカ共和国南端の都市の空港まで、途中受け取りせずに届くことになっ た。一方、本人は羽田、シンガポール、ヨハネスブルクの各経由地で乗り 継ぎ、しかも窮屈な座席で長時間の苦行となった。

往復60時間、現地5泊の会議で、私の体重は2キログラム減った。ビジネス マンではない私は窮屈なエコノミークラスの座席に耐えられるサイエンテ イストである。都知事と違い、ファーストクラスは見たこともない。

インド洋側からアフリカ大陸上空に入り、大西洋を眺めながら、大陸南端 の晴天の空港に着陸。予約していたタクシーに乗り、周辺の貧困層の平屋 住宅群を見てから、30分ほど走る。途中、山頂が真っ平になったテーブル マウンテンを見上げた。宿は会場となる国際コンベンションセンターから 1.5kmほどの落ち着いたホテルである。

当然のことだが、従業員は全員が黒人で英語を話す。シャワーを浴びて、 ひと眠りした。赤道から南極に向かって3700kmにある現地は意外に寒かっ た。翌月曜日から始まる会議に備えて体調を整える。人種隔離政策アパル トヘイトが1994年まで続いた国。マンデラ大統領の顔が紙幣に印刷されて おり、市内の壁にも大きく描かれている。会議場で働く女子に聞くと、今 でもマンデラさんは、大人気のようだ。

外務省の情報では、治安要注意という。世界各地の調査で身に着けたサバ イバル術として、君主危うきにちかよらず、近距離でもタクシーで往復す る6日間を過ごした。ただし、運転手と話していて、いいこともあった。 彼らは日本に敬意を払っている。特に日本車の高い技術を知っている。昨 年に格上の南アとのラグビーの試合で日本が勝ったのも良い思い出のようだ。

日本ではまったく報道されず

開会式のホールには、およそ1000人の専門科学者たちが集まった。レナー ト・ザルビンスキ(IRPA代表)、テイアガン・パーサー(ケープタウン会 議大会長)ら主催者らがあいさつした。

第14回国際放射線防護学会ケープタウン会議は、IRPA50周年の記念と重 なった。アフリカ大陸最初の会議である。南アには原子力発電2基が30年 以上稼働し、国の電力の90%以上を発電している。

天野之弥IAEA事務局長は、核エネルギーの平和利用のパートナーである IRPAの取り組みに大きな期待、チェルノブイリ事故30周年で、核の完全と 放射線防護知識の世界的共有化、福島事故5周年の今、核エネルギー施設 の安全性が大きく進化していると、話した。

前回もそうだが、日本の報道各社は全く参加していない。こうしたところ に、放射線報道の怪しさの事実が見える。国民から強制的に徴収する資金 で放送しているNHKは、ケープタウンでの国際会議に来ていない。公共放 送の名を返上すべきではないか。

福島放射線に対し、いかにおかしな放送をしてきたかは明白である。前回 のグラスゴー会議も欠席だったのだ。

今回のシーベルトレクチャーは、受賞者のアメリカ放射線防護学会長であ るジョン・ボルト博士が、「公衆をいかに守るのか」の演題で講義した。 レントゲン・マリー以来の徹底した放射線防護の取り組みや進歩を振り返 る内容で、数年に一度の防護知識の改定、疫学研究の継続、「直線しきい 値仮説」(LNT)は問題ありとの指摘、広島と長崎の生存者・原子力発電 所作業員の健康状況は非直線リスクの形になっていること、ラドン線量の 健康リスクは意外になかったなどをまとめた。

放射線防護学は、医学的リスク研究の中で最も進んだ科学ではあるが、過 剰に防護する傾向にあると私は思う。しかも、放射線の被曝による健康増 進効果を完全に無視した体系になっているのが最大の問題点である。これ に対し、私たちが東京で開催したSAMRAI2014では、低線量率の健康増進効 果も加味した福島放射線を報告した。(注2)

福島事故はレベル6のキシュティム事故以下

IRPA会議ヘの私の参加は、今回で4回になる。私のこれまでの科学報告 は、2000年IRPA10広島会議で「東海村臨界事故時350m圏内住民の線量」 (口頭発表)、2008年IRPA12 ブエノスアイレス会議で「地表核爆発の線 量予測(ソ連と中国の核実験)」(ポスター発表)、2012年グラスゴー会 議で「広島島県民の線量2011年」(ポスター)、そして今回2016年 IRPA14 ケープタウン会議で「福島20km圏内住民の低線量の真実」(口頭 発表)。これに加えて、2006年IAEAウイーン会議で私は、北朝鮮の最初の 核実験の日本影響について口頭報告した。(注3、4)

会議2日目の午後のセッション・核放射線緊急時の放射線の監視と評価に は、およそ150人の線量評価の専門家が集まった。その3番手の私が、福島 20km圏内の低線量の実際の調査を報告した。低線量事実に賛同あっても、 反論なし。福島は国際核事象尺度で6とする私の評価について、議長は賛 成を述べた。2011年4月に原子力安全保安院が断定した、福島レベル7は、 IRPA14ケープタウン会議で否定されたのだ。

核施設の異常事象の規模を評価する尺度として、1992年に国際原子力機関 と経済協力開発機構・国際エネルギー機関が提案したのが「国際核事象評 価尺度(INES)」である。30人が急性死亡したチェルノブイリ黒鉛炉1986事 象は最大のレベル7とされている。さらに核爆発事象も含めれば広島1954 は、仮に基準がつくられれば恐らくレベル11相当であろう。

福島軽水炉2011事象は、原子力安全・保安院が2011年4月12日に暫定評価 として、レベル7として公表した。この評価の基礎は、福島第一原子力発 電所の原子炉から大気中への放射性物質の総放出量の試算にあった。しか し、放出放射能の総量推定には大きな誤差を伴うが、そうした科学議論を 含む科学報告書は存在しない。すなわち、保安院の断定するレベル7に科 学根拠はない。原子力学会誌上では、保安院が断定した福島のレベル7に 異論がでて、「炉心の損傷状況からレベル5、最大でも6が順当」との北海 道大学の奈良林直教授らの意見がある。(注5)

(注1)高田純:「IRPA14ケープタウン会議の報告」放射線防護情報センター
(写真1)展示会場のブースにて筆者
(注2)「放射線の正しい知識を普及する研究会SAMRAI2014」放射線防護 情報センター
(表1)国際核事象尺度INES
(図表)放射線災害と公衆線量の6段階
(図表注)線量6段階区分:A>4Sv, 3> B>1Sv, 0.9>C>0.1 10>D>2mSv, 1>E>0.02mSv, 0.01mSv>F
(注3)高田純「決定版・福島放射線衛生調査」医療科学社、2015。
(注4)高田純「増補版・世界の放射線被曝地調査」医療科学社、2016。
(注5)奈良林直、杉山憲一郎:「東日本大震災に伴う原子力発電所の事故 と災害. 日本原子力学会誌 2011.6. 387-400.

レベル6と評価されている核廃棄物貯蔵タンクの爆発だったキシュティム 事故1957年に比べて、汚染レベルおよび地理的範囲、そして住民の線量が 顕著に低い福島軽水炉事象が、それ以上のレベル7の判定は不合理である。

過剰判定の見直しを早急に

福島20km圏内が低線量で、チェルノブイリ黒鉛炉事故・レベル7はもちろ ん、レベル6のキシュティム事故よりも低い放射線影響だったことを、世 界の専門家たちが理解した。 ただし、同じ軽水炉のスリーマイル島事故 レベル5の線量影響よりも上である。したがって、福島軽水炉事故はレベ ル6か6弱。その直後、私は官邸、原子力規制庁などへ、ケープタウン会議 の結果を連絡した。
タクシーで観光した絶景の喜望峰では、大航海時代の歴史を垣間見 た。浜辺には野生のペンギンたちが保護されている。世界最初の心臓移植 が行われたのはケープタウン大学医学部であった。魅力溢れるアフリカ大 陸だが、日本からはあまりにも遠い。再度の訪問はあるのかな。

レントゲン博士のX線の発見、ベクレル博士、ピエールとマリー・キュ リー博士夫妻らの放射能の発見と利用開始以後、コンピュータトモグラ フィCT、核磁気共鳴像MRI、陽電子放射象診断PET、リニアックX線がん治 療など、放射線の医療への応用は大きな進歩を遂げている。医学医療で核 放射線技術は不可欠にもなり、人類の平均寿命は急伸した。これに伴い、 世界の人口は20世紀後半に急速に増大し、21世紀初頭、既に70億人を突破 した。

エネルギー分野の不安定は世界経済の不安定化をもたらすばかりか、戦争 のリスク増大につながる。旧ソ連で使われ、今も世界で使われる黒鉛炉と 違い軽水炉の危険性は圧倒的に低いことがスリーマイル島につづき東日本 大震災と福島事故で明らかになった。放射線科学を正しく理解し、核エネ ルギー技術を上手に使いこなすことが、21世紀の安定した世界の形成に不 可欠と筆者は思う。(2016年6月20日掲載)
[Global Energy Policy Research] 〔情報収録 - 坂元 誠〕

体臭に注意。死期が近づくと出る「死の匂い」を感じた科学者の話

体臭に注意。死期が近づくと出る「死の匂い」を感じた科学者の話
2016.06.15

がん探知犬やセンチュウによる前立腺がん発見の事例など、科学的に体臭が不健康のシグナルとして働くことは明らかになりつつあるのですが…。無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』の著者で科学者のくられさんは、「身体が死に向かう時の匂いがある」と、ご自身が人や動物の死に際して感じたという独特の「匂い」について綴っています。

暮らしと科学:死の匂い

先日、実家の猫が25年の大往生をして、それを見届けました。

思えば自分がまだ生意気盛りの学生のときに、先代の猫が死んでまいっているときに、颯爽と現れて家猫に居座ったラッキー猫なのですが、実家から離れても実家に帰る用事は主に猫の世話というくらいには、愛着をもっていました。そして猫も自分のことを仲間であると認識していたようで、自分が到着したとたんに気が抜けたように急激に弱っていき…というか踏ん張って生きる感じが消え、死の準備をしている感さえありました。そしてあれよあれよと3日で最期を迎えました。

去年は猫白血病にかかってしまった猫を保護して介護、そして見送ることになったりと、2年連続で猫の死と対面してきたというのもあり、そこでやはりというか気がついたひとつに匂いがあります。

このメールマガジンでも何度か紹介している「体臭」。不健康のシグナルとして体臭に現れることから、体臭ケアはまず健康から…そして病気や肥満といったものも体臭として出るというのは、わりと知られた事実です。アメリカでは癌を呼気中から犬に見つけさせるという実験がある程度成功し、興味深い検査法が出現しつつあるとか、センチュウが前立腺癌を見つけるとかそういうニュースが増えていますね。

自分は何人か、明日死ぬという人を見てきましたが、そこで感じた「匂い」と猫からも発せられていた「匂い」はほぼ同じ感じではないかと感じます。

もちろんキー物質がなんなのかも不明ですし、あくまで自分の主観なので科学的とはぜんぜん言いがたいのですが、明らかに「死の匂い」を感じることがあります。しいて言えば加齢臭の奥に、松ヤニを焦がしたような匂いとでも言えるのですが、明らかに加齢臭とか老人臭に紛れて、ぐっとくるヤバさを感じる匂いがある気がします。

おそらく身体が死に向かう時になんらかのホルモンなり特異な生理活動から、そうした匂いになるのだろうと思うのですが…

これが終電や早朝の電車に乗っていると、たまーーーーに、まだ40代そこそこのオッサンが、疲れて座っているだけなのですが、横に座ると、かすかに同じ「死の匂い」を感じることがあるのです。

過労からの突然死がちょいちょい話題になりますが、身近な人の危険な兆候は、案外体臭でわかるのかもしれません。

『アリエナイ科学メルマ』
著者/くられ
シリーズ15万部以上の不謹慎理系書「アリエナイ理科ノ教科書」著者。別名義で「本当にコワい? 食べものの正体」「薬局で買うべき薬、買ってはいけない薬 」などを上梓。
学術誌から成人誌面という極めて広い媒体で連載多数。
http://www.mag2.com/p/news/207339

わたしも愛猫たちの寿命がつきた瞬間になんども立ち会っていますから
この感覚は分かります。死んでいく猫ちゃんたちは、かいだことがないような臭いがするんです。アンモニア臭でもない。松脂の焦げた匂いがどんなものが知らないけど、「ぐっとくるヤバさを感じる匂い」という表現はぴったりくる。
死んでいく猫ちゃんの目からふっと光が消えてすう~っと目が半透明になっていく瞬間に立ち会ったことがあります。あっと言う間に目玉から潤いが消えて乾いた物質に変化します。
わたしの猫ちゃんたちは、わたしが忘れていても、天国に入れておいてくださいと神様にお願いしてあるので、また会える。寂しいけれども、まだ生きている猫ちゃんをせいいっぱい可愛がってあげようと思っています。