『にゃんころがり新聞』 -22ページ目

『にゃんころがり新聞』

「にゃんころがりmagazine」https://nyankorogari.net/
に不具合が発生しました。修正するのに時間がかかるため、「にゃんころがり新聞」に一時的に記事をアップロードすることとしました。
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

ここまでのストーリーを読んでいない方は、こちらからお読みください。↓

http://ameblo.jp/nyankodoo/theme-10099399613.html

 

 

命泣組曲④

 

 

文:にゃんく

 

 

 

 

 

翌日、病院が開院される九時過ぎには、フチ子の訪問をうけた。赤鬼ちゃんを抱き、もう片方の手で口を尖らせた青鬼ちゃんの手をひいている。
朝食をとると、テレビを見てくるわと言ってあたしは一階の待ち合い座席までおりて行った。女がついて来ようとしたが、
「お願い、ひとりになりたいの」
と言って何とか振り切った。それでも女は時々一階までやって来て、遠目から赤鬼ちゃんを抱きながら此方をうかがっていて、あたしに気づかれるとすぐに姿を隠し、またしばらくすると遠目から様子を窺う、ということを繰り返していた。あたしは女のしたいようにさせておいた。
開院時間帯は玄関にいる警備員が出入りをチェックしていて、外に出してもいい人間に対しては、手元のリモートコントローラー様のボタンを操作して自動ドアのロックを解錠しているようだった。
外部から資材の搬入時に外側の自動ドアが開けっぱなしになることはあっても、最後の砦である内側のガラスのドアはやはり警備員によって管理されていて、開きっぱなしになることはない。
正面玄関からの脱出は、警備員を籠絡し、味方につけない限り不可能に思えた。
警備員はふたりいて、一時間ごとに交代で玄関のドアを守っていた。ひとりは帽子に白いラインが入っていて、もうひとりは黒いラインが入っている。ふたりは双子のようにそっくりな顔つきをしていて、年齢は四十代くらい、黒いラインの入った警備員の方が僅かにお腹の出が大きく、帽子のラインの色と体格の違いでしか、彼らの見分けはつかなかった。
あたしは待ち合い座席に坐り、白と黒の警備員をそれとなく観察していた。白の警備員は時間に厳格で、交代は常に五分前の五十五分にやって来たが、黒の警備員は時間にルーズで、いつもすこし遅れて交代にやって来る。そのたびに、
「なんで遅れたんだよ?」
と白の警備員に追及されて、黒の警備員は明らかに今考えたばかりというふうな、しどろもどろの態で、言い訳をした。
「いやね、そのね、違うんだよ。これには訳があるんだよ」
「訳って何なの?」
「トイレにね、不審物を発見したんだよ」
「それで、その不審物、どうしたの?」
「でね、慎重に中を確認したら、ただのゴミだったってわけなんだよ」
白の警備員はあたしの方を見向きもしないふりをしていたけれど、視界のはしっこに必ずあたしの存在を見据えているというふうだった。黒の警備員は時折あたしと目が合って、慌てて視線をそらす、ということを何度も繰り返した。
一階には売店があり、身の回りの必要な品など、ちょっとした買い物はできるようになっている。
あたしは売店と待ち合い座席のあいだを何度か往復して、病院の様子を観察していた。
診察時間がおわる十八時ころ、通院してきていた人たちは、薬をもらって帰りはじめ、だんだん人が減ってきていた。
何気なく右手の受付の方に顔を向けていたときだった。途方に暮れたように、此方に近付いて来る人がいた。
夢人だった。
それは間違いなく、夢人だった。地獄で仏とはこのことだった。彼はあたしに会いに来てくれていたのだ。
「夢人!」
あたしが呼びかけて駆け寄ると、夢人は吃驚して立ち止まった。ゆっくりと首をまわし、声の主であるあたしを視界にいれる。夢人は指で鼻を掻き、その手を下におろした。
「誰ですか?」
と彼は言った。
あたしは、いろいろと話したいことがあったのに、夢人を見ると、ただ口をぽかんと開けて、何も言葉が出てこないのだ。はやく言葉をつがないと、夢人が行ってしまうと思って焦った。けれども、この場所で、いちばん有効な言葉を探すあたしに、思いつく気の利いたセリフは、そんなに多くはなかった。
「あたしよ、虹乃よ」
夢人はあたしのからだを眺め回して露骨に訝しげな表情をしている。夢人は自分の目に手をやったり、鼻を触ったりしている。それは間がもたないと、彼がいつもやる癖だった。
「忘れたの、虹乃よ」
掠れそうになる声を励まして、言った。思いだして、お願いと訴えかけているかのように、あたしは掌を自分の胸にそっと当てた。
あたしが彼を見つめても、夢人はあたしを見つめてはくれない。
「に、虹乃を知ってるんですか?」
あたしは首をふった。警備員はちょうど交代時間だったのか、ふたりに増えている。受付の修行僧はマンガを読むのをやめ、顔をあげてこちらを見ている。ロビーの柱の陰からは、フチ子があたしたちの挙動をじっと監視している。
「違うの。あたしが、虹乃なの」
周囲を敵に囲まれた状況で、一刻も速く、あたしは夢人のこころに訴えかけなければならなかった。気付いて。真実のあたしを見て。あたしは悪人に騙されて、老婆に姿を変えられてしまっているの。
それでも夢人はフリーズしたパソコンみたいに首を垂れ固まっているばかりだった。
どうして、わかってくれないのだろう。あたしは此処にいるのに。緊張が高まってきて、思わず甲高い声を出しそうになった。でも、そうすることは夢人が嫌がるだろうと思い、寸前のところで自分を抑えた。こういう時こそ冷静にならなければならない。夢人が知っている姿と、あたしは似ても似つかない姿になってしまっているのだ、彼があたしのことを認めない方が正しいのだ。
手が胸元の鎖に触れた。あたしはネックレスをたぐり寄せ、彼に示した。
「あなたがくれたものよ、見て」
彼はしばらくそれを見つめていた。そしてあたしの顔に視線をうつし、またネックレスを見、もういちどあたしの顎に視線を落とした。
彼は目をそらし、口許に手を添えた。そして自分のことばが、あたしたちふたり以外の誰かに聞かれることを怖れるかのように、声をひそめて言った。
「それじゃあ、ぼくたちが、は、はじめてデートに行った場所を、答えてほしいんだけど」
と夢人が言った。すこし考えて、それは映画館だとあたしは思った。瞬きを三回した後、あたしは彼に「映画館よ」と言った。
夢人は周囲を見回した。そして、手をおろし、ますます困ったような顔つきをした。
「ほんとうに、虹乃なのか」
そう言って、夢人は貧乏揺すりをした。「随分探したんだ。いくら電話をしても、出ないし、実家の方には帰ってないって言われた。大学にも来ていないし、病院に来ても、もう退院したと言われた。ぼくは君がぼくのことを嫌いになって、会ってくれないのかと思っていたくらいなんだ。……それにしても、どうしてそんな姿に……?」
思わず癇癪を起こし、好きでなったわけじゃないわよ! と叫びだしそうになった。
「お願い、助けてほしいの、これは陰謀よ、このままじゃ、あたしは此処で、今日明日にでも殺される運命にあるのよ。あたしの病室のお爺ちゃんは、あたしが姿を変えられた日に死んでしまったわ」
夢人は、あたしの言葉がまるで通じないように、しばらくぽかんと口を開けていた。
「そんなことが、あるのか。あっていいのか。許されるのか」
夢人は、解けない問題を前にした小学生のようにオロオロしている。
あたしは焦れったくなって、
「許されるとか、許されないじゃなくて、それはほんとうにあるのよ、実際に、ここに、あるのよ」
と言った。
「でも」と夢人は指でこめかみのあたりを押さえて言った。「何が原因なんだろう?」
あたしは浴衣の帯に挟んでいた、小さく畳んだビラを広げて夢人に見せた。彼はしばらくビラを両手で持ち、それに見入っていた。
「この若返りするっていうエキスに、秘密が隠されているような気がするの。あたしがお婆ちゃんになってしまった秘密が」
とあたしは言った。
顔をあげた夢人の目の色が変わった。まるで彼のなかで、問題の答えが見つかったかのように。
「なるほど」
白と黒の警備員が、あたしたちを前にして言い争っている声が聞こえている。
「なんであの男を中に入れたんだ?」と白の警備員。
「えっ? どの男?」と黒の警備員。
「何言ってんだよ、資料にのってたやつだろ、今、あの婆さんと喋ってる男だよ」
「……僕は入れてないと思うけど。君の番の時に入ったんじゃないのかい?」
「俺の時には絶対入ってないんだから、お前の時に入ったんだよ!」
「そんなことあるはずないよ、言いがかりだよ」
「ふざけろよ。さっき聞いたとき、どの男? って言ったじゃないか。ということは、全然意識して警備してなかったってことじゃないか」
「知ってるよ。あの婆ちゃんの彼氏だろ?」
「嘘つけ。今思いだしたんだろうよ。知ってるんなら、入れるはずないだろう」
「だから僕じゃないよ。君のときだよ」
「お前の時に入ったんだよ!」
「いや、違うね。君のときさ」
「理事長に知れたらただじゃすまないぞ。お前はきっと首だぞ」
「君こそ、おしまいさ」
「何がおしまいだ!」
白と黒は、しまいに、ふたりで玄関の横でお尻をなすりつけ合い押し競(くら)饅頭をやりはじめたので、あたしも夢人も驚いてそちらのほうに一時気をとられてしまったほどだ。
夢人は気を取り直したように顔を此方に向け、溜息をつき、あたしの顔をしばらく見つめたあと、呟くように言った。
「り、理事長のところに行こう」
「え?」
夢人は手の中でビラを握り潰していた。
「理事長は責任者だ。たぶん、全部、理事長が知っているはず。直談判しにいくんだ」
夢人は天井を仰ぎ見ながら言った。
「でも、何処に理事長がいるか、わかるの?」
とあたしが訊くと、
「わからない」

と夢人は言った。

「でも、とにかく、捜しに行こう。この病院の何処かには、きっといるはずだから」
そう言って、あたしの手を引いた。あたしは彼の行動に対し、慎重さを求める素振りを示していたけれど、内心では彼が動きはじめてくれたことを、とてもうれしく思っていた。
あたしたちがエレベーターの前まで行くと、まだお尻押し競饅頭大会を実施していた警備員たちが、

「あっ」

と言ってお互いお尻を突き出した格好で静止し、顔を見合わせ、「待て―」

と言って追いかけて来た。でも、彼らが辿り着く前に、あたしたちはエレベーターに乗り込み、ドアを閉めた。

 

 

(つづく)

 

 

 

 

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本記事執筆者/にゃんく

 

 

JR川口駅東口から歩いて2分の場所にある、「つけめん102川口店」にやってきました。

平成28年10月13日の良き日のことであります。

いつも行列ができているのですが、今日はできていませんね。

ラッキー。

 

 

 

さて、店の前にある自販機で、メニューをえらびます。

「何にしようかな・・・」

至極の1杯と書いてあるのに惹かれて、「つけめん(大盛り無料」にしました。

値段は、840円です。

店内に案内され、待ちます。

ところで、「102」って何て読むか知ってます?

ひゃくに?

「川口にある、ひゃくにって店行ったことある?」

って、ラーメン通の後輩に聞いたら、

「ありません」

という回答だったので、

「うまいよ」

と、内心、ラーメン通のくせに、こいつ、あんまラーメンのこと知らんな、と思いながら

優越感にひたっていると、

後日、その後輩から、

「にゃんくさん、それ、ひゃくに、って読むんじゃなくて、テツって言うんですよ!」

と教えられました。

なんだと?!

「102」がどうやったら、テツになるのだ?

とんだ赤っ恥をかかされたわけですが、そんなことを考えているうちに、待つこと5分。

 

 

 

きました、きました。

この店は、昼の部と夜の部でスープや麺がチェンジされるようで、

昼は、「豚骨×魚介×太麺」

夜は、「鶏×魚介×中太麺」

となるようです。

 

どんぶりに、TETSUって書いてありましたね。

やっぱり、じゃあ、後輩が正しかったんや。

ま、それはともかく。

スープの方は・・・。

うまいわね。

焼け石もあって、スープがぬるくなってきたら、店員さんに言いつけて、焼け石をもってきて

もらえば、またアツアツのスープがのめるという、心づかいがよろしいです。

 

個人的には、隣の客がたのんでた、辛いつけめん? もおいしそうでした。

 

 

 

*レーティング評価(本ブログ内での定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点

 

旭川ラーメン村の『ラーメン青葉』情報は、旅行記のテーマに分類されています。

ページはこちらです↓

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本記事執筆者/いっせ


STORY(物語の結末・核心に触れない程度のネタバレあり)

 ある夏の暑い日、八王子で夫婦殺人事件が起こります。窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、「怒」の血文字が残されています。犯人は全国で指名手配されますが、顔を整形し逃亡を続けています。
 事件から1年後、その行方は未だに知れません。
そんな中、千葉、東京、沖縄に、素性の知れない3人の男が現れます・・・・・・

REVIEW
非常に魅入ってしまう142分の長編映画でした。
 原作は市橋達也氏を元ネタにしており、顔を整形しながらも日常に潜む殺人鬼の、素性の知れない怖さや、日常に溶け込んでいる不気味さを上手く表現していると感じました。
この物語の核は、『自分の本当に大切な人が"全国指名手配されている殺人鬼にそっくり"だと知った時、あなたはその人を信じられるか』という、愛と信じる心というテーマがあるんじゃないかと感じました。
 物語的には、3人のうち誰が犯人なんだろう…!?
というエンターテイメント性もあり、それだけで楽しめる内容になっています。

3人の謎の人物は、綾野剛、森山未來、松山ケンイチが演じており、よく考えたらこの配役にも納得。(みんな一重で塩顔で、顔の系統がそっくり!)
だからこそ、最後まで誰が犯人かわからないようになっている。この「犯人なのか!?」という見せ方、カメラアングルに好意的な苛立ちを感じつつ、物語にのめり込んでしまう自分がいました。

 指名手配されている殺人鬼の話と聞くと、なんだかおどろおどろしい話かと思われるのですが、先ほどお話をした『愛』と『信じる心』が、この物語・映画の本当のテーマだと思います。
 「自分の愛する人が殺人鬼の疑いをかけられたら、それでもあなたは信じることができますか?」
という質問を終始投げかけられているような、そんな重くも人間の核心に近いテーマを、推理系のエンターテイメント性も交えつつ見せてくれる傑作でした!!

☆見どころ
 ・綾野剛と妻夫木聡のゲイカップルっぷりが光る体当たり演技

・久々スクリーンデビューの森山未來と、清純派女優広瀬すずの迫真の演技

・最後まで誰が犯人なのかわからない苛立ちすら感じる演出

 特に沖縄編は、恋愛要素もあり、推理要素もあり、様々な出来事が巻き起こるストーリーなので、沖縄編だけで1本の映画として見たいくらいの盛り上がりがあります。沖縄の米軍問題にもサラッと触れていたりして、社会性もチラッと感じられるストーリー。
 千葉編は、圧巻の渡辺謙の演技が光っています。

主演扱いされていますが、実際にはそこまでたくさん出てくるわけではありません。
しかし、渡辺謙のすべてを受け入れ、包み込むかのような演技力は必見です。
 東京編では、アングラなゲイの世界を妻夫木聡と綾野剛が見せてくれています。実際に演技するにあたり、2人で風呂に入ったり生活をともにしたりといった役作りも行う徹底っぷりがよく現れているなぁといった感じでした。

2度目に見ると、また違った視点で楽しめるのではないでしょうか!
総評して、とても評価の高い傑作です!!
 

 

 
いっせの評価↑




『怒り』の原作は、小説家・吉田修一の同名小説
映画『怒り』は、2016年9月に公開の日本映画。
監督/李相日。
主演/渡辺謙。
音楽/坂本龍一。



 
本記事執筆者/いっせ




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本記事執筆者/fatman

 

 

札幌周辺の、おすすめラーメン店をご紹介させていただきます。

とくに、「あっさり」ラーメンでのオススメになります。

 

まず、1店めです。

 

『Q』
こちらのお店は昼ラーメン/夜やきとりをやっている一風変わったお店です。
ラーメンはあっさりしていながらしっかりとしたダシとスープがとてもおいしく鶏チャーシューがよい仕事をしております。最近の写真が手元にないため以下サイトをご参考にしていただけると幸いです。

食べログ:
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010102/1045631/dtlphotolst/1/smp2/
場所:札幌市中央区北一条西2-1-3 りんどうビル B1F

 

 

fatmanの『Q』の評価↑

 

『HARERUYA-ハレルヤ-』

(オススメ/醤油)
こちらも昼はラーメンがメインのお店/夜は居酒屋のお店。
ランチの時のメニューとなりますが、あっさりとしたスープに甘みのあるネギとチャーシュー、ナルトの入ったシンプルなラーメンではありますが旨味が凝縮された醤油スープがおいしい一品です。価格も500円と、とてもリーズナブル。
月ごとに限定ラーメンも出しており、えびしおラーメンはクセになる味で期間中なんどもお世話になりました。運良く出会えましたら是非ご賞味いただけるとよいかと存じます。写真のミニチャーシュー丼は別途料金です。

 



 

食べログ:https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010102/1042035/dtlmap/
場所:札幌市中央区大通西6-6-9 クリーンビル 1F(大通公園7丁目と6丁目の間の道を南方面<東急ハンズ方向>左手にあります)


fatmanの『HARERUYA-ハレルヤ-』の評価↑

 

『凡の風』

(塩/醤油)
あっさりとしているにも関わらずしっかりとした旨味のあるスープがおいしい一品。
こちらも最近の写真が手元にないため以下サイトをご参考にしていただけると幸いです。


ホームページhttp://bon-no-kaze.com
場所:中央区南8条西15丁目1−1(市電西線の西線6条駅と西線9条旭山公園駅の間、ビルの少し奥まった場所にあるので少し見つかりにくいです)

 

fatmanの『凡の風』の評価↑

 

『侘助』

(醤油)
和食をいただいてるかような、ダシと旨味が絶妙なスープで最後まで飲みほしたくなる、とても美味しいラーメンです。ミシュランガイドにも抜選されたさすがなお店です。
開店と同時に満席になってしまいますので、1回転目に入るのがよいかと思います。※日によってはちがうかもしれませんが、10分くらい前に到着しているとよいのではないでしょうか。
こちらも最近の写真が手元にないため以下サイトをご参考にしていただけると幸いです。

ぐるなび
http://r.gnavi.co.jp/jgsmyf7p0000/
場所:札幌市東区北21条東16-2-29(元町の生協の裏になります。)
札幌市営地下鉄東豊線 元町駅 徒歩5分もしくは車でむかいの生協の駐車場か、空いていればお店のPに。

 

 

fatmanの『侘助』の評価↑

 

『スープカレー奥芝商店』

こちらは、ラーメン店ではなく、スープカレー店の情報になります。

ボリューム満点で、スープの辛さがやみつきになるスープカレーです。スープはオリジナル(ノーマル)スープとエビスープがありエビは+料金で変更可能。用意されているトッピングの中から1つサービスで選べます。またライスも白米の他に玄米(数量限定)が選べます。
本店は古民家を改装しているレトロなお店で、札幌駅前点は和室のようなオシャレなお店です。
写真は豚の丸煮をトッピング(別料金)しています。

 



<本店>札幌市中央区南八条西14丁目2-2 (市電西線9条 駅下車、駅から東へあるいて一番最初の交差点を左にあるいて左手にあります)
食べログ:
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010104/1004684/

<駅前店 創成寺>場所:札幌市中央区北4条西1丁目3 ホクレンビル地下1階
食べログ:
https://tabelog.com/hokkaido/A0101/A010101/1041930/

 


fatmanの【奥芝商店】の評価↑

 

 

 

 

本記事執筆者/fatman

 

 

 

 

 

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本記事執筆者/RYO TAMURA

 

 

STORY
サンチャゴは、羊飼いをしている青年です。
サンチャゴは、羊とともに街から街へと移り、旅をしています。
ある時、彼は、ピラミッドに連れていかれる夢を二回見ます。
不思議に思ったサンチャゴは、夢を解釈してくれる老女に会いに行きます。
そして、それが「この世の言葉」であることを知ります。
サンチャゴは、はじめ、「この世の言葉」を信じませんでしたが、不思議な王様と出会ったあと、ついに、ピラミッドに行く決心をします。
そこに、彼を待つ宝ものが隠されているという夢を信じて。
サンチャゴは、道中、様々な困難に直面します。
「何かを強く望めば、宇宙のすべてが協力して実現するように助けてくれる」。
彼は、錬金術師(アルケミスト)の導きと、さまざまな出会いと別れを経験しながら、そのたびに人生において大切なことを学んでいきます。

 

REVIEW


登場人物のセリフがみどころです。
彼らは人生が何たるかを知るためのヒントを私たちにくれます。
これを読む読者も、この本を読んでいるうちにハッとさせられることが何度かあるでしょう。


 僕がこの本を知ったのは、ネットでした。
そのサイトではビジネス書や、啓発本ばかりを紹介しているのに、1つだけ小説が混ざっていました。
それが「アルケミスト」です。
ただの娯楽本だと思って読んでみたのですが、読んでいくうちにこの本を自分の宝物にしたいと思うようになりました。
日本では綺麗な小説として、「星の王子様」がとても人気ですが、「アルケミスト」もそれと匹敵するくらい美しい小説だと感じました。
それと、もしこの本を読むときがきたら、赤ワインを用意しておくといいかもしれません。その理由は読めばきっとわかります^ ^

 

 

RYO TAMURA の評価↑

 

*レーティング評価(本ブログ内での定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点

 


 

RYO TAMURA

 

すぐ読んでみたくなるレビューでしたね。

RYO TAMURA さん、すばらしいレビューを、ありがとうございました。

↓RYO TAMURA さんのサービスは、こちらから申し込めます。

https://coconala.com/users/283808#ratings

 

 

 

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本記事執筆者/K・Kaz


STORY
 二宮拓人は、就職活動を目前に控えています。
ある日、拓人が、同居人である光太郎の引退ライブをぼーっと見ているときのことです。
気がついたら、拓人の横にいたのは、光太郎の元彼女の瑞月でした。
瑞月は、拓人のクラスメイトでもありました。
その後、瑞月の留学時代の友人、理香が拓人たちと同じアパートにいる事を知り、理香の部屋を就活対策本部として4人でチームを組んで就活を頑張ろうと誓います。
しかし、理香の彼氏で同棲中の隆良がいきなり入って来て、就職に対して批判的な事を言って、拓人達はしらけてしまいます。
  就活に励む拓人でしたが、実は気になる事がもう一つあります。学生時代に共に劇団・プラネットに所属していたのですが、袂を分かって、自分の劇団「毒とビスケット」を立ちあげたギンジの動向でした。
 冷静に分析する拓人、
あまり自分を主張しない瑞樹、
すぐに人の中心となり、外交的で人気者の光太郎、
自己主張の強い理香、
就職に否定的で、クリーエーターを目指す隆良。
彼ら5人は、それぞれの思いや事情を胸に、就職活動を進んでいきます。
やがて事態の進展とともに、5人の友情や人間関係も、思わぬ方向に流れていくのでした……。

REVIEW

 就職活動がテーマということで、以前にあった映画「就職戦線異常なし」のように就職活動を通して若者たちが成長してゆく姿を描いてゆくような作品を予想していました。
しかし、思っていた感じとは少し違って、自分のつきたい仕事について熱く語ったり、積極的に行動する仲間を面と向かっては賞賛するものの裏では馬鹿にして冷ややかに笑っていたり、就職に有利そうなスキルや留学経験に内心嫉妬したり、就職せずに劇団を立ち上げたかつての仲間を批判しながらも、その活動をついついチェックしたりと、熱いのは格好悪い、自分は常にクールに立ち回りたい。
それでいて仲間の一人として群れるのではなく、一歩先行く孤高の存在と見られたい、という若者の心理が巧みに描かれているように思いました。
 特に、自分の心情を吐露するツールとしてツイッターを使っているのが現代っぽくて面白かったです。
 就職は、人生のほんの一部とはいえ、大きな岐路であることには間違いありません。
 映画の中でも、登場人物はさまざまな理由で仕事を選び、迷い、「仕事で自分のすべてが決まるわけじゃない」と口では言いながら、不採用となれば全人格を否定されたような敗北感にさいなまれます。
 自分のこれまでを振り返ってみても、これで自分が「何者」か決まるわけではないけれど、しかし、改めて自らを見つめなおして、自分は「何者」なのかを考えて、それをアピールするのが就職活動という時間だったように思います
 それまでの人生を振り返り、
「自分って、こんなものだったのか?」
と驚き、周りがどんどん先に行くような気がしてあせり、でももう残り時間は無くて、自分の意思をしっかり持って社会への第一歩を否応無く踏み出さなくてはならない、就活という時期。
その誰でも共感できる事柄と、現代の若者への風刺があいまっているのが、この「何者」という映画だったように思いました

☆☆☆★(星3,5)
K・Kazの映画『何者』の評価↑

*レーティング評価(本ブログ内での定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点

 

 

 


 

  『何者』は、2016年10月15日に公開された日本映画。
  原作は、朝井リョウの『何者』(新潮文庫刊)。小説は、第148回直木賞受賞作。

 
K・Kaz


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記事執筆/にゃんく

 

新しい企画のスタートでございます。

今回ご紹介するのは、

食べログ池袋第一位

だそうです。

ラーメン店「麺屋Hulu-lu」です。

 

 

場所は、こちらです。

 

 


SOBAメニューが人気だそうです。

さっそく頼んでみました。

写真は、醤油SOBA(780円税込み)です。

 

う~ん。

いい香りです。

ギトギトしてません。

ゆずの香りがします。

 

おいしかったです。

にゃんくの評価はこちら、満点とさせていただきましょう。

ラーメン好きは、ご参考に。

 

*レーティング評価(本ブログ内での定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点

 

 

にゃんくが星☆5をつけたラーメン情報は、こちら↓

旭川ラーメン村の『ラーメン青葉』です。

http://ameblo.jp/nyankodoo/entry-12142750437.html

 

参考にされてください。

 

 

 

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又吉直樹(作/hiroendaughnut)

 

文/にゃんく

又吉氏のイラスト/hiroendaughnut

 

 

STORY(ねたばれがあります。物語の最初から最後までの要約です。)

 

熱海の花火会場での、相方と「ぼく」こと徳永との漫才のシーンで幕が開きます。徳永たちのコンビ名は「スパークス」です。
人々は打ち上げられる花火の方へ歩いていくため、二人の漫才にはまったく関心が払われていません。徳永たちの前に出演した、老人会の大道芸が長引いたため、花火があがる中での漫才となりました。
徳永はその夜、「あほんだら」というコンビ名の神谷と出会います。「スパークス」の次に余興をやった「あほんだら」は、道行く人たちをひとりずつ指さして、

「地獄(行き)」

「地獄(行き)」

「地獄(行き)」

「地獄(行き)」

と叫び続ける凄いものでした。徳永は神谷を、この人以外から学ばない師匠と決めます。徳永は神谷に弟子にしてください、と頼みます。神谷はオーケーを出しますが、ひとつ条件を出します。神谷の伝記を書くことがそれです。徳永が二十歳。神谷が二十四歳の頃のことです。
神谷の相方の大林は、地元では有名な不良でした。


さて、神谷は大阪に住んでいましたが、東京へやって来ます。そして、吉祥寺に住むようになります。駅に向かった徳永は、井の頭公園に神谷を連れて行きます。太鼓のような楽器を叩きやめた若者が公園におり、その若者に神谷が

「ちゃんとやれや!」

と叫びます。徳永が若者にすぐ去るので少しだけ楽器の音を聴かせてほしいと頼むと、若者は叩き出し、神谷はそれを指揮する即興の指揮者となります。
飲みに行き、酔っ払い、神谷に家へ来いと言われ行ってみると、華奢な女の人(真樹さん)がいるアパートに辿り着きます。その日、眠いのに悪ふざけする神谷のせいで徳永は眠れません。真樹さんは神谷の彼女ではないと知りますが、神谷にとって大切な人であると徳永は思います。


年が明けて間もなく、神谷に渋谷に呼び出され、女性数名と合コンしますが、徳永は楽しめません。
徳永は相方の山下を公園によんでネタ合わせをしますが、うまくいきません。ちょっとしたすれ違いから、徳永は相方を殴ろうと思いますが、神谷に電話して話すと気持が静まります。


日をおいて、シアターDというところで、何組かが出演するライブが行われます。観客による人気投票で、あほんだらが四位、スパークスは六位になります。あほんだらにはスタイルがあるが、自分たちにはあるだろうか、と徳永は思います。
徳永は髪を銀髪にします。神谷がそれを見て、

「へー」

と言います。
神谷は、どんなに金がなくても、徳永と食事などに行けば奢ってくれます。でもそれは、真樹さんの収入に頼っているのです。真樹さんは神谷がアパートに転がり込んで来たタイミングで、キャバクラで働き出したといいます。神谷が徳永と外で会う時は、真樹さんが快くお金をくれるといいます。


ある日、井の頭公園に徳永と神谷が行きます。泣き叫ぶベビーカーの赤ちゃんに、神谷は蠅川柳をよみます。相手が赤ちゃんであっても誰であっても、神谷はやり方を変えない。徳永はそんなことを思います。


徳永が所属する事務所に、後輩数名が移籍してきます。後輩たちは社員も手なずけ、徳永は追い抜かれる不安を感じます。
後日、ライブの打ち上げがあり、徳永は自分に居場所がないと感じます。


その後、真樹さんに彼氏ができます。神谷は、アパートに自分の荷物を取りに行くからついてきてほしいと徳永に頼みます。真樹さんのアパートには、既に彼氏がおり、その彼氏の無言の圧力のもと、神谷は部屋の中に入ります。真樹さんとの別れ際、真樹さんが変顔をします。徳永は真樹さんを失った痛手を思います。真樹さんはやがては神谷の結婚相手になると思っていただけに、徳永は残念に思います。さらに、真樹さんはキャバクラで働いていたのではなく、風俗で働いていたことがわかります。風俗で働き、神谷との生活を支えていたことを知ります。


ある日、二子玉川の河川敷に神谷と徳永はふたりでピクニックに行きます。そのようにして、漫才をやるときの心構えなどを、ふたりで議論しあったりします。


後日、神谷の相方の大林から電話がかかってきて、徳永は高円寺の焼き鳥屋で飲みます。そこで神谷がひどい借金に陥っていることを知ります。


時がたち、神谷は三十二歳の誕生日をむかえ、徳永は二十八歳になっています。
そろそろ、スパークスは若手として注目されるようになってきます。
Zepp東京で、テレビ関係者への若手芸人見本市という趣旨の、漫才を披露するイベントがあり、神谷コンビは大きな笑いをとります。一本目は正統の漫才、二本めは一本めの漫才の音響をながし、口パクで演技をするというものでした。音と動きがズレて、大きな笑いとなります。が、審査委員長に、あほんだらの漫才は否定をされます。


秋になり、徳永が神谷と会うと、神谷は銀髪になっており、服装も徳永とそっくりの格好になっています。由貴さんという太った女性に鍋を作ってもらい、神谷の家で食べます。テレビでスパークスの漫才をやっており、それを見ても神谷は全然笑いません。徳永は神谷を殴りたく思います。
徳永は神谷の言葉に腹を立て、神谷に、ごちゃごちゃ言うんやったら、自分がテレビで面白い漫才やったら、よろしいやん、などと言います。徳永が自分の髪型の真似をしていると指摘すると、神谷は風呂場にいき、頭を自分で刈って出てきます。


翌日、徳永はメールで神谷に謝罪をします。
スパークスは一時的に売れて、風呂なし家賃2万5000円から下北沢の家賃11万のマンションに住むことができます。しかし、やがて徐々に仕事が減っていきます。


  徳永の相方に子供が生まれる予定ができ、相談してスパークス解散が決まります。


後日、スパークスの最後の漫才が行われます。そこで、徳永はやってみたかった漫才を、はじめてやった気持ちになります。その漫才を見た観客の拍手が、いつまでもたえないほどでした。
ある日、吉祥寺ハーモニカ横丁に行くと、神谷がいて、はじめてスパークスの漫才おもしろかったなと褒められます。相方の山下としか漫才できないので、神谷に引退することを徳永が伝えます。徳永は、神谷から、どんな仕事をしても、芸人に引退はない、と言われます。


  徳永は芸人をやめて、居酒屋で休みなく働きます。
  やがて徳永は下北の不動産で働くようになります。


  ある日、徳永が夜ひとりで飲んでいると、神谷から電話があり、神谷の元へ飛んでいきます。
  すると、驚くべきことに、神谷はシリコンをいれて胸が大きく膨らんでいる姿となっています。神谷は、それを見る人に笑ってもらえるだろうと思ってやったことでしたが、徳永にはそれが全然笑えないことに思われます。徳永は、そういうことをしても誰も笑えないし、するべきではなかったと神谷を諭します。神谷は、徳永にそう言われることがショックで、だから、もう言わないでくれ、と頼みます。徳永は思います。神谷には笑いの才能はあるのだが、この人はそれを上手に伝える方法を知らないのだと。
最後、徳永と神谷がふたりで熱海に旅行にいくシーンです。
花火があがります。
神谷が、開催されることを知った素人漫才大会に、どうしても出たいと言い出します。徳永は、旅館の一室で神谷の伝記を書いています。
ラスト、神谷がとんでもない漫才考えついたぞと言って美しい乳房を揺らして飛び跳ねるシーンで作品は幕を閉じます。

 

REVIEW


漫才師を目指す、若者の挑戦と挫折を描いた作品です。
いい作品だと思います。

構成が練られていて、作者のしごとである漫才を素材にしているのもいいと思います。


神谷の名前は、神谷才蔵といいます。神がかった才能の持ち主、というほどの意味でしょうか。

才能があるのに、その伝え方を知らない神谷のコンビ名は、「あほんだら」。

徳永のほうのコンビ名「スパークス」は、タイトルの「火花」を連想させます。徳永と神谷との関係には、仲がいいだけではありません。時に火花のように緊張が走っています。考えられたネーミングですね。

途中、徳永たちのコンビの方が売れ出してくる部分がありますが、そこのところで、神谷が、徳永の髪型を真似してきます。徳永は、唯我独尊の道をいく神谷が好きだったのに、自分の真似をされて、不快に感じます。このへんも、よく考えられたプロットだと思います。

 

ちなみに、又吉氏は、2003年まで原偉大と「線香花火」というコンビで活動していたそうです。作品の、冒頭とラストは花火のシーンが描かれています。


最後から二つめのパラグラフで、「僕達はまだ途中だ。これから続きをやるのだ。」と書かれています。漫才命で生きてきた若者たちですが、漫才を捨てて、暗い結末にするのではなく、多少、明るさを感じさせるために、このような記述があるのでしょうか。
 

この作品、ぼくはかなり評価しております。芥川賞を受賞する前から、好きでした。

読書家でもあり、読書は、すでに2000冊ほど読んでいるという又吉さん。1980年生まれ(にゃんくより、歳下です。)今後が楽しみな作家ですね。

 

 

にゃんくの評価

*レーティング評価(本ブログ内での定義)

☆☆☆☆☆(星5) 93点~100点
☆☆☆☆★(星4,5) 92点
☆☆☆☆(星4) 83点~91点
☆☆☆(星3) 69点~82点

 

 

火花火花
1,296円
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(『火花』文藝春秋発行)

 

 

 

 

 

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エントツ

 

文/nekonooo56

イラスト/gotogoal

 

 

これは私が幼稚園に通っているころの話です。

 

家から幼稚園に行く道の途中にとても高いエントツが2つある工場がありました。
 


そこにいつも私にあいさつをしてくれる工場のおじさんがいました。とっても大きくて優しいおじさんでした。


「おじちゃん!あのエントツからモクモクと出てるものはなーに?」

〈あれかい?あれはね雲だよ〉

「くも?」

〈そう、ここは雲を作っている工場なのさ〉

「ふ~ん・・・こっちのエントツからは白い雲が出て、あっちのエントツからは黒い雲が出てるね」

〈あっちの黒い雲は雨曇っていう雨を降らす雲なんだよ〉

「ふ~ん・・・でも、どうして雲なんて作っているの?」

〈それは、雲が必要なものだからだよ。
白い雲は影を作ってみんなを暑い日差しから守ってくれるし、黒い雲はみんなが必要な雨を降らすからね〉

「ふ~ん・・・」

みーちゃんはおじさんの話を聞くのが大好きでした。

そんなある日のこと。
明日はみーちゃんの初めての遠足でした。

みーちゃんは明日の天気が心配で仕方ありません。

「明日の天気だいじょうぶかなぁ・・・そうだ!おじちゃんに雲をとめてもらえばいいんだ!」

みーちゃんはあのエントツから出ている雨を降らす雲をとめれば、明日はきっと晴れると思いました。みーちゃんはさっそくおじちゃんに頼みに行きました。

 



 

〈こんにちは。みーちゃん〉

「・・・」

〈どうしたんだい?〉

「あの・・・明日私の初めての遠足なの・・・だから雨が降ったらこまるの!あの雲を作るのをやめてください!」

おじちゃんはこまった顔でエントツを見上げました。

〈う~ん・・・〉

「雨が降ったら遠足がなくなっちゃうの・・・」

みーちゃんは少し泣きそうになりながら言いました。すると、

〈仕方ないなぁ、でも、今日だけだよ?あっちのエントツだけでいいね〉

とニッコリ笑ってくれました。

「うん、ありがとう」

〈ちょっと待ってておくれ〉

そう言うとおじちゃんは工場の中に入っていきました。そして、しばらくするとエントツの黒い雲はぴたりととまりました。

「やったー!」

みーちゃんはとんで喜びました。そして、工場から出てきたおじちゃんにお礼をいいました。

「ありがとう、おじちゃん!」

〈これで明日は必ず晴れるよ、いっぱい楽しんでおいで〉

「うん!」

そうして、みーちゃんの初めての遠足は晴れました。その遠足の帰り、みーちゃんはまた工場によりました。

〈みーちゃん、今日は本当に良い天気だったね。よかったね〉

「うん!それでね、おみやげがあるの」

〈おみやげ?〉

「うん、手をだして」

 


 


〈・・・〉

みーちゃんがおじちゃんの手に置いたのは
ドングリの実でした。


〈ありがとう、みーちゃん。さっそく工場の庭に植えることにするよ〉

「うん、もう雨を降らしてもいいからね」

〈そうだね、木も花ものどがかわいているだろうからね〉

「うん。じゃあまたね、おじちゃん」

〈あぁ、また明日ね・・・〉


それからおじさんは私が遠足の度にエントツの煙を止めてくれました。

でも、小学校に上がる時、私は引越して、それからずっと会えずにいました。

そうして、私は思い出を胸に、大人になりました。

そして今年、仕事の出張で近くまで行くことになり寄ってみました。

工場は古くなっていたけど、まだそのままで、2つの高いエントツからはあの時と同じように白と黒の煙がモクモクと上がっていました。

そして、庭には大きなくすの木が沢山・・・

私はたまらず、工場を訪ねてみました。

すると、おじさんはもう工場には居なく、悲しいことに3年前に亡くなってしまっていました・・・

その時初めて、おしさんは工場の社長さんだと知りました。

でも、工場では私とおじさんの話をみんなが知っていました。

そして命日には黒いけむりの煙を止めていると聞きました。

私は工場の人におじさんが眠っているお墓を教えてもらい、向かいました。

そして、お墓の前で手を合わせ、泣きながら

言いました・・・。


「ありがとう・・・おじさん・・・」

と。。







おわり。

 

 

 

 

 

 

nekonooo56

 

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(命泣組曲①↑を読んでいない方はこちらからどうぞ。)

 

 

命泣組曲③

 

文/にゃんく

 

 


我に返ったとき、かなりの時間が経っていて、自分がベッドのうえで寝ていたことに気づいた。病室のなかには灯りがともり、左手のカーテンの隙間から、暮れなずんだ外の世界が覗いていた。
全身嫌な脂汗でねっとり覆われているように感じた。
嫌な夢だった……。
右手には、締めきられた仕切りのカーテンがある。テーブルのうえのガラスのコップに入っていた水をがぶがぶと全部飲み干した。額に浮かんだ汗を手先で拭った。
あたしは、二十一歳の女子学生だ。夢のなかで、その真実の鳥は、あたしの元からいとも簡単に飛び去って行こうとした。目を醒ましたあと、あたしは自分の若さに必死の思いでしがみつこうとしたけれど、何だか胸騒ぎがおさまらなかった。
ベッドのうえに起きあがり、手を伸ばし、窓のカーテンを半分開けてみた。窓ガラスに映っていたのは、八十歳の老婆の姿だった。拳ひとつ楽に飲み込めそうな大きさに口が開き、叫び声が出そうになるのを、両の掌で懸命に抑え込んだ。目に涙が滲み、うっ、うっ、うっ、と吐き気のような嗚咽が幾度もこみあげてくる。
右手の仕切りのカーテンに手を伸ばし、三十センチほど開けてみると、亡くなったお爺さんが横たわっていたベッドのうえの布団はきちんと畳まれ、がらんとしていた。その虚ろなベッドが、次はあたしの番と告げているように思えた。
カツ、カツ、カツ。
あたしが起きるのを待ち構えていたかのように高らかな足音が響き、ドアの開く音がした。
あたしはすばやく仕切りのカーテンを元に戻し、何事もなかったかのように、できるだけ自然なふうを装いベッドに横たわった。
カーテンが開くと、あの女が現れた。胸に赤ん坊を抱えている。女のあとから六歳くらいの男の子がついて来ていた。
「ご気分は、どうですか、お母様」
女は絵に描いたような笑顔を浮かべていたけれど、目だけは全然笑っていなくて、こちらの動きの一挙手一投足をじっくり観察していた。怒っても、暴れても、哀願しても、泣いても、みんなして暴力で抑えこみ、また注射を打たれるだけだ、今はひたすら自重して、反撃のチャンスを窺うしかないわと、あたしは自分に言い聞かせた。
「うん、だいぶ、いいわね」
あたしは痩せ我慢の笑顔を浮かべて言った。女は急に甘えた幼児のような声を出し、
「良かったわねー、お婆ちゃん、はやく良くなるといいでちゅねー」

と腕に抱いた赤ん坊に話しかけた。お婆ちゃん……。女が抱いた赤ん坊はぐったりしていて、瞬きもほとんどしなかった。それは汚らしい布きれに包まれ、よく見ると赤ん坊というより、三歳児程度の軀つきをしているのだが、垂らした腕や頬などは難民のようにガリガリに痩せていて、顔面蒼白、呼吸は常にひどい喘息のような音をさせている。ちゃんと食べ物を与えているようには思えない。
「その子は……」
とあたしが言うと、女が「うん」と言って、あとの言葉を引きとった。
「赤鬼ちゃんよ。お婆ちゃんの、孫でちゅよ~、ばぶー」
あきれ果てて、しばらく物も言えなかった。自分の子供に、赤鬼ちゃんなんて、そんな変な名前をつけるセンスにあたしは軽蔑を通り越して、吐き気すら覚えた。
あたしは母子から顔をそむけ、格子状の窓の外の、遠景に浮かぶ灯を浮かべた家々を、眺めるともなく眺めていた。そして、この女が、あくまであたしの〈娘〉だと言い張るなら、今はこの女の言うとおり、おとなしく〈母親〉のふりをしてやろうと思った。そうして力を蓄えつつ、隙をついて一気に反転攻勢に出るのだ。
「ねえ、あなた」

とあたしは名前も知らない自称〈娘〉に呼びかけた。

「最近、いろいろ物忘れが激しくなって、お父さんの顔を忘れちゃったのよ。思いだそうとするんだけど、喉元まで出かかってるんだけれど、思い出せないの、ほんとにひどいわよね、笑って頂戴ね」
女は体勢を変えながら、カッと目を見開いた赤鬼ちゃんを揺すり続けている。まるで揺することによって、生命力の弱い赤鬼ちゃんが元気を取り戻すと思っているかのように、粘り強く、熱心に、しつこいくらい。
「そんなの、私だって、しょっちゅうあるわよ。朝起きたら主人の顔を思い出せなくなっていることなんて、ザラにあるわよ。待って、今、見せたげるから」
女は赤鬼ちゃんをベッドのうえのあたしの隣のスペースに横たえると、そばにいた男の子に、
「ちょっと見といて頂戴ね」
と言って、ぐるっとあたしの足元をまわり、窓の傍の棚の前までやって来た。女は屈み込み、下段から分厚い鶯色のアルバムを取りだし、ぱらぱらとページを繰っていた。ある時、女は手をとめて、

「これよ」

と言って、あたしを見あげた。
そのページには、禿げた頭にワカメのような白髪が風に靡いている初老の男が、汚らしい大口を開けてにかっと笑っている顔がアップで映っていた。
「ほんとにいい人だった、お父さん」
と女はわざとらしく溜息をついて、言った。
突然赤鬼ちゃんが、痩せ細ったその指で、白濁した壁の、虚ろな一点を指さし、
「カプ、カプ、カププッ」
という呻き声のような、歌い声でもあるような、謎の言葉を吐いた。
「おい、静かにしろよ、うるさいぞ」
と六歳くらいの男の子が言った。男の子は赤鬼ちゃんほどの栄養失調というほどではなかったけれど、それでも異常に痩せていた。顔は赤鬼ちゃんと瓜二つで、口が尖り、人間というよりサバンナに生息する、半分鳥類、半分哺乳類とでもいうふうな顔立ちをしていて、そのなかでまん丸の目が異様にぎらついて黄色い光を放っていた。
突如女が金切り声をあげ、ベッドのうえに半身を乗り出し、男の子の頬をビンタした。パンッという目が醒めるような音が部屋のなかに響いた。
「青鬼ちゃん、お兄ちゃんなんだから、優しくしなさいって何度言えばわかるの、どうしてそんなことばかり言って弟をイジメルの」
わーん、わーんと男の子が泣き声をあげる。女はアルバムをあたしに押しつけると、男の子から守るように赤鬼ちゃんの軀をベッドから抱きあげた。
「どうしたの? どうしたの? おー、よしよしよし、よしよしよしよし」
赤鬼ちゃんに対する、無意味で全く無駄な女の揺さぶりの動きが、再開される。
「ピンゲ、ピンゲ、ピンピンゲ」
と赤鬼ちゃんは尖った口を開け、歓喜の様相はますます鰻のぼりで、壁の一点を指差し何事かをあたしたちに訴えかけている模様。
一方で、青鬼ちゃんと呼ばれた男の子の泣き叫ぶ声は耳を掩いたくなるほど大きくなっていく。
あたしはアルバムのお爺さんの写真に視線を戻した。
アルバムを両手に取り、膝のうえに載せてみた。ページを繰っていくと、そこには様々な種類の写真がおさまっていることがわかる。
夫との結婚式の様子や、赤ん坊が誕生して間もないころ撮った記念の写真(写真の下のメモに、

「一人娘、フチ子誕生」

という言葉が添えられている)。

その〈娘〉、フチ子が、初めて畳のうえをハイハイした図。一家でピクニックか何処かに出掛けたときに撮った思い出の一枚。フチ子の小学校の入学式の写真。フチ子の運動会の写真。障害物競走に挑むフチ子の火照った顔。誕生日、ケーキを前に、ピースする四十歳くらいのあたし。やがてお爺さんとお婆さんになったあたしと夫が、何処かの温泉旅行に行って記念撮影をしている図。そして極めつけは、夫の葬式の遺影。


あたしは意識が遠くなるような気がした。
実際アルバムのなかにおさまっている、このような多数の、歴然とした証拠の海を泳いでいると、あたしは自分のことを過去をすっかり忘れてしまったぼけ老人で、今すべてを思いだしたように感じていた。
あたしは優しいキチ子お婆ちゃんで、何もかも充足している。娘のフチ子には子供たちもいて、もう思い残すことは何もない。人間の一生は短いし、誰だってやり直すことなんてできない。自分の人生を受け入れねば。この完璧な家族のなかで。おとなしく、笑顔をたたえながら、不平をいわず、残り僅かな人生を、波風立たせずに生きていくべきではないか。そうすることが自分に求められていることであるし、正しき態度ではないだろうか。今さらすべてをひっくり返そうなんて思ってはいけない。いったい何にしがみついてそこまで闘おうとするのだろうか。第一、自分に闘ってまで取り戻せるものなんて、残っていない。あたしは認知症のおばあさんで、自分の名前も、家も、過去ですら、わからなくなっていた。それだけの話なのだ。
そのように考えて自分を納得させようとした。でも、すんなりとはいかないで、どういうわけか、悔し涙まで滲んできた。
ふと胸元に視線をおとすと、浴衣の下に、何かが見えた。手で触れてみると、それは固くてあたたかい。
トパーズのネックレスだった。


ネックレス……。
フチ子がぺちゃくちゃと何かあたしに喋りかけていたけれど、あたしはフチ子の話なんて耳に入っていなかった。どうせたいした話ではなかったろう。それよりも、そのネックレスにこころを奪われていた。それは、あたしがこの病院に入院する前に、彼からもらったネックレスだったのだ。彼にそれをもらったときのことが、幻影のように思い出される……。
「かならず逢いに行くよ」
夢人はあたしにそう言った。その言葉も、吃音症気味のその喋り方も、照れた時に鼻に手をやる癖も、滅多に笑わないけど、あたしの好きな笑ったときのその顔も、幻の出来事のように霞んでいこうとするけれど、このネックレスだけは霞もうとはせずにあたしの胸のまえで輝きを放ち続けている。
あたしは自分を取り戻そうとするように、そのネックレスを掌のなかにそっと握りしめた。
考えてみれば、はじめからおかしかった。
年がら年中、お金をほしがっているようなあたしの母が、あたしにこの病院に一週間、被験者として入院してほしいと頼んできたことが、そもそものはじまりだったのだ。
あたしはどういう治療をされるのか、何のための入院なのか、それすら知らされなかった。ただはっきりしていたことは、よほど高額の報酬が母の口座に振り込まれたらしいということだけだった。
そして気付いたとき、あたしは母からも、病院からも騙され、女子学生から、人生の終わりをまもなく迎えようとしている老婆に変身してしまっていたのだ。架空の人生をでっちあげられて。


……
手元のアルバムが目の前に迫ってきた。
もうそのアルバムを見ても、あたしは自分を見失いそうになったりはしなかった。
よくここまで出鱈目の写真を合成したり、捏造したりできるものだわ、とあたしは感心すらする余裕を取り戻していた。
このアルバムは、贋物だ。あたしの夫だったというこんなお爺さん、結婚したこともないし、一度だって見たことも話したこともない。まったくの他人であることは疑う余地がない。
ある時、これはドッキリですよ、と昔テレビでやっていたみたいに、レポーターが出てきて、

「騙されちゃった」

なんてことになるんだろうか、と期待する気持ちもなくはなかった。けれども、いつまで経ってもレポーターなんか出てきやしないし、あたしは騙し甲斐のある芸能人でもない。このアルバムを見る限りでも、これはただの嫌がらせではない。もう、よっぽど手の込んだ、組織ぐるみの陰謀だ。あたしは何か、歴史の巨大な闇のようなものに巻き込まれ、生体実験にされ、今やたった一度きりの人生を滅茶滅茶に踏みにじられようとしているのだ。
一刻も早くこの病院から脱出しないと、あたしはほんとうに隣のベッドで亡くなった、かわいそうなお爺さんみたいに、変な薬を打たれて、今日か明日にでも死んでしまうのは明らかだ。

 

 

戦闘、開始。
この病院から脱出しなければならない。此処から逃れ出ようとするあたしと、あたしに此処でおとなしく死んでもらいたい病院(親を含む)との戦争が、今はじまったのだ。
部屋のなかは静かで、一時は耳を劈くばかりだった青鬼ちゃんの泣き声はやんでいる。フチ子はやはり何処か未開の辺境の、野蛮人の踊りに似た仕種で、胸に抱いた赤鬼ちゃんを揺すり続けながら、アルバムに目を落とすあたしの様子をうかがっている。
しばらくすると、
「ゴゴゴゴゴ……!」
という地響きのような音が聞こえてきた。何の音かと思ったら、赤鬼ちゃんの意味不明の呟き声だった。
「おー、よしよしよし、どうしたの? お腹すいたの?」
フチ子が話しかけても赤鬼ちゃんの呟きはやまない。
「デュフ、デュフ、デュフフフ」
と、何かおかしいことでもあったのか、赤鬼ちゃんはひとり悦にいったようにぞっとするような奇妙な声をあげはじめた。
「うるせえな」

我慢できないというふうに、青鬼ちゃんが言ってのけた。

「気持ち悪いんだよ」
赤鬼ちゃんを揺すっていたフチ子はぴたりと軀のうごきをとめ、ベッド越しにあたしに覆い被さらんばかりに身を乗り出し、首の骨が折れてしまいそうなほどの力を平手に込めて、青鬼ちゃんの頬を強打した。
「わーん、わーん!」
青鬼ちゃんが頬をかかえて蹲り、その絶叫が、部屋の外に漏れるほどだ。
「弟を大事にしなさいって、何度言ったらわかるのよ!」
とフチ子は言って、昂奮しスカートを履いた股を開き、地団駄を踏んでいる。フチ子はまだ擲り足りないかのように、握りしめた拳骨に自分の息をふーふー吹きかけている。
「ちょっとお手洗いに行ってきます」
とあたしは言って、スリッパを履いて廊下に出た。やはり足元がすこしふらふらする。壁に手を添えながら、トイレまで進む。
トイレの個室の中の同じ場所に、若返りのエキスのことが記載されたあのビラが落ちたままになっていた。あたしはそれを小さく畳むと、浴衣の帯のあいだに隠した。このビラに、あたしがお婆ちゃんになった秘密が隠されているような気がしてならなかった。

(続)

 

 

 

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