
もちろん、苦手!
見るのも触れるのも苦手。食べるのなんて絶対無い。
我が家で虫を食材として見ることができるのは、息子だけなんでね。 ●ここ
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さて、タスコ(TAXCO)というのはメキシコシティから南西へ170km程のところにある「銀」と「坂」の町です。
16世紀ころから銀の採掘が行われ、18世紀の中頃になると大鉱脈が発見されました。こいつが、この街に大きな富をもたらし、発展したということです。
鉱脈が枯れた今、当時の繁栄をうかがい知ることのできるコロニアル様式の建物と、銀細工の町として観光客が訪れます。世界遺産ですよ。
メキシコ滞在中、1泊だけタスコに来ました。
急な傾斜の土地に、へばりつくように寄り添うように家々が並ぶ姿は、美しかったな。
ボクが泊まった宿は17世紀に建てられた修道院を改装したホテルで、美しく厳かだった。
ひさしぶりにリラックスした夕方、町の中心のボルダ広場と、そこに面して立つサンタプリスカ教会を見渡せるレストランのバルコニー席で、ちょっとリッチな夕食を食べたりね。
そんなタスコで市場を散策していると、積み上げた野菜の上にビニール袋に入ったなにか動くものを発見した。
----- ね。これさ。食べるの?
なんか聞いたら失礼になるのかな、なんて妙に気を遣ったりしちゃったけど、答えは簡単でね。
----- そうよ。
でもさ、そのビニール袋に入ってる動くものは、どう見ても「カメムシ」なんだよな。
あの、臭い「カメムシ」
一体、どうやって食べるんだろって興味はあったけど、そんなこと聞いたら試食を勧められちゃうんじゃないかって恐怖もあって、そのまま立ち去ってしまった。

↑なに驚いてるのよ。美味しいんだから。

↑ビニールの中の動くものの姿は、はっきり写すことができなかったけど……
その夜、ホテルで唯一ネットのつながる中庭で、メキシコではカメムシを食べるのか調べましたよ。
これがどうも、タスコの名物みたいでね。
リュウゼツランから造られる蒸留酒メスカル(Mezcal)は、ライムと塩を味わいながら飲むんだけど、ここタスコでは、その塩の中にカメムシの粉末を入れるらしい。
このカメムシはピリッと刺激的な味で、普通の料理のソースにも入れるんだそうで……
もしや、あのバルコニー席のレストランの、あの料理の、あのソースにも、入っていたのだろか?
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さて、そんなタスコにはもう1つ目立つ虫(beetle)が居て、もう町中あれもそれも、どれもこれもみんな状態だった。

↑タスコの町は白いビートルだらけ。これ、タクシーなの。

さて、なつむぎは次の街へと旅立ちます。
キューバ、メキシコの旅は、仕事とは言えボクに取ってはご褒美のようなものだったからな。
ずっと訪ねたいって思っていた国だからね。
これからがボクの「絵」探しの旅の本番です。明日は別の街。
次の目的地に行くための乗り換えの街に過ぎないけれど、ボクには馴染みのある街。
さて、どこでしょうか?