放射性物質濃度、7年後で元に~原子力機構
日本原子力研究開発機構が行ったシミュレーションによると、福島第一原発から太平洋に放出された放射性セシウム137は、1年後には福島県の沖合約4000キロまで広がる。その後、徐々に薄まりながら東へ流れ、5年後には北アメリカ大陸の西に達する。そして、7年後には事故前の濃度に戻ると予測されている。
また、1年後の濃度は、最も高い海域で一リットルあたり0.023ベクレルとなり、この海域で取れた魚などを1年間食べ続けても、内部被ばくは最大で年間1.8マイクロシーベルトと予測される。事故前の約5倍だが、健康への影響はないという。
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警戒区域内に一時帰宅、防護服不要に…暑さ対策
政府の原子力災害現地対策本部は24日、東京電力福島第一原発から半径20キロ圏の警戒区域内に一時帰宅する際、防護服の着用は不要とすると発表した。
暑さ対策が理由で、長袖・長ズボン着用を条件にする。頭にかぶるキャップ、マスク、手袋、靴を覆うカバーは従来通り着用してもらう。希望者には防護服を用意する。28日の南相馬市、楢葉町、富岡町の一時帰宅から実施する。
同本部の広報担当は「これまでの一時帰宅で基準値を超える汚染はなく、原子力安全委員会などの専門家も問題ないと判断した」としている。
同本部によると、これまでに約7000人が一時帰宅を終えたが、約50人が体調不良を訴え、その約半数が熱中症だったとみられるという。24日には楢葉町の60歳代男性が熱中症で救急車で病院に搬送された。
暑さ対策が理由で、長袖・長ズボン着用を条件にする。頭にかぶるキャップ、マスク、手袋、靴を覆うカバーは従来通り着用してもらう。希望者には防護服を用意する。28日の南相馬市、楢葉町、富岡町の一時帰宅から実施する。
同本部の広報担当は「これまでの一時帰宅で基準値を超える汚染はなく、原子力安全委員会などの専門家も問題ないと判断した」としている。
同本部によると、これまでに約7000人が一時帰宅を終えたが、約50人が体調不良を訴え、その約半数が熱中症だったとみられるという。24日には楢葉町の60歳代男性が熱中症で救急車で病院に搬送された。
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海水浴場の放射線暫定基準、飲料水より厳しく
東京電力福島第一原発事故で、海水浴場などの水質への影響を懸念する自治体の要望を受け、環境省は23日、水中に含まれる放射性物質の暫定的な基準を決めた。
基準は1リットルあたり、放射性セシウムが50ベクレル、放射性ヨウ素を30ベクレルで、飲料水(200ベクレル)より厳しく設定。海水浴が日常生活に不可欠ではないことから、被曝(ひばく)量を可能な限り低く抑えることが望ましいと判断した。同省は、海水浴場の開設者に対して、1か月に1度程度、放射性物質の濃度調査や砂浜の放射線量を計測することも勧めている。
同省のまとめによると、23日までに静岡、神奈川、茨城、福島県などが水質を調べた135か所のうち、同県いわき市勿来(なこそ)町の海水浴場で放射性セシウムが約13ベクレル検出された以外はいずれも不検出だった。
基準は1リットルあたり、放射性セシウムが50ベクレル、放射性ヨウ素を30ベクレルで、飲料水(200ベクレル)より厳しく設定。海水浴が日常生活に不可欠ではないことから、被曝(ひばく)量を可能な限り低く抑えることが望ましいと判断した。同省は、海水浴場の開設者に対して、1か月に1度程度、放射性物質の濃度調査や砂浜の放射線量を計測することも勧めている。
同省のまとめによると、23日までに静岡、神奈川、茨城、福島県などが水質を調べた135か所のうち、同県いわき市勿来(なこそ)町の海水浴場で放射性セシウムが約13ベクレル検出された以外はいずれも不検出だった。
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原発「安価」神話のウソ、強弁と楽観で作り上げた虚構、今や経済合理性はゼロ
国をはじめとする原子力発電推進派の、これが決まり文句だった。
1キロワット時の電力を作るのに、水力は約12円、石油11円。そこへもってくると、原子力なら半分の約5円で済む——。傑出した経済性は、ウラン燃料が比較的入手しやすい、燃料がリサイクルできる、CO2を排出しない、と並ぶ、「原発の4大美点」だった。
本当の費用は天文学的、政府推計は楽観的すぎる
しかし、安全神話を一瞬で吹き飛ばしたのと同様、福島第一原発事故によって、「安価神話」の信憑性にも、疑惑のまなざしが向けられている。
■過小評価と抜け穴だらけ 「公式試算」のいいかげん
原子力の発電コストは、三つの要素で成り立つ。
第1が、燃料費や人件費など、電気を作るうえでかかる「発電費用」。第2が、発電に伴って出る使用済み燃料を再加工したり、廃棄物を処理する費用だ。後工程という意味で「バックエンド費用」と呼ばれる。
これに、「立地費用」が加わる。原発を誘致した地元自治体に対する補助金や交付金がこれに当たる。
驚くべきことに、国が言う「原発5円」は、1と2のコストしか含めていない。しかも、不備がある。
まず、発電費用から、揚水発電のコストが外されている。
揚水発電とは、夜間電力で水をくみ上げて上部調整池にためておき、需要の多い昼間に落水して発電する。原発はつねに一定の出力で発電するため、夜間は電気が余る。揚水はその有効活用策だ。つまり、揚水発電は原子力のために存在する存在であり、両者は不可分の関係にある。
立命館大学国際関係学部の大島堅一教授は、電力各社の有価証券報告書をつぶさに検証し、本来かかったはずの発電コストを試算した。その結果、原子力と揚水を足したコストは2007年度で1キロワット時約9円と、国の試算の約2倍であり、火力の約11円とほぼ同じであることが判明した。
ちなみに、揚水を除いた一般水力発電のコストが約4円で最も安く、国の言う「水力12円」説の“ウソ”も、併せて明らかになった。
国の試算がさらに問題なのは、“第2の費用=バックエンド費用”が、極めて過少評価されている点だ。
04年の政府審議会に提出された政府資料によると、バックエンド費用は総額約18.8兆円となっている。これでも十分巨額だが、今回、大島教授への取材に基づき本誌が試算したころ、実にその4倍、70兆円規模に膨らむ可能性があるとわかった。
政府と本誌の試算は、大きく二つの費用で異なる。まずは、使用済み燃料の再処理費用だ。燃やし終わった燃料からウランやプルトニウムを取り出し、新たな燃料(MOX燃料)として使えば、ウラン資源を有効活用できるという考え方は、「核燃料サイクル」として、日本の原子力政策の根幹を成す。
政府は、青森県六ヶ所村にある再処理工場の費用を11兆円とはじいている。だが、実は、六ヶ所再処理工場では、43年までに発生すると見積もられている使用済み燃料約6.4万トンの半分しか処理する能力を持ち合わせていない。だとすれば、コストも11兆円ではなく、2倍の22兆円と認識するのが自然だろう。もちろん、使用済み燃料にかかわる費用すべても、倍にして考える必要がある。
■あまりに楽観的な「歩留まり100%」前提
それだけではない。リサイクル燃料であるMOX燃料も燃やし終えれば当然、使用済み燃料が出る。ところが、試算からはこの部分がすっぽりと抜け落ちている。
六ヶ所はもともとウラン使用済み燃料の半量を再処理するために建設された工場で、MOX燃料を持ち込むことは本来できない。技術的に見ても、組成が異なるウラン燃料とMOX燃料を一緒に処理できないという見方もある。六ヶ所と同規模の専用工場を建てるなら、やはり11兆円以上が必要になる。再処理しないならしないで、MOX使用済み燃料分の処分費用がいるだろう。
しかも、11兆円というのは、工場稼働率100%を前提にしているのだから楽観的というほかない。実際は、フランス・アレバのラ・アーグ工場が稼働率56%、英国セラフィールド工場は4%にとどまる(各07年)。歩留まりが下がれば、反比例してコストはかさむ。ひいき目に見て稼働率70%としても、22兆+11兆=33兆円の処理費用は47兆円に膨らむと考えてもおかしくはない。
高レベル放射性廃棄物の処分に関する費用に至っては、国の見積もりは決定的に「甘い」。高レベル廃棄物というのは、使用済み燃料を再処理する際に出る液体状の廃棄物で、安定した物質であるガラスを混ぜて「固化体」にされる。固化体は、30~50年かけて冷まされた後(中間貯蔵)、地下300メートルより深い地層に最終処分される。政府は、固化体1本のコストを3530万円として、2兆円余りとはじいている。
ところが、である。高レベル廃棄物は、過去、フランスや英国に固化を委託してきた。固化を終え返還された燃料は、現在は六ヶ所村で中間貯蔵されている。大島教授はこれについても、電気事業連合会の資料から検証した。結果、1本の貯蔵費用は1億2300万円程度と、政府前提の3.5倍にも達することがわかった。
「地下に埋めて半永久的に人類から隔離する費用が、当座の管理費用より安いとは考えにくい。少なくとも同じと見るべきだろう」と語る。高レベル廃棄物もほかと同様、全量再処理ベースで計算すると、(2.55兆円×2)×3.5=約17.8兆円。これは、国試算ベースの7倍に相当する。“真”のバックエンド費用は約74兆円──。金額の当否はともかく、国の見積もりはあまりに楽観的だ。
■再生可能エネルギーが将来いちばん安くなる
最後に、第3のコスト。発電所の建設を受け入れた地元自治体には、見返りとして、多額の交付金や補助金が流れる。これも、発電コストにほかならない。
再び大島教授の試算によると、1キロワット時当たりの開発単価と立地単価の合計は揚水を含む原子力が2.1円、火力と水力が各0.1円(1970~2007年度)だった。これを足した同期間の「総コスト」は、揚水を含む原子力が12.23円、火力9.9円、水力3.98円となった。原子力発電は、最も割高な発電だったことになる。神話は虚構だった。
しかも、これまで見てきたように、バックエンド費用は明らかに過小に見積もられている。さらに言えば、事故に関する費用は、まったく含めていない。福島第一原発の事故処理、賠償、そして廃炉にかかる費用——原発の経済合理性について斟酌(しんしゃく)する余地はもはや、どこにもない。
ちなみに東京電力は、1970年度からの37年間で得た原子力事業からの利益約4兆円を一瞬にしてなくした。東電にとって原発はまったく割に合わない電源だった。
大島教授は言う。「原発の経済パォーマンスは想像以上によくない。特に、再処理はおろかな政策であり、すぐにやめるべきだ」。
使用済み燃料を再処理して得られるMOX燃料は金額にして9000億円分に相当する。そのために、再処理に11兆円、MOX燃料加工に1.9兆円(ここでは政府試算どおり)もの費用を投下するのだ。
「おカネをドブに捨てているようなものだ。それだけの費用があれば、風力発電や太陽光発電を市場でテイクオフさせられる。立地・開発に関する補助金も、利用目的を転換していくことはできるだろう」(同)。
菅直人首相が、先月の仏ドービル・サミットで「20年代に20%にする」とブチ上げた再生可能エネルギーは、燃料費がかからない。かつ国産である。
「さらに、原子力との著しい違いは、原子力コストはこれからも上がり続けるのに対して、再生可能エネルギーのコストは下がる一方だということだ」と言う大島教授は、原子力に傾斜してきた日本のエネルギー政策を「再生可能エネルギーの成長を見過ごした産業政策の失敗」だと位置づける。
あぶり出された原子力のウソ——それは同時に、原発の真実の姿も白日の下にさらしている。そこから目をそらすことは、もうできない。
(週刊東洋経済2011年6月11日号)
※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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「この記事の著作権は 東洋経済オンライン に帰属します。」
中国「日本の原発事故を教訓に、今後も原発を発展させる」
ウィーンで開かれている国際原子力機関(IAEA)閣僚級会合に出席中の中国国家原子力機構の王毅靭事務局長は20日、国際社会は日本の福島第一原発の放射能漏れ事故を教訓にし、原子力発電の基準を調整すべきとの考えを示した。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。
今会議で中国代表団の団長を務める王毅靭氏は、中国政府を代表して行った発言で、「経験と教訓の総括、原発の安全基準の調整、原発の安全に関する情報の共有、IAEAの指導的役割の発揮の4点に力を入れるべきだ」と主張した。
王毅靭氏は発言の中で、以下のことを提案した。
国際社会は日本の原発事故発生前後の技術リスク、管理体制、政策決定メカニズム、改善措置、対処方法、情報公開などを振り返り、経験と教訓をまとめ、それを各国の共有の財産とすべきだ。
日本の原発事故を教訓にすることについて、特に設計基準を超えた度重なる自然災害や極端な自然災害、二次災害の影響に重視しなければならない。IAEAは原発建設地の基準に関する調査実施を優先的に考慮(こうりょ)し、地震が多い地域やその他の自然災害の影響を受ける可能性のある原発の建設地に高い条件を設け、度重なる自然災害への対応力を高めるべきだ。
IAEAは『原子力事故の早期通報に関する条約』の調査を行い、補足条項を制定し、事故(事件)のレベルに基いて、程度別に原発事故の通報内容を規定すべきだ。また、原子力関連機関は自身の資源の優位性と権威的な立場を十分に利用し、原子力安全に関する国際協力などの面で指導的役割を発揮し、人びとの原子力の安全性に対する自信を再構築すべきだ。
さらに王毅靭氏は、日本で原発事故が発生した後に中国政府が採った措置を紹介し、中国政府は原子力安全を大いに重視し、安全第一の原則を堅持していると強調。「中国も日本の原発事故の経験と教訓を真剣にまとめ、汲み取り、適切な措置を採り、原子力施設の極端な自然災害への対応力や緊急対応能力を高めていく。中国は安全を維持することを前提に、原発を引き続き発展させていく方針だ」と述べた。(編集担当:米原裕子)
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今会議で中国代表団の団長を務める王毅靭氏は、中国政府を代表して行った発言で、「経験と教訓の総括、原発の安全基準の調整、原発の安全に関する情報の共有、IAEAの指導的役割の発揮の4点に力を入れるべきだ」と主張した。
王毅靭氏は発言の中で、以下のことを提案した。
国際社会は日本の原発事故発生前後の技術リスク、管理体制、政策決定メカニズム、改善措置、対処方法、情報公開などを振り返り、経験と教訓をまとめ、それを各国の共有の財産とすべきだ。
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