続・メンダコ! | 沼津港深海水族館・シーラカンスミュージアム公式ブログ

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このページでは、沼津港深海水族館の飼育員が水族館で会える生物たちの飼育状況や、日々のちょっとした発見などを随時お届けしていきます。
随時更新していきますので、是非ご覧ください。

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皆さんこんにちは!

ぽんすけです

 

先日、ブログで紹介しましたメンダコについてさらに詳しくご紹介したいと思いますキラキラ

 

先月の1月25日に当館に搬入されたメンダコは本日で飼育15日目となりました!

 

 

 

日中は砂を被って底の方で平べったくなっており、ほとんど動きません!

大丈夫?と心配されることも多いですが、メンダコはこの状態がとっても落ち着いていて良い状態なんです!

 

逆に元気そうに泳いでいたり、体を持ちあげていたりする時の方が

メンダコにとっては落ち着いていないようです。ポーン

 

 

 

当館でもメンダコについて飼育を行いながら飼育研究を行っていますが、

明確な飼育方法は確立していない為、世界中の水族館では最適な飼育環境を手探りで模索しています。

 

なかでも、飼育するうえでとっても重要な餌!

餌が分からなければ長期的な飼育はできません。

 

しかし、深海に生息するメンダコが一体何を食べているのか観察するのは難しく、これも手探りで色んなもの与えています。

その中でも当館で飼育してきて最もよく食べてくれたのが『サクラエビ』!

 

 

 

 

サクラエビと言えば、駿河湾の名産で皆さんも食べたことあると思いますが、

実は駿河湾の深海生物もサクラエビを餌としている個体も多く、当館で飼育している生物の多くもサクラエビを食べています。

 

メンダコもそんなサクラエビが好きな個体が多いようで、摂餌が確認された個体はたくさんのサクラエビを食べる様子も観察されています。

 

とりあえず餌を食べてくれれば一安心となるのですが、

全員がサクラエビを食べてくれるわけでもなく、状態が良さそうに見える個体でもなかなか食べてくれない、興味を示してくれ子も多く、餌についてはもっと調べていかなければなりません!グー

 

展示している個体もなかなか食が細いのか、お好みでないのかサクラエビにはあまり興味を示してくれず

現在、色んな餌を与えて何をよく食べるか試しています。

 

 

そして当館が取り組んでいることがもう一つ。

メンダコの繁殖です!

 

メンダコの産卵や孵化はほとんど確認されていない事例で

分かっていない事も多いですが、当館ではそんなメンダコの卵を

バックヤードで管理し、観察を続けています。

 

 

これがメンダコの卵です!

メンダコの赤ちゃんが孵化するまでには約半年以上もかかるため、

その間は卵が腐ったりしないよう細心の注意を払いながら管理を行います。

 

 

 

コチラが過去に当館で産まれたメンダコの赤ちゃん

小っちゃくても姿形は大人とほとんど変わりませんにっこり

 

 

餌や繁殖以外にも水温や照明などまだまだはっきりと分かっていない事もたくさん!

長期飼育の確立そしてメンダコの謎に迫るためにも一つ一つ探っていきたいと思います。

 

 

メンダコは非常にデリケートな生体の為、写真や動画での撮影はご遠慮させて頂いております。

また、生体の状況によっては、展示中でも急遽、展示変更・終了させて頂く場合がございます。

 

恐れ入りますが、ご理解・ご協力の程よろしくお願い致します。

 

 

ぽんすけ