27(194)椿家へ来訪27?SOPHIA裏切りの花】 | (注)†LILIUMの秘密の花が綻ぶログ†妄想小説は伏線を張り巡らせているのでテーマから①から投稿順にお読み下さい

(注)†LILIUMの秘密の花が綻ぶログ†妄想小説は伏線を張り巡らせているのでテーマから①から投稿順にお読み下さい

このブログではTRUMPシリーズの気になった点や
妄想を交えた仮説を中心に書いて行きたいと思います




リスラムの城に僅かな調査隊員を残して私、ゼラニウム率いる調査隊本隊は
木蓮の実家の椿家に赴いていた

監獄クランの監理する椿家は代々血盟議会の特級幹部を務める一流貴族だ
現在の当主の椿睡蓮はダリアの旧友にしてヴラド機関直属の部下だが
中々現場に顔を出さないので 随分会ったことが無い
私、ゼラニウムが彼と会うのは何年ぶりだろうか?
私がヴラド機関に入って頃以来かも知れない

我々が椿家に到着し使用人の案内で客室へと案内された

「御館様、ゼラニウム様をお連れいたしました」
我々は一人の老人の佇む客室へ通された

御館様と呼ばれるその老人は父のダリアと同年代だと聞いていたが
かなりの ご高齢の様に見える
本当にダリアの旧友の睡蓮なのか?
と疑問に思っていると

使用人から
「椿家当主の御館様の睡蓮様です」
と紹介された

「そこの若いの ダリアの倅(セガレ)のゼラニウムか
      久しいな木蓮が世話になったそうじゃな」

この御人は私の事を存じておられるのか
しかし、今は深い詮索はせずに置こう
「こちらこそ危険な任務に当たらせてしまい申し訳なく思います」

「木蓮の所在を知りたくて我が邸宅にきたので有ろう?」
「そうで有りますが木蓮の行方をご存じで?」

「木蓮は半月程前にフラっと帰ってきたかと思うと書庫をあさり
             つい先日まで元居た自室に籠っておったからの」

やはり戻っていたのかと訪ねると
「もし不都合が有りませんでしたら木蓮の部屋を見させては貰えませんか?」

「良いとも お主らが来ることは想定しておったからそのまま保全しておったからの」
「恐れ入ります」

この察しの良い御人は何か知ってるのか?

我々は使用人の案内で木蓮の部屋を見せてもらった
ここでもやはりリスラムの木蓮の部屋と同等の研究の跡が残る

睡蓮が身の回りの世話をす若い家政婦に手を引かれて様子を見に来たので
「少し調べさせて貰っても良いですか?」
と訪ねると快く応じてくれた

散らかった資料を分類整理して行くと有る手帳が見つかった
「ゼラニウム様、これをご覧下さい」
「木蓮の手記の様だな」

この手帳を拝見して良いかを睡蓮に尋ねると
「それを見たくてここに来たので有ろう?」と逆に質問された
確かに木蓮の情報が少なすぎたから何か少しでも情報が欲しい処だった

「では読ませてもらいます」

これ迄謎だった木蓮の秘密が少しでも解明されるか期待と不安が入り雑じって居た



[続く]


この物語は【一人ぼっちのリリー】のシリーズです 


ストーリーの伏線等ございますので

①【一人ぼっちのリリー】から

②【TORMP外伝】百合子のソフィの話

③【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅

④【SOPHIA勿忘草】シルベチカの物語

⑤【SOPHIA裏切りの花】

の順にお楽しみ下さい




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