69(155)*後の祭り【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅 | (注)†LILIUMの秘密の花が綻ぶログ†妄想小説は伏線を張り巡らせているのでテーマから①から投稿順にお読み下さい

(注)†LILIUMの秘密の花が綻ぶログ†妄想小説は伏線を張り巡らせているのでテーマから①から投稿順にお読み下さい

このブログではTRUMPシリーズの気になった点や
妄想を交えた仮説を中心に書いて行きたいと思います


 

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僕は直感で慌てて土砂降りの雨の庭に飛び出した


何故か迷わずシルベチカが勿忘草を植えていた花壇を目指して走った

目の前の花壇は小山の様に盛られた土と
枯れた勿忘草の花が有った

僕は悟った

そして無意識に叫んだ
「シルベチカ~!!!」

木蓮をイニシアチブで呼べば彼は直ぐにここに来るだろうな

しかし僕はそれをしなかった

もし木蓮が僕の前に現れたらきっと彼を殺してしまうだろう

僕ははシルベチカと木蓮とを同時に失い
失意の悲しみで頬を伝う涙をずぶ濡れの袖で拭った

「まあ良いっか · · ·

 僕が勝手に連れて来ただけだから · · · 」


そこにゼラニウムがやって来た
「ソフィ殿こちらにおられたのか!」

ソフィが見つめる小山に盛られた花壇に枯れた花が

「これは勿忘草 · · · ?

 もしかして · · · 」


僕は無言で頷いた

「ではこの盛り土はもしかしてシルベチカの · · · 」


僕は思わず何も言わずにそっぽを向いてしまった

その仕種にゼラニウムはしばらく言葉が出無かったが · · ·


「それで · · · 木蓮は居ないのか?」


「さあ?知らないな。
     どこかに行ってしまったみたいだね」

ああ、もう感情の無い乾いた返事をする事しか出来ないんだな · · ·


「大丈夫か?まるで別人じゃないか · · · イニシアチブで木蓮を呼び出して彼に事情を · · · 」


「もう木蓮の話はしないでくれ!!」

     アイツの顔を見たら殺してしまうかも知れないんだ!!」


そして、いたたまれない沈黙が続いた····


「そうだソフィ殿
 ダリア卿が貴殿を呼んでいる 来てくれないか」

「 · · · 分かった。すぐに行く」


そしてダリア待つ広間に行き

ソフィはダリアに告げた
「僕はこの城に居たくないんだ
しばらくこの城を離れてクラウスを探す旅に出るよ」

ダリア「···そうか···仕方が無いな···承知致した

ならば血盟議会のヴラド機関のクラウス捜索隊に加わるが良い」


ソフィ「ありがとう世話を掛けるな」

ダリア「いや、それは構わぬ
  だが我々はリスラムの調査を続け無ければ為らない

      ゆえに君がおらねば我々はリスラムの精霊の森を出る事は出来ない」


ソフィ「ではどうしたら良い??」

「そうだな···

                そこの調査隊員こっちに来てくれ」

ゼラニウムが近くに居た調査隊を呼んだ



ダリア「ソフィ殿この者にリスラムの契りを与えて貰えるか?」


ソフィ「分かった。僕の勝手で僕が居なくなってしまっては皆んなが困るからな」

ダリア「ウムかたじけない」


ソフィ「では噛むよ」

そう言ってソフィは調査隊の一人を噛んでリスラムの契りを与えた

僕は心の傷を癒す為に城を離れ旅に出た

幸せな思い出と共に



【SOPHIA追憶の花】ソフィの旅       終わり



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このお話しは

舞台【LILIUM少女純潔歌劇】と

      その二次小説【一人ぼっちのリリー】と


舞台【TORMP】と

     二次小説【TORMP外伝】百合子のソフィの話の続編です


順に参照して貰えると

ストーリーの伏線等ございますので

より一層楽しめます