先日アップしたポートフォリオを見て下さった方から、真似して買ってみようと思いますというご連絡をいただきました。
ただ、僕のポートフォリオはほぼ全てが長期投資。
何年も前から所持していて、現在の株価とは全く違う価格で購入していたりします。
そこで、自身のポートフォリオには入ってはいるが、自分なら今なら買わないなという銘柄を、一部ですがその理由を紹介しておこうと思います。
※ただし、推奨、非推奨ではありません。

イオン
僕は過去に1400円台で買っていますが、現在株価は4000円前後まで上がっています。
業績はというと、一時はEPSよりも配当のほうが高い状態(タコ足配当)で、つまり稼いだ分よりも多くの配当を出していましたが、ここ最近は解消されEPS53.7円に対して40円の配当の予定です。
しかし以前として配当性向は74.4%と高い状態。
にもかかわらず、株価が上がってしまったため、配当利回りは1%しかありません。
そのためインカム狙いの投資としては中々買いにくい状態です。
ただし、ポジティブな要素としては、円高進行により海外品の輸入原価が下がりますから小売業には追い風。
ここ最近の株価上昇はそれを織り込みに行っているのかなと感じています。
また、業績の良くない時期もイオン株は優待によって株価下支えされていた感があります。
優待内容は、お買い物金額の3%をキャッシュバックというもので、年間上限100万円の設定がありますが、上限いっぱいまで買い物をした場合3万円のキャッシュバックを受けれます。
その他にも系列のイオンシネマのチケットが1000円になったり、系列店で買い物が10%OFFになったりと多くの特典があります。
配当金4000円に加えて3万円のキャッシュバックや、他の特典をフル活用すると利回り10%近くになる場合もあります。
この辺、自身の利用頻度から利回りを計算して4000円の株価でもよいと思われる場合には購入を検討してもいいかもしれません。

住友林業
過去に僕は2600円ほどで購入していますが、現在の株価は6300円を超えてきており、同業大手の大和ハウスや積水ハウスを大きくアウトパフォームしております。
それでもPERやPBRといったファンダで見た場合、相対的にまだ特別に割高という感じではないですが、株価の上昇のため、今買っても配当利回りは2.3%しかなくなっています。
僕の購入簿価から計算すると5%と超える高配当なので、今の値段で2%前半の配当利回りで買うかと言われると、ちょっと。。。です。
株価高騰は後述の要因によるものと考えられますが、米国起因の要素は、積水ハウス等も米ハウスメーカー買収によって米国の売上比率を伸ばしつつあることと、配当利回りもまだ3.5%程度あることなどを考えれば、この価格で住友林業にこだわる必要があるかと言われると、疑問符が残ります。
株価高騰の背景は、住友林業の売り上げ構成比率が米国偏重なことが挙げられます。
・米国は元々住宅不足が問題になっていたこと。
・そしてトランプ、ハリス両大統領候補共に、住宅不足解消を目指していること。
・米国の政策金利が段階的に引き下げられることで住宅ローンの利息も下がり、ローンを組みやすくなるであろうこと。
これらが住友林業にとって追い風になっていると思われます。

マツダ
これに関しては、完全な趣味株です。
過去にスバルや日産などの他の自動車メーカーも所持しておりましたが、利益を出したことがありません(笑)
輸送用機器自体が非常にシクリカルなセクターですから、指標では非常に割安と見えるかもしれませんが、株価が追従しないことも多々ありますし、不況時には大きく減配する企業が多いセクターですから、今期の5%を超える配当が来期は無配なんてことも・・・しょっちゅうは無いですが、たまにあります。

買い推奨ではありませんが、このところ個人的には魅力的に思えるようになってきた銘柄もいくつか。
日本製鉄
鉄鋼業なんて斜陽産業と思うかもしれませんし、日本製鉄も数年前は大赤字の企業でしたが、社長の交代とともにV時回復を遂げています。
足元では米国USスチール買収に労働組合が反対したことを受けて、選挙で票の欲しいバイデン、ハリス、トランプがこぞって買収阻止するというような声明を出し、景気減速による鉄鋼需要の落ち込みと相まって株価は下げています。
ただし、ファンダ的に割高感もなく、配当利回りも5%を超える高配当。
労働組合や政治家からの反対の声はあるものの、USスチール株主や経営陣は買収に賛成しています。
つい先日は「バイデン大統領が近いうちに判断を下さない可能性があるとホワイトハウス関係者が示唆した」という報道のように、態度の軟化もみられます。

小松製作所
国内首位、世界2位の重機メーカーですが、株価は8/5の暴落の以降戻りが弱いです。
そのため配当利回りは4.5%と高配当な状態です。
業績は会社減益予想ですが、毎年保守的な予想をしている会社で、今期も1Qを終わった4半期決算は結果増益でした。


企業のスクリーニングについて
その他の銘柄についても、ご自身でファンダメンタルを確認したうえでの購入の判断をしていただければと思います。
ファンダについても、以下に記事をあげていますので、参考になれば幸いです。