投資をするうえで株主優待は一見してわかりやすいお得感がありますので、初心者中心に飛びつきがちなのですが、優待は貰えるが株価は下がるわ、配当金も減配されるわなんていう、いわゆる罠銘柄も多く存在します。
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まずは最初に、以下に目を通していただいたうえでこの記事を読んでいただければ幸いです。
【優待】株主優待の良し悪し【桐谷さん】 | グデーリアンの投資ブログ (ameblo.jp)
●9434 ソフトバンク
■株主優待
来年以降新設!!
今年10月1日に現在の株式を10分割すると同時に、
「100株以上を1年以上保有する株主を対象に、PayPayポイントを1000ポイント贈呈」
の優待を新設します。
10月に分割してから1年後の話なので、最初の優待がもらえるのはもうしばらく先です。
■企業について
親会社である9984ソフトバンクグループから分離して親子上場した、『ソフトバンク』『ワイモバイル』展開の通信会社です。
現在、国内携帯事業シェアは第3位となっています。
予想EPS98.1に対して、配当金は86円と配当性向が高いため今後の増配は期待できず、業績悪化で減配のリスクもある点は留意が必要です。
とはいえ、通信事業は、毎月携帯使用料が入ってくるストックビジネスですので、業績が急激に悪化する可能性は、他事業種に比べれば低いと思います。
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■利回りについて
現在の株価1890円に対して86円の配当は配当利回り4.53%と高配当。
分割後レベルで、優待も含めた総還元利回りを計算すると・・・
株価189円で配当は8.6円とそれぞれ1/10になります。
優待の貰える最小単元100株で計算すると、18900円に対して配当860円にPayPay1000円が加算されますから
(860+1000)/18900=・・・0.98!!
9.8%の超高利回りの銘柄になります。
株式分割でも10分割は比較的大きな分割で、これによって今まで100株持っていた株主は1000株保有にりますが、株主の一部から900株売って最小単元だけ保有する動きが出たりすることで、分割後、売りに押されるストーリーも考えられます。
その場合YoC10%の高利回りで購入できるタイミングが来るかもしれません。
もちろん優待を好感して、普通に上がっていく可能性もありますが。
いずれにしても分割によって、NTT同様、2万円あれば1単元買える水準の低位株になり、仮に株価上昇が見込めなくても、インカムで投資金額の多くを回収できる高利回りになりますので、高配当バリュー株の長期投資初心者にもお勧めできる銘柄に生まれ変わりそうです。
先ほどの分割で売られるストーリーとは逆に、10月に向け株価が高騰してしまうのを懸念する方は、単元未満株で10株だけ今のうちに購入しておくというのも手です。
■優待の継続性について
PayPayという金券(電子マネーも金券と言っていいのかな?)の優待ですから、支払額=財務CFで企業側にコストメリットはありません。
しかし、NTTのdポイントの優待もそうなのですが、株主は優待受け取ることにより、今までPayPayを使っていなかった層も、アプリの導入や支払いをし始めるので、自社の経済圏への囲い込みを促進させる効果があると思います。
ですので、企業側は優待による財務圧迫を単体で見ることなく、自社フィンテック事業とのシナジーで費用対効果を見ると思われますので、優待廃止の確率は低そうです。
親会社のソフトバンクグループが大株主で、外国人所有割合も16%程度とそれほど高くはないのも、優待継続にはポジティブ材料になりそう。
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